「人間関係による転職理由」を面接で話すには?-これだけは知っておいて欲しいポイント

職場での人間関係が上手くいかないことが原因で転職を決意する方は少なくありません。

転職活動中の面接では、転職理由をよく聞かれます。転職理由はポジティブな内容を伝えた方が良いといいますが、人間関係が原因で退職した場合には、転職理由はどのように話せば良いのでしょうか。

この記事では、人間関係による転職理由を面接で話す時のポイントや回答例、現職や転職先で良い人間関係を築くための方法をお伝えしていきます。

転職理由は人間関係…面接でそのまま伝えてもいい?

結論からお伝えすると、人間関係が原因で退職したという言い方は面接ではあまり好ましくありません。

どの会社でも人間関係は発生しますから、「また辞めてしまうのではないか?」という不安を面接官に与えてしまう可能性があるからです。また、人間関係を原因にすると、自分の仕事が上手くいかなかったことを人のせいにする傾向があると思われてしまう可能性もあります。

ただし、面接で嘘の転職理由を話してはいけません。そこで、ネガティブな人間関係ではなく、転職後に実現したいポジティブなことにフォーカスして伝えるようにしましょう。

人間関係に悩んでいるということは、転職後は周囲の人と協力してより高い目標を達成したいという思いがあるのではないでしょうか。または、今は人間関係が邪魔をして実現できていないキャリアアップや新しい仕事に挑戦をしたいという場合もあるでしょう。

そのように、人間関係に悩まされない新しい環境で、自分が実現したいポジティブなことを転職理由として話してみましょう。

人間関係が理由で転職する前にやるべきこと

「人間関係のストレスで精神的に限界だ」「何をやっても改善できない」という場合には、転職をして新しい人間関係を築くことは正しい選択だと思います。

しかし、会社で働く以上、職場の人と関わらなければいけません。新しい職場でも、今と同じことで悩む可能性があります。また、転職理由を話す時には、「現在の職場で理想を実現する努力をしたが、それでも転職するしかなかった」ということを伝えなければいけません。

ですので、転職することを前提にしても、現在の職場で人間関係を改善するための行動をしておきましょう。ここでは、以下の方法をご紹介します。

第三者に相談する

人間関係の悩みを自分1人で抱えていませんか?1人で悩んでいると視野が狭まってしまい、どんどんマイナス思考になってしまいます。

他の人のアドバイスをもらうことで、解決策が思いついたり、そこまで深刻に悩む必要がないということに気がついたりします。

人事や上司に相談することで、具体的な措置を取ってもらえる可能性があります。例えば、悩みの原因となっている社員に注意をしたり、その社員とあまり関わる必要がないように業務内容を調整してくれたりすることも考えられます。

人事や上司には相談できないという場合には、身近な友人や同僚に相談するのも良いでしょう。ただ話を聞いてもらうだけでも気持ちが楽になることがありますし、思考も整理できます。

異動願いを出す

転職をしなくても、上司や部署が変わることで人間関係を改善できる場合があります。

同じ会社で部署異動をした方が、転職するよりも時間も労力もかかりません。絶対に希望が通るとは限りませんが、希望を出してみる価値はあるでしょう。もっと成果を出すために異動したいという言い方をすれば、快く受け入れてもらえる場合もあります。

人事や上司に一度相談をしてみましょう。

仕事だけに集中する

職場はあくまでも仕事をする場所です。そのため、価値観の合わない人と無理に仲良くする必要はないと割り切ることで、ストレスが軽くなるでしょう。

人間関係のことはあまり考えずに目の前の仕事に集中し、周囲の人とは必要最低限のコミュニケーションを取るというのも1つの手です。

【人間関係編】面接官を納得させる転職理由の伝え方

「できることは全てやった。それでも人間関係に耐えられないんだ!」という状態になったら、いよいよ転職活動を始めましょう。人間関係が原因で転職する時の、面接での転職理由の伝え方をご紹介します。

上司のパワハラが原因の場合

上司のパワハラがあると、自分の力を十分に発揮できなかったり、自分の考えを発言できなかったりしますよね。そこで、転職後は「自分の判断で主体的に働きたい」といった前向きな言い方をしましょう。

いじめがあるなど、社員同士の仲がとにかく悪い場合

仲が悪いことを直接的に話してしまうと、職場の人の悪口を言っているようにとられてしまうことがあるので気をつけましょう。

仲が悪い環境が嫌だということは、社員とのコミュニケーションを円滑に進めたいということであり、それによってチームで協力して仕事がしたいということではないでしょうか。このように、前向きな今後の展望を話すようにしましょう。

厳しい目標が強制的に課せられている場合

厳しい数値目標や業務量が課せられていて、それを無理だと言えない人間関係が嫌だという方もいるでしょう。その裏には、もっと1つ1つの仕事を丁寧に行いたいという気持ちがあるのではないでしょうか。直接人間関係が原因と言わなくても、業務上での課題を改善したいという言い方をすることもできます。

転職先で良い人間関係を築くためのポイント

晴れて転職することができたなら、もう人間関係に悩まされることなく快適に仕事をしたいですよね。そこで、転職先で良い人間関係を築くために、以下のことをやってみましょう。

何が決め手となって採用してもらえたのかを聞く

「入社後、社員と上手くやっていけそうだ」と思ってもらえたことも、採用してもらえた1つの理由となっているはずです。

選考中に企業が評価してくれた強みを社内でも発揮していけば、自然と良い人間関係を築けるでしょう。「より会社に貢献するために知りたい」ということを伝え、人事に採用してもらえた理由を聞いてみましょう。

積極的にコミュニケーションを取る

良い人間関係を築くためには、第一印象が非常に重要です。そのため、受身ではなく、自分から積極的に社員に話しかけてみましょう。

「人見知りだし、話題が思いつかない」という方は、挨拶を積極的にするだけでも良い印象を与えることができます。笑顔で明るく、元気な声で挨拶をするように心がけましょう。

社風や社員の性格を把握する

職場の雰囲気や社員の性格に合わせて気を遣える人は、好感を持ってもらいやすくなります。

周りをよく観察して、できるだけ早く会社の社風や、どんな性格の社員がいるのか、どんなことをしたら喜ばれるのかを把握していきましょう。

まとめ

人間関係が原因で転職する場合、面接では現職の嫌なところを言うのではなく、今後どのように働きたいか、ポジティブなことを伝えるようにしましょう。

人間関係に悩んでいるということは、本当は職場の人と良い関係を築きたいという気持ちがあるはずです。また、良い人間関係の中で、より高い目標を達成したい、新しいことにチャレンジしたいという前向きな理想もあるでしょう。

そのようなポジティブな転職理由を面接で話すことで、面接官に好印象を与えられ、内定に近づくことができます。

また、転職をしても人間関係はずっと続きます。現職や転職先で良い人間関係を築くための行動にも是非取り組んでみてくださいね。