よくあるエンジニアの転職理由は?面接ではどう答える?

IT化が著しくエンジニアの需要が高まっている昨今ですが、職場の人間関係や業務内容などの理由から転職を考えるエンジニアは少なくありません。

転職は自分の人生にとってターニングポイントとなるため、実際に活動する場合は慎重に行わなければいけません。本当に転職するべき理由があるのか、面接では正直に転職理由を話していいのかなど、悩んでいる方も多いでしょう。

そこでこの記事では、よくあるエンジニアの転職理由や転職活動の準備方法、面接での転職理由の答え方などを紹介していきます。

よくあるエンジニアの転職理由

ここではエンジニアが転職するのはどのような理由があるのか、具体的に解説します。

給料が安すぎる

エンジニアが転職する理由として最も多いのが給料や待遇の悪さです。日本国内の多くの企業は個人の評価より全体の評価を重視する傾向が強いです。

エンジニアの場合、個人での業務が多く何をやってこのような成果を上げたのかわかりやすい業務内容であるにもかかわらず、自分の評価としてでなくチーム全体の評価として判断されることが多いため、正当に評価されていないと感じるエンジニアが多く見受けられます。また総じてエンジニアは忙しいわりに給料が低いと感じる人も多いようです。

将来性に不安がある

エンジニアは専門職であるため、他の職種にはつぶしがきかないという考えから、将来性に敏感になる方は少なくありません。

そのため、自分が所属している企業の業績が不調であったり、業務内容に将来性を感じなくなったりして転職するエンジニアも多く見受けられます。

また、エンジニアはIT業界だけではなく様々な業界で働ける職種です。

だからこそ、現在の業界の将来性に不安がある場合は、別の業界への転職を検討する人もいるでしょう。

人間関係が最悪

会社は組織ですので様々な人間が働いています。お互いに連携・協力し目標を達成する過程は組織でないと味わえない高揚感があります。しかしながら人間が介在している以上、いい事ばかりではないのが組織です。

またエンジニアは組織の一部として存在しますが、多職種の人との連携が少なく閉鎖的な空間で仕事をすることが多いと、毎日顔をあわせていてもコミュニケーションがうまくとれず誤解されることも多く見受けられます。

そのような状況で人間関係が一度でも崩れると、話さなくても毎日顔を合わせること自体がストレスとなってしまいます。関係を修復しようと努力しても不可能だと判断し、人間関係をリセットしたほうがよいと考えるエンジニアは意外と多いです。

やりたい事と今やっている業務内容にズレがある

これは組織にいる以上仕方ない部分もありますが、自分がやりたい事と実際行っている業務とでどうしてもズレが生じてしまいます。

希望を出しても、企業の方針によって自分のやりたい仕事ができる見込みがないという場合は、十分な転職の理由になります。

キャリアップを望めそうな職場じゃない

日本企業特有かもしれませんが、会社の業務形態が年功序列の企業に多く見受けられます。年齢によって給与や待遇面がアップしていくので自分より明らかに仕事ができない上司でも給与や待遇面で優遇される状態になります。

エンジニアとしての技術力に見合う評価が得られない、この先もキャリアアップは見込めないと見切りをつけるエンジニアは少なくありません。

転職活動をする前に転職理由をまとめよう

転職の活動をする前に、そもそもなぜ職を変えるのか理由を明確にしておかないと転職活動中の言動にブレが生じます。転職する理由や自分の技術スキルやアピールポイントは何かをまとめておきましょう。

なぜ転職するのかを明確にする

転職する目的は何かを明確にしておくことは非常に重要です。職を変えようと思った本来の理由を見失ってしまうと転職活動中に言動にブレが生じ、活動自体がうまく進まなくなります。

また、転職活動をしていると様々な要素(給与や待遇面、職場環境、有名企業etc)に自分の心が揺り動かされ、転職する本来の目的を見失ってしまうエンジニアが多く見受けられます。せっかく転職できたとしても、転職の本来の目的が達成されなければ意味がありません。

転職をする一番大きな目的を事前に明確にしておくことで、面接で一貫性のある受け答えができますし、本来の転職の目的を達成することができます。

自分のスキルをリストアップしておく

自分が今まで積み上げてきたスキルは何があるのかリストアップしておきましょう。業界にもよりますが、特にIT業界は今までどのようなスキルを積み上げてきたかが重要視されます。

面接を受ける企業で、自分が今持っているスキルがどのように活かせるかを考えておきましょう。また、技術だけではなく人間力も十分なアピールポイントになります。業務外で自ら〇〇の勉強に取り組んでいる、他の人と連携を取って円滑に業務を進める努力をしているなど、業務に臨む姿勢を具体的に書き出してみましょう。

面接で転職理由を聞かれた時の答え方

転職理由は面接では必ず聞かれる質問といっても過言ではありません。ここでは、転職する理由を説明する際の望ましい回答方法とポイントを交えて解説します。

ダメな転職理由

仕事が私にあっていない、やりたいことをやらせてくれなかったなどの職場の愚痴がメインになっている場合が最もダメな転職理由です。

職を変えたいと思ったキッカケが仮にそうだったとしても、職場の愚痴を転職の理由とする人をぜひうちで働いてくださいと思うかどうか客観的に考えてみましょう。何か自分に不都合があった場合、すぐに他人に責任転嫁する人物だと思われます。

これはあくまでキッカケになっただけで、実際の転職理由は自分にとっても企業側にとっても前向きな転職理由になるよう考えましょう。

説得力を感じる転職理由とは

転職したいと考える場合、概ね今の業務と自分がやりたいと思っている仕事や働き方との間にズレが生じていることがほとんどです。そのため転職の理由は以下の流れで考えるのが望ましいです。

①やりたいと思っている仕事(働き方)、その仕事に対する希望
②やりたいと思っている仕事(働き方)、その仕事に対する希望は今の職場ではどう頑張ってもできないし叶わない理由
③その企業で、やりたいと思っている仕事(働き方)、その仕事に対する希望を叶えられる理由

上記をふまえ具体的な転職の理由の組み立て方をみていきましょう。

例① 職場での残業が多くて体力的に辛い

①今の業務自体は好きなので継続したいが、現在の職場は残業が多すぎるため体力的に余裕のある働き方をしたい
②業務効率を改善したいが、保守的な企業文化のため、やり方を変えてもらえる見込みがない。
③今までの業務の経験と知識を生かせて、業務効率を重視する企業に転職したい

例② 企業内でキャリアップを望めない

①現在の職場で今行っている業務は続けたいし、技術スキルは継続してアップしていきたい
②現在の職場では管理職になる場合、エンジニアから完全に離れてしまい、自分が求めているキャリアアップができない
③エンジニアとして技術スキルを向上し続ける企業に転職したい

例③ 所属企業の経営が悪化し退職せざるを得ない

①現在の業務にもっと携わっていきたい、持っているスキルを向上させたい。
②現在の職場の経営状況が悪化し、退職せざるを得ない
③将来性のある業界かつ、業績が安定している企業に転職したい。

例④ 職場の業務内容がつまらない

①常に最新の技術やサービスを体感したい、携わりたいと思っている
②今の職場では既存技術の業務しかないので、最新の技術やサービスへ携わることができない
③最新の技術や新しいサービスを作り上げる、新しい開発や開発言語を使用できる企業に転職したい

まとめ

今回はよくあるエンジニアの転職理由、転職活動をする前に準備しておくべきこと、面接で転職理由を聞かれた時の答え方を紹介しました。

転職をしようと思ったきっかけには様々なものがあり、中にはネガティブなきっかけもあるでしょう。

しかし、ネガティブな転職理由しか考えられないまま転職活動をしても、また同じ理由で職を転々とすることになりかねません。以下の点を頭にいれて、転職活動をより良いものにしましょう。

・転職活動をする前に転職する目的を明確にする
・転職理由のポジティブな面に目を向け、志望先の企業にも伝える。