【例文付き】エンジニアの志望動機を伝える時のポイントを解説

志望動機は、転職活動では必ず聞かれる質問の1つです。

エンジニア職への転職・就職の場合、スキルの有無はもちろんですが、しっかりとした志望動機を伝えることができるかどうかが、合否に大きく影響する可能性があります。

この記事では、エンジニアの仕事内容から解説し、志望動機を伝える際のポイントや例文を紹介していきます。

エンジニアってどんな仕事?

まずは、エンジニアの仕事内容や、求められる能力についてお話します。志望動機を考える際にも重要となる項目ですので、一つずつ見ていきましょう。

エンジニアの仕事内容

エンジニアと一言でいっても、システムの提案から構築まで担当するシステムエンジニアを始め、ITインフラのスペシャリストであるインフラエンジニア、Webサービスを開発するWebエンジニアなど、その種類はさまざまです。

エンジニアの業務内容はクライアントが必要とするシステムをつくることですが、主に下記の工程で仕事が進められます。

1.要件定義
2.基本設計・詳細設計
3.開発・構築
4.テスト
5.システムリリース

要件定義で開発するシステムの方向性を決め、基本設計・詳細設計で具体的な設計を行います。設計段階で作成した設計書をもとに、システムを開発・構築していき、テストを行った後にリリースする流れが一般的な流れです。

エンジニアによって、これらの工程のすべてに携わることもあれば、一部分だけを担当することもあります。大まかに分けると、1~2が上流工程、3~4が下流工程となり、システムエンジニアは主に上流工程を担当し、プログラマーなどは下流工程を担当する場合が多いものです。

エンジニアに求められる能力

もちろんエンジニアとしてのスキルも重視されますが、エンジニアに求められる能力はスキルだけではありません。例えば、エンジニアには以下のような素質も求められます。

・ITに関する興味・関心がある
・論理的な思考ができる
・コミュニケーションが取れる

IT業界は日進月歩の世界であるため、技術の進歩や流行り廃りの移り変わりが非常に早いものです。そのため、IT全般に興味を持ち、自ら学び続けていくことが必要となります。

次に、コンピュータを操作するエンジニアには、論理的な思考が求められます。なぜなら、コンピュータは指示されたとおりにしか動くことはできず、論理的に組み上げられた理論に基づいてシステムが構築されているからです。

人間のように「空気を読む」「行間を読む」といったことはできません。そのため、コンピュータを操作するエンジニアは論理的な思考が必要不可欠なのです。

最後に、周囲の人とコミュニケーションが取れることも非常に重要です。エンジニアは一人で黙々とコンピュータを操作しているイメージが強い職業ですが、実際には多くの人と関わります。

チームを組んで、担当を分けてシステムを構築するため、コミュニケーションが取れないとシステムを完成させることができません。
そのため、エンジニアであっても、コミュニケーション能力が評価の対象として見られることが多いのです。

エンジニアの志望動機を伝える際のポイント

エンジニアとしての志望動機を伝える際には、次のポイントを意識しましょう。あなたの思いだけでなく、採用する会社側の立場でも考えることが重要です。

なぜその会社を選んだのかを伝える

採用する会社としては、「なぜ当社を選んだのか」ということは非常に気になる点です。数多の会社の中から、その会社を選んだ理由をしっかりと伝えることで、印象を良くすることができます。

しかし、「給料が良かった」「家から近いから」といった安易な理由は、本当にそう思っていたとしても伝えるべきではありません。「企業理念」「業務内容」「その会社の強み」といった、その会社独自の特徴を理由として伝えるとよいでしょう。

あなたを採用するメリットを伝える

あなたを採用することで、会社はどんなメリットが得られるのかを伝えましょう。

会社は、求めている人物像と合っていると感じた時に、採用するメリットを感じてくれます。そのため、応募する際には必ず募集要項を確認し、どんなスキルや資質を持った人を求めているのかを押さえておきましょう。

また、エンジニアとしての仕事は未経験だとしても、「自ら学ぶ意志」や「コミュニケーション能力の高さ」を重視する会社であれば、十分メリットを感じてもらえるでしょう。

あなたと会社が見据える将来像の一致を伝える

あくまでも採用されることは、スタート地点に立つことと同義であることを覚えておいてください。会社にとっては、採用されたあとの将来像を重要視しています。

エンジニアの将来像には、スキルを磨き続け、特定分野の「スペシャリスト」として技術者を牽引する立場になるか、エンジニアの業務をマネジメントする「マネージャー」となる2つの道があります。

あなたが思い描く将来像と、会社が思い描く将来像が一致すれば、会社としてはあなたを採用したいと思うことでしょう。

エンジニアの志望動機【例文】

ここでは、エンジニアの志望動機の例文を紹介します。志望動機を考える際の参考としてください。

前職では、営業職をしておりました。
貴社の「IT活用で人を支える」という企業理念に感銘を受け、貴社を志望いたしました。
前職の業務の中で貴社のWebサービスを利用したことがきっかけで、自分もシステム開発に携わり、社会の役に立ちたいと考えるようになりました。

独学ではありますが、プログラミングやシステム開発について学習をしており、そこで身に付けた知識を活かして、貴社の一員として働きたいと思っております。
貴社で働くことで経験を積み、将来的にはマネージャーとして、前職で得たコミュニケーション能力を活かして貢献させていただく所存です。

転職する場合は、前職の経験をどのように活かせるのかをアピールするとよいでしょう。この例の場合は、営業職で培ったコミュニケーション能力を活用することをアピールしています。

また、「企業理念」や「将来像」についても言及しており、「その会社で働きたい」という意欲を示しているため、採用担当者に好印象を与えられるでしょう。

まとめ

エンジニアとして求められる能力には、次のようなものがあります。

・ITに関する興味・関心がある
・論理的な思考ができる
・コミュニケーションが取れる

エンジニア職への志望動機としては、上記の能力に関するアピールをすることが重要です。また、志望動機を伝える際には、次のポイントを押さえて伝えるとよいでしょう。

・なぜその会社を選んだのか
・あなたを採用するメリット
・あなたと会社が見据える将来像の一致

志望動機を考える際には、あなた自身の情報だけでなく、応募する企業の情報も含めて考えなければなりません。自己分析とあわせて、企業分析も重要となります。

しかし、何よりも大切なのは、その会社に就職したいという「熱意」です。熱意をもとに志望動機を考えれば、自ずとこの記事の中で紹介した志望動機のポイントを押さえることができるでしょう。

この記事の内容を参考に、採用担当者に「採用したい!」と思われるような志望動機を考えてみていかがでしょうか。