「履歴書の本人希望欄には何を書いたらいいのか…?」そんな疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。本人希望欄の書き方を間違えると採用担当者へのイメージが悪くなる可能性があるので、履歴書の準備は慎重に行いましょう。本稿では、就職・転職に役立つ本人希望欄の書き方と模範例をご紹介します。
目次
履歴書の本人希望欄を書く時の3つの基本ルール
本人希望欄の書き方には、基本的なルールがあります。以下の3つのポイントを押さえておけば、採用担当者に悪い印象を与えることを避けられるでしょう。
絶対条件のみを記入する
本人希望欄には、就職や転職に関する絶対条件のみを記載します。
履歴書には、給与や職種、勤務時間等について記載できるようになっていますが、自分の希望をすべて書いてよいというわけではありません。
書くべき内容か迷った時は「これは入社するうえでの最低条件か否か」と視点で決めるといいでしょう。
希望なしの場合は「貴社の規定に従います」が基本
特に記載する必要はないという人は「貴社の規定に従います」と書くのが基本です。
「特になし」でも意味合いは伝わりますが、社会人としての謙虚さに欠ける印象を与えるかもしれません。
本人希望欄を空欄の状態で提出すると、書き忘れなのか希望がないのか、採用担当者は判断できません。
業務上の書類では空欄で提出しないのがマナーです。本人希望欄に関しても必ず一言、添えておきましょう。
条件がある場合は簡潔に書く
本人希望欄のスペースは限られているので簡潔・明瞭に記入します。
長々とした文は履歴書全体の体裁を悪くしますし、採用担当者から要点をまとめる能力がない人と判断される可能性もあります。
記載項目が多いのであれば、箇条書きで簡潔に記載するなどの工夫をしましょう。
また、条件を書くときは、理由もセットで書くようにします。
「幼稚園に通う子どもの迎えのため」、「家族を介護しているため」などの理由を書いておけば、自己本位な応募者という印象を与えずに済むでしょう。
履歴書の本人希望欄 NG例
この章では、本人希望欄のNG例を紹介します。採用担当者に悪いイメージを与えないように注意しましょう。
給与に関する希望を書く
転職時には給与に関する希望は伝えておきたい、という人もいるでしょう。
しかし、基本的に給与に関することは書類選考後の面接などの時に交渉します。
絶対に給与条件は譲れないという場合以外は書かない方が無難です。
交通費や休暇など、待遇の希望を書く
交通費や休暇などの待遇は面接まで進んだ段階で企業側とすり合わせるものです。
本人希望欄に「電車通勤になるため交通費の支給を希望します」、「土日祝は休みを希望します」などの希望を書くと、「条件提示の多い人」と見られてしまうかもしれません。
自己PRなど特記事項以外のものを書く
転職の場合、過去のスキルや経歴をできるだけアピールしたいという気持ちがあるかもしれません。
しかし、本人希望欄に自己PRや志望動機を書くのはNGです。
逆に印象を悪くするので、特記事項以外は書かないようにしましょう。
履歴書の本人希望欄を書くときの模範例
次に、本人希望欄に条件を書くときの模範例をご紹介します。あなたの状況に合わせて使ってみてください。
電話を取ることができない曜日や時間帯の書き方
在学中や就業中のため、企業からの電話に対応できる時間が限られている場合はその旨を本人希望欄に書いておきましょう。
書類選考を通過しても、面接の日程がスムーズに決まらないと企業に迷惑をかけてしまいます。
「就業中のため」または「在学中のため」と理由と記載して、確実に連絡がつく時間を書いておくなら、採用担当者の手間も少なくなります。
しかし、指定の時間帯を細かく設定すると、相手側を自分の予定に合わせる印象が強くなるので避けましょう。
また、早朝や深夜の時間を指定すると非常識と捉えられる可能性もあります。
10時~18時以内で都合をつけるのがいいでしょう。
●記入例
大学での授業のため、月曜日~金曜日の14:00~18:00の間にご連絡いただけると幸いです。
職場への携帯電話を持ち込みが不可能なため、平日の11:00~15:00時の間であれば電話に出ることができます。留守番電に伝言を残していただけると折り返しご連絡させていたします。
勤務可能な時間帯が決まっている場合
家族や子どもの世話のため、勤務できる時間が限られている場合は本人希望欄に記載します。
ただし、残業に関して制約がある場合、「残業はできません」など否定的な言葉を使うと、仕事への意欲が疑われる可能性もあるので注意が必要です。
●記入例
娘を保育園に送る必要があるため、朝は9時以降の出社にしていただければ幸いです。
夫の両親を介護しているため、18時以降の勤務は難しくなっております。
入社できる日が決まっている場合
内定をもらっても入社できるタイミングが決まっている場合は入社可能な時期を記入します。
企業側は組織計画などに合わせて採用スケジュールを組んでいるので、内定後に「すぐには入社できない」と伝えると、迷惑をかけることになります。入社時期が決まっている場合は絶対条件として記入しましょう。
●記入例
会社の規定により、内定後入社までに1カ月いただければ幸いです。
○○月に退社予定のため、○○月より出社可能です。
応募職種を指定する場合
応募する企業が複数のポジションを募集している場合は希望職種を記入します。
職種を書かずに提出すると採用担当者が混乱してしまい、選考に余分の時間がかかったり、他のポジションと間違えてしまう可能性があります。
注意点として、希望職種は企業側が提示している名称に統一します。
例えば、Webプログラマーの募集に「プログラマー」とだけ記載したり、「営業事務」を「事務関係」と書き換えると「こちらの募集要項を見ていない」という印象を与えてしまうので気を付けましょう。
なぜその職種を希望するのかなどの理由を記載する必要ありません。簡潔に記載しましょう。
●記入例
システムエンジニアを希望いたします。
企画営業部を希望いたします。
勤務地を指定したい場合
複数の支店で募集を行っている企業に応募する場合、勤務地の希望を本人希望欄に書くことができます。
求人内容に「勤務地は希望を考慮する」と書いている場合などは、事前に希望を知らせると企業側も採用計画をたてやすくなるでしょう。
●記入例
希望勤務地:○○地区
家族の事情により遠方への通勤は難しいため、○○区での勤務を希望します。
給料に関する希望を伝える場合
本人希望欄に給与に関することは記入しないのが一般的です。
しかし、状況によっては希望給与を記載したいという場合もあるでしょう。その場合は以下のように記載できます。
●記入例
前職では450万円いただいていたため、それを考慮した額を希望します。
履歴書の本人希望欄 まとめ
本稿では、履歴書の本人希望欄の書き方について説明しました。
本人希望欄は、入社に関して絶対条件がある場合のみ使用します。
給与や職種、勤務時間についての希望は面接に進んだ段階ですり合わせるのが基本です。
本人希望欄に絶対条件を書く場合は、事細かな情報を記入する必要はありません。簡潔・明瞭に記載することを覚えておきましょう。
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