転職して年収アップしたい!希望額をもらうための交渉の仕方とは

転職活動をするなら、誰しもできれば次の職場での年収はアップしたいですよね。しかし、必ずしも転職で年収を上げられるとはかぎりません。応募先企業から提示された年収額が希望より低い場合、給与交渉をしてよいか迷うでしょう。

また、もし交渉が可能としても、どのようにすればよいのかわからないかもしれません。強気に出てしてしまうと、採用担当者に悪印象を与えて内定がもらえないおそれもあります。

この記事では、希望する年収額をもらうための交渉の仕方についてわかりやすく解説します。ぜひ、ここで紹介する内容を活用して満足のいく年収を手に入れましょう。

転職と年収のシビアな関係性

まずは転職と年収の良くも悪くもシビアな関係性について、詳しく触れておきましょう。

報酬は労働の対価が原則

そもそも報酬とは、原則として労働の対価です。労働で提供した価値に対して少な過ぎるのはよくありません。だからといって、実際の価値よりももらい過ぎるのも問題があります。

例えば、希望していた年収よりも提示額が上回っている場合は、高く評価されたことで嬉しいでしょうが、手放しで喜ぶのは早いかもしれません。提示額が高いということは、それだけ実際に業績に貢献することを期待されているのです。もし期待に添えるレベルのパフォーマンスを発揮しなかった場合、どこかの段階で降格や減給その他の対応がなされる可能性があります。

予想よりも高い報酬金額を提示された場合に、そういった不安を払拭するためには、企業側にどういった点を評価してもらえたのか、どのような役割を期待されているのかを確認しましょう。そしてその内容に照らして、まだ力不足であると感じたなら、努力目標としてそれに恥じないパフォーマンスが発揮できるように、真摯に仕事に向き合うことが大切です。

年収アップのみが目的の候補者は落とされる理由

希望する年収と企業側からの評価との差があまりに大きいと、「相場の読めない身の程知らずな人」と判断され、最終選考に進めなくなるおそれがあります。その人のキャリアやスキルから考えて釣り合いがとれない希望額であれば、年収アップのみが目的の転職活動と疑われかねません。

そうなれば、「年収が上がれば我が社でなくともいいのだろう」などと判断されるかもしれないので、内定は難しくなるでしょう。交渉のために希望給与を少しだけ高めに設定するのは、後述するようにセオリーのひとつです。しかし、あなた自身の人材価値から考えられる相場と大きく乖離した額にはしないことが大切です。

年収アップには合理性がある根拠が必要

年収をアップするためには、それなりの合理性がある根拠を持っていなければ不可能です。誰の目から見ても、納得できる根拠が説明できてこそ、その年収額がリアリティを持ちます。客観的に筋が通らないような、根拠薄弱の希望年収では採用から遠ざかるので気をつけましょう。キャリアの棚卸しやスキルの棚卸しをきちんと行って、なぜその額が妥当なのかを先方に納得してもらえるような根拠を用意しなければなりません。

過去の実績や経験は数字を用いたり、具体的なエピソードを紹介したりしてわかりやすく伝えるようにするのが賢明です。

年収を下げて人材価値を上げ、後から年収を上げる道も

逆転の発想で、かならずしも年収アップに固執しないことが、良い結果を生む場合もあります。つまり希望年収額をむしろ少し低いめに設定しておくことで、キャリアやスキルとのバランス上での人材価値が高まります。その状態で真摯に働いて認められることによって、やがて無理なく年収を上げられる道もあるのです。

転職での希望年収の設定の仕方と交渉の注意点

ここからは転職活動においての希望年収の設定の仕方と、交渉することになった場合の注意点について詳しく解説します。

まずは生活に必要な額を確認しよう

順序としては収入のベースとなる、生活に実際に必要となる額を確認するところからまず始めましょう。そのためにはあなたが転職をするにあたって、維持したい生活水準を設定することが最初にするべきことです。配偶者などの家族の収入や住宅ローン、子どもの教育費などの将来必要となるであろう出費などを考慮して、目安となる収入ベースを持っておくことは重要です。

業界・業種・職種・企業・地域の相場を調べよう

希望する職種や業種、企業、地域などの給与相場を調べましょう。会社四季報や企業の公式サイト、新卒向け就職サイト、転職サイトなどを参考にするとよいです。クチコミサイトに特定の企業の年収について、リアルな声が載っている場合もあります。

転職サイトにおいては、世代別の年収、勤続年数ごとの年収、役職がつく場合の年収など、目安となるモデル年収例が掲載されている場合もあるので、参考になるでしょう。複数の切り口で調べることで、おおよその年収相場が見えてくるはずです。

交渉の注意点

希望年収は交渉の段階ではあくまでも希望であり、総合的に判断された結果、希望あるいは現職のレベルさえ下回る額を提示されるケースもあります。

しかしながら、最終的には採用する側が判断することであり、売り込みに行く候補者自身が自らの人材価値を低く見積もる必要はありません。現職の年収レベルに30〜50万円くらい上回る額にすると現実的でしょう。なお、募集ポストに関する深い知識や豊富な経験がある場合や、業績が大きく伸びている企業に採用される場合は年収アップが実現しやすくなります。

必要額・相場・自分のスキルを照らし合わせてみよう

調べて見えてきた相場とあなたの必要額、そしてあなたのキャリアやスキルレベルを照らし合わせ、希望金額の範囲を検討しましょう。その際にもっともおすすめできる方法は、転職エージェントに相談することです。あなたのキャリアやスキルレベルを客観的に判断して、適切な金額を助言してもらえるでしょう。

転職エージェントに任せるのも賢明な選択肢

年収交渉に不安があれば転職エージェントに相談し、代行してもらうのが賢明です。転職エージェントは募集ポストに対するあなたのスキルのマッチ度、応募先企業の給与水準やあなたの生活背景、長期的なライフプランを掘り下げて把握してくれます。
そして、企業側の採用意欲を盾に最善の妥結点を目指す交渉に取り組んでもらえるでしょう。

私たちタリスマンは外資系やIT業界に強い転職エージェントです。転職活動の初期段階からあなたの転職活動を包括的にサポートします。内定が近づいた企業との勘所を押さえた年収交渉も任せていただけるので、気軽にご相談ください。「いますぐ求人を探す」ボタン、あるいは「タリスマンに転職相談をする」ボタンを押して、まず私たちとつながりましょう。

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転職で年収アップに役立つ3つのスキル

転職活動においては、業界や業種によって求められるスキルの種類が異なってきます。しかし、業界や業種を問わずに、転職における収アップに役立つ可能性が高いスキルがあります。それは英語スキルとITスキル、そしてマネジメントスキルです。それぞれを見ていきましょう。

英語スキルがあると仕事の舞台を広げてくれる

現在の転職市場では、以前と比べて英語スキルがある場合のアドバンテージがはるかに高まっています。なぜなら、経済のグローバル化が進んできて多くの企業がクロスボーダーな案件に携わるようになってきたからです。少なくとも、大企業であれば国内のステークホルダーとのやりとりだけで完結する方が珍しいでしょう。

実際に、TOEICのスコアを採用条件にしている上場企業も増えています。外資系や日系グローバル企業ではTOEICスコアよりも、実戦的な会話力が求められるでしょう。IT業界でも、海外関係先とのやりとりもあれば、国内のエンジニアも外国籍スタッフが増えてきており、英語でのコミュニケーションの機会が増えています。コンサルティング業界などでは、高い英語スキルがあればアサインされる案件の幅が何倍にも広がるともいわれます。

ITスキルがあると業界の選択肢が広がる

DX(デジタルトランスフォーメーション)が着実に社会を変えゆく中で、あらゆる経済活動がデジタル技術とは無縁でいられなくなっています。そのため、かつてはITの要素が業務に関係なかった業界の多くが、ITの知見がないと業務に支障が出るくらいに変化しています。そのため、ITスキルがあればいかなる業界でも、ある一定のニーズはあり、信頼度が得られるでしょう。転職先の選択肢が広がるのは間違いありません。

マネジメントスキルがあるとハイクラス求人を目指せる

マネジメント経験者やマネジメントスキルがあると客観的にアピールできる人材であれば、マネージャーやディレクタークラスのハイクラス求人を目指すことができます。ただでさえ人材不足の中、マネジメントができるような優秀な人材は、どの業界においても市場価値が明らかに高まっています。高額年収も叶いやすいでしょう。

理想的には英語ができてITの知見があり、マネジメントに長けていれば引く手あまたなのですが、現時点ですべてを身につけていなくとも、いずれかひとつ、もしくはふたつあればアピール材料になり、年収アップの実現に役立ちます。年収アップの転職に成功した後は欠けているものを身につけ、さらに人材価値を高める目標としましょう。

まとめ

理転職で年収をアップするための交渉の仕方や、年収アップに役立つスキルを紹介しました。年収はあくまで労働の対価であるというシビアな関係性を認識し、堂々と交渉できるようにスキルを磨いてそれをアピールするのが賢明です。また、英語スキルやITスキル、マネジメントスキルなどが身につくと年収をアップしやすくなるので、中長期的にもそれらをブラッシュアップしましょう。