転職に成功したいならやるべきこととは?世代別の注意点も含め解説

夢の実現やキャリアアップ、年収アップなどのために転職を検討する人は、それぞれの年代でたくさんいます。成功を期して理想を掲げて転職活動に励む中で、願った通りの企業に採用されたいですよね。

しかし現実的には、そう簡単に希望している企業に採用されるとは限りません。長期化すれば次第に業種や業界、報酬などの条件を徐々に妥協し、内定が出たところで確定するケースも多いです。そのような妥協した転職をしたり、入社してから折り合いが悪くて再び転職したりすると、転職がうまくいかなかったと言うことになります。転職活動に成功する場合と失敗する場合は、何が違うのでしょうか。

今回の記事では、転職に成功したいならやるべきことについて、世代別での注意点も含めて詳しく解説します。転職を検討しているみなさんは、ぜひ参考にしてください。

転職に成功するためにするべき6つのこと

あなたが転職に成功したいのであれば、以下の6つのことを 行いましょう。

  • 転職ビジョンを明らかにする
  • 1社に固執せず複数社を受ける
  • 弱みを理解し強みに転換する
  • 他者の意見を受け入れる
  • 応募先ごとに応募書類を作成する
  • 転職活動を行うタイミングを見極める

それぞれの項目を、詳しく見ていきましょう。

転職ビジョンを明らかにする

これまでのキャリアや身につけたスキルを踏まえ、合理性がある転職ビジョンを構築しましょう。

転職を成功させるためには長期的なキャリアプランを想定し、そのためにはまず目の前の転職で何を得たいのか、どのようなことを実現したいのかを真剣に考えることが必要です。また、キャリアの棚卸し、スキルの棚卸しを実行して、思い込みではなく広い視野でキャリアパスの可能性を思い描くことも必要となります。そしてそれを実現するためのストーリーをできるだけ具体的に想定したものが転職ビジョンです。

この転職ビジョンが鮮明であればあるほど、通常は迷ってしまいがちな企業選びにおいて、優先順位を踏まえたブレない選択が可能となります。それは、転職後の満足度を担保し、後悔するリスクを避けることにもつながります。

1社に固執せず複数社を受ける

働きたい企業がある転職志望者の場合に、そこにこだわって他の企業を受けないケースもありますが、それはあまりおすすめできません。

もちろん、その企業から内定がもらえれば良いですが、そうでない場合には固執していた分ダメージが大きくなります。その上、またゼロからのやり直しになるので、精神的にも活動のリズム的にもなかなかポジティブになりづらいでしょう。

そもそも中途採用は新卒の募集よりも定員数が少ないだけでなく、書類選考をクリアしても、面接に関して多い場合は6回以上行われるもあり、内定に至るまでの道のりが長い傾向があります。そのため転職活動に成功したいのであれば、やはり同時進行で複数の企業を受ける方がおすすめです。

例え第一志望の企業に行けなかったとしても、思っていた以上に良い職場でやりがいが大きな仕事に出会えることもあります。そういう意味からも、志望度が高い企業があっても、そこだけにこだわらずいろいろな企業に目を向け、応募することをおすすめします。

他者の意見を受け入れる

転職活動に成功するためには、第三者からの客観的な意見を受け入れることが必要です。

例えば自己分析を行う上で、自分の「強み」や「弱み」はわかりにくいですよね。この時に、自分の周りの友人や家族、同僚や上司、転職エージェントなどの第三者からの意見から、自分で気が付いていない点がわかる可能性があります。

また、自分では特に強みとは思っていなかったことが、客観的には優れた点であったこともあるでしょう。第三者からの意見を素直に受け入れ、自分という人物像を可能な限り客観的に構築しましょう。

弱みを理解し強みに転換する

転職活動は言わば、応募書類という販促資料を渡し、面接という商談の場であなたのキャリアやスキルという商品・サービスを売り込む営業です。そのためには、商材説明に戦略が必要です。

商材情報を整理するためにキャリアとスキルの棚卸しをして客観的に自己分析し、強みだけでなく弱みも理解しなければなりません。それを、応募書類に記載したり面接で語ったりするための表現を考えましょう。

強みに関してはできるだけ強調できるように、エピソードや第三者の評価などを交えてアピールストーリーを作ります。完璧な人などいないので、弱みも隠す必要はありません。しかしそのまま弱みとして語るだけでは、プラスにはならないです。そんな場合は、弱みの本質を理解し、強みに置き換えてプラスの要素に見せます。

端的に言えば「せっかち」は「フットワークが軽い」、「心配性」は「慎重」、「無謀」は「チャレンジ精神」などのように、同じ方向性でもっともポジティブな表現に置き換えるのです。

もちろん、この場合は単なる言葉の言い換えだけになってはいけません。弱みを謙虚に認め、それは何に由来するかを掘り下げ、弱みを克服して強みに転換して仕事に活かす決意までを自分の言葉で用意しましょう。 それを履歴書の長所・短所欄や面接での回答および発言で使います。

例)
私には意地っ張りなところがあり、良くない面だと承知しています。これは、自分で決めたことは結果を出したいというこだわりから来るものです。今後の仕事においては些細なこだわりは捨てて意地を張らず、本当に大切な部分は意地でもこだわり、望ましい成果を出せる人材になりたく思います。

なお、転職活動でのアピールにおいて、自分自身の短所を長所に置き換える考え方やテクニックについては、以下の記事で詳しく取り上げています。ぜひ参考に、一読してください。

面接においては、しばしばあなたの長所と短所について尋ねられます。新卒の面接でも尋ねられますが、中途採用の転職面接ならすでに社会人という背景があるので、なおさら重要な質問に位置付けられるのです。長所は自己の魅力のアピールなので答えやすいともいえますが、これも「自分を過大評価しているとおもわれるのでは」と気になることもあるでしょう。また、短所はそもそもネガティブになりがちなので、どう答えるのがよいか戸惑う人も多いのではないでしょうか。面接の本番で答えに窮することがないように、志望動機や自己PRと同...
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応募先ごとに応募書類を作成する

履歴書や職務経歴書は多くの場合、求人内容が違えば何を軸にキャリアやスキルをまとめるか、どこをアピールするかというポイントが変わってきます。

経験値を重視されるような求人であれば、あなたのこれまでの経験を具体的なエピソードも踏まえてリアルに伝える書き方が望ましいでしょう。スキルやノウハウを重視する求人であれば、あなたの持っているスキルのレベルが明確に伝わるような、数字や規模の表現を伴う書き方をするのが賢明です。コミュニケーション能力を重視する求人であれば、あなたのこれまでの仕事上で構築したネットワークの強固さを示せるような業績例を盛り込む書き方が有効です。

また、他の企業にも使い回すことを前提で作成すると、良くも悪くも個性が薄い書類になります。これだと、アピールする力も不足するだけでなく、使い回しを見透かされるリスクもあります。そのため、履歴書や職務経歴書は使い回さず応募企業ごとに作成するのがおすすめです。

転職活動を行うタイミングを見極める

転職は時期やタイミングを見極めることが非常に重要です。転職活動はいつ行っても条件が変わらないということはなく、求人の多い時期とそうでない時期があるからです。

また、可能であればボーナスをもらってから辞めたいですよね。その時期までいたとしても、予定されているボーナスをもらい損ねたり、減額されたりがないような辞め方が望ましいでしょう。、内定が出てから実際に就職するまで、あまり期間が空き過ぎるわけにもいきません。そのような諸々の要素があって、転職活動はタイミングが大事です。そのためには、退職する時期を決める要素の優先順位を持って、総合的に最もよい頃に活動を行う必要があります。

ベストなタイミングを見極めるポイントや目安について、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にご覧ください。

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転職の成功を阻む6つのNG

転職活動においては、成功を邪魔するNG要素があります。それは、以下のような要素です。

  • 条件にこだわり過ぎる
  • 他責思考をする
  • 転職のための自己研鑽や努力をしない
  • 自身を過大評価する
  • 戦略を練らずに活動する
  • 身の丈に合わない応募先を受ける

個別に解説しましょう。

条件にこだわり過ぎる

転職活動においては、条件をあれもこれもとこだわり過ぎるのはNGです。

条件には、転職先の業界、業種、具体的な企業名、年収、福利厚生、所在地、契約形態などがありますよね。この中で、あなたの転職ビジョンを実現するための優先順位をつけましょう。

譲れない条件はできればひとつに絞り、その他のことはこだわり過ぎずに柔軟に考える方が、応募先の選択肢が広がって転職の成功につながりやすくなります。

他責思考をする

転職活動に向き合う際に、現職がうまくいかないのは会社や上司が悪いとか仕事内容が向いていないせいであるなど、自分は悪くないという「他責思考」では成功しにくくなります。

なぜなら応募書類や面接での受け答えにも、知らず知らずのうちに反映されて、採用担当からの評価を下げてしまうためです。就職できたとしてもその会社で以前と同じようにつまずいたとき場合には、再び同じように転職を考えるでしょう。そうならないように、他責思考はしないほうが賢明です。

転職のための自己研鑽や努力をしない

転職活動には自己分析や対策、また必要に応じてスキルアップや資格取得、対処克服などの努力も必要です。そのため、転職を成功させるための地道な努力ができない人は失敗しやすいでしょう。

自身を過大評価する

自己評価と他社の評価が乖離しているような、自分自身を過大評価している場合は転職活動がうまくいきません。現職で責任あるポジションについていたり、大企業の一員であったりしても、転職先で同じように評価されるとは限らないのです。

転職活動にあたっては、いったん現職の肩書など取り払って、謙虚で冷静に自己分析をしなければ、何かと先方に違和感を与える可能性があります。

戦略を練らずに活動する

転職を成功させたいなら、内定を勝ち取るためにできるあらゆる手段を想定し、戦略的に対策を打たねばなりません。

現職を早く辞めたいがために、業界研究もせず条件だけを見て応募したり、応募書類のブラッシュアップや面接対策も施さずに受けたりするような、行き当たりばったりの転職活動では成功は困難です。

そうなると後悔しか残りません。だからこそ、戦略を練って転職活動に望む必要があります。

身の丈に合わない応募先を受ける

これまでの経歴やスキルから考えて、どう考えても通用しないレベルあるいは業種への転職は成功し難いのは当然です。

応募先が求める能力やスキルが身の丈と合わない場合、もし採用されたとしてもすぐに周りは気づき、当初の待遇や条件はいずれ見直されるなど働きづらい環境に陥るでしょう。

転職成功のための世代別注意点

20代と30代、そして40代では、転職活動における注意点が変わってきます。ここでは世代別の注意点を詳しく解説しましょう。

20代の注意点

20代の転職志望者によくあるのは、未経験の職種や業界を志望する人です。もちろん、それ自体は悪いことではありません。

本当に業界研究や企業研究、職種を理解して決めたことなら突き進めば良いでしょう。しかし、それほど深い動機ではなく、イメージや気分で応募するのはリスクが大きいです。

IT企業に見られるような、未経験者歓迎という言葉通りに研修制度が充実しているような企業もありますが、必ずしもそうではありません。入ってから後悔するくらいなら、現職の経験やスキルを活かせる転職先を考えましょう。そこから経験を積んで新たなキャリアの方向性が見えて来ることもあるので、最初から新しい道を求め過ぎて失敗しないように注意することが必要です。

30代の注意点

30代の転職志望者は現場での中核的な、実力ある存在である場合が多いです。そのため、転職活動自体はそれほど困難ではなく、適切な自己分析と深く検討した転職ビジョンで臨めばよいでしょう。

30代の注意点はむしろ、現職の勤め先で退職を切り出す場合のことになります。なぜなら、力がある人材であるほど、強力に慰留される可能性が高いからです。退職を申し出た際に、カウンターオファー(昇給や昇格を条件にした慰留)などを提案されるかも知れません。会社側にすれば、待遇の変更は融通が利きやすい対処法なのです。

転職先よりも良い条件を提示されると、心が揺れる可能性は誰しもありますよね。しかし、それは必ずしも長期的な出世コースにつながらないリスクがあります。そういうことがあると、要注意人物とみなされる場合があるからです。

企業側としては、必要な時期は流れている仕事を回すためにも、待遇を改善して仕事を続けてもらいたいと考えています。しかし、それが完結してしまえば、理由をこじつけて減給、降格されるかもしれません。そのため、退職を決めたら余程のことがない限り、我が道を貫きましょう。

なお、退職を切り出して慰留された際の上手な断り方については、以下の記事で詳しく取り上げています。ぜひ参考にしてください。

転職などのために、現職の会社を退職することを申し出た際に、引き止められることがしばしばあります。その理由はさまざまですが、覚悟を決めた退職なら、引き止めを上手に断って辞めるほうがお互いのためによいでしょう。また、通常会社を退職するということは、大なり小なりその職場に迷惑をかけてしまうのは否めません。退職時にトラブルになるのは避けたいものです。この記事では引き止められる理由から説き起こし、引き止めのよくあるパターンを紹介し、円満退職を見据えた上手な断り方について解説していきます。退職しようとす...
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40代の注意点

40代の転職志望者は、応募先企業とのマッチングに注意が必要です。お互いの希望条件や自己評価と選考担当者の評価にズレがあれば採用は難しく、採用されたとしても企業と採用者の双方が納得できる働き方にならないリスクがあります。

具体的には候補者のスキルレベルの自己評価よりも企業側の評価が低い場合は、それに見合う年収などの条件にも双方の適正値が異なってきます。どこかで折り合いがつけられたとしても、実際に働き出してから「ああやっぱり期待ほどのパフォーマンスが発揮されていない」と評価されると、減給や降格の対象となりかねません。

その逆のパターンであれば、昇給や昇進というポジティブな結果につながることはありますが、それはまれです。多くの場合は候補者の自己評価が高いことからくるマイナスの再評価です。そうならないように、転職活動に際しての自己分析の徹底と、特に友人や家族などの第三者の意見を謙虚に傾聴することが大切です。

一番おすすめできるのは、転職エージェントに相談することです。転職のプロによって、あなたの人材価値や求人企業に対するプライオリティなどを客観的に評価してもらえば、評価のズレを避けることができます。

また、なかなか内定がもらえずに転職活動が長期化すると、自分も疲弊し選択肢はどんどん狭くなり、理想の転職から妥協の転職に移行してしまいかねません。そうならないように、転職活動の初期段階から転職エージェントの活用をするのが賢明です。

まず自己分析の作業がコンサルタント(キャリアアドバイザー)の助言で適切にできます。そして転職ビジョンの構築も、プロのアドバイスを受けながらなら盤石なものになるでしょう。

私たちタリスマンは外資系やIT業界を中心に、バイリンガルやエグゼクティブの求人を扱う転職エージェントです。あなたの転職ビジョンの構築をお手伝いし、人材価値やあなたの希望にマッチする求人案件を探します。応募書類のブラッシュアップは当然として、面接対策なども一緒に取り組ませて頂きます。選考の手続きや面接日程の調整、内定後の条件交渉もサポートさせていただきますので、安心して活動に励んで頂けます。

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まとめ

夢の実現やキャリアアップ、年収アップなどのための転職に成功したいならやるべきことについて、世代別での注意点も含めて詳しく解説しました。現実的には、希望している企業に、そう簡単に採用されるものではありません。

転職に成功するためには、ここで紹介した6つのことを徹して行い、成功を阻む6つのNG項目を排除しましょう。そして、世代を問わず転職エージェントを活用するのが成功の近道になります。