テクノロジーの進化によりIT業界は急速に成長しており、多くの企業がITスキルを持つ人材を求めています。転職を考えている方にとって、ITパスポート試験はその第一歩として注目すべき資格の一つです。この記事では、ITパスポート試験の概要と受験のメリットなどにについて解説します。
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目次
ITパスポート試験とは?
ITパスポートはIT初心者にも人気
ITパスポートとは、ITに関する基礎的な知識を測るための国家試験です。
情報処理の基本的な概念や用語、ハードウェアやソフトウェアに関する基礎知識を問うもので、ITを正しく理解し、業務に効果的にITを活用するための“IT力”が身につきます。
2009年の開始以来、社会人やこれから社会人となる学生など幅広い層から支持され、2020年には申込者数が20万人を突破、2022年度は25万人を超えるなど、その数は伸び続けています。(ITパスポート試験 統計情報より)
ITパスポート試験の難易度
ITパスポート試験の合格率は平均して50%前後で、国家試験としては高い合格率です。IT系国家試験の中では入門レベルであり、難易度もそれほど高くありません。最年少合格者は7歳の小学1年生、合格者の平均年齢は29.6歳と発表されています。
受験のメリット
1. 基本的なIT知識の獲得
ITパスポート試験は、ITに関する基本的な知識を幅広く学ぶ機会になります。これにより、IT業界でのコミュニケーションや業務遂行がスムーズになります。また、出題範囲のストラテジ系分野では、個人情報の取り扱いや個人情報保護法についても知識を問われるため、コンプライアンスの意識を高めることができます。このような利点もあり、ITパスポートの取得を全社員に推奨している企業もあります。
2. 転職におけるアドバンテージ
転職活動において、ITパスポート試験合格はあなたのスキルセットにアピールポイントを加えます。特に、他業界からの転職者にとっては、IT関連の基礎知識を持つことで幅広い職種へのアクセスが可能となります。
ただし、あくまで基礎レベルのIT知識を証明するものですので、転職のアドバンテージをとして働くのは、未経験者レベルのIT系募集職種や非IT系に近い募集職種など限定的です。実際、受験者の勤務先別データを見ると、学生を含めても過半数は非IT系企業となっており、突出しています。
ITパスポート資格で給与は上がる?
編集部では、以下の転職サイトで”「ITパスポート試験」資格を活かせる求人情報”を分析してみました(2023年9月4日の掲載データ45件に基づく)。
https://tenshoku.mynavi.jp/sp/license06/
その結果、平均の年収は337.9万~513.1万円で、中央値は425.5万円となりました(「初年度年収」が示されている38件のデータから算出)。
2021年度の日本の平均年収は443万円(国税庁「令和3年分民間給与実態統計調査」)なので、給与面に与えるインパクトはそれほど大きくなさそうです。
業種未経験への転職には有利?
また、45件のうち「業種未経験OK」なのは42件でした。このことから、やはり他業界からの転職者にとっては役立つ資格と言えるでしょう。文字通り「ITパスポート」として機能しているようです。
3. IT業界へのステップアップ
ITパスポート試験合格後、さらに高度なIT資格を目指すこともできます。試験合格がその後の学習や専門的なスキル習得の基盤となるでしょう。
4. 自信の向上
試験合格は自己満足感を得るだけでなく、新たなスキルを獲得した自信をもたらします。これは転職活動だけでなく、日常業務においてもプラスに影響します。
ITパスポート試験の概要
ITパスポート試験の実施内容については以下のとおりです。
受験要領
試験実施日 | 月に2回~毎週間隔の土曜日・日曜日に実施(会場によって異なる) |
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試験会場 | 全国47都道府県 |
試験時間 | 120分 |
出題形式 | CBT(Computer Based Testing)方式 / 四肢択一式 |
受験資格 | 年齢、学歴、実務経験を問わずどなたでも受験可 |
受験料 | 7,500円(税込) *2023年時点 |
出題分野と配点
出題分野 | 100問 ・ストラテジ系(経営全般) 35問程度 ・マネジメント系(IT管理) 20問程度 ・テクノロジ系(IT技術) 45問程度 |
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配点 | 総合評価点600点以上であり、かつ分野別評価点もそれぞれ300点以上であること 総合評価点 600点以上/1,000点(総合評価の満点) 分野別評価点 ストラテジ系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点) マネジメント系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点) テクノロジ系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点) |
最新情報は 公式サイトよりご確認ください。
受験の準備とアドバイス
学習時間の目安
ITパスポート試験に合格するために必要な勉強時間の目安は、初心者の方で約180時間、ITの基礎知識がある方で約100〜150時間といわれています。試験範囲を把握し、学習計画を立てましょう。
実践の重要性
学んだ知識を実際に使ってみることが大切です。自分でPCを触って操作したり、実際の状況に即したシチュエーションを考えてみることで理解が深まります。
模擬試験の受験
試験前に模擬試験を受けることで、実際の試験形式や時間配分に慣れることができます。間違えた部分を徹底的に復習しましょう。
オンラインを活用
インターネット上には多くの学習素材や、学習コミュニティが存在しますので上手に活用しましょう。わからないことや疑問点は質問してみたり、他の受験者と議論してみることで理解が進むかもしれません。
まとめ
ITパスポート試験は、未経験からでもスタートできるIT知識の入り口として価値のある資格です。転職を考えている方は、IT業界での可能性を広げるための第一歩としてぜひ検討してみてください。しっかりとした準備と学習を通じて、新たなキャリアの扉を開きましょう。
IT業界での転職をお考えの方はぜひタリスマンにご相談ください。