面接日程調整メールのマナーと書き方!パターンを網羅して例文付解説

転職活動の中で書類選考を通過すると、次に対面の面接あるいはWeb面接へ進む流れが一般的です。面接の段階に進める応募者に連絡が入り、応募先企業と具体的な面接日の日程調整をします。
ここでの連絡方法は、応募先企業の採用担当者から電話が入ることもありますが、メールで連絡が来ることも多くなっています。
パターンに応じて作成する書類と違って、メールは作成者の人となりが出やすいものです。つまり、メールの書き方ひとつで採用担当者が受ける印象が変わることもあります。
そのように大事なメールですが、書き方で迷う応募者も少なくないようです。まして、一旦決まった日程の変更を依頼するメールなど、どうかけばよいか気になるところでしょう。
この記事では、面接の日程調整についてメールをやり取りする際のマナーや適切な書き方と注意点について、詳しく紹介していきます。

ビジネスメール基本マナーを見直してみよう

一般的なビジネスメールにマナーがあるように、選考における面接日程の調整メールにもマナーは存在します。
引用を残すかどうかや返信のタイミング、件名をどうするかなど不安に思う点がいろいろあることでしょう。
日程調整の各フローに沿ったメールの書き方の解説に入る前に、まず基本形であるマナーを理解しておきましょう。
以下の例文をもとに、マナーを説明します。

件名:Re: 面接日程のご連絡
株式会社〇〇〇〇〇〇
総務部人事課課長 〇〇〇 〇〇様お世話になっております。
〇〇〇 〇〇と申します。この度は面接日程についてご連絡を頂き、誠に有難うございます。
必要書類を持参の上、下記日時に貴社にお伺いさせて頂きます。XX月XX日(X=曜日) XX時~XX時
場所:〇〇〇〇本社ビルXX階 第X会議室お忙しい中、面接日程をご調整頂き誠にありがとうございます。
貴重なお時間を頂戴することとなりますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
===============================
〇〇〇 〇〇(自分の氏名)
〒XXX-XXXX
東京都〇〇区〇〇〇X丁目XX番XX号
〇〇〇〇〇〇〇〇XXX号室
E-mail:XXXXXXXX@XXXmail.com
電話:080-XXXX-XXXX
===============================

件名は変更しない

先方が設定した件名の変更は、基本的に行わないようにしましょう。応募先企業の採用担当者はメールでのやり取りをたくさん抱えているはずで、件名を変えてしまうと分かりづらくなるためです。
返信であることを示す「Re: 」の表記を残しておくのも、分かりやすくする意味でよい配慮です。
ただしやり取りが重なると、件名の「Re: 」の数が増えていくので、1つだけ残して都度削除するとよいでしょう。

宛先は正式名称とフルネームで

冒頭に記載する宛先では、応募先企業名は略さず正式名称で書きます。採用担当者の部署名、役職名が分かっているならすべて記載し、担当者名もフルネームで記載します。
部署名や担当者名が分からない場合は、「採用ご担当者様」と記載して問題ありません。

挨拶文のちょっとした使い分け

過去にやり取りをしたことがない相手との、初めてのメールであれば「お世話になります」という始まりにします。これからお世話になりますという意味が込められます。
一方、以前にやり取りがあった相手なら「お世話になっております」と書き分けましょう。

本文は残しておこう

返信メールを書く際には、先方から受信したメールの文面を引用しましょう。これまでのやり取りのプロセスを、お互いが確認するのに役立つためです。

結びの言葉は丁寧に

締めの部分には、通常よく使われる「何卒宜しくお願い申し上げます」などの丁寧な言葉を用いましょう。

署名での注意点

最後の署名部分は、送信者情報を記載する箇所です。名前だけではなく連絡先である住所やメールアドレス、電話番号を記載しましょう。
また、通常のビジネスメールであれば所属している会社名を記載するのが当然ですが、選考に関するメールは別です。
習慣でうっかり現職の会社名を入れないように注意して、自分の氏名と連絡先だけを記載しましょう。

その他メール文面における要チェック項目

その他にもチェックしておくべき項目を挙げておきましょう。

適度な改行

意味のまとまりで改行して段落分けし、段落間は空白の行を設けて読みやすくなるように配慮することが大切です。

文字の装飾はNG

太文字や色文字などの文字装飾するのは、ビジネスの場ではふさわしくないと考える人もいるので、避けておくのが無難です。
そもそも装飾は相手のPC環境によっては文字化けすることもあるので、プレーンテキストだけを使用してメールを作成するのが得策と言えます。

敬語が正しいかどうか

以下のような、ビジネスの場で間違いとされている敬語を使用しないよう注意しましょう。
・誤)とりあえず 正)取り急ぎ
・誤)行きます  正)伺います
・誤)了解です  正)かしこまりました
・誤)見ました  正)拝見しました

遅すぎる返信はマナー違反!返信は24時間以内に

応募先企業からの日程調整メールには、できるだけ速やかに返信しましょう。可能であれば、メールを確認後に直ちに返すのがベストです。
在職中の転職活動では仕事の調整に時間がかかることもあるでしょう。それでも、24時間以内には返信しておきたいものです。
レスポンスは早ければ早いほど印象も良く、円滑に日程を立てられるので、採用担当者にストレスをかけさせないで進められます。
返信があまりにも遅いと、採用担当は日程を立てられなくなり、困らせてしまいます。場合によっては不信感につながりかねません。
マナーや礼儀に欠けるといった印象を与え、選考にも影響してしまいます。悪くすれば、面接の機会そのものを逃すおそれがないとは言い切れません。
ただし、深夜や早朝の時間帯は避けましょう。いくらメールとはいえ、できる限り日中の就業時間帯に送るのが賢明です。

どうしても返信ができない時は?

日程を選びたくても、現職との兼ね合いでスケジュールの見込みが立たないこともあるかもしれません。
どうしても返信が遅れる場合は、その旨を極力早く連絡して回答の期限を決めた上で追って連絡することを伝えましょう。
回答期限を伝えておくことは、採用以外の本来の業務でも忙しくしているはずの採用担当者への配慮です。

日程調整のフローと各段階のメールの書き方

面接日程の調整のやり取りは、例外もありますがおおむね以下のようなフローになります。
●第1段階:面接の候補日を提示するメールが届く
●第2段階:希望する面接日を伝えるメールを送る
●第3段階:面接日程の確定メールが届く
●第4段階:面接日程確定メールに返信する

また、以下のようなイレギュラーなケースも想定できます。
●番外1:日程の変更を依頼するメールを送る
●番外2:連絡が来ない場合に催促メールを送る

これらの中であなたから送る第2と第4段階、そして番外1と2について、それぞれ例文も交えて、書き方を解説していきましょう。

希望する面接日を伝えるメールの書き方

応募先企業が面接日時を指定してきたら、速やかにスケジュールを確認し返信しましょう。もしあなたが対応できる場合には、下記のようなシンプルな文面で問題ないでしょう。
ただし行き違いのないように、指定された日程や場所をあらためて記載してください。

(例)
この度は、面接の日程についてご連絡頂き有難うございます。
ご指定いただきました下記の日程にて、必要書類を持参の上お伺いさせて頂きます。
日時:XX月XX日(X) XX時~XX時
場所:〇〇〇〇本社ビルXX階 第X会議室

一方で応募先企業から提示された日程が複数あった場合は、2〜3の候補を挙げて回答しておき、先方に判断をゆだねるのがマナーとなります。
さらに先方から時間の指定がある場合、あるいは自分が指定したい場合には「XX月XX日(X)XX時〜XX時」などと明確に記載しておきましょう。
時間の指定はなく、いつでも対応できるのであれば「XX月XX日(X)終日」と記載します。

提示された選択肢すべてに都合が合わない場合は、下記のような返信になります。

(例)
ご提案頂きました日時について大変恐縮なのですが、いずれも現職の都合上、お伺いすることが難しいのです。
誠に勝手なお願いではありますが、以下の日程で再度のご調整をご検討頂けないでしょうか。
第一希望XX月XX日(X)終日
第二希望XX月XX日(X)終日
第三希望XX月XX日(X) XX時~XX時
お手数をお掛け致しまして、本当に申し訳ございません。
ご検討のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。

面接日程確定メールへの返信の書き方

第2段階のあなたの返信を受けて、採用担当者が日時を確定したメールを送ってきます。それに対して、確認した旨とお礼を兼ねて返信するメールの文面は以下のようなものだとスマートです。

(例)
この度は面接日程のご連絡を頂き、誠に有難うございます。大変お手数をお掛け致しました。
日時:X月X日(X) XX時~XX時
場所:〇〇〇〇本社ビルXX階 第X会議室
上記日時に必要書類を持参の上、貴社へお伺いさせて頂きます。お忙しい中ご調整頂き、本当に有難うございました。
何卒宜しくお願い申し上げます。

日程の表現は曖昧さを排除しよう

決定した日程について、互いの認識に齟齬がないかをきちんと確認しましょう。「ご指定いただいた日時」などの曖昧な表現は避けて、しっかりと明記して行き違いを未然に防ぎましょう。

Web面接の場合

Web面接の場合は、「下記日時に貴社にお伺いさせて頂きます」に当たる部分は、「下記日時にお待ち申しております」という言い回しに変えて、日程確定メールに返信すると自然でしょう。

日程変更を依頼するメールの書き方

一旦確定していた日程がどうしても都合が悪くなった場合には、速やかに対応可能な日程を提示して変更依頼をしましょう。
ポイントは、なぜ伺えなくなったかを端的に伝えることと、再度調整しなくて済むように、提示する選択肢に3案ほどの幅を持たせることです。

(例)
この度は、面接日程についてご連絡頂き、有難うございます。
確定して頂きました日時について、大変恐縮なのですが、折悪く現職の都合上、調整が難しくなりました。
日程調整して頂いたのにもかかわらず、大変申し訳ございません。
誠に勝手なお願いではありますが、ご容赦頂けるのであれば以下の日程で再度のご調整をご検討頂けませんでしょうか。
第一希望X月X日(X) X時~X時
第二希望X月X日(X) X時~X時
第三希望X月X日(X) X時~X時
お手数をお掛け致しまして、本当に申し訳ございません。
ご検討のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。

企業から連絡が来ない?! お尋ねメールの書き方

万が一、応募先企業からの面接日程の連絡がこない場合、何かで行き違いがあるかもしれません。
催促するようなニュアンスになって失礼に当たらないよう気をつけながらも、以下のようなお尋ねメールを送る方が賢明です。

(例)
面接日程に関して、お尋ねさせて頂きたくご連絡致しました。面接日時や面接場所につきましては、いつ頃になる見込みでしょうか。
ご多忙とは存じますが、ご連絡頂けますと幸いです。
何卒宜しくお願い申し上げます。

確定した日程に関して

最後に最も重要な点をお伝えします。面接日の日程を連絡する際には、なにがあっても確実にその時間を確保しておきましょう。後から日程の変更をお願いするようなことは、極力避ける必要があります。
回答した面接日時の前後にアポイントやミーティングなどを入れないよう、しっかりとスケジュールを管理することが肝要です。
どうしてもスケジュールの確保が不安な状況であれば、有給休暇を取ったり半休にしておいたりなどしておけば安心でしょう。

まとめ

面接日程の調整に関するやり取りをできるかぎり網羅し、マナーとともに書き方を解説しました。
さまざまなパターンが想定できますが、どのような流れになっても礼を欠くことのないように注意して、丁寧に書かなければなりません。
先方が多忙な中で調整してくれていることを考えれば、自然に感謝の気持ちが文面にも反映します。
十分に基本マナーやNGに気をつけて、印象を良くするような書き方を心掛けましょう。

▪︎ 現在募集中の求人を探す
▪︎ タリスマンに転職相談をする

 

Talisman編集部

最新の転職市場、キャリアアドバイスの他、効率的な働き方やビジネス英語等のスキルアップに向けた旬な情報をお届けします。

コーポレートサイト
talisman-corporation.com/ja/

Linked In
@talisman-corporation

Facebook
@talisman.recruitment

YouTube
@TalismanCorporation

Instagram:
@talisman__corporation

関連記事

  1. 転職面接でチェックされる!スーツのボタンマナーを男女別に解説

    転職面接でチェックされる!スーツのボタンマナーを男女別に解説

  2. 転職活動に有効なLinkedInの使い方~ITエンジニア編~

    転職活動に有効なLinkedInの使い方~ITエンジニア編~

  3. 面接で落ちたかも!?不採用のサインや面接を通過するコツについて解説

  4. 応募したい企業の求めるマネジメント経験をよく理解して、自分をアピールする方法

  5. 在職中で履歴書に退職予定を記載するケースとその方法について解説

    在職中で履歴書に退職予定を記載するケースとその方法について解説

  6. 面接官に好印象を与えよう!髪型やまとめ方マニュアル【女性版】

    面接官に好印象を与えよう!髪型やまとめ方マニュアル【女性版】

  7. 退職後に失業保険をもらうための条件と給付期間・金額を解説

    退職後に失業保険をもらうための条件と給付期間・金額を解説

  8. 転職の面接における好印象な志望動機の答え方とは?組み立て方を解説

  9. 返し忘れても大丈夫!退職時の返却物・受取物完全チェックリスト

    返し忘れても大丈夫!退職時の返却物・受取物完全チェックリスト

SNS

PAGE TOP

ビジネスのプロフェッショナルをつなぎ、転職を成功に導く

スカウトを受ける