転職面接でチェックされる!スーツのボタンマナーを男女別に解説

転職面接でチェックされる!スーツのボタンマナーを男女別に解説

転職活動では面接で着るスーツ姿が大切です。それによって、候補者の第一印象が大きく変わります。スーツの選び方も大事ですが、着こなし方も社会人として適切でなくてはなりません。

よく聞かれるのは、着こなしの中でボタンの処理がわからないという声です。
「スーツの上着はどのボタンを留めてどれは留めないのが正解?」
「着席すると窮屈になるけどボタンを外してはだめ?」

今回の記事ではこのような迷いを網羅して、すべて解決できるように詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

転職面接でのスーツ着用の基本姿勢

新卒であれば、就職活動は男女共にリクルートスーツが一般的です。社会人の多くが、就職活動の際に1着は持っていたのではないでしょうか。しかし転職面接、すなわち中途採用の面接では、定番と呼べるファッションはありません。最初に入社したのがスーツの必要がない職場なら、2着目を持っていないこともあるでしょう。スーツをほとんど着ることがない職場も、今では珍しくありません。

しかし、ビジネスカジュアルで面接に臨むのは、応募先にもよりますが基本的にはNGです。やはりスーツこそ、男女を問わず面接で身につけるのにふさわしい服装です。とはいえ、リクルートスーツではキャリア感が薄まってしまいかねません。

ほかに持っていなければ、社会人らしいダークスーツとして、チャコールグレーやダークネイビーの、質感のある無地あるいは控えめな柄物のスーツを用意しましょう。また、スーツを着用する際は清潔感を意識し、凛々しく見えるような着方をします。

※スーツの選び方はこちらの記事を参考にしましょう

アクセサリーに関して男性は何もつけないのがおすすめで、女性の場合は男性ほど神経質になることはありませんが、控えめにしておくのが賢明です。

面接でのスーツのボタンマナー:メンズ編

面接で気をつけたい、男性のスーツおよびドレスシャツに関するボタンマナーを見ていきましょう。

男性特有のアンボタンマナーとは?

男性には上着やベストの一番下のボタンは常に開けておく「アンボタンマナー」と呼ばれる考え方があります。これは女性にはありません。

この由来には諸説あります。代表的なものは以下の2とおりです。

  1. 肥った君主が一番下のボタンを留められず、恥を欠かせないために臣下も留めないようになった
  2. 乗馬で鞍にまたがる際に足を広げやすくするため

これらの説のような事情から、もともと留めない前提の「飾りボタン」を配したデザインが登場しました。実際に現代のメンズスーツの仕立て方は、基本的に上着の一番下のボタンは留めない前提で型紙が作られています。つまり、一番下のボタンは「飾りボタン」です。

よって、シングルスーツの一番下のボタンを留めるとシルエットが崩れます。もともとボタンは「留める」という実用の役割だけでなく「飾る」という役割もあります。良い例として、ダブルスーツは留めるボタンなど2個くらいで、ほかはすべて飾りボタンです。

ここからはスーツのデザイン別の、ボタンの留め方について解説します。

シングル2つ釦スーツの場合は上一つだけ留める

シングルスーツのボタンタイプとして、現在もっともスタンダードなものは2ツ釦タイプです。2ツ釦のデザインの場合は、上ひとつだけを留めます。

シングル3つ釦スーツの場合は上2つと2番目だけの2パターンある

シングルで3つ釦のスーツも多く見られますが、その場合はさらにふた通りにわかれます。3ツ釦2ツ掛けタイプと3ツ釦段返り(中1ツ掛け)タイプです。前者は上の2つを留め、後者は2番目だけを留めます。

デザインの違いはよく見ればわかるでしょう。3ツ釦段返りはラペルが一番上のボタンホールの辺りから半ばまくれあがっていて、留められない感じになっています。ファッションテイストでいえば、アメリカントラッドやイタリアンクラシックに多く見られ、ブリティッシュタイプのスーツにはあまり見られません。

着席時のボタンは外してよい

よく聞かれるのが、面接で着席した場合にボタンを留めたままだと窮屈になるので、外しても構わないのかという声です。

マナーとしては、着席している際にボタンを外して問題ありません。あくまで立った状態でもっとも美しいシルエットを想定しているので、座ってきつくなったボタンを外さないでいること自体が不自然ともいえます。一点気をつけなければならないのは、中にはそういうことを理解していない「何が何でもきちんとボタンは留めるもの」という考えの方もいる点です。

そういう方が面接担当者であれば、着席時にボタンを外すと「礼を欠いている人だな」と思われかねません。これを見抜くのは簡単です。面接の場で面接担当者は最初から座っていますが、自分が最初の挨拶をして着席するまでの間に、相手の上着のボタンが留められているかどうかを確認しましょう。

これは意識して見ればすぐわかります。面接担当者が留めているようであれば、自分もそれに合わせて外さずにいれば間違いありません。

ダブルスーツの場合は全部留める

そもそもダブルのスーツは面接向けとは言い難い面があります。なぜならダブルはスリーピースと同じく格式がシングルよりも上です。

一方、面接担当者はたいていシングルのスーツなので、面接官よりも格上の装いになって、印象を悪くするおそれがあります。面接官がダブルやスリーピースの場合でも同格となるので、いずれにしてもおすすめはできません。

ただし、例外としてダブルスーツを好む人たちが多い業界もあります。例えば不動産や毛皮、宝石関係であれば、他業界に比べてダブルスーツ率が高いので、他業界ほど気にすることはないかもしれません。ともあれ、もし着用する場合のボタンマナーを解説します。

ダブルスーツの一般的なデザインは、4ツ釦タイプと6ツ釦タイプです。そして、それぞれボタンを2ツ掛けタイプと下1ツ掛けタイプがあります。2ツ掛けタイプなら4ツ釦でも6ツ釦でも同じで、右の縦に並ぶ2つをどちらも留めましょう。

アンボタンマナーのイメージから、ダブルでも下のボタンを留めなくてよいという考え方もあります。しかしすべてのダブルスーツは下のボタンも留めた状態を想定して仕立てられていることを考えれば、留める方が自然でしょう。下1ツ掛けタイプは4ツ釦でも6ツ釦でも、右側の下のボタンだけ留めます。右側の他のボタンは対応するボタンホールがなく、もともと飾りボタンです。

なお、ダブルスーツの着席時はボタンを外すとだらりとなって見栄えが悪いので、留めたままにしましょう。

ドレスシャツのボタンマナー

次にドレスシャツのボタンに関しても触れておきましょう。ドレスシャツの第1ボタンはもちろん留めるべきものですが、ネクタイで隠れて見えないので、留めなくてもわからないと思われがちです。しかし、ドレスシャツは第1ボタンを留めた状態で型紙が作られているので、やはり違和感が生まれるのは否めません。窮屈でも、面接の時間内は留めておくのが賢明です。

また、デザインとしてボタンダウンはOKかどうかという疑問を持つ人も多いでしょう。アメリカントラッドではボタンダウンにネクタイをすることも多いので、OKだという意見もあります。

しかしもともとボタンダウンはポロ競技で襟がまくれ上がらないようにボタンで抑える、いわばスポーツ用のデザインです。フォーマルなスタイルではないので、面接の場にはふさわしくありません。日常の仕事ならともかく、面接には極力避けておきましょう。

面接でのスーツのボタンマナー:レディース編

次に女性のスーツおよびブラウスに関するボタンマナーを見ていきましょう。

レディーススーツのボタンは基本的に全部留め

女性のボタンマナーに関しては非常にシンプルです。基本的にレディースのスーツの上着は、ボタンをすべて留めた状態で美しく見えるような型紙で作られています。留められるボタン(対応するボタンホールがもともとない飾りボタン以外)は、すべて留めましょう。着席時も同じく留めたままです。

ブラウスのボタンマナー

レディースのスーツの中に着るブラウスの襟型は、大別して襟の一番上までボタンがあるレギュラーカラーと一番上にボタンがないスキッパ―カラーがあります。レギュラーカラーの場合、面接の場では第1ボタンを留めるのが当然のマナーです。レギュラーカラーなのに第1ボタンを留めなかったり、襟先をスーツの外側に出したりしてはいけません。

一方、スキッパーカラーはもともと襟元が開いており、襟をスーツの外に出して着ても問題はありません。それでも、通常の第2ボタンの位置に来る第1ボタンは必ず留めておきましょう。どちらの襟がおすすめかは、応募先企業によります。金融業界やホテル業界などの格式を重んじる企業であれば、レギュラーカラーが似つかわしいでしょう。メーカーやメディア、商社、広告関係などではスキッパーカラーにて活動的な雰囲気で臨むのもOKです。

まとめ

転職面接の際のスーツのボタンに関して、さまざまな疑問をピックアップして解説しました。スーツのボタンの留め方は、ここで紹介したセオリー通りにすれば間違いありません。男性の場合で着席時に外すかどうかは、先方の担当者の着こなしを見て決めましょう。ここでの情報を参考に、ボタンに迷うことなく自信を持って面接に臨んでください。

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