【簡単に作れるツールも紹介】転職活動向け履歴書の作成完全ガイド

【簡単に作れるツールも紹介】転職活動向け履歴書の作成完全ガイド

転職活動で必要となる応募書類の中で基本となるのは履歴書ですが、その書き方に疑問や迷いを持たれる人も多いですよね。書き方は本文で紹介するセオリーに従って書けば、問題ありません。そして、履歴書を簡単に作れるツールが存在します。

今回の記事では履歴書の役割を解説し、各欄の正しい書き方と選考担当者が見るポイントについて解説します。また、履歴書の送り方や送付状についても触れ、おすすめの履歴書作成ツールも紹介します。

履歴書の役割

採用に関する応募書類といえば、やはり履歴書が筆頭に来ますよね。履歴書の役割は、候補者の基本的な情報を伝えることになります。名前や年齢、どこに住んでいてどんな学校を出て、どういう企業での経験を積んでどんな資格や特技があるのかなどの、候補者の基本スペックが記載されているのが履歴書です。

一方、中途採用の書類選考という観点からは、職務経歴書も大変重要です。職務経歴書は、採用企業が知りたい実際のビジネスパーソンとしてのスペックであるキャリアやスキルに関して、詳細がわかります。それでもなお履歴書は必須の書類であり、あなたを知ってもらうための入り口です。履歴書で関心を惹かなければ、もはや職務経歴書まで目を通されない可能性もあります。だからこそ、慎重に作成すべきでしょう。

履歴書の特徴は、記載する上でのルールやフォーマットが固まっているということです。それに従って記述しなければなりません。もちろん、誤字脱字は論外になります。その上で、随所にアピールする要素を盛り込み、気になる候補であると選考担当者に思わせなければなりません。そして職務経歴書をしっかりと読み込ませることこそが、履歴書の重要な役割です。

履歴書の各欄の正しい書き方と選考担当者が見るポイント

記載ルールやフォーマットが細かく定められている履歴書の、各欄の正しい書き方とその欄を選考担当者が見る際のポイントについて、個別に詳しく解説していきましょう。

基本情報欄

【日付】
日付に関して元号と西暦のどちらを使用すべきかは、履歴書全体でどちらかに表記かを統一していれば、どちらを選んでも問題ありません。提出日もしくは前日の日付を記入します。郵送の場合は投函日の日付です。面接に持参する場合はその当日の日付を記入しましょう。
【写真】
サイズは横2.4〜3cm、縦3.6〜4cmの3ヵ月以内に正面から撮影された、カラーで胸から上が写っているものを貼ります。清潔感と好印象を与える表情を意識し、服装にも気を配る必要があります。万一剥がれた時に備え、写真の裏に氏名を記入しておきましょう。
【氏名】
姓と名の間にスペースを入れて読みやすくします。「ふりがな」となっていればひらがな、「フリガナ」ならカタカナで記入しましょう。
【年齢】
記入した日付の時点の年齢を記入します。
【住所】
都道府県も省略せず、郵便番号やマンション名、ふりがななども忘れずに記入しましょう。現住所と異なる場合のみ連絡先欄を記入します。
【電話番号】
固定電話がないのであれば、携帯電話のみで問題ありません。いずれにしても日中に連絡が取りやすい番号を記入します。
【メールアドレス】
現職の会社用アドレスはNGです。携帯アドレス以外なら、スマートフォンやPC、タブレットでも速やかに確認ができるように、Gmailなどのフリーアドレスなどを取得して記入しましょう。

<選考担当者が見るポイント>
写真はあなたの印象を形成するのに、大きく影響を与えます。写真の雰囲気から、勤労意欲や性格などの人物像を思い描く選考担当者もいることでしょう。明るい表情や清潔感ある髪型、服装に気を配って撮影するのが賢明です。口角を上げ気味で、目を適度に見開いてやる気を感じさせる表情を意識することが大切となります。

口角が下がっていたり目がちゃんと見開いていなかったりすれば、ネガティブな印象を与えかねません。ダークスーツに明るめのネクタイなどを合わせると、積極的な良いイメージを表現できます。可能であればスピード写真ではなく、写真スタジオに依頼する方がクオリティ的に安心できるのでおすすめです。

学歴・職歴欄

【学歴】
義務教育については省略してOKです。高等学校あるいは専門学校などから、略さず正式名称で記載しましょう。学部・学科やコース名などを正確に記載し、もし応募ポストで活かせる専攻や研究テーマがあればスペースが許す範囲で詳細に記載するのが賢明です。
【職歴】
時系列に正式な会社名で記載します。会社名の横もしくは次の行に、業種ならびに従業員数、職務内容を簡潔に記載します。応募ポストに関係がある職務内容があれば、スペースが許す範囲で強調して記載しましょう。

異動で部署が変わった場合、部署名・異動年月を記載します。M&Aなどで社名が変わっている場合は、当時の正式社名の横に括弧でくくって(現〇〇〇〇株式会社)などと記載しましょう。

現職の退職日が決まっているのであれば年・月ならびに「〇〇〇〇株式会社 退職予定」と記載します。全て記載した次の行に「現在に至る」と記載し、次の行に右寄せで「以上」と記載します。
職歴が多くてすべてを書けない場合は年・月と社名だけを列記し「詳細は職務経歴書に記載」としても問題ありません。

<選考担当者が見るポイント>
選考担当者は過去の学歴や職歴から、自社で力を発揮できる人材かどうかを想像します。また、転職の回数や就業していた期間やブランクの期間などから、自社に定着できそうかも見極めようとするでしょう。離職後に事情があってブランクが長い場合、不審感を持たれないように簡潔に事情を記載しておくのが賢明です。その間にスキルアップのために取り組んだこと(スクールや研修参加)があれば、ぜひ記載しましょう。

免許・資格欄

年・月と免許・資格の正式名称を書き、「取得」や「合格」など適切な単語を添えましょう。

例)普通自動車第一種運転免許 取得

免許・資格は、業務に関連性があるものだけを記載します。関連性があるもので、現在取得や合格を目指して勉強中のものがあれば、「〜〜取得を目指して準備中」「〜〜合格を目指して学習中」などと記載するのがよいでしょう。資格の名称が取得時から変更されている場合、取得時の名称の横に括弧でくくって「現〜〜」と補足します。

<選考担当者が見るポイント>
応募ポストや応募先企業および業界にまったく関連性のない免許や資格が記載されていると、選考担当者は候補者の志向性に疑問を持つおそれがあります。多くの資格を持っていることをアピールしたい気持ちがあるとしても、逆効果になりかねません。応募ポストで活かせるものであればこそ、ポジティブな評価をされるのです。

志望動機欄

合理性がある根拠とともに、具体的な志望動機を記載しましょう。特にチェックすべきポイントは以下の4点です。

  • 応募先企業が求める人材像を理解していることが伝わるかどうか
  • キャリアやスキルが応募ポストで活かせることが伝わるかどうか
  • 他社ではなくその企業にこそ入りたい理由が明確に伝わるかどうか
  • 自身のビジョンと応募先企業の方向性は相反していないか

なお、志望動機は文字数として200〜300文字が適切です。内容は「結論」「裏付け」「意欲」の3段階で書くと効果的です。相手に伝わりやすくなり、好印象を与える助けとなります。履歴書の志望動機の効果的な書き方に関しては、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

<選考担当者が見るポイント>
選考担当者は他社ではなくなぜ自社を選んだのか、自社のことをよく理解しているかなどの点を見極めようとします。「理念に感銘した」「社風に共感した」などのあいまいな表現は避けて、その企業の具体的な特徴を織り込み、自身のスキルや経験を具体的にどう活かせるかを表現しましょう。

趣味・特技欄

趣味と特技は分けて記載しても、まとめて記載しても問題ありません。たくさん盛り込み過ぎると、印象はかえって薄くなるので、1〜3種類に絞り込んで記載するのが賢明です。書き方は名称を書いて括弧でくくって説明文を加える方法と、文章で記載する方法があります。履歴書で自分をアピールすることが目的なので、200〜300文字の文章で記載することをおすすめします。

効果的な書き方に関しては、以下の記事で詳しく取り上げているので、参考にしてください。

<選考担当者が見るポイント>
選考担当者は趣味や特技で、候補者が仕事以外にどんなことに興味や得意なことがあるのかから人柄や個性、価値観を見極めようとします。また、自社の企業風土との相性のチェックにも参考にするでしょう。他にも、仕事にはストレスがつきものなので、ワークライフバランスを保つためのストレスを発散できるものを持っているかなども見られます。

本人希望欄

複数の職種で募集されている場合、希望する職種を書いておきましょう。勤務地や待遇などに関しては、「貴社の規定でお願いいたします」と記載します。勤務時間の制限がある場合は、現在態勢を整えるべく努力しているなど、加筆して仕事の意欲を示しましょう。
【通勤時間】
通勤時間については、一般的に自宅から90分以内が通勤圏内だと考えられるので、それを超える場合は「内定後には速やかに転居可能」などと補足して、マイナスにならないようにしましょう。
【扶養家族・配偶者・配偶者の扶養義務】
家族手当など、給与計算に関係することなので、実際の状況をそのまま記載しましょう。

賞罰欄

賞罰欄の賞は受賞歴や表彰歴を意味し、罰は犯罪歴を意味します。
【賞】
賞は国や都道府県からの表彰や、全国レベルや国際レベルの何らかの大会での入賞などです。受けた年・月と賞の正式名称を記載します。あまりにも時間が経過しているものは、記載せず、特技欄で記載するなど臨機応変に対応しましょう。

業界団体からの表彰や企業の社内表彰に関しては記載しません。それらをアピールするには、職務経歴書を利用するのが賢明です。
【罰】
罰は法的に罰金や懲役、禁固などの有罪判決や実刑判決を受けた「刑事罰」です。該当するものがあれば隠さずに記載しなければなりません。交通違反の場合、行政処分だけのケースなら記載は不要ですが、罰金刑以上の刑事罰がある場合は記載が必要です。

正しく申告しなければ、発覚した場合に申告義務違反や経歴詐称とされて、解雇や内定取り消しになるおそれがあるので注意を要します。

<選考担当者が見るポイント>
選考担当者は賞に関しては特技と同じく、仕事以外の興味や得意なことから人柄や個性、価値観を見極める参考とします。また罰に関しては、刑事罰を受けるのは軽いことではないので、事実として知った上でどう評価するかは選考担当者や企業に委ねるしかありません。

履歴書の送り方

履歴書は郵送する場合とメールで送る場合があります。郵送の際の封筒の書き方や送付状の書き方および注意点と、メールでの送信の際の注意点について解説しましょう。

履歴書を入れる封筒の書き方

履歴書を入れる封筒としては、書類を折らずに収められる定形外の封筒を使用します。書き方は、住所は都道府県から正しく記入し、社名も略せず正式の名称で書きます。また、敬称である「御中」と「様」の使い分けが必要で、併用はNGです。

御中は団体名や企業名、部署名などの後につけますが、組織に対する敬称ではなく「名前は分からないけれど組織の中のご担当の方へ」という意味を持っています。担当者の名前がわかっていれば様を使い、その場合に御中は不要です。

例)
〇〇〇〇株式会社 人事部御中
〇〇〇〇株式会社 人事部 〇〇 〇〇様

封筒の表面の左下に、「応募書類在中」と赤文字で記載し、同じく赤の枠で囲いましょう。

送付状の書き方

履歴書などの応募書類を郵送する際に、添える手紙を送付状と呼びます。送付状は、誰が誰に向けて何を送ったのかを明らかにするためのものです。書き方によって、選考担当者にあなたを印象付ける役割も持っています。マナーを弁えた送付状を添えることで、印象は良くなるでしょう。

送付状には決まった書き方のフォーマットはなく、ある程度自由に書けます。とはいえ、好印象を与えるためには、基本的な構成や書き方のポイントは押さえておかなければなりません。以下の記事で、送付状の正しい書き方を解説し、例文を含むテンプレートを掲載していますので、そちらを参考にしてください。

郵送および提出の場合の注意点

履歴書を郵送する際には、シワや汚れがつかないようにクリアファイルに収めてから封筒に入れましょう。また、郵便料金不足にならないように、窓口から出すことをおすすめします。期限がある場合は確実に間に合うように気をつけ、きわどい場合は速達で送った方がよいでしょう。

ただし、書留で送付するのは先方の担当者の手を煩わせるのでNGです。メールでの連絡ができる状態なら、送付した旨をメールで知らせましょう。また、面接に持参して手渡しで提出する場合も、郵送時と同様の封筒とクリアファイルを用います。

受付で渡す場合と面接の場で渡す場合があります。前者は封筒ごと渡すことになるので、封筒の裏面に連絡先と名前を書いておきましょう。面接の場で渡す場合は封筒から出して、面接官から見て正しい向きにして丁重に渡すのがマナーです。

メールで送る場合の注意点

応募先企業に履歴書等のファイルをメールで送る際には、セキュリティ面に配慮してファイルにパスワードを設定しても失礼にはあたらないです。その場合の注意点として、ファイルを添付したメールにはパスワードを記載してはいけません。そのメールが流出した場合には、ファイルとパスワードが同時に第三者に知られてしまうからです。

ファイルを添付したメールを送信した後に、別のメールでパスワードを送るようにしましょう。その旨を、先に送る方のメールに記載しておくのを忘れてはいけません。企業も個人情報の扱いには慎重になっているので、候補者が個人情報の扱いに配慮することは企業側にプラスの印象を与えることが期待できます。書類添付メールの文面は以下を参考にしてください。

例文)
件名:応募書類のご提出について
〇〇〇〇株式会社
人事部 〇〇 〇〇様

お世話になっております。

先日ご依頼頂きました履歴書ならびに職務経歴書のファイルをお送りいたします。
お忙しい中大変恐縮ですが、ご確認くださいませ。
なおファイルにはセキュリティ上からロックをかけております。パスワードは別のメールでお送りいたします。

ご査収のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
===============================
〇〇〇 〇〇(自分の氏名)
〒XXX-XXXX
東京都〇〇区〇〇〇X丁目XX番XX号
〇〇〇〇〇〇〇〇XXX号室
E-mail:[email protected]
電話:080-XXXX-XXXX

おすすめの履歴書作成ツール

履歴書をPCやスマートフォンで、手軽に作ることができるツールがあります。そこで、おすすめである3つのツールを紹介します。

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まとめ

履歴書の役割を解説し、各欄の正しい書き方と選考担当者が見るポイントを網羅し、履歴書の送り方や送付状についても触れました。

職務経歴書もあなたのキャリアやスキルを詳しく伝えるために重要ですが、そもそも選考担当者があなたの人材の魅力を判断する最初の重要な材料が履歴書と考えて、丁寧に作成しましょう。履歴書作成ツールを使えば、ミスを避けつつあなたの強みをアピールしやすいバランスのフォーマットを選んで作成できます。周到に作成した履歴書で、書類選考を勝ち進みましょう。

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