みなさんの多くは仕事上で、何らかの分析をしたり戦略を練ったりすることがありますよね。そんな際に作業を進めるのに役立つのが、フレームワークです。上手に活用すると、ビジネス戦略を構築する際に考え方を整理し、視点を変え、視野を広げる効果があります。
そんなフレームワークは誰でも本によって学ぶことができ、実践に応用できます。この記事ではフレームワークの解説本の中でおすすめの11選を紹介し、本を読んだ後にやるべきことなども解説しましょう。フレームワークに興味があるみなさんは、ぜひ参考にしてください。
目次
フレームワークとは?
フレームワークとは「枠組み」や「構造」を意味し、思考や分析をするために考案された思考ツールです。一般的にはビジネスフレームワークと呼ばれ、対象のテーマに対する考え方や情報、状況をわかりやすく図式したしたものが多いです。これに沿って考え方や発想を効率よく整理し、効率的に分析を進める目的で作られました。
フレームワークでは、主に有効性が評価された考え方が組み込まれています。これをビジネスで用いれば、分析や企画でも役立つでしょう。このフレームワークについては以下の記事で詳しく取り上げているので、ぜひ参考にご覧ください。
フレームワークの理解におすすめの本11選
数多く存在するフレームワークの解説本の中から、わかりやすくて実践に役立つという観点で選んだ11選を紹介します。
ビジネスフレームワーク図鑑
この本では、70種類ものフレームワークが紹介されており、ビジネスで直面するほとんどの課題に適用できるでしょう。紹介されているものについてはPowerPoint形式のテンプレートが用意されていて、ダウンロードができます。PCやタブレットでの使用も便利ですが、プリントアウトして会議しなが書き込むのも便利かもしれません。
意思決定で迷う時やアイデアが出せなくて四苦八苦している時、会議で結論がまとまらない時などに役立ちます。
ビジネス・フレームワーク
5つの分野(マネジメント・戦略立案・問題解決・マーケティング・組織開発)から著者が厳選したおよそ200種類のものが、図解を駆使して紹介されています。分析や整理、意思決定、アイデアの着想、資料の作成などのさまざまな場面で活用できるフレームワークが一同に会しています。
自身が担当する仕事の領域が多岐にわたる人にとって、進め方に悩む際に本書を開けば解決のヒントが見つかるでしょう。
フレームワークを使いこなすための50問
本書は戦略コンサルティングのスキルが身につく実践問題集として、プロジェクトを成功させるポイントがつかめる内容になっています。50問の論述式の問題によって、企業が直面している課題に対し、フレームワークをどう適用して、どのように解を導けばよいのかを訓練できるようになっています。
経営戦略の解説書は世の中にたくさんあっても、なかなかノウハウを活かして実践するまでは身につきにくいですよね。また社内で戦略を構築したとしても、それが順当に機能している企業はまれです。本書の50問にトライした後で解説を読み込むことで、自分自身のスキルで不足している部分や理論と実践のギャップを理解して、戦略を機能させる勘所がつかめるようになるでしょう。
そうなれば、自社の生産性を向上させられます。合わせて、業務の効率化や経営目線で物事を考えられるようになるでしょう。
ビジネスフレームワーク見るだけノート
本書は2つの特徴があります。ひとつは、知っているだけで大きな差がつくものばかりが集められていることです。
例えば、いくつかの要素から優先順位を見極めるためのものや、意思決定のための要素を整理できるものなどがあります。若い人はもちろん、経験豊富なビジネスパーソンも基本に立ち返ることができるので、実践的に使えるようになるでしょう。そしてもうひとつは、イラスト例の充実です。本の内容は文章だけだと覚えにくいものですが、イラスト解説なら視覚情報で記憶に定着しやすい点がポイントです。
新人コンサルタントが最初に学ぶ 厳選フレームワーク20
4P分析やPDCAサイクルなどの有効とされるフレームワークは数多いですが、どんな局面でどれを使えばよいのかわからないですよね。本書は、実際によく活用される20種類のフレームワークにフォーカスし、使い方の具体例を挙げて紹介しています。例えば問題点を整理するのに役立つものや、いくつかの課題からボトルネックを絞り込むのに役立つものなどです。必要な時に随時参考にすれば、業務効率を向上させられる一冊です。
新人コンサルタントが最初に学ぶ 厳選フレームワーク20 (マジビジプロハンディ版)
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図解 基本フレームワーク50
本書で解説されているのは、問題解決や戦略立案、クリティカルシンキング、マーケティングなどの仕事の現場で普段に使えるものばかりです。まさにフレームワークを学ぶ辞書として活用できるでしょう。かさばらないコンパクトな大きさなので、常に手が届く場所に置いておき、迷った時や行き詰ったときに参照しましょう。
マッキンゼーで学んだフレームワーク超活用術
ビジネスに有効なフレームワークを厳選して、わかりやすく図解つきで解説されています。46のフレームワークのダウンロード特典付きです。ビジュアルで理解しやすく、なおかつ体系的に整理されているので、フレームワークのビギナーにも飲み込みやすくなっています。ポイントだけがまとめられている部分を、さらりと読み返すだけでも考え方が整理できるようになっているので、おすすめです。
60分でわかる! ビジネスフレームワーク
テンポよくフレームワークが紹介されていて、表題どおりのイメージで読み進めやすい構成となっています。数多あるフレームワークから定評がある有効なものを55種類選び、見開きで解説されています。複数のフレームワークを組み合わせたクロス分析など、より深い分析が実践できるようになるでしょう。膨大な種類のフレームワークから速やかに適切なものを選べるだけでなく、プロのコンサルタントがやるような高度なクロス分析にトライする手引きとなる、おすすめの一冊です。
最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク
この本は、20代の若手ビジネスパーソンに向けて仕事の現場で活用できるフレームワークを紹介しています。一つ一つのフレームワークにシチュエーションが設定されていて、使う場面がイメージしやすいでしょう。また、誰でもすぐ使えるようにフレームワークの説明やわかりやすい解説がなされています。フレームワークの有効性はわかっていても具体的にどう使えばよいのかわからない人にとって、まさにおすすめです。
図解でわかるビジネスフレームワーク
本書ではすぐに実戦に役立つフレームワークを厳選して70種類を紹介しています。また、それぞれのフレームワークにおいても仕組みや使える場面について解説しています。解説も図解を用いながら実践的に解説しているので、ビジネスですぐ役立つに違いありません。
図解でわかるビジネスフレームワーク いちばん最初に読む本
ビジネスフレームワーク実践ブック
本書では、実際にビジネスシーンで積極的に用いられているフレームワークが、40個以上解説されています。見開きごとに、簡潔かつポイントをしっかり押さえて書かれています。個々のフレームワークの意味するものや強み、使用する用途がわかる上に、その用途に合わせて複数のフレームワークを組み合わせて利用する方法も紹介されています。
またフレームワークの基本形にとどまらず、場合によっては自分でカスタマイズしたりしながら、新しい型を生み出すような、極めて実践的な活用法も解説されています。基本を理解した上で型にはまらないフレームワークの使い方ができれば、その折々の状況に対応できる柔軟な答えを見つけるチカラとなって、あなたのパフォーマンスを向上させてくれるに違いありません。
フレームワークの本を読んだらやるべきこと
このフレームワークのような、実践的なノウハウの学習に共通していえることですが、学んだ知識は実践してこそ智恵として身につきます。そのためにはトライ&エラーを何度も繰り返しましょう。とりわけ、フレームワークを用いた戦略の構築においては、さまざまな仮説を立てて戦略を練っていくので、的が外れてしまうことも珍しくありません。
常に正しい仮説を立てることは困難であり、また絶対的な成功などはビジネスに存在しません。過去の事例や自分自身の経験から、正解にかぎりなく近づけるつもりで取り組み続ける必要があります。失敗であっても、それを糧に再考して次なる仮説と検証に活かしていけば失敗が無駄になりません。それらの実戦と失敗の蓄積が自分自身や部署、部門を成長させてくれます。
まずは身近な課題を設定して、実践しましょう。例えば、あなたが扱っている製品やサービスの市場についてフレームワークで分析し、営業戦略を組み立てます。それを業務に反映させ、業務改善のフレームワークであるPDCAサイクルを回しましょう。これはPlan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)の5つを繰り返すことで、パフォーマンスをブラッシュアップしていくアプローチです。
柔軟にいくつかのフレームワークを組み合わせて、パフォーマンスを上げていこうとトライ&エラーを繰り返す中で、フレームワークの有効な選び方や使い方が身についてくるでしょう。
まとめ
仕事に役立つフレームワークをわかりやすく解説したおすすめの11冊の本を紹介し、それを自らの力にするために、本を読んだ後に進んでやるべきことも解説しました。
非常に数が多いフレームワークですが、先人たちの努力によって、どういう課題にどのフレームワークが向いているか、どのように活用すれば有効性が高まるかのセオリーが生み出されています。そのセオリーを解説している本に学び、積極的に現場で実践しながらフレームワークの使い方を身につけましょう。