「紹介してもらった仕事を断ると、次の仕事を紹介してもらえないのでは…」、と考えてしまう人も少なくありません。派遣の仕事をしていると給与や職種など、自分の希望に合わない仕事の紹介を受けたり、職場の雰囲気が合わなかったりすることがあります。
そんなとき、どのような断り方をすれば、より好条件の仕事を紹介してもらえるのでしょうか。この記事では、派遣の仕事の断り方をテンプレ付きで詳しく解説します。また、電話またはメールのどちらで連絡するのがベターなのか、ケース別でご紹介します。ぜひ参考にしてください。
派遣の仕事は断っても問題ない?
派遣会社から紹介された仕事に、絶対応募しなければいけないという決まりはなく、断っても問題ありません。派遣先との面談や職場見学などを済ませている場合でも、断ることが可能です。本当は働きたくないのに無理して応募すると、派遣先で問題を抱えてしまい、短期間で辞めてしまうことになりかねません。きちんとした方法で断りの連絡を入れるなら、派遣会社との関係性も良好に維持することでき、より自分に合った仕事を紹介してもらえる可能性があります。
派遣の仕事の断り方
仕事を断るときには、派遣会社との関係を悪化させないためのポイントを押さえておく必要があります。詳しく解説します。
早い段階で断りを入れる
紹介された仕事を断りたい場合、なるべく早く連絡することを心がけましょう。派遣会社は、他の派遣会社よりも早く人材を紹介して内定を決めたいと思っています。あなたが早めに断りの連絡を入れることで、派遣会社は別の候補者に仕事を紹介できます。基本的に派遣先の会社は人材不足に困っており、すぐにでも人材を確保したいと思っています。紹介された仕事が自分に合わないと思うのであれば、早めに断りましょう。
感謝やお礼を伝える
派遣会社の担当者とよい関係を継続するには、感謝とお礼の言葉を忘れずに伝えましょう。「ご多忙の中、お仕事を紹介していただき感謝しております」「たくさんの仕事の中から、私の条件を考慮してくださり、ありがとうございます」などの言葉を添えると、相手への印象がよくなります。次のよい仕事を紹介してもらうためにも、感謝の気持ちをしっかりと表しましょう。
派遣先のよい点を褒める
紹介された派遣先の条件や職場環境などが希望に合わなかったとしても、よい点を見つけて褒めるようにしましょう。「○○の業務には以前から関心があり、興味深く仕事内容を拝見させていただきました」「職場見学をさせていただきましたが、家族的な雰囲気で皆さん楽しく仕事をされているのが印象的でした」など、ポジティブなコメントを伝えることで、次の仕事を紹介してもらえ易くなります。
辞退したい理由を伝える
「今回の仕事は辞退させていただきたい」だけでは、断りたい理由がわからず、派遣会社の担当者は、次にどんな仕事を紹介したらよいのか把握できないでしょう。自分に合った仕事を紹介して欲しいのであれば、「勤務地が自宅から遠いので」「時給が希望に満たなかったので」「○○の職種で働きたいと思っているので」など、辞退したい理由を明確に伝えましょう。
今後も仕事を紹介して欲しいことを伝える
仕事を断るだけだと、「本気で仕事を探していないのではないか」「他の派遣会社の仕事が決まっているのかもしれない」と思われる可能性があります。そうなると次の仕事を紹介してもらえる可能性が低くなります。今後も仕事を紹介して欲しい場合は、「引き続き派遣の仕事を探していきたいと思っております」「今後とも、お仕事を紹介していただけると幸いです」などと伝えておきましょう。
【例文あり】理由ごとの、派遣の仕事の断り方
派遣の仕事を断るときは、理由に合わせて文言を調整しましょう。どのように説明したらよいのか、具体的に解説します。
給与などの条件が合わないとき
派遣の仕事を探すにあたり、給与などの労働条件は重要事項です。自分の希望に合わない場合、以下のように断りを入れるとよいでしょう。
【例文】
この度は魅力的なお仕事を紹介していただきありがとうございます。とても素敵な仕事だと感じましたが、私の希望する労働条件とは若干の相違がありましたので、今回は見送らせていただけると幸いです。
スキルがマッチしないとき
紹介してもらった仕事の内容が自分の経歴やスキルと合わない、と感じるときもあるでしょう。その際は以下のように言うことができます。
【例文】
素敵なお仕事を紹介していただき感謝いたします。仕事の内容を拝見させていただき、私のスキルや能力では、不十分であると感じました。誠に勝手ではございますが、今回のお仕事は見送らせていただきます。
ほかの職種・業種で働きたいとき
仕事内容が希望していたものと違う、という可能性もあります。その場合、以下のように断りの連絡を入れることが可能です。
【例文】
いつも素敵なお仕事を紹介していただきありがとうございます。とても魅力的な仕事だと感じました。しかしながら、現在は〇〇の職種で働きたいと考えております。誠に勝手ではございますが、今回のお仕事は辞退させていただきたく存じます。
勤務地が遠いとき
家庭や子どもの世話などの理由で、家から近い勤務地で働きたい場合、以下のように言えるでしょう。
【例文】
個人的な事情により、自宅から近い勤務地を希望しております。ご紹介いただきました勤務地の場合、約○○分かかるため、私には就業が難しいと感じました。申し訳ございませんが、今回は辞退させていただけると幸いです。
ほかの派遣会社の仕事を受けるとき
複数の派遣会社に登録している場合、同時に仕事を紹介されることがあります。その場合、以下のように断ることができます。
【例文】いつもお世話になっております。実は、他の派遣会社から紹介された仕事で採用をいただきました。御社からご紹介いただいたお仕事もとても魅力的でしたので、誠に残念ではありますが、今回は見送らせていただけると幸いです。
【テンプレ付き】仕事を断るときの連絡手段は?電話とメールどちらがよい?
仕事を断るとき、電話またはメール、どちらで連絡すべきか迷うときがあります。そんな時は状況に合わせて連絡手段を使い分けましょう。
基本的には電話で連絡するのがベター
派遣の仕事を断るときには、電話で連絡するのがベターです。インスタントメッセージやメールで連絡すると、担当者があなたからの連絡に気づかない可能性があります。また、今回は辞退するものの、引き続き仕事を紹介して欲しいなど、重要な情報に食い違いが発生することも考えられます。担当者から「電話で連絡してほしい」と言われている場合や、なるべく早く返答すべき時など、基本的には電話で連絡をするようにしましょう。
【例文】
お忙しいところ失礼いたします。〇〇社の派遣業務の紹介をいただきました〇〇〇〇(自分の名前)と申します。いつもお世話になっております。ご紹介いただいたお仕事について検討させていただいたのですが、今回は辞退させていただければと思い、ご連絡いたしました。
理由としましては、労働条件が希望に合わなかったことと、勤務先が遠い、ということがございます。とてもよいお仕事をご紹介していただいたのに申し訳ございません。
これからも派遣社員として働きたいと思っており、御社から仕事の紹介を受けたいと願っております。引き続き、お仕事をご紹介していただけると嬉しく思います。どうぞよろしくお願いいたします。
場合によってはメールでもOK
派遣会社によっては応募者の履歴をデータで残すため、または、担当者が多忙で電話に出られないことがあるため、メールでの返答を指示されることがあります。その場合はメールにて辞退の希望を伝えます。ただし無礼な文面で連絡すると、担当者を不快な気持ちにさせてしまう可能性があるので、自分の意向をはっきり伝えながらも礼儀と感謝の気持ちを添えて、連絡するようにしましょう。また、先方から折り返しの連絡が来ることも想定して、あなたが電話に出られる時間帯などを記載しておくと、よい印象を与えることが可能です。
【例文】
件名:ご紹介いただきましたお仕事につきまして
株式会社〇〇(部署がある場合は部署も)
(役職がある場合は役職も)〇〇様
いつも大変お世話になっております。先日、△△株式会社のお仕事をご紹介していただきました▲▲と申します。とても素敵なお仕事をご紹介いただき感謝しております。
せっかくのご提案を頂き、大変恐縮ではございますが、労働環境や業務内容などを確認させていただき、今回は辞退させていただきたいと考えております。理由としましては、希望していた業務内容と異なること、また時給などの労働環境の条件が合わなかったことがございます。誠に申し訳ございません。
今後も派遣の仕事を探していきたいと考えており、御社よりお仕事をご紹介いただけると大変幸いでございます。今週中でございましたら、10時~15時の間であれば電話に出ることが可能かと思います。念のため、お伝えさせていただきます。
何卒宜しくお願い致します。
派遣の仕事を断るときの注意点
この章では、派遣の仕事を断るときに知っておくべき注意点について解説します。
嘘をつかない
派遣の仕事を断る場合、嘘の理由を伝えるのはお勧めできません。嘘が発覚した場合、信用を失うことになり、新しい仕事を紹介してもらえなくなる可能性があります。言葉を慎重に選びつつ、今回の仕事を断りたい理由を明確に伝えましょう。どうしても適当な理由が見つからないときは、「申し訳ございませんが、個人的な理由により、今回のお仕事は辞退させていただきたく存じます」などと返答するとよいでしょう。
派遣会社の担当者に文句を言わない
「希望していた職種と違う」「時給が低い」などの不満があったとしても、それを派遣会社の担当者に言うのはよくありません。「提示している希望条件以外の仕事は紹介しないでほしい」「もっと条件のよい仕事を紹介して欲しい」などの発言は、担当者に文句を言っていると取られる可能性があります。担当者とよい関係を維持するためにも、自分の希望を冷静に敬意をこめて伝えましょう。
派遣先の悪口を言わない
場合によっては「派遣先の担当者の雰囲気が気に入らなかった」「職場の雰囲気が自分に合わなかった」ということもあるでしょう。そうであったとしても派遣先の欠点や悪口を言うのは避けましょう。例えば、「担当者の方とお話をさせていただきましたが、自分の経験値では対応が難しい仕事だと感じました」「職場を見学させていただきましたが、自分のスキルでは仕事についていくのは難しいと感じました」などと言うことができます。
エントリー時の条件と矛盾させない
派遣会社はエントリーシートの希望条件を基準に仕事を紹介します。エントリーシートに記載した条件とマッチしているのに仕事を断ると、あなたの印象が悪くなる可能性があります。そのため、勤務地や職種、時給などの条件はしっかりと考慮したうえで記入するようにしましょう。もちろん、エントリーシートに記載した条件にマッチした仕事であっても断ることは可能ですが、なるべく条件を矛盾させないようにするのがベターです。
いつも断ると仕事を紹介されなくなる可能性あり
派遣会社は登録している候補者の情報を確認して、各人に合う仕事を紹介します。そのため、派遣の仕事を何度も断ると、「今後、この人に合う仕事を紹介できるだろうか」「この派遣登録者を企業に紹介しても大丈夫だろうか」と、マイナスのイメージを与えたしまう可能性があります。どうしても自分に合った仕事が見つからない場合は、ほかの派遣会社を利用するのも一つの方法です。
採用後のキャンセルは基本NG
基本的に採用通知をもらった後に仕事を辞退するのはNGと言えます。採用が決定しているのに断ると、派遣会社と派遣先に迷惑をかけてしまうので、仕事を断る際は、なるべく早く連絡を入れるようにしましょう。複数の派遣会社から仕事の紹介を受けていて、断るかどうかの判断に迷うときは、「〇日中にお返事差し上げます」「現在、他の派遣会社からもお話をいただいておりますので、今週の○○日までにはお返事を差し上げます」などと、連絡することをおすすめします。
自分に合った仕事が見つからない場合の対処法
「派遣会社に登録しているが、なかなか自分に合った仕事が見つからない」と感じている人も少なくありません。この章では、そんなときの対処法について解説します。
派遣会社の担当者と意思疎通を図る
自分に合った仕事が見つからない場合、派遣会社の担当者と話をしてみましょう。どんな職種・業種を多く取り扱っているのか、希望の仕事を紹介してもらうにはどうすればよいのか、などを尋ねことができます。例えば、「自分が希望している職種の仕事数がかなり少ない」「持っているスキルや経歴では条件の仕事を見つけるのは難しい」などのアドバイスを受けることが可能です。どうすれば希望の仕事を探すことができるのか、今後の参考にできるでしょう。
別の派遣会社を利用する
どうしても自分に合った仕事が見つからない場合、別の派遣会社を利用するのも有効です。派遣会社によっては、「高額時給の案件が多い」「土日休みの仕事を多く紹介している」などの特徴があります。複数の派遣会社に登録して、仕事を紹介してもらえる可能性を広げておくと、自分に合った仕事を見つけることができるでしょう。
タリスマン株式会社では、高額時給のお仕事やプライベートを充実できる仕事など、多種多様なお仕事を紹介しています。まずはあなたのご希望の条件をお聞かせください。理想の仕事探しのお手伝いをさせていただきます。
まとめ:派遣のお仕事の断り方
今回は派遣の仕事を断り方について説明しました。「希望の条件と違う」「職場の雰囲気が自分に合わない」などと感じたときは、断ることが可能です。しかし、派遣会社や派遣先に迷惑をかけないようにする必要があります。なるべく早く断りの連絡を入れることや、感謝やお礼の言葉と共に気持ちを伝えるなどを意識するとよいでしょう。
希望の条件の仕事が見つからない場合、別の派遣会社に登録することが有効です。派遣社員として働きたい、なかなか希望の仕事が見つからないという方は、お気軽にタリスマン株式会社までお問い合わせください。