採用業務の課題を解決!業務効率化に向けたとても大切なこと8つ
採用業務には、「応募者が集まらない」「ターゲット外からの応募が多い」「内定後に辞退される」などの課題があります。採用業務の課題を放置しておくと、採用活動の効率化が妨げられ、自社が必要とする人材の確保が難しくなります。採用業務の課題を解決するには、「自社が抱える問題・課題は何か」「どのように解決するか」を把握することが重要です。
この記事では、採用業務の課題と、問題の解決方法、優秀な人材を獲得するためのポイントを解説します。
採用課題とは?
採用課題とは、必要な人材を獲得するための採用活動において、課題となっている要因を指し「人材の募集段階」「応募者の選考段階」「採用後の段階」の3つに分類できます。採用活動の業務を効率化させるためには、自社が抱える採用課題を解決することが重要です。
採用業務の基本的フロー
採用課題を解決するにあたり、まず採用業務の基本フローを把握しておきましょう。
採用戦略の策定
採用計画を予定通り進めるには、緻密な採用戦略が必要です。まず、自社が必要とする人材像を明確にします。単に、特定のスキルや資格を持っている人材をイメージするだけでは不十分でしょう。「なぜその人材が必要か」「どの部署に割り当てるか」「どのポジションを与えるか」などを戦略として組み込むことで、ターゲット人材の獲得が可能になります。
採用計画の設計
採用計画には、「採用の時期」「希望人数」「雇用形態」を決めることなどが含まれます。採用の時期に関しては、採用した人材に活躍して欲しいタイミングから逆算して、求人や面接を始める必要があります。採用したい人数は、採用にかける予算や業務量から決めるのが一般的です。雇用形態に関しては、自社雇用だけでなく、派遣社員やアウトソーシングなどを利用すると採用の幅を広げることができます。
求人方法の選定
インターネットの求人広告に加えて、FacebookやLinkedInなどの求人方法が増えています。特に、積極的に転職を希望している人材に企業側からアプローチをかける「スカウト型」の求人方法が主流になってきており、どのように自社の魅力をアピールできるかが大きなポイントです。採用業務の担当者は、どの媒体を使えば最大限の効果が出るかを見極める必要があります。
書類選考
応募者が集まったら書類選考を行います。選考人によって評価にずれが生じないように、書類選考の基準を明確に設定します。面接の日時や場所などのセッティングを行うのも採用業務の役目です。
面接
面接のときには、可能な限り応募者の人となりを見抜くことができるように努めます。そのためには、応募者に警戒心を持たせずに話をさせるコミュニケーションスキルが求められます。また、履歴書や職務経歴書に記載されていない情報を聞き出すための質問力も欠かせません。
内定者の確定
評価基準を満たしていると判断した人材には、内定通知を出します。面接から内定までの期間が長すぎると応募者が他社に流れてしまう可能性があるため、経営陣や部門の責任者と情報交換をしながら、スムーズに内定者の確定と内定通知を行います。
入社までのフォローアップ
内定を出した後は、応募者のモチベーションが下がらないように入社までのフォローアップを行います。新入社員が早く仕事に馴染めるよう、部門の責任者とのミーティングをセッティングするなどの取り組みが有効です。また、LINEなどのSNSを社内で活用している場合、早い段階で参加の案内を出すことで、スムーズに部門や組織に馴染めるようサポートできます。
採用業務の課題と問題点
採用業務の課題は企業によって異なります。どのような課題があるのか詳しく解説します。
応募数が少ない
人材紹介や求人広告媒体などを利用しても応募が集まらない場合があります。また、LinkedIn などを活用して積極的にアプローチをかけても、レスポンスがなかったり、面談まで進まないこともあるでしょう。労働力不足が問題となっている日本では、人材獲得競争がますます激しくなっていると言えます。そのため、インターネットの求人広告やSNSなどを駆使した採用活動を行っても、期待したほど応募が集まらないという課題を抱えている企業も少なくありません。
応募数が多すぎる
応募数が多すぎると、書類選考や面接に必要以上の時間がかかるため、採用業務の障壁となり得ます。例えば、採用予定が一人の求人広告に「未経験者歓迎」「無資格でも応募可能」などの文言を使うと、応募数が多くなりすぎる可能性があります。求人の段階で人材を厳選して、事前に応募数を限定したいときには、必要なスキルや資格、職務経験を記載するなどの工夫が必要です。
ターゲット外からの応募が多い
応募数を集めることができても、ターゲット外からの人材ばかりだと採用課題の解決は難しくなります。自社で獲得したいターゲット層へのアプローチを見誤ると的外れな採用を展開してしまう可能性があります。
合格者が少ない
書類選考から面接まで進む応募者は多いものの、合格者数が目標値に達しないというもの企業が抱える問題の一つです。原因としては、採用基準が統一されていないことや、合格基準が高すぎることなどが挙げられます。応募者を学歴や資格、経歴だけで判断してしまうと、どうしても基準が厳しくなり、本当に必要な人材を見極めるのが難しくなります。最近では、「コンピテンシー面接」を導入する企業が増加傾向にあります。コンピテンシー面接とは、企業内での役割を果たす際に必要となる能力を図ることに焦点を合わせた面接の事で、応募者の特性や思考などに着目して評価します。
内定後に辞退される
売り手市場の日本では、応募者は複数の企業に応募するのが一般的です。そのため、企業が内定通知を出しても、応募者が他社の選考に合格したり、自社企業への関心が薄れたりすると、内定後に辞退される可能性があります。
早期離職者が多い
せっかくコストをかけて採用した人材が早期離職すると、企業利益には繋がりにくくなります。早期離職の原因の一つに、入社後のミスマッチが挙げられます。「聞いていた業務内容と違った」「会社の雰囲気が想像していたのと違う」などのギャップが、従業員のモチベーションを下げてしまい離職に繋がることがあります。また、入社後のOJTや社員教育などのフォローアップが不十分の場合も早期離職に繋がる可能性があります。
オンライン採用の課題
インターネットの普及などにより、オンライン面接を導入する企業が増加しています。オンライン面接では、面接会場の準備にかかる時間をなくすことで、面接をもう一つ増やすことができるなど、時間の有効活用が可能になります。しかしオンラインでは、応募者の雰囲気や人柄を把握しにくい、また、自社の雰囲気や魅力を応募者に十分に感じてもらえないというデメリットが存在します。オンライン面接をメリットを最大限に生かすためには、面接の実施方法や自社のアピール方法などを事前に検討する必要があります。
採用業務を効率化する8つの改善方法
この章では、採用業務を効率化する8つの方法をご紹介します。自社の状況にマッチした方法を試してみてください。
必要な人材像を明確に設定する
採用業務において、イメージする理想の人材像が、経営陣と現場の責任者で食い違っていると、採用活動に支障をきたす可能性があります。そのため、採用業務の担当者には、経営陣と現場の責任者、両社と綿密な意思疎通を図り、経営陣が求めている人材像と、実際に現場で必要としている人材像との齟齬をできるだけ少なくすることが求められます。採用活動で獲得すべき人材像を明確にすることで、最適な求人媒体の使用や募集方法の設定等が可能になります。
採用方法を見直す
時代とともに採用方法は変化していきます。数年前では有効な採用方法も今では時代遅れとなっているものもあります。例えば、50人程度の応募数を見込んでいたのに10人しか応募が来なかったり、5人に内定を出したのに2人しか入社しなかったりする場合などは、採用方法が時代遅れになっている可能性があります。「目標数値に達しなかった原因は何か」「どのプロセスを変えれば結果が変わるか」などを検討して、定期的に採用方法を見直しましょう。
評価基準を統一する
採用業務の担当者も人間ですから、応募者の評価に関して個人的な好みが影響を与える可能性があります。評価基準を統一するため、面接評価シートを使うという方法があります。このシートを使うことにより、評価のズレを最小限に抑えることができ、面接の精度を高めることが可能になります。他にも、評価者を定期的に教育するなどして、採用業務の課題や目的を説明することなども有効です。
コミュニケーションを自動化する
採用業務のプロセスには、応募者への一時返信や面接日時の通知、内定通知など多くのコミュニケーションが求められます。採用業務の担当者がこれらの業務の追われてしまうと、内定者のフォローや次の採用計画の策定など、コアな業務がおろそかになる可能性があります。
応募者への返信などを自動化することで、担当者の負担を軽減し、ミスの発生を予防することが可能になります。また、日程調整ツールを利用すると、面接担当者の予定を確認したり、応募者に対して自動でリマインドメールを送ったりできます。
求人広告の掲載方法を変える
以前の求人広告をずっと使いまわすよりも定期的に内容を精査して、掲載方法を変えるほうが効果的です。インターネットの求人広告、またはハローワークなどを利用するにしても、「自社の魅力を最大限に伝える内容になっているか」「ターゲット層に届くアプローチ方法になっているか」などを検討しましょう。また、特定のスキルや経験を持つ人材を採用したい場合、その業種に特化した求人媒体を選ぶことも重要なポイントです。
オンライン面接を導入する
オンライン面接を導入すると面接会場の設営や人員配置などのコストを削減でき、業務の効率化に繋がります。面接担当者や応募者のスケジュール管理に関しては、オンライン面接ツールが便利です。データ一括管理機能や日程調整機能、さらにオンライン面接での評価シートが搭載されているものもあります。自社の採用業務にマッチしたツールを使うことで、オンライン面接を効果的に行うことができます。
入社後のサポート体制を充実させる
早期離職を防ぐためには、OJTなどの研修や教育制度などのサポート体制を整えること、さらに社内用語や慣習、社内ルールなどを丁寧に説明することが重要です。さらに、メンター制度を導入すると、企業内の先輩に気軽に悩みや問題を相談できる環境を構築することができ、人材育成やキャリアプランの設計にも効果的です。
採用管理システムを導入する
採用管理システムを導入すると、求人情報の設定や選考状況の確認、応募者の内定通知などを一括で管理できます。応募者への返信など、業務の一部を自動化することも有効ですが、採用管理システムを導入して採用プロセス全体をシステム化することで、より効率よく業務を進めることが可能になります。採用管理システムには、無料のものと高機能なツールを備えている有料のものがあります。自社の採用業務の内容に適したものを選ぶとよいでしょう。
優秀な人材を採用するために必要な3つのこと
自社が必要とする人材を採用するための3つの方法をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
書類選考の絞り込みを行う
優秀な人材を的確に見分けて採用するためには、書類選考の絞り込みがカギとなります。選考の基準を明確にするためには、職歴や資格、スキルなどの評価基準を設けることが有効です。プレゼンテーション力のある人材を採用したい場合、職務経歴書のフォーマットを指定せずに選考するという方法もあります。書類選考の通過率が低い場合、絞り込みの基準を見直すことが必要となるでしょう。
現場の声を取り入れる
「優秀な人材」と言っても経営陣と現場では、求める人材像が異なる場合があります。現場の声を無視した採用を行うとミスマッチに繋がる可能性があるため、採用業務の担当者が現場の責任者へのヒアリングに行うことは有効です。「どのようなスキルを持つ人材が」「なぜ」「どのくらい」「どの部署で必要なのか」を洗い出していくことで、優秀な人材の確保が可能になります。
適性試験を行う
優秀な人材を採用する方法の一つとして、適性試験も効果的です。適性試験には、個人の特性を把握するための性格試験と知力を図るための能力試験があり、行動特性やリーダーシップ、コミュニケーションスキル、感情の安定性などを図ることができます。さらに、適性試験の結果と入社後の業績を分析することで、次回の採用基準の設定に活かすことも可能です。
採用業務を効率化するならRPOも有効
採用業務を効率化する方法の一つに、RPO(採用業務コンサルタント)の利用があります。採用の分野で経験豊富なRPOが、採用計画の策定から募集、選考、入社までをサポートします。アウトソーシングを利用することで、採用業務をより効率化することが可能になります。
タリスマン株式会社では、RPOコンサルタントも随時募集しています。経験とスキルを活かして、人事または採用業務の分野で活躍したい方は、ぜひ一度タリスマン株式会社までお問い合わせください。
まとめ:採用業務の課題は解決できる!
採用業務には、多くの課題があることをお伝えしました。これらの問題を解決するには、必要な人材像を明確にすることや採用方法を見直すことなどが有効です。
また、採用業務の分野で豊富な経験を持つRPOを利用することで、業務の効率化を図ることも可能です。
採用業務または人事の分野でスキルを活かしたい方は、ぜひ一度タリスマン株式会社までお問い合わせください。あなたのキャリアアップに役立つお仕事を紹介します。