国際化が進む現代では、複数言語を操れるバイリンガル人材に注目が集まっています。しかし、ただ複数言語を話せるだけでは、バイリンガル人材として活躍することは難しいでしょう。バイリンガルとしての高い語学力はもちろんのこと、会社に貢献できる能力があるのかどうかがポイント。では「バイリンガル人材」に求められる能力とは、どのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、バイリンガル人材の定義や企業が求める3つのポイントについて解説します。バイリンガル人材として活躍したい人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
バイリンガル人材について
バイリンガル人材とは、母国語以外の言語を習得し、2つの言語を話す人材のことを意味します。
グローバル化が進む現代では、日本国内だけではなく海外で事業をおこなう企業も増加。そこで、言葉の壁が大きな課題になっています。海外で事業を展開する場合、現地の企業や顧客が取引相手になるため、現地の言葉でコミュニケーションを取ることが基本です。
しかし、日本語しか話せないと交渉することさえもできません。相手に自社のサービスや商品を説明できなければ、ビジネスが成り立たず海外での事業展開は難しいでしょう。さらに、外資系企業の日本進出も増加傾向にあるため、バイリンガル人材の需要は高まる一方です。グローバル化した社会で企業が生き残るには、言葉の壁をいかに乗り越えられるのかが重要なポイントになります。
このような背景から複数言語を話せる人は、国際ビジネスにおいて貴重な人材として高く評価されています。
バイリンガル人材に求められるポイント3つ
バイリンガル人材に求められる能力は、語学力だけではありません。ここでは、企業がバイリンガル人材に求めるポイントを3つご紹介します。
ビジネスで通用する会話力
企業は、高度な語学力とビジネスパーソンとしての会話力をバイリンガル人材に求めて言います。ビジネスの場では、その場の状況にふさわしい表現を適切に扱うことが重要です。たとえば、重要な会議や交渉の場において、日常会話のようなフランクな表現はふさわしくありませんよね。
つまり、語学力を測るテストで高得点を取るだけではなく、ビジネスの場でも使える必要があります。たとえば、他言語での交渉やプレゼンテーションなどで、自社の主張を正確かつ魅力的に伝えるスキルが重要です。そのためその時々のシーンに合わせた言葉のチョイスや表現方法など、会話力が求められます。
コミュニケーション能力
どんなビジネスでも、人と人のやり取りが基本です。そのため、相手とスムーズに意思疎通できるスキルが求められます。たとえば、相手の意向を理解し、自分の主張を正しく伝える語学力もその一つです。
他言語の独特な言い回しや表現などをしっかり理解していないと、思いもよらぬ誤解が生じることもあるでしょう。また相手の表情や声のトーンから、心情を察するコミュニケーション能力も必要。
このような言語以外のコミュニケーションスキルも欠かせません。
多文化を受け入れる多様性
海外とのやり取りが盛んな企業では、さまざまな国の人と接する機会が多いため、価値観や文化の違いを受け入れて尊重する姿勢が求められます。
このため、相手の価値観が理解できなくとも否定せず歩み寄ることが重要です。自分とは違う価値観や文化を持つ人たちを受け入れる柔軟性が、バイリンガル人材には期待されるでしょう。
バイリンガル人材として活躍できる転職先
ここでは、バイリンガルであることを武器に活躍できる職業についてご紹介します。
語学力が活かせる職業
語学力が活かせる職業はさまざまありますが、代表的な職業を以下にまとめました。
- 通訳や翻訳
- コールセンター
- ホテルスタッフ
通訳や翻訳では、双方の言語を正確に翻訳する必要があるため、高度な語学力が求められます。そのため、言語を活かす職業の中でも難易度が高く、TOEICを目安にすると900点以上が必要です。話者と対面することが多い通訳は、相手の表情や声のトーンから意向をくみ取るスキルが求められるでしょう。
コールセンターは、声だけでやり取りをするため、正確に相手の話を理解する能力が大切です。さまざまなマニュアルの中から、お客様のトラブルにあった解決策を提示しなくてはならず、臨機応変な対応が重要になります。そのため、他言語でスムーズにコミュニケーションが取れるバイリンガル人材は、高く評価されるでしょう。
ホテルスタッフは、お客様が快適に滞在できるようにエスコートする能力が重要です。スムーズに相手の言語で接客できるバイリンガル人材は、コミュニケーションを取る際にお客様へ余計なストレスを与えません。
たとえば、意思疎通がスムーズにできない場合、何度も聞き返したり言い直したりする必要があるため、相手を不快にさせてしまうことも。またさまざまな国の人が集まるホテルでは、相手の文化を尊重し理解する必要もあるため、多様性のあるバイリンガル人材は有利でしょう。
専門知識が活かせる職業
語学力にプラスして、専門知識もある人におすすめの職業をご紹介します。
- 外資系コンサルタント
- IT関連
- 事務
外資系コンサルタントは、年収が高く華やかな仕事というイメージがあるため、転職市場で大変人気のある職業です。外資系コンサルタントの仕事は、依頼を受けた企業の課題を見つけ解決策を提示すること。そのため、扱う分野の深い知識と経験が求められます。
外資系のIT企業では、本社とのやり取りで現地の言葉を使うことが多いでしょう。高度な専門知識と語学力があることで、さらなるキャリアアップが期待できます。また国内のIT企業では、IT業界の経験が豊富なバイリンガル人材は少ないため、非常に希少価値が高いです。実際に優秀な人は、複数の会社から内定が出るほど評価されています。
事務系の仕事は、外国人役員の秘書や英文事務、貿易事務などさまざまです。どの仕事も、読み書きの能力とパソコンのスキル、業務に合わせた専門知識が必要とされます。
バイリンガル人材の採用状況について
日本国内のバイリンガル人材の採用動向として、幅広い業界でバイリンガル人材の需要が高まっています。特にIT業界では、専門技術と語学力を持つバイリンガル人材が不足傾向にあり、技術と語学力を持つ求職者には内定が複数出ている状況です。ホスピタリティ分野では、東京オリンピックやラグビーワールドカップ日本開催などが近づいているため、バイリンガル人材の採用が増加しています。
企業が国内外問わず活発に活動している現代では、高い語学力と専門知識を持つバイリンガル人材の採用は、さらに積極的になるでしょう。
実際に、バイリンガル人材で転職に成功した方もいます。その成功談はこちらの記事にありますので、どうぞご覧ください。
バイリンガル人材の転職にはエージェントを利用しよう
バイリンガル人材として活躍するためには、高度な語学力以外にも専門知識やビジネスパーソンとしての振る舞いが重要です。企業が、バイリンガル人材に何を求めているのか理解することで、効率的に自分をアピールできます。バイリンガル人材として転職を成功させるためには、きちんと対策を練り転職活動をおこないましょう。特に外資系企業であれば、自己主張をしっかりおこなうことがポイントです。
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