バイリンガルの人に人気の外資系企業は、待遇が良く実力次第でキャリアアップもしやすい良い環境というイメージを持つ人も多いでしょう。語学力を活かして働きたいというバイリンガルの人も多いため、語学力が強みになる外資系企業は人気の転職先です。しかし、実力主義の外資系企業だからこその思わぬ短所も。
今回は、バイリンガルの人を対象に外資系企業へ転職する際の長所と短所について解説します。これから外資系企業への転職を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
バイリンガル人材とは
バイリンガル人材は一般的に、2つの言語を母国語と同じレベルで話せる人材を指します。ただし厳密な基準は業界や職種によって異なり、母国語レベルでなくてもバイリンガル人材と評価されることもあるでしょう。
また、それぞれの言語で問題なくコミュニケーションが取れるだけではありません。異なる文化や言語間で起こりやすい意見のすれ違いにも対応できる能力が求められます。このようにバイリンガル人材には、高い語学力とコミュニケーション能力が必要です。
転職におけるバイリンガル人材の長所
転職する際、バイリンガル人材にはどのような長所があるのでしょうか。ここでは、転職におけるバイリンガル人材の主な長所について解説します。
キャリアアップできる
国内外で事業展開する企業が増えている昨今、複数言語を話せるバイリンガル人材は、外資系だけでなく日系企業でも転職市場で高い評価を得ています。複数の言語を話せる人は、外国人が多い本社の会議へ出席したり取引先との交渉に参加できたりするなど仕事の幅が広がるため、キャリアアップが期待できるでしょう。
本社の人とのやり取りが必要不可欠な管理職には、高い語学力が必須です。
適応力が高い
一般的に、複数言語を話せるバイリンガルは、思考が柔軟で適応力が高いとされています。バイリンガル人材は、さまざまな国の人とのやり取りを通して、相手を理解し受け入れることを学んでいるためです。
まったく異なる文化や価値観を持つ相手でも、相手の意見を尊重しながらコミュニケーションが取れるのは、国際社会において重要なポイントですよね。また社交性にも優れておりビジネスの場では、高いコミュニケーション能力で円滑に交渉を進められます。
バイリンガル人材の短所とは
複数言語話せるバイリンガル人材は、高い評価を受ける一方で意外な短所もあります。たとえば、海外生活が長い人は、日本人としての常識を身に付けていないことも。国内で働く場合、日本人と接する機会も多いため、日本人としての一般常識は必須です。
海外での社会経験が長い人は、転職前に日本社会の慣例や価値観などを学ぶと良いでしょう。またバイリンガルを目指そうとして、母語も第二言語も未熟な状態である「セミリンガル」になることもあります。セミリンガルは、母国語も第二言語もネイティブレベルで扱えず、どちらの言語でもスムーズなコミュニケーションが取れません。
どの言語でも円滑なコミュニケーションが取れないと、仕事をする上で大きな支障になります。そのため、語学力に自信のない人は、少なくとも一つ言語だけでもネイティブレベルへ近づけなくてはなりません。独学が難しい場合、語学学校に通うのも検討してみましょう。
外資系企業に転職する長所
外資系企業に転職を希望するバイリンガルの人も多いですよね。ここでは、外資系企業に転職する際の長所について解説します。
実力次第でキャリアアップできる
外資系企業では、実力主義のため実績が出せればキャリアアップが可能です。勤続年数や年齢に関係なく出世できるケースが多いです。
即戦力になれる人材が求められており、裁量権を持たせてくれるため、実績を残しやすいでしょう。バイリンガル人材は、さまざまな国の人とコミュニケーションが取れる貴重な人材です。そのため、キャリアアップを狙う人は、高度な語学力を身に付けると良いでしょう。
積極的に年収交渉ができる
実力に応じて年収が変動する外資系企業では、実績さえあれば交渉をすることで年収アップが可能です。外資系企業では、年収交渉をすることは珍しくないため、日系企業よりも交渉をしやすいでしょう。特に英語ができるバイリンガル人材は、年収アップにつながります。
外資系企業で求められる英語のスキルは、実務で使えるレベルです。TOEICの場合だと、最低でも700点以上で会議や取引先との交渉をする場合は、TOEIC800点以上が必要なケースもあります。さらに社内昇格の条件に、一定以上のTOEICスコアを求める企業も。このように外資系企業では、英語が重視されており、年収アップを目指すのであれば、高い英語力を身に付けることが重要です。
語学力で勝負できる
外資系企業では、語学力を求める求人が多いため、日本企業と比べ待遇が良い傾向にあります。そのため、バイリンガル最大の武器である語学力を活かせる外資系企業では、能力を発揮しやすいです。
特に管理職以上の上位ポジションは、本社とのやり取りや取引先との交渉が多いため、高い語学力が求められます。語学力を活かして活躍したいのであれば、外資系企業はバイリンガル人材にとって最適な環境に違いありません。
外資系企業で英語のバイリンガルがどれほど有利になるかはこちらの記事で詳しく解説しています。
外資系企業に転職する短所
外資系企業は実力主義のため、実績が出せないと待遇も悪くなります。またポジションによっては、語学力以外の専門知識や人を管理するマネジメントスキルが求められることも。日本企業のように、ある程度の年数勤めれば役職がつくこともないため、実力第一のシビアな環境であると意識しましょう。
また外資系企業にとって、中途採用者は即戦力になる人材です。そのため、中途採用の社員に対して研修や教育などを実施していない企業がほとんど。入社したら、勤続年数に関係なく一社員として見られる厳しい環境であることを覚悟しましょう。
まとめ
バイリンガル人材の語学力や柔軟性は、外資系企業では高く評価されています。一方で実績が出せない人は、年収が下がったり降格したりと厳しい状況に追い込まれることも。実力にこだわる外資系企業への転職では、即戦力になれることをいかにアピールできるかが、成功するためのコツです。そのため、外資系企業へ転職する際には、きちんと自己分析をして自分の強みを見つける必要があります。
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