バイリンガルの方の多くは、語学が活かせる「外資系企業」を自身のキャリアパスへと組み入れます。
ところが、「いざ転職!」となると戸惑いが生じる方も。キャリアップの必要性を認識しつつも、将来に漠然とした不安を感じ、憂いを覚える方も少なくありません。
そこで今回は、実際にバイリンガルの方が辿ったキャリアパス事例を紹介。将来の描き方の1例をご案内しようと思います。
事例に見るキャリアパス:営業から外資系企業の人事専門職へ進んだAさん
Aさんは高校までを英語圏で過ごしたバイリンガル。両親の勧めで日本の有名大学(理系)を卒業後、外資系企業X社に就職しました。
その後、Aさんは語学能力を買われX社で営業職として活躍。しかし、働いているうちに「このままでは営業畑で終わってしまう…」と危惧を感じます。Aさんはこの時点で、経営に関わるべく「人事部門」への異動を行いました。
35歳を数えた夏、Aさんに転機が訪れます。登録していた人材紹介会社から連絡が入ったのです。
内容は外資系総合商社のY社からのスカウト。なんと「人事マネジメント職候補」としての面接が打診されたのです。
Aさんは迷いに迷いましたが、「いずれは人事マネジメント職へとキャリアアップしたい」との決意のもと、スカウト面接を応諾。
これまでの経験が買われ、結果は無事採用。1年勤続の後に引き継ぎが行われ、「人事マネジメント職」としての地位を手に入れました。
キャリアパスにムダはあって良い
本稿を読まれている方の多くは、キャリアパスを積むにあたって「ムダはいけない」とお考えかと思います。
確かにキャリアを積むことを人生の目標と据えた場合、ムダは可能な限り避けるべきでしょう。最短で目指す役職に就けるなら、それに越したことはありません。
しかし、最初から人生の最終目標が見えている方はごく稀です。
今回ご紹介したAさんが「営業から人事」と考えたように、大抵の場合は「社内経験」を積んではじめて感じるもの。
実際に目指すキャリアに行き着くには、
「ムダを恐れることより、挑戦を恐れないこと」
が、大切です。
その後Aさんは、自身のキャリアパスを振り返り、
〇 人事担当への異動願を出すこと
〇 転職エージェントを利用すること
〇 実際に転職面接を受けること
の3点に、人生の転機があったと述懐しています。
「あの時決断していなければ、今の自分はなかった」と、感じているそうです。
理想的なキャリアパスを積むためには、まずご自身の能力を信じ、挑戦してみてください。転職エージェントは、将来を目指す1人ひとりの味方です。