外資系企業での転職は、きっかけやタイミングが非常に重要です。
特に事業責任者や組織を率いるリーダーを目指すハイクラス人材の場合、転職を通じて自己のキャリアを築く姿勢が求められます。
外資系企業は内資企業と違い、転職もキャリア形成の1手段に過ぎません。今回は、転職の最適解となる「きっかけ」についてクローズアップを行います。
カギを握るのは「現状把握」
ご自身が希望するキャリアを形成するためには、正確な現状把握が重要です。
転職の可否に対する判断は、正確な現状把握を成さずして生まれることは無く、誤った自己判断に基づいて転職を試みる行為は、より大きな過ちを招きます。
転職に対するお悩みは人それぞれですが、現ポジションが自己スキルと比べ、不足しているか否かを判断するところからはじめましょう。
多い悩み
〇 より高い役割と責任を果たしたいが、上位の役職が埋まっている
〇 組織内で得られる経験と、自己目標に乖離がある
〇 企業の成長が遅く、実力を発揮するには不足と感じている
〇 経営レベルの大幅な方針転換により、保有するスキルが活かせない
ハイクラス転職を目指す方の多くは、特に上記の様な問題意識を有しています。
目指すべきポジションと現在の成長機会を探る
具体的なきっかけは、常に論理的な思考による意思決定により生まれます。
キャリア形成は焦りからタイミングを誤ると、客観的な評価を落とすばかりか大きな失敗を招きます。逆にきっかけを見過ごし現状に甘んじていると、目指すポジションを得ることは不可能です。
こうしたみじめな失敗を避けるためには、常に論理的な思考が欠かせません。
「〇才までに、××の経験を積み、何を会得すべきなのか」
自身で考え築き上げた目標に従い、解決する手段として「転職」という答えが出た時こそ、本当に転職するきっかけです。
〇 現在の企業で何が得られているのか?
〇 得たい経験を積み、目指すポジションへの道が開けているのか?
〇 年齢的・人員的・あるいは事業規模的な制約はないか?
上記のような現状に不足を感じたタイミングを見逃さず、正確な自己判断に基づき意思決定を行うことが出来れば、転職のきっかけを見誤ることはありません。
「高収入やワークライフバランス」など外的な要因ばかりが注目される転職ですが、キャリア形成を目指す方が目指すべきポジションを得るためには、それだけでは不足です。
言葉を変えると、今回ご紹介した内的なきっかけを軽視して、成功する転職はないと言って良いでしょう。