エンジニアにとってのスキルアップの重要性とは?ポイントと取り組み方も解説

ITエンジニアは近年の慢性的なIT業界の人材不足に、デジタルトランスフォーメーションの急速な進展が輪をかけて、市場からのニーズが非常に高い職種です。
しかも専門分野がまずます細かく分かれており、キャリアの方向性がどんどん多様化しつつあります。
そんな状況下だからこそ、積極的にスキルアップに取り組むことは、あなたの年収アップや選択肢を広げることにつながります。
この記事ではエンジニアにとってのスキルアップの重要性やポイント、取り組み方について詳しく解説します。
転職を検討する現職エンジニアの方だけでなく、他業界からのエンジニアへの転職を検討している方も、今後のキャリアパスを考える上でぜひ参考にしてください。

エンジニアにとってのスキルアップの意義

まずはエンジニアにとってのスキルアップが持つ意義は、以下の3つにおおむね集約されます。

●収入アップの基盤となる
●業務の選択肢が増える
●キャリアパスの可能性が広がる

ひとつずつ掘り下げていきましょう。

収入アップの基盤となる

エンジニアは技術職の中でも、とりわけスキルのレベルが収入に反映しやすい、実力がものをいう職種です。
同じスキルなら習熟度が高いエンジニアが当然有利になり、また使えるスキルの幅が広いほうが有利になります。もちろん、単に使えるスキルの数が多ければよいというわけではありません。
市場価値があるスキルを多く使えるエンジニアが有利という意味であり、どのようなスキルに市場価値があるかを見極めるセンスや情報への感度も問われます。

キャリアパスの可能性が広がる

スキルアップが実現することは、収入が上がり業務の選択肢が増えるだけではありません。中長期的なキャリアパスの可能性についても、広げていくことが可能です。
多くの価値あるスキルを深く身につけているエンジニアほど、高度なタスクや複雑なプロジェクトを任されることになるのは当然でしょう。
ただし、そのためにはITスキル以外のスキルも求められるので、それについては次章で解説します。

エンジニアのスキルアップのポイント

ここまで述べたように、エンジニアにとって意義深いスキルアップですが、それにチャレンジする際に押さえておくべきポイントが以下の4つです。

●業務以外の領域を磨く
●スキルのメンテナンス
●手を動かしながら磨く
●IT以外の必要スキルも磨く

効率よく価値あるスキルを身につけるために、それぞれについて詳しく触れておきましょう。

業務以外の領域を磨く

現職でエンジニアをやっていて、時間的な余裕がない場合はどうしても学ぶ範囲が現在の業務と関連するものに限られてしまいがちです。
しかし、業務で使うスキルは限定的で、タスクにより領域が決まり、またその企業自体の業務内容からも領域が決まります。
ずっとその職場でやっていこうという場合は、それでも問題ないかもしれません。しかし先のビジョンを描いて、より広い舞台で活躍したいのであれば話は変わります。
その企業の業務に関わる領域のスキルは、業務の中でできるだけ磨くとして、自分の時間をもっとほかの、市場ニーズがある領域のスキルを学ぶことにリソース(時間と労力)を費やしましょう。

スキルのメンテナンス

常に進化・変化するのがITテクノロジーというものなので、ひとつのスキルをある程度取得したからといって放置しておくと、相対的に劣化するのは間違いありません。
常に最新情報を反映して、メンテナンスする必要があります。現在でも通用するか確認し、場合によってはアップデートするのです。
そして、さらにそれらと関連する新しいスキルやまったく新しい、価値あるスキルに取り組むなどの自身のスキルの更新作業が必要となります。

手を動かしながら磨く

学んでいるのになかなかスキルアップしない人たりが陥りがちなパターンは、書籍やサイトで学び理解するだけで、実践を伴わないというやり方です。
エンジニアスキルは、机上で理論を理解しただけでは身につきません。それは多くの先達が異口同音に語っているところです。
自分で手を動かして何かを作ってみて、さまざまにぶち当たる問題に対して解決法を考えたり調べたりして乗り越える中で、スキルとして身につきます。

IT以外の必要スキルも磨く

エンジニアとしてのキャリアアップを想定するなら、テクニカルスキルを磨くだけでは不充分です。
仕事を任されるレベルが上がれば、チームをまとめたりクライアントとのやり取りを任されたりなど、ちょっとしたマネジメントやコミュニケーションを取る業務が増えてきます。
また、英語のリーディングスキルもエンジニアとしての定常業務や、レベルアップのために英文技術ドキュメントを読むために必要です。
そのため、マネジメントスキルやコミュニケーションスキル、英語のリーディングスキルも同時進行で磨いておく方が、キャリアの階段を登りやすくなるといえるでしょう。

スキルアップのための時間を捻出するコツ

日々の仕事に流されると、スキルを磨く時間をなかなか作る余裕がなくなり「明日頑張ろう」となって、それが日々繰り返されて惰性に陥ることもあるでしょう。
時間は意識しなければ作れません。
スキル目標があるなら、スキルを磨くための時間は意識して捻出しましょう。ここでは、スキルアップのための時間を捻出するコツを紹介します。

日常に組み込む

業務が忙しくて疲れていても1日1時間だけであれば、その気になればなんとか作れるのではないでしょうか。
毎日1時間と決めてしまって、細切れにでも時間を確保し、コツコツと磨くやり方は継続が可能です。また、仕事の週内でのバランスから、学ぶ曜日を決めておくのも悪くないでしょう。
かりに毎日1時間続けられればそれだけで月間30時間、休日はもっと使えるはずなので月間50時間くらいは捻出できて、それなりに学ぶことができます。

予定を入れる

日々の生活パターンに流されて、学びから遠ざかりがちな人も多いことでしょう。そういう場合は、オンラインセミナーや勉強会の予定を、とにかく入れてしまうのです。
そうすることで、逆算してスケジュールを合わせ、上手に時間を確保できます。予定を入れることで覚悟が決まるといってよいでしょう。

スキマ時間を無駄にしない

フレックスタイムやリモートワークで仕事をしている場合には、時として生まれるスキマ時間を無駄にしないで、スキルアップに使いましょう。
日中のオンラインレッスンなどを活用すれば、スキマ時間で効率よく学べます。
少しの時間しかない場合でも、後述するSNSのチェックや英文ドキュメントを時間ギリギリまで読むなど、選択肢はいろいろあるはずです。

スキルアップの具体的な取り組み方法

スキルアップの意義や押さえるべきポイントを確認したところで、最後に具体的なスキルアップの取り組み方に光を当ててみましょう。
整理して「ITスキル」と「マネジメントスキル」「コミュニケーションスキル」「英語のリーディングスキル」の4系統に分けて解説していきます。

ITスキル

まずは基本中の基本であるITスキルの取り組み方です。これには主に以下の6通りがあります。

●勉強会・セミナー
●プログラミングスクール
●学習動画・学習サイト
●リーダー企業のオンラインカンファレンス
●SNS
●副業

個々の取り組み方について解説します。

勉強会・セミナー

週末や平日の夜に行われる勉強会やセミナーに積極的に参加してみるのも、エンジニアとしての新たなスキルを身に着けるよい機会になります。
エンジニアのスキルは対象が専門性の高い領域なので、中には独学でどんどんスキルアップする人がいても、多くの人は途中で限界を感じがちです。
同じ目的を持つ人たちと学ぶことやレベルの高い人に出会うことで刺激を受け、モチベーションを上げるためにも役立ち、人脈づくりもできるでしょう。

プログラミングスクール

プログラミングスキルの向上のために、プログラミングスクールに通う方法もあります。
仕事をしながらでも利用できるスクールは、今ではたくさんあるのです。独学での行き詰まりを避けることができます。

学習動画・学習サイト

学習サイトや学習動画、Web講座などを活用するのもスキルアップに有効です。数多くのコンテンツがあるので、自身のレベルや身につけたいスキルに合ったものを選べます。
学習サイトは無料のものもあれば、応用編は有料であることが多いです。それでもコスパがよいので、適切なものを選べば価値があります。

リーダー企業のオンラインカンファレンス

GoogleやAmazonなどのIT業界のリーダー企業はエンジニアを対象に、無料オンラインカンファレンスをしばしば開催しています。
最新の技術やイノベーション、ソリューションなどが直接学べる得難い機会になるでしょう。

SNSフォローで最新情報にキャッチアップ

注目されている実力派エンジニアたちは、SNSで最新技術について情報発信をしています。
アカウントをフォローして継続的にチェックしているだけでも、最新技術についての情報を知ることが可能です。

副業

副業は誰もができる状況ではないかもしれませんが、できる場合はスキルアップに有効です。本業とは違う領域のスキルが必要な案件にあえてトライしましょう。
問題を解決しなければ進めない状況で手を動かすことで、調べる力や自身の引き出しも増えて、学習書を読むだけでは決して得ることのできないスキルが身につきます。

マネジメントスキル

マネジメントに関する学習書籍は、いろいろと出版されています。それらを研鑽することで、マネジメントの基本を学ぶことができるでしょう。
また、身近にいる信頼できる上司などのやり方をお手本にするという方法も効果的です。
どのように業務や人の管理を行っているか、どうやって部署のメンバーの士気を上げ、進捗をコントロールしているかを積極的に盗んでいきましょう。
また、セルフマネジメントの感覚で自身のタスクやスケジュール管理を徹底することもよい実践になります。

コミュニケーションスキル

コミュニケーションを磨くには、エンジニア向けのコミュニケーションの研修会や講座やなどに参加してみるのもよいでしょう。
エンジニアに想定されるさまざまな場面で、良質なコミュニケーションを取る方法を指導しています。オンラインで参加できる講座も増えているので、参加しやすい環境になっているのです。

英語のリーディングスキル

英語の技術ドキュメントを原文のままで読むことは、知識を得られると同時に英語のリーディングスキルも磨ける良い訓練になります。
英語にブランクがある人には、中高レベルの英文法を一度ざっと復習しておけば、英文技術ドキュメントの読解は可能です。
毎日1ドキュメントずつでも継続的に読む習慣をつければ、相当リーディングスキルが磨かれるでしょう。

まとめ

ITエンジニアにとってのスキルアップの重要性およびポイント、そして実践する場合の取り組み方について解説しました。
日々の生活に流されずにスキルアップを目指すためには、ここで紹介したアクションを意識して行うことで少しずつでも磨くモードに入りましょう。後は継続あるのみといえるでしょう。
ここでの情報が、転職を考えている現職エンジニアのみなさんや、他業界からエンジニアへの転職を考えているみなさんの背中を、少しでも押すことができれば幸いです。

現在募集中の求人を探す

タリスマンに転職相談をする

Talisman編集部

最新の転職市場、キャリアアドバイスの他、効率的な働き方やビジネス英語等のスキルアップに向けた旬な情報をお届けします。

コーポレートサイト
talisman-corporation.com/ja/

Linked In
@talisman-corporation

Facebook
@talisman.recruitment

YouTube
@TalismanCorporation

Instagram:
@talisman__corporation

関連記事

  1. 【業種別に分析】エンジニアの将来性と今後必要とされるスキルとは

    【業種別に分析】エンジニアの将来性と今後必要とされるスキルとは

  2. エンジニアのよくある悩みとは?深刻さ別6つの悩みとその対処法

  3. エンジニアに数学は必要か?その関係性と学び直しに有効な本を紹介

    エンジニアに数学は必要か?その関係性と学び直しに有効な本を紹介

  4. エンジニア転職はポートフォリオで差がつく?未経験でも目指せ採用!

  5. SIerとは?業務内容や年収事情、必要スキルと働くメリット&デメリット

  6. なりたい姿のビジョンを共有する【中途採用の新人教育コーチング6】

  7. エンジニア35歳定年説は本当なのか?囁かれる背景を解説

  8. エンジニアは情報のアップデートが生命線!真に使える良質情報収集法

  9. エンジニアがプログラミング言語のバイリンガルだと有利な理由とは

    エンジニアがプログラミング言語のバイリンガルだと有利な理由とは

SNS

PAGE TOP

ビジネスのプロフェッショナルをつなぎ、転職を成功に導く

スカウトを受ける