日本では、一つの会社でずっと務めることが良しとされる傾向がありますよね。そのため転職回数が多いと、転職の時に不利になるのでは?と気になるかもしれません。しかし、実際の採用現場では、転職回数の多さがマイナス評価に直結するとは言えないようです。
今回は、複数社経験した人の職務経歴書の書き方についてご紹介していきます。書き方の見本をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
転職回数が多いと不利になるのか?
転職回数が多いと、人事担当者にマイナスイメージを与えることがあります。
目安としては、20~30代前半で3回以上、30代後半から40代では5回以上で、転職回数が多い印象を与える可能性があります。このように、転職回数が多い人が不利になると言われている理由は以下の3点です。
- 採用しても長続きしない可能性がある
- ストレスに弱い
- 特化したスキルがない
転職回数が多い人の場合、自社で採用してもすぐに辞めてしまうのではないかと、人事担当者は不安になります。すぐに辞められてしまうと、採用から教育までかかったコストが無駄になるため、人事担当者は採用したがりません。
また転職回数が多い人は、ストレスに弱く我慢できない性格と判断されることも。業務のストレスに耐えられるのかどうか、人事担当者に不安を抱かせてしまう可能性が高いです。さらに、転職回数が多く仕事の内容に一貫性がない場合、仕事の内容に一貫性がない場合、特化したスキルが身についていないと思われるケースもあります。しかし、転職回数が多くても、転職するたびにステップアップした実績や転職に一貫性があると、良い印象になるでしょう。
このため、別分野からの転職であっても、共通項を見付け一貫性をアピールすることが重要です。なぜ転職したのか、人事担当者が納得できるような理由を記載しましょう。
ちなみに転職エージェントでリクルーターを通して応募する場合はこの辺りをうまくリクルーターが説明できる場合があります。その場合によって転職理由を入れるか入れないかの判断もあるので、リクルーターがいた場合の方が有利になるでしょう。
職務経歴書で複数社を記入するポイント3つ
転職回数が多くても、退職理由や実績次第ではポジティブなイメージになります。選考の際に重要な判断材料となる職務経歴書は、自分の経歴をアピールできる絶好のチャンスです。そのため、しっかり作りこむことが成功のカギ。
ここでは、職務経歴書で複数社記載する際のポイントについて解説していきます。
内容は簡潔に
職務経歴書は、人事担当者に自分の経歴をアピールする重要な書類のため、読みやすいように簡潔に書くことが重要です。そして、職務経歴書は長くても2~3ページにまとめるのがよいでしょう。
そのため、一社ずつ詳細に記載するよりも、アピールしたい経験を重点的に記載することをおすすめします。たとえば、応募企業に関連する業務経験は、詳しく記載しアピールしますが、一方で、関連の薄い分野は、簡潔にまとめるとよいでしょう。
また、どれほど転職回数が多くても、在籍した会社は全て記載しましょう。会社の経歴を省略すると、経歴詐称になる恐れもあります。
職務要約は3行程度
これまでの経歴をまとめて説明する「職務要約」は、簡潔に3行程度にまとめましょう。
最初に目に留まる部分でもあるため、応募先企業にアピールしたいポイントに絞って記載します。応募先企業の業務内容に近い経験があれば、業務を通して得たスキルや経験について記載するとよいでしょう。以下を参考にしてみてください。
営業職の場合
新卒から〇年間、株式会社□□にて新規顧客開拓を中心に取り組んでまいりました。月の売り上げ目標を~ヶ月連続で達成し、前年比120%を実現いたしました。この実績によりチームリーダーとして昇進し、部下5名のマネジメントと教育の経験があります。
このようにどのようなスキルや実績を残したのか、端的にまとめることが重要です。
退職理由はポジティブに
実際の退職理由がネガティブなものであったとしても、マイナス要素を入れずにポジティブな言い方に変えることが重要です。採用担当者は特にあなたの転職回数が多い場合、退職理由を知りたがります。この時に、「キャリアアップのために退職」とすると、ポジティブなイメージになるでしょう。
さらに、転職によってどのようにキャリアアップしたのか、具体的な例を出すと説得力が増します。
職務経歴書サンプル3種類
職経歴書には、編年体式・逆編年体式・キャリア式の3つのサンプルがあります。それぞれの書き方や特徴が異なるため、自分に合った形式を選ぶことが重要です。また、応募する職種によっても少しフォーマットを変えた方が良いこともあります。
例えばITエンジニアの場合、キャリア式のほうが見やすいですが、コーポレート職(経営企画など)の人は編年体式・逆編年体式が見た目が良いと言われることもあります。
ここでは、実際に使える見本をご紹介していきます。
編年体式
編年体は、時系列で経歴を紹介していく形式です。転職によって、どのように成長できたかがわかりやすくアピールできます。しかし、転職が多い場合はその多さが目立つのがデメリットです。主に、退職理由がキャリアアップの場合に適しているでしょう。
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逆編年体式
現在から過去に遡って紹介する逆編年体式は、直近の経歴をアピールするのに最適です。応募先企業と前職の分野や業務内容が関連している場合、効率的にアピールできるでしょう。
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キャリア式
分野ごとのキャリアをまとめて紹介する形式。スキルやプロジェクトごとにまとめるため、エンジニアやプログラマーなど、専門職の人におすすめです。転職回数が多くても目立たないのがメリット。
時系列が分かりにくいため、併記してイメージしやすくしましょう。
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まとめ
転職回数が多くても、不利になるとは限りません。キャリアアップのためや他の分野への挑戦など、ポジティブな理由であれば良い印象になります。
複数社経験している人は、すべての経歴を記入しつつ、アピールしたいポイントを絞って記入することが重要です。応募先企業に関連する部分を深く掘り下げることで、効率的に自分をアピールできるでしょう。
しかし、自分の経歴のどの部分をアピールすればいいのか迷う人も多いはず。そこで、客観的に自分の市場価値を分析してくれる転職エージェントへ相談することをおすすめします。転職エージェントに相談することで、応募先企業が重視しているポイントを教えてもらえるため、効果的に自己アピール職務経歴書が作成できるでしょう。職務経歴書作成にお困りの場合は、まずご相談ください。