一般的に、30代になると転職が難しくなると言われていますよね。特に結婚や出産が予想される女性の場合だと、転職がさらに難しくなります。そのため、転職自体を諦めてしまう人もいるかもしれません。
しかし、30代女性でもキャリアを活かし即戦力として活躍できるとアピールすれば、転職を成功させることも可能です。この記事では、難しいとされる30代女性の転職を成功させるためのコツについて解説します。またスキルや資格がない人が、転職するためのポイントについてもご紹介。転職を検討中の女性は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
30代女性の転職の実態
30代女性の転職は厳しいと言われていますが、実際はどうなのでしょうか。ここでは、実際の転職状況や30代女性の転職が難しいと言われている理由について解説します。
30代女性の転職動向について
30代女性の転職は、20代の女性と比較すると採用のハードルが高くなる傾向にあります。実際に、「マイナビ」が実施した転職動向調査（2020）から、30代と20代女性の転職率の違いを比較してみましょう。この調査では、正社員で働く20～50代のうち、2019年に転職した男女を対象にしています。
20代女性の転職率を見ると13.4％ですが、30代女性では7.4％となっており、30代は明らかに転職率が低いです。
年齢によってなぜここまで差が出てしまうのか。そこで30代女性の転職が厳しいと言われている理由について紹介します。
生活環境の変化が予測されると転職が難しい
30代女性の場合、結婚や出産などでライフスタイルが大きく変わる可能性が高く、退職や長期休暇のリスクが高いため、採用に慎重な姿勢を取る企業が多いです。中途採用後すぐに退職や産休に入られるのは、企業としてあまり歓迎できるものではありません。そのため、生活環境の変化が予測される女性は、年齢が上がるにつれて転職が難しくなるでしょう。
即戦力になれる実績が必要
一方で、男女関係なく採用のポイントになるのが、即戦力になれるかどうかです。企業は、30代という年齢に対して、ある程度の知識と経験を期待しています。
なぜなら、入社後すぐに会社に貢献できる人材を採用する方が、教育コストもかからず企業にとっては業績アップにつながるからです。そのため、これまでの経験や知識が活かせない未経験業界への転職は、即戦力になりにくいため難しいでしょう。
このように30代になると、さまざまな要因から転職が難しくなります。しかし、「マイナビ」の転職動向調査（2020）からも分かるように、ハードルは高いものの30代女性の転職は不可能ではありません。実績不足やライフスタイルの変化などをうまくカバーできれば、30代女性であっても転職できます。
30代女性の転職の面接対策
人事担当者と直接会える面接は、自分をしっかりアピールできる絶好の機会。そのため、しっかり面接対策をおこなって当日を迎えることが重要です。ここでは、30代女性の面接対策について解説していきます。
長く働きたいとアピールする
30代女性に対する大きな懸念材料の結婚や出産などに関して、面接でどのように伝えられるかがポイント。入社時点で結婚や出産などの予定がない場合は、そのことをしっかり伝え、今後ライフスタイルが変化しても働き続けたいとアピールすることが重要です。
たとえば、応募先企業の育休や産休制度に触れ、まだ予定はないが結婚や出産などの変化があっても働き続ける意思があると伝えましょう。そうすることで、入社後すぐに退職や長期休暇に入るのではないかという人事担当者の不安を払拭できます。
会社に貢献できることを具体的に伝える
即戦力として求められる30代では、自分のキャリアや資格を活かしてどのように会社に貢献できるのか、具体的に伝えることが重要です。たとえば同じ分野の業界であれば、今までの経験やスキルを活かしてどのような業務が可能であり、いかに会社に貢献できるかを伝えましょう。
そのためには、しっかり応募先企業の下調べをおこない、必要とされる人物像を研究することが重要です。
職歴の多さはポジティブに言い換える
また30代になると転職回数が多い人もいるでしょう。一般的に転職回数が多いとマイナス評価を受ける可能性があると言われていますが、職歴が多くてもポジティブな方へ言い換えることでプラス評価になります。たとえば、さまざまな会社や職業を経験したことで、幅広い分野の知識や高いコミュニケーション能力を身に付けたとアピールできます。
転職回数が多く不安な人は、以下の記事を参考にしてみてください。
30代女性がスキル・資格なしで転職するコツ
30代での転職では、即戦力になれるかどうかが採用されるための大きなポイントです。そのため、スキルや資格がない場合即戦力になれないため、転職のハードルは高くなります。しかし、だからと言ってスキル・資格なしでの転職は不可能ではありません。ここでは、スキル・資格なしでも転職を成功させる3つのポイントをご紹介します。
未経験歓迎の業種を探す
異業種へ転職したい人は、未経験者でも積極的に採用している業種が狙い目です。たとえば、コールセンターや一般事務などは、未経験者歓迎の求人が多く、研修制度が整っている傾向にあります。
このように未経験者を採用している企業では、教育することを前提に採用するため、業界未経験者でも応募しやすいです。実務を通して知識を身に付けられるため、今後のキャリアアップや転職にも役立つでしょう。
正社員にこだわらない
正社員採用は、ある程度のスキルや経験が求められるため、採用のハードルも高めです。しかし、パートや派遣社員などでは、高度なスキルや知識を求められることは少なく、比較的採用されやすいでしょう。そのため正社員にこだわらず、最初はパートや派遣などで入社し社員登用を狙うのも良い方法です。特に紹介予定派遣であれば一定期間後に正社員雇用されるため、正社員になりたい人はチェックしましょう。
ただし、正社員になるには条件が必要な会社も多いため、全員が必ず正社員になれるわけではありません。社員登用制度があるのか募集要項を確認したり、しっかり実績を出したりすることが重要です。
資格を取得する
経験がなくとも業務に関する資格を持っていれば、大きなアピールポイントになります。未経験の業種へ応募する前に、業務に関連のある資格を取得するのもおすすめです。たとえば、簿記や経理など独学でも取得しやすい資格はぜひ取得しましょう。
子育て中の30代女性が転職を成功させるコツ
子育て中の人は、長時間の残業や休日出勤が難しいなど、働ける時間が制限されるケースが多く、子どもがいない人よりも採用のハードルが高くなりがちです。ここでは、子育て中の女性が転職を成功させるためのコツについて解説します。
これまでのキャリアを活かす
働ける時間に制約があるというデメリットを軽減させるためには、あなたがいかに即戦力として働けるかが重要なポイントです。これまでのキャリアを武器にできる業界を選ぶと、結果を残しやすく貴重な人材として活躍できるでしょう。また実績や関連する資格を取得することで、さらなるキャリアアップも可能です。キャリアを最大限に活かせる企業へ転職すれば、即戦力として高い評価を得られるため、時間の制約というデメリット部分をカバーできます。
子育てのサポート体制があることをアピールする
子育てが業務に支障をきたさないよう対策を取っているとアピールし、人事担当者を安心させるのも良い方法です。
たとえば、同居や近所に住む家族のサポートが得られるため、子どもの急病による欠勤や早退は最小限にできると説明しましょう。
延長保育が可能な場合、残業もできると伝えることで仕事への支障が少ないとアピールできます。
条件面はしっかり確認する
家庭と仕事の両立をするためには、勤務時間や休日などの条件面をしっかり確認することが重要です。たとえば、保育園の時間や家族のサポートが得られる範囲で就業可能なのか、事前に確認することで企業との認識のずれを防げます。
企業が求める働き方を自分が提供できるのか、きちんと判断することが子育て中の女性にとって大切です。
30代女性が転職を成功させる3つのポイント
30代女性が転職を成功させるためには、自己分析と準備、相談できる相手を確保することが重要なポイントです。ここでは、それぞれのポイントについて解説しましょう。
キャリアのたな卸し
即戦力が求められる30代の転職では、どんなスキルや実績があるのか、きちんと自己分析し市場価値を把握することが重要です。そのためには、これまで自分が携わってきた仕事をすべて書き出して振り返る「キャリアの棚卸し」が効果的。たとえば、これまでの業務や取得したスキル、失敗談など細かく書き出します。そうすることでこれまでの経歴を客観的に見ることができ、自分の武器を再認識したり発見したりできます。
自分の武器が明確になれば、即戦力として活躍できる業界に絞って、効果的に転職活動をおこなえるでしょう。
転職活動は早めにする
年齢が上がるにつれ、採用のハードルは高くなります。このため転職を思い立ったら早めに行動しましょう。また、仕事をしながら転職活動すると、求人の選別や面接対策などが必要になるため、意外と時間がかかります。このため情報収集や自己分析の準備をしっかりおこないつつ、計画的に行うのがポイントです。
転職エージェントを活用する
転職活動では、自己分析や求人情報の精査、企業研究などやるべきことが山積みです。そこで、転職活動をスムーズに進めるために、転職エージェントの利用がおすすめ。転職のプロである転職エージェントでは、時間のかかる求人の絞り込みや難しい自己分析などをしっかりサポートします。自分のキャリアを客観的に分析してもらうことで、思いもよらぬアピールポイントが見つかることもあるでしょう。
タリスマンの転職サービスは、一人ひとりに合った丁寧なサポートが魅力。特に外資系企業への転職に強く、企業に合わせた最適なアピールの仕方を提案します。これから転職を考えている人は、ぜひタリスマンの転職サポートを利用してみてください。
30代女性の転職は強みを活かすことが重要
結婚や出産などライフバランスの変化が起こりやすい30代女性の転職は、ハードルが高くなりがちです。さらに30代では、即戦力として活躍することを求められるため、未経験業界への転職は厳しいのが現実です。
そのため、30代女性が転職を成功させるためには、今までの経験を活かせる企業へ応募することが重要です。
