履歴書の職歴欄にアルバイトは書くべき?アピールになる書き方も紹介

履歴書の職歴欄にアルバイトは書くべき?アピールになる書き方も紹介

履歴書の職歴欄は、あなたの自己PRができる貴重で大切なスペースです。しかし、正社員以外のアルバイト経験などは書いて良いものかどうか、迷うこともあるでしょう。

結論から言うと、アルバイト経験の中でも、応募先企業にアピールできそうな内容があれば、書いても問題ありません。

この記事では、履歴書の職歴欄においてアルバイトに関しての記述をどう考えるべきか、書いた方がよいのはどんなケースか、そしてアピールにつながる書き方と注意点についても解説します。転職活動においての、応募書類作成時の参考にしてください。

アルバイトは履歴書の職歴欄に書く必要があるか?

アルバイト経験は、履歴書の職歴欄に絶対に書かなければならない項目ということはありません。

ただし、アルバイトも立派な職務経歴であり、応募先企業で活かせる経験や自身の強みを強調できるアルバイト歴ならむしろ、積極的にアピールすべきです。なぜなら、採用担当者が知りたいことは、あなたが求める人材かどうかです。中途採用の求人をしている企業は、学歴や前職あるいは現職の企業名、その雇用形態を重視しているわけではありません。そういう観点から、アルバイトでも応募先企業にとって重要なスキルや実績、経験をアピールできれば、採否に有利に働くこともありえます。

一方、短期や単発の肉体労働および単純作業のアルバイトは、書いてもあまり意味を持たずに冗長となるだけなので、書く必要はありません。あくまで内容によります。応募先企業にアピールできると想定できるアルバイト経験があれば、ぜひ履歴書に書きましょう。

アルバイト経験を書くべきケース

ここでは、履歴書の職歴欄や職務経歴書にアルバイト経験を積極的に書くべきケースとはどういうものかについて、詳しく解説します。アピールするということ以外の意味も含めてですが、主に以下のような場合があれば、履歴書に書きましょう。

●アルバイトの仕事内容が応募先企業と関連性がある場合
●過去の離職期間に長期のアルバイトをしていた場合
●アルバイトにもかかわらず社会保険に加入していた場合
●短期や単発アルバイトを長期にわたって繰り返していた場合

それぞれについて、詳しく触れます。

アルバイトの仕事内容が応募先企業と関連性がある場合

あなたが経験したアルバイトが、応募先企業の業界や取扱商品、サービスなどとの関連性がある内容であれば、業界経験の一部となるのでアピールできます。

また、業界的には直接の関係がなくとも、たとえば「接客販売」や「営業」、「スタッフの管理」などの職種面で応募先企業の業務と関連があれば、アピール材料となります。そのアルバイトも、履歴書に記載する価値があるでしょう。

よって、過去のアルバイトを思い出す場合には、業種や扱っていた商品やサービス、担当した職種まで確認してみましょう。応募先企業と思わぬ関連性があるかもしれません。

離職期間に長期のアルバイトをしていた場合

応募先企業の選考を受ける直近であれ、またはずっと以前であれ、離職期間中に長期のアルバイトをしていた場合は、アピールとは関係なく履歴書に記載しておくほうが賢明です。なぜなら、長期間の離職となると、その間このひとは何をしていたのだろうと不審に思われかねないからです。

もちろん3ヶ月未満の短期の離職期間であれば、その間にアルバイトをしても記載するに及びません。しかし3ヶ月を超えると、注意が必要です。離職期間中にアルバイトをしていたのなら、それを書いておくだけで不審感を持たれるリスクは避けられます。

離職期間が短い場合

ちなみに、短期間の離職ではアルバイトをしていても短期か単発であり、特に履歴書に記載の必要はありません。ただし、面接においてその間のことを尋ねられる可能性はあります。その際は短期や単発のアルバイトをしていたが、「とりたてて記載するほどではなかった」と伝えましょう。

また、離職期間の長短を問わずアルバイトをしなかった場合に、その間のことを面接で尋ねられた場合の答えも準備しておくほうが賢明です。例えば充電期間として旅行をした、あるいはその機会を利用して資格取得などの何らかを勉強した、実家の家業を一時的に手伝っていたなどの、合理性がある理由を伝えられるように準備しておけば問題ないでしょう。

アルバイトにもかかわらず社会保険に加入していた場合

アルバイトでも長期で継続的に従事している場合は、社会保険に加入しているケースが稀にあります。その場合もアピールできるかどうかはさておき、職歴のひとつとして書いておきましょう。なぜなら、応募先に採用されて入社した場合に、雇用保険の手続きをすると過去の社会保険に加入した会社名が先方に伝わるためです。

そのときに、「この会社のことは何も聞いていない。何か問題を起こして辞めたのかな?」などと不審感を持たれないためにも、あらかじめ書いておいた方が無難です。書き方は、社名の後に「(アルバイト:ただし社会保険に加入)」などと注意書きを添えておけば心配ありません。

短期および単発アルバイトを長期にわたって繰り返していた場合

離職期間中のつなぎで短期アルバイトや単発アルバイトを繰り返していて、なおかつその期間が長い場合もあるでしょう。そのようなケースで不審感を持たれないための表現を紹介します。

まず、離職期間中に短期や単発のアルバイトをしてつないでいた場合に、アピールできるアルバイト経験があれば、長期ではないにせよ記載しましょう。それ以外は書く必要はありません。

空白期間に見られることが気になるなら、「20XX年X月 退職後、複数のアルバイトに従事」などと記載すればよいでしょう。万が一面接においてさらに尋ねられた場合は、口頭で具体的な内容を補足できるようにしておけば充分です。

職歴欄へのアルバイト経験の書き方

履歴書の職歴欄にアルバイト経験を記載するときの、具体的な書き方について解説します。正社員歴と同じく「期間」「会社名」「従業員数」「業務内容」を記載し、最後に「アルバイト」であることを明記しておきましょう。

以下に、正社員→アルバイト→正社員→現在に至る、のケースでの「職歴欄」の記載例を挙げておきます。

職歴
2011 4 〇〇〇〇株式会社 入社
7 広告代理業 従業員約60名
営業部に所属し、都区部を担当
2014 7 企画部に異動
ネット広告課課長に就任(2014年2月まで)
2017 3 一身上の都合により退職
2017 5 〇〇〇プランニング合同会社 入社(アルバイト)
Web系開発業 従業員12名
市場調査ならびに企画をサポート(2018年7月まで)
2018 8 一身上の都合により退職
2019 9 株式会社〇〇〇〇総研 入社
ITコンサルティング業 従業員40名
コンサルタントとして北関東の顧客を担当
(詳細は職務経歴書に記載致します)
現在に至る
以上

上記のような書き方が分かりやすいでしょう。

職務経歴書との連動で詳細を伝えられる

もしアルバイトで経験した業務内容をさらに詳しく伝えたいのであれば、上記の最後の正社員職歴で業務内容の後に付け足したように「(詳細は職務経歴書に記載致します)」とき記載します。
そして、職務経歴書においてそのアルバイトに関する詳細な事柄を、できるだけ分かりやすく記載しましょう。

アピールになるアルバイトの書き方のコツ

次に、応募先企業から求められている職務経験やスキルに関連するアルバイト経験をアピールしたい場合の、職歴欄の書き方のコツについて解説していきましょう。前述のとおり選考担当者は企業名や雇用形態ではなく、自社で求めている人材像かどうかを見極めようとします。

そのため、履歴書や職務経歴書を書く前に、まずアルバイトでの業務経験を振り返ってすべて書き出してみましょう。気づかなかったアピールポイントの発見があるかもしれません。

アルバイトも「スキルの棚卸し」をする

正社員として経験した業務や培ったスキルは、すでに「スキルの棚卸し」をして整理していることでしょう。アルバイトでも同様です。たとえば広告代理店を1年間経験したのであれば、それも詳しく書き出すのです。単にその事実のみを記載するのではなく、その1年で経験した具体的な業務を洗い出しましょう。

「コピーライティングを任された」「顧客にヒアリングをした」「顧客の競合の調査をしてレポートを作成した」「後輩たちを指導した」などの経験があれば、アピール材料になります。
選考担当者は自社に関連がある業務であれば、教育せずとも即戦力になると理解するので、ポイントが上がります。

応募先の人材ニーズとの接点を見つける

そうやって書き出されたアルバイトのポイントから、応募先の求人情報に記載されている業務内容と深い関係にある実務経験やスキルをピックアップし、それらを職歴欄に記入しましょう。
これは応募先の人材ニーズと、あなたとの接点を見つける大切な作業です。そうやって書くべき経験が揃ったら、以下のように記載します。

簡潔に内容をまとめて、複数あれば列挙する

「社名(アルバイト)」と記載した下の行に「コピーライティングを担当」「顧客のヒアリングを担当」「競合他社の調査及びレポート作成に従事」「後輩スタッフの指導教育」などと簡潔な表現で付け足しましょう。
もちろん、複数あれば「ルート営業に従事・商品管理のチーフを担当」などのように列挙します。

また、必要とされていない経験やスキルをいくら列挙しても意味がないので、その場合は記載しなくても大丈夫です。ただし、普遍的なスキルである接客スキルや営業スキル、コミュニケーションスキル、PCおよびITスキルやなどは多くの企業で応用できます。正社員時代以外にもアルバイト期間でそれらを磨いた事例があれば、記載しましょう。

第三者の評価があればより効果的

強調したい部分ではアルバイト先の第三者からの評価があれば、それも記入すると効果的です。

これには履歴書の職歴欄ではスペースが不充分なので、前述の「(職務経歴書に詳細を記載いたします)」のテクニックを使いましょう。職務経歴書にはそのアルバイトの概要をまず簡潔に記載します。そのうえで【評価されたこと】などの見出しを付けて、100文字前後でまとめておけば、それなりに信憑性を感じさせる情報となるのです。記載例を挙げておきましょう。

例A)
販売に熱心取り組んだところ、目標以上の個人売上を半年間コンスタントに達成し、上顧客も増やすことができました。マネージャーがその旨を本社に報告してくださり、アルバイトながら若手社員並みの一時金を頂戴できました。

例B)
社員の補助で付いて回っていた得意先関係を、その方が異動になり後任の方が決まるまで2ヶ月間担当しました。後日上司から、得意先からの評判がよく注文枠も増えたと労われ、営業に向いているとお褒め頂きました。

Aでは接客技術、Bでは営業センスなどをアピールできます。このように、あくまで応募先企業のニーズを見極めてから、アルバイト経験の中でもアピールできるものをピックアップします。職務経歴書との連動テクニックも駆使しながら強調しましょう。

まとめ

あなたの自己PRができる重要な履歴書の職歴欄の、正社員以外のアルバイト経験に関しての記述をどう考えるべきかをお伝えしました。また、履歴書に書いた方がよいケースや、アピールにつながる書き方と注意点についても触れておきました。

転職活動においては、あなたが持っている武器を最大限に使って臨みたいものです。たとえアルバイトでもアピールできるものは、効果的に履歴書、および職務経歴書との連動も活用して、選考担当者に伝えておきましょう。

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