海外では、ビジネス系SNSとして人気のあるLinkedIn。名前は聞いたことがあっても、どのような機能があるのか分からない人も多いですよね。一般的なSNSよりもビジネスに特化しているLinkedInは、転職活動で大変便利なツールです。この記事を読み終えるころには、LinkedInをすぐに始められるに違いありません。
そこで今回は、LinkedInの登録方法や機能、転職活動への活用方法について解説します。
目次
LinkedInについて
LinkedIn(リンクトイン)とは、アメリカのシリコンバレーで生まれた、ビジネスに特化した世界最大級のビジネス系SNSのことです。2003年にリリースされて以降、全世界で7億4000万人以上(2021年2月時点)が利用しています。
LinkedInは、ビジネス上の人脈を拡大できるだけではなく、転職活動にも使えると評判です。経歴やスキルを細かく記入する欄があり、内容を充実させることで、企業からスカウトされることもあります。また海外の企業は、LinkedInに求人を出しているケースが多く、特に外資系企業への転職活動には重要なツールです。
LinkedInのサービス内容
LinkedInにどのような機能があるのか知っておくと、転職活動に活用しやすくなります。ここでは、LinkedInの主なサービス5つについて解説しま尚。
つながり機能
LinkedInには、自分との共通点を探してつながりが持てる「つながり機能」があります。「つながり機能」は、Twitterの「フォロー申請」に該当する機能です。たとえば、気になるユーザーへ「つながりリクエスト」を送信し、相手がリクエストを承認すると直接のつながりが持てます。同じ業界や属性が似ている職種などを絞り込んで検索できるため、人脈を広げるためには大変便利な機能です。
転職したい企業や社員とつながることで、効率的に情報収集ができ、直接自分をアピールできます。
コンタクト
コンタクトは、自分のネットワーク内にいるメンバーのことを指します。コンタクトには、いくつか種類があり、それぞれの特徴は以下の通りです。
コンタクトの種類 | ユーザーの特徴 |
1次コンタクト | 直接つながっている |
2次コンタクト | 1次コンタクトとつながりがある |
3次コンタクト | 2次コンタクトとつながりがある |
グループメンバー | 参加しているグループのメンバー |
ネットワーク外 | 上記以外のユーザー |
1次コンタクトのユーザーには、直接メッセージを送信できますが、その他のユーザーには送れません。1次コンタクト以外にメッセージを送る場合は、有料のInMailでメッセージを送ります。ただし、グループに参加しているメンバーであれば、グループ内でのディスカッションで連絡が可能です。
InMail(有料プラン)
つながりのないユーザーへメッセージが送れるInMailは、気になる企業の人とコンタクトが直接取れる便利な機能です。つながり申請の前に、まずはコンタクトを取って好印象を与えたい場合などに活用できるでしょう。InMail機能を使用するためには、有料のプレミアムアカウントへの登録が必要です。
SlideShare
SlideShareでは、LinkedInに登録されている、個人や企業の資料をスライド形式で公開できます。転職目的の人は、経歴欄に記載できなかった詳細な実績やスキルについて、掲載するのも良いでしょう。
たとえば、広告制作会社で働いている人は、自分が制作した広告を実績として掲載することで、スキルをアピールできます。無料で利用でき、閲覧のみであればLinkedInへの登録は必要ありません。気になる企業のスライドから、アプローチするのもおすすめです。
企業ページ
企業ページとは、企業が作成した法人ページのことです。自社のブランディングに役立つため、多くの企業が作成しています。転職活動をしている人は、社風や企業の活動を知る際に役立つでしょう。
LinkedInの登録方法について
LinkedInの登録方法について解説します。手順としては以下の通りです。
- LinkedInの公式サイトからサインアップページにアクセス
- 名前・アドレス・パスワードを入力
- 居住地域を登録
- 現在の会社名や役職を登録
- 登録したメールアドレスに届いたコードを入力
- つながりたい他のユーザーを選択(スキップ可能)
- プロフィール画像の登録(スキップ可能)
- LinkedInのアプリをインストール(スキップ可能)
名前は、本名の登録が必須です。会社名や役職、プロフィール画像などの個人情報は必須ではありませんが、詳細に登録すると信頼が高まります。個人情報の公開に抵抗がある人は、公開範囲の指定もできるため、なるべく詳細に入力しましょう。
料金プランについて
LinkedInが利用できる有料プランには、4つの種類があり、出来る範囲が異なります。ここでは、それぞれのプランの料金やサービスについてご紹介しましょう。
プラン名 | 費用 | 利用可能なメッセージ | 機能 |
就活プランPremium Career | $29.99/月$239.88/年 | 3通(毎月) | 求職者におすすめのプラン。LinkedInラーニングでオンライン学習が可能であり、学習結果をプロフィール上に公開もできます。過去90日間にで自分のプロフィールを見た人が確認できるため、自分に興味を持ってくれた人の把握も可能です。 |
プロフェッショナルプランPremium Business | $59.99/月$575.88/年 | 15通(毎月) | 就活プランでは物足りない人におすすめのプラン。就活プランに加え、企業の採用傾向や社員数の動きが確認できます。3次コンタクトまでのプロフィールを無制限に閲覧可能です。高度な検索フィルターが利用できるため、ピンポイントで仕事を探したい人にとっては便利でしょう。また毎月15通までInMail機能が利用できるため、直接つながりのない人に多くメッセージを送りたい人におすすめです。 |
営業プランSales Navigator | $79.99/月$779.88/年 | 20通(毎月) | 営業担当者向けのプラン。プロフェッショナルプランの機能に加え、既存や見込み客の情報をリアルタイムで得られます。ピンポイントでターゲット層を検索し、プロフィールの保存が可能なため、見込み客の管理にもおすすめです。複数人で利用できるSales Navigator Teamもあり、プレゼン機能の利用もできます。 |
採用プランRecruiter Lite | $119.95/月$1199.40/年 | 30通(毎月) | 営業や採用担当者向けのプラン。営業プランに加え、採用候補者の情報を自動的に追尾します。採用候補者の情報を一括管理できるため、採用活動が便利になるでしょう。 |
すべてのプランは、一ヶ月間無料で使用できるため、気になる機能は一度使ってみると良いでしょう。
転職する際のLinkedInの活用方法
ここでは、LinkedInを使った転職活動について解説します。
求人へ応募
LinkedInの求人検索機能を使い、求人を出している企業を見つけて応募する方法です。ホーム画面のヘッダーメニューから「求人」のタブを選択し、勤務地や業種などを設定して検索します。
登録している自分のプロフィール情報に合った、おすすめの求人情報も掲載されます。この求人情報はLinkedInから応募でき、応募済みの求人が一覧で確認できるため、どの求人に応募したか一括管理できて便利です。応募履歴は外部から見えないため、在職中の会社に転職活動を知られる心配はありません。
企業情報の収集
応募したい企業ページをチェックすることで、求めている人材や企業理念などの情報収集が可能です。転職活動の際に、企業が必要としている人物像に合うよう、自分を効率良くアピールできます。志望動機や面接の際には、企業ページで得た情報を活かして、自己アピールしましょう。
スキルの向上
LinkedInでは、有料のプレミアム登録をすると、オンラインのラーニング講座を受講できます。プログラミング言語やソフトウエアの使い方など、16,000以上のコースから無制限で講座を受講できるため、スキルアップしたい人におすすめです。コース修了後は、自分のネットワークでシェアしたりプロフィールに追加したりすることで、アピールができるので、積極的に受講しましょう。
LinkedInを転職活動に活用する注意点
LinkedInで転職活動をする際には、プロフィールを充実させるようにしましょう。
LinkedIn経由の応募は、プロフィールが履歴書の代わりです。そのため、空欄が目立ったり、誤字脱字が多かったりするのは、適当な印象を与えてしまいます。プロフィールは、履歴書のつもりでしっかり作りこむことが大切です。
そのため、プロフィール画像も転職活動に適した、ビジネススタイルの画像を使用しましょう。スーツやかしこまった服装で、清潔感のある本人の顔写真を掲載します。風景画や本人以外の画像など、ビジネスにふさわしくない写真はNGです。
また、転職活動を職場に知られたくない人は、アカウント作成時にプライベートの連絡先を入力しましょう。会社で使用しているメールアドレスを入力すると、通知が会社のパソコンに届いてしまうため注意が必要です。また友達承認していないユーザーには、フルネームを非公開にしましょう。そうすることで、フルネームで検索されて見つかる可能性を低くできます。
まとめ
LinkedInは、他のユーザーとの交流や企業の情報収集だけではなく、転職にも活用できる便利なSNSです。企業ページとつながりを持つことでより身近に感じられ、こちらからもアピールしやすいのがメリット。転職活動をする際には、ぜひ活用してみましょう。