転職の面接は挨拶が重要!受付〜退室までの基本マナーまとめ

転職の面接は挨拶が重要!受付〜退室までの基本マナーまとめ

就職や転職の面接ではマナーが重要とされますよね。特に、挨拶はあなたの第一印象を左右するものなので、社会人として正しい挨拶を心得ておく必要があります。

「自分はきちんと挨拶ができている」と思っていても、気づかない間にマナー違反の挨拶をしている可能性があります。

この記事では、どのタイミングで、どのような挨拶をすればよいのかを詳しく解説します。また、挨拶以外の面接マナーについても特集するので、ぜひ面接に挑む前に記事の内容を頭に入れましょう。

挨拶一つで面接の合否が決まることもある

社会人にとって挨拶は非常に重要なマナーの一つであり、きちんと挨拶ができて当たり前とみなされます。当然、面接のときにも正しい挨拶をすることが求められ、非常識な挨拶をしてしまうとマイナスのイメージを与えてしまいます。

学生時代に体育会系の部活に入っていたので、挨拶には自信があるという人もいるかもしれませんよね。しかし、学生時代と社会人では求められる挨拶のマナーは異なります。

せっかく勝ち取った面接のチャンスを挨拶で台無しにしないように、社会人としての挨拶マナーをしっかりと把握しておきましょう。

面接での挨拶の流れ

まず、面接での挨拶の流れを把握しておきましょう。基本的には、以下のような場面で挨拶をします。

  • 受付をする時
  • 入室する時
  • 面接官と対面する時
  • 退室する時

それぞれの場面で、どのように挨拶をすれば良いのか詳しく解説します。

受付から退室までの挨拶のやり方

それでは、受付から退室までの正しい挨拶のやり方を解説します。

受付の人への挨拶

企業面接を受ける場合、受付に人がいる場合とインターフォンや内線で取り次いでもらう場合があります。どちらの場合も要件と自分の名前を簡潔に伝えます。

受付の人への挨拶例
本日の○○時に面接のお約束をさせていただいております、○○と申します。ご担当様へのお取り次ぎをお願いいたします。

受付での挨拶があなたの第一印象になります。面接は面接室に入ってから始まるものではなく、応募する会社に入った時から始まっています。「採用担当者じゃないから…」と気を緩めるのではなく、しっかりと挨拶をしましょう。

入室する時の挨拶

面接室にドアがある場合、3回ノックします。相手が「どうぞお入りください」と返事をしたら、入室しましょう。入室する時の挨拶は「失礼します」の一言で十分です。自分の名前や所属などの詳細は後で伝えるので、入室の段階では言う必要はありません。

ドアを開けてから着席するまでの流れは以下の通りです。

  1. ドアを開いて、途中で止める。そして面接官と目を合わせて会釈する
  2. 入室してドアを閉める。そして面接官の方を向く
  3. 「失礼します」と挨拶して、お辞儀する
  4. 用意されている椅子に向かう

さらに詳しく知りたい場合は、こちらの記事もご覧ください。

面接官への挨拶

入室したら、そのまま用意されている椅子まで進みます。いきなり椅子に座るのではなく、椅子の横に立ち挨拶をします。過度に緊張せず、はっきりと挨拶しましょう。

●面接官への挨拶例
○○と申します。本日はどうぞよろしくお願い致します。

面接官は一日に複数人を面接するので、同じ苗字の人がいる可能性があります。名前を伝えるときはフルネームで名乗るようにしましょう。挨拶をした後、「着席ください」と言われたら、「失礼します」と一礼をして着席します。

退室するときの挨拶

予定の面接が終わり、「本日の面接はこれで終了です」と告げられたら、椅子に座ったまま挨拶をします。「有難うございました」と一言で済ませることもできますが、面接官への感謝の言葉を付け加えると印象が良くなります。

●退室する時の挨拶例
本日は貴重なお時間を頂戴し、有難うございました。失礼いたします。

座って感謝の言葉を伝えた後、立ち上がって再度、挨拶をします。この時は「では、失礼します」の一言で十分です。その後、出口に向かい、ドアを開けて退室する前に再度「失礼します」と挨拶します。

面接の質問が終了してから退室するまでに3回の挨拶のタイミングがあることを覚えておきましょう。

社員とすれ違った時の挨拶

面接会場に入ると、ロビーやエレベーターで社員に会うことがあります。面接に直接関係するわけではありませんが、挨拶するのがマナーです。

注意したいNGワードは「お疲れ様です」「ご苦労様です」です。まだ社員になっていないあなたが社員に対して「お疲れ様です」と声をかけるのは不自然ですし、「ご苦労様です」は目上の人が部下に対して使う言葉です。

社員または社員らしき人に会った場合は「こんにちは」と挨拶しましょう。向こうがそれ以上話しかけてこない限り、無理に話を続ける必要はありません。

挨拶をせずに無視をしたり、向こうが挨拶をしてくれたのに会釈程度に返事をするようなことは絶対に避けましょう。

挨拶をするときの注意点

基本的な挨拶のタイミングを方法を解説しましたが、とりあえず挨拶をすれば良いというものではありません。挨拶をする時の注意点もしっかりと把握しておきましょう。

ながら挨拶をしない

「ながら挨拶」とは、何かをしながら挨拶をすることです。NGな挨拶は以下の通りです。

  • 入室の際、ドアを開けながら挨拶する
  • お辞儀をしながら挨拶する
  • 歩きながら挨拶する

お辞儀をしながら挨拶する人いますが、しっかりと挨拶をしてから礼をするのがマナーです。また、歩いているときに社員に会うことがありますが、歩きながら挨拶するのではなく、足を止めて、相手のほうを見て挨拶しましょう。

声量に注意

挨拶は相手にしっかりと聞こえるようにするのがマナーです。ボソボソと小さな声で挨拶されても相手は心地よい気がしません。

また、言葉をはっきり発声することも重要です。「失礼しまっ…」「ありがとうございまっ…」のように語尾が消えてしまっているような挨拶は避けましょう。さらに「失礼しますー」「ありがとうございますー」のように不必要に語尾を伸ばす挨拶もNGです。

学生であれば、これらの挨拶でも問題ないかもしれませんが、社会では相手への敬意が欠けていると見なされることがあるので注意しましょう。

笑顔で挨拶

面接の時は緊張しますが、笑顔で挨拶した方が印象が良くなります。あなたが笑顔で挨拶すると面接官も笑顔で返事してくれて、その後の面談が和やかな雰囲気で進むでしょう。

初対面と人と接する時に緊張してしまうという人の場合、鏡に向かって笑顔の練習をすると効果的です。

お辞儀の角度に注意

挨拶をするときにはお辞儀をするのがマナーです。お辞儀には、状況に合わせた角度の目安があるので、基本の形を覚えておく必要があります。

面接室に入室して「失礼します」と挨拶をする時は、敬礼の30度のお辞儀がマナーです。椅子の横に立って挨拶する時や、退室する時には最敬礼の45度のお辞儀が適切です。

首やあごを軽く下げるだけのお辞儀は相手に対する敬意がないと見なされるのでやめましょう。

また、猫背のお辞儀は美しくありません。背筋を伸ばして、好印象を与えるお辞儀ができるように練習しておきましょう。

面接での基本マナー

面接の時、挨拶の以外の基本マナーを抑えておくことも重要です。詳しく解説しましょう。

服装

服装のマナーで重要なのは清潔感です。過度にファッション性を重視する必要はなく、シンプルで自分に体に合ったサイズのものを選びましょう。

男性であれば、濃紺のシングルスーツがベターです。強いストライプ柄やデザイン性が強いスーツは面接官に悪い印象を与える可能性があるので避けましょう。また、面接前にはスーツをクリーニングに出して、しわや汚れがついていないものを着用します。

女性のスーツの場合、スカートとパンツがありますが、基本的にはスカートタイプが無難です。色は濃紺やグレー、ベージュなどシンプルな色を選びましょう。

※詳細はこちら

髪型

髪型は清潔感があり、よく整えられているスタイルであれば問題ありません。面接官によっては流行りの髪型をだらしない髪型と判断することもあります。過度に流行を追いかけたものではなく、ビジネスパーソンとして一般的なヘアスタイルを心掛けると良いでしょう。

髪の色にも注意が必要です。男性の場合は染色なしの黒髪がベターです。女性の場合はワントーン明るいナチュラルな髪色のほうが明るい印象を与えることもあります。あまりにも明るい色やメッシュなどはマイナス印象を与える可能性があるので避けましょう。

※詳細はこちら

服装と同じく、靴も面接官にチェックされる重要なポイントです。

男性の場合、靴の色は黒か茶色の紐靴がマナーです。素材やブランドにこだわる必要はありませんが、きれいに磨かれており、清潔感のある靴がベストです。過度につま先が尖っていたり、汚れが付いている靴は良い印象を与えません。

女性の場合、黒だけでなく、茶やベージュなどの靴を選ぶことができます。全体の統一感が出るようにスーツの色と合わせておくと良いでしょう。

かばん

男女ともにかばんを選ぶ時のポイントは、床に置いたときに自立できるかばんを選ぶことです。面接官からの見た目も良く映りますし、面接中に書類を取り出すときにもスムーズに行えます。

かばんの色はスーツや靴に合わせて、黒や茶などを選びましょう。必ずしも新しいものを購入する必要はありませんが、色が褪せていたり、かばんの角が削れて変色している場合は新調したほうが、面接官に好印象を与えやすくなります。

面接会場への到着時間

「時間に遅れてはいけない」という気持ちのあまり、指定時間の一時間以上前に面接会場に到着する人もいますが、到着時間は早ければよいというものではありません。

あまりにも早く到着すると、受付や案内の準備が整っていない可能性があり、企業側に迷惑をかけることになります。

面接を受ける人数や企業の規模にもよりますが、15分~30分前に受付を済ませて、5分~10分前に待合室に着くのが一般的なマナーです。

控室でのマナー

受付を済ませた後、控室に案内されることがあります。控室では静かに待つのがマナーです。不必要に他の応募者と話をしたり、携帯電話を触るのではなく、自分の名前が呼ばれるのを待ちます。

企業によっては資料が手渡されることがあります。面接のときに資料について尋ねられる可能性もあるので、しっかりと目を通しておきましょう。

携帯電話の電源は切る

面接のときには携帯電話の電源はOFFにするのが礼儀です。マナーモードにしているだけでは、面接のときにバイブレーションの音が聞こえてしまいます。面接官に「携帯の電源を切るマナーを知らないのか」という印象を与える可能性があるので、必ず切っておきましょう。

面接が始まる前にオフにすれば良い、と思うかもしれませんが、緊張して切り忘れてしまうかもしれません。受付を済ませた後、または控室に案内された時に電源をオフにしておきましょう。

やってはいけない、マイナス印象を与えるマナー

面接のときに、やってはいけないマナーがあります。自分の言動や話し方がマナー違反になっていないか確認しましょう。

不潔感がある

どんな職業に応募するとしても清潔感が非常に重要で、不潔感があると不採用になる可能性が高くなります。髭の剃り残しや寝ぐせ、髪のフケ、服のしわ、靴の汚れなどは不潔感につながるので、出かける前に鏡を見て確認しましょう。

不快な臭いがある

面接室は壁で区切られており、空気の循環が良いとは言えません。そのため、口臭や体臭などの匂いは相手側に伝わります。

昼食にニンニクを大量に食べた場合は面接前を歯を磨く、面接会場に着く前に汗をかいた場合はデオドラントスプレーで対応するなどの対策が必要です。香水をつけること自体はNGではありませんが、なかには香水アレルギーの人もいるので、控えめにしておきましょう。

ビジネスマンの言葉遣いが出来ていない

面接官と話すとき、過度に緊張する必要はありませんが、ビジネスマンとして丁寧な話し方をする必要があります。リラックスした雰囲気で話すことと、友達に話すように馴れ馴れしく話すことは違います。

敬語、丁寧語、謙譲語をしっかりと使い分けて、ビジネスパーソンとしての常識を兼ね備えていることをアピールしましょう。

体をゆするなどの仕草をする

面接中は緊張するものですが、足を小刻みに動かしたり、体を前後左右に動かすなどの動作は挙動不審と見なされ、良い印象を与えません。また、面接官を話すときに下を向いたり、斜め上を見るなど、目線を合わせない仕草は好ましくありません。一つ一つの仕草もマナーに含まれるので、相手に不必要に悪感情を与えないように注意しましょう。

Web面接を受けるときのマナー

企業によってはウイルスの集団感染を防ぐ目的で、Web面接が導入されることもあります。インターネットで面接を受けるときの注意点と対策を解説します。

約束の時間の5分前にはスタンバイする

Web面接のときには「○○時より受付開始」「○○時に入室してください」という指示と共にログインするためのURLが送られます。

ログインを試みたものの、インターネットの調子が悪く、スムーズにアクセスできない可能性もあります。時間ぴったりではなく、5分前にはログインをしてスタンバイを済ませておきましょう。

身だしなみは通常の面接と同じにする

Web面接の場合、自宅で面接に受ける場合がほとんどです。自宅ではありますが、服装は通常の面接と同じものを着用します。男性であればスーツにネクタイ、女性の場合もスーツで面接を受けます。

髪型も通常の面接と同じく、しっかりと整えます。Web面接の場合、通常よりも表情が暗く映ることがあります。前髪が顔にかかっていると光の関係で暗い印象を与えることがあるので、顔がしっかりと映るように、ヘアスタイルを調整しましょう。

カメラの映り方を確認

Web面接が始まる前に、カメラを起動させて映り方を確認しておきましょう。顔がカメラに近すぎると威圧感を与えますし、遠すぎると面接官との距離が生まれてしまいます。ちょうどよい距離感を図るため、座る位置をチェックしましょう。

また、背後に不要なものが写っていると相手の気を散らせてしまうので、壁やカーテンなどを背景にしておくと無難です。

最初と最後は礼をする

Web面接が始まったら、通常通りお辞儀をして始めます。そして、面接が終わった時も礼をして終了します。礼をしながら挨拶をするのではなく、しっかりと挨拶をした後にお辞儀をします。

携帯電話やペットの音が入らないように注意する

携帯電話を机の上に置いたままWeb面接を受けると、着信音やバイブレーションの音が面接官に聞こえてしまいます。通常の面接と同様に携帯電話の電源はきちんと切っておきましょう。

ペットを飼っている人の場合は、面接中に鳴き声などが入り込まないようにできる限り工夫します。ペットを別の部屋に連れて行ったり、必要であれば友人や親族に預かってもらうこともできます。

はっきり・ゆっくり話す

パソコンやインターネットの状況によっては、あなたの声が割れてしまったり、所々途切れてしまうことがあります。そのため、通常よりもはっきりとゆっくりと話すことを意識しましょう。

スマートフォンやコンピューターに内蔵されているマイク機能を使うよりも、ヘッドセットマイクや外付けのマイクを使用すると、よりクリアに声が届きます。Web面接を受けることが決まっているのであれば、事前に購入しておくのも有効です。

合わせてこちらの記事を読んでおくと、より安心できるでしょう。

まとめ

今回は面接の時の挨拶マナーについて解説しました。面接の際には、受付の人、社員の人、面接官などに挨拶をする機会があります。挨拶は、歩きながら、お辞儀しながらするのではなく、相手の顔を見ながらしっかりと行うのがポイントです。

さらに面接の時には、挨拶だけでなく、服装や持ち物、仕草、匂いなどのマナーも関係します。面接官にマイナス印象を与えてしまうことがないように、自分の身だしなみや言動を今一度チェックしましょう。

社会人として常識のある挨拶ができるように、今回の記事を参考にして、就職や転職を成功させましょう。

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