外資系企業へ転職したい、しかし未経験だと採用されないのではと不安に感じる方もいますよね。
実は、外資系企業で働いたことがない方でも転職が可能です。しかし、外資系企業は、日系企業と評価の方法や社風が大きく異なるため、入社後に戸惑ってしまうかもしれません。
そこで今回は、未経験からでも外資系企業へ転職できる理由や、あらかじめ知っておきたいことについてご紹介します。未経験から外資系企業への転職を成功させるために、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。
目次
未経験から外資系へ転職は可能
結論から言うと、外資系企業で働いたことがない未経験者でも、外資系企業への転職は可能です。しかし、転職を成功させるためには、重要なポイントがあります。ここでは、未経験から外資系企業へ転職するために、知っておきたいポイントについて解説しましょう。
年齢と専門性が重要
未経験から外資系企業へ転職する場合、年齢と専門性が重要です。
まず年齢についてですが、転職の際は30代と20代で、採用されるハードルは異なります。20代では、業務に対する熱意や向上心などのポテンシャルが重視されるため、未経験でもやる気があれば採用される可能性が高いでしょう。
一方で30代になると、即戦力として活躍できる人材が求められます。そのため、未経験の業界でスキルや知識がない場合、採用されるのは容易ではありません。
次に、エンジニア・会計・経理・経営企画などの専門性の高い職種であれば、30代以降の外資系未経験者でも需要はあります。外資系企業では、特定の分野に精通しているスペシャリストを好むため、専門知識がある人は採用される可能性が高いです。希望の業務に関連する知識やスキルを持っていることを、しっかりアピールするのがポイント。
30代以降で未経験から外資系企業へ転職したい方は、自分のスキルや実績が活かせる業界の外資系企業を狙いましょう。
未経験からの外資系転職は女性のキャリアも必須
外資系企業は、実力主義のため性別に関係なく実力があれば未経験からでも転職が可能です。
また外資系企業では、全社員の女性比率を一定にするルールや女性管理職をある一定数で配置しなければならないルールがあり、その背景には、男女分け隔てなく成果を求められることがあります。
このような事情から、女性の採用条件が緩和されることもあり、未経験からでも外資系企業への転職は可能でしょう。
さらに外資系企業の多くは、ワークバランスが取れており、子育て中の女性でも働きやすい環境です。日系企業よりもプライベートを重視する外資系企業は、女性におすすめの会社といえます。
この他にも女性におすすめの理由は、こちらの記事で解説していますので合わせてご覧ください。
未経験でも転職しやすい外資系の業界
ここでは、未経験でも転職しやすい業界の例3つをご紹介します。
コンサルティング業界
外資系企業の経験がない方でも転職しやすい業界にコンサルティング業界があります。
コンサルティングの業務は、市場分析や経営戦略を元にクライアント企業に対して、ノウハウを提供することです。クライアントよりもクライアント企業や業界について、専門的な知識を持っている必要があります。そのため、応募したいコンサルティング企業のクライアントが多い業界に対して、知識や経験がある方は採用されやすい傾向にあります。
また、クライアントとスムーズにやり取りができる高いコミュニケーションスキルや、幅広い業務をスムーズにおこなえる業務遂行能力も重要です。このようなポイントをうまくアピールできれば、未経験でも転職は可能でしょう。
製薬業界
製薬業界の市場規模は、確実に拡大しており、人手が必要になっている業界です。特に営業職にあたるMR(Medical Representatives)は、未経験でも採用されやすい職種のひとつでしょう。
薬学の知識がある方はもちろん、営業経験がある方はアピールポイントになります。MRは車で営業活動をすることが一般的なため、普通自動車運転免許が必須とされることが多いです。
IT業界
成長を続けるIT業界は、人手不足が慢性化しており、特にエンジニア職は人手が足りません。そのため、独学であってもエンジニアとしての技術がある方は、採用される可能性が高いでしょう。他にもITコンサルタントやセールス職など、これまでの経験や知識が活かせる職種であれば、転職が可能です。
保険業界
外資系企業における保険業界も、人手が不足している分野のひとつです。求人にかけられるその多くが、営業職として求められることが多い傾向にあります。
営業職は大きく「個人営業」と「法人営業」、損保保険の場合は「代理店営業」に分かれ、いずれも、これまでの経験があるに越したことはないでしょう。
しかし、保険業界の営業職に転職した多くの方が未経験者であるということも少なくありません。
昨今の傾向では、これまで保険業界に従事したことがない場合にも、販売の切り口となる知見や経験を持つ人材や、生命保険会社においては外資系を中心とし代理店営業をする企業が増えています。
未経験から外資系に転職するメリット
ここでは、未経験から外資系に転職するメリットを3つご紹介します。
実力を発揮しやすい
外資系企業では、年齢や性別に捉われず仕事の能力の高さによって評価をされます。
未経験だとしても、本来持っていた知見やスキルによって実力を高く評価されることも大いにあります。
就労年数に関係なく、採用直後でも能動的に動いていける環境は日系企業ではあまり見かけることがありません。
下積み期間や研修期間といった概念のない外資系企業ならではのメリットと言えるのかもしれません。
年収アップを期待できる
上述したように、外資系企業の多くは成果主義です。成果からくる評価が、直接的に給与に反映されることになり人によっては大幅な年収アップを望めます。
勤続年数によって収入が上がっていくシステムの日系企業とは異なり、未経験からでも年収アップを期待出来る外資系企業。
対価への期待は、未経験者としては大きなメリットと言えるのではないでしょうか。
以下記事では、外資系企業の年収が高い理由に併せ「外資系企業がなぜ高収入となるのか」といった真相についても詳しく解説しています。
さらには、外資系企業で高収入を狙うためのコツなども述べていますので、あわせてご一読ください。
多様性に富んでいる
外資系企業で働くメリットして「多様性」の中に身を置けることにあります。
日系企業における多様性と言えば、女性の社会進出が取り沙汰されがちです。外資系企業における多様性とは、様々な人種や宗教観・セクシャリティ・障害の有無などを含む本来の多様性が謳われ本当の意味での「誰もが働きやすい環境作り」に向かっています。
そうした環境の中で働く経験がもたらしてくれた視点は、これからどこの企業で活躍するにしてもきっと役立つことでしょう。そうした身を以て体験できることこそが、未経験からでも外資系企業で働く大きなメリットのひとつとなるはずです。
未経験から外資系への転職を成功させるポイント
未経験から外資系への転職を成功させるためのポイントについて解説します。
資格やスキルの取得
外資系企業では、即戦力になれるスペシャリストを求めているため、業務で役立ちそうな資格やスキルを重視しています。業務未経験の方は、希望職種に関連する資格やスキルを事前に身に付けましょう。独学で学んだスキルであっても、資格を取ることでより信ぴょう性が増します。
以下記事では、外資系企業への転職活動における資格の持つ意味について詳しく解説しています。
また、代表的な業界別にとっての有利になる可能性のある資格についても紹介しています。ご興味のある方はぜひ、ご一読ください。
語学の学習
外資系企業では、職種やポジションによって英語を使わないケースもありますが、語学力は身に付けましょう。外資系企業に勤めると、海外にある本社と日本語以外でやり取りをする機会があります。その際、日本語しか話せないとコミュニケーションが取れず、業務をスムーズに進められません。最低限の語学力は学んでおいた方が良いでしょう。
関連業界へ転職
即戦力を求める外資系企業への転職では、これまで経験したことのある関連業界を選びましょう。
今までの経験やスキルが活かせる職種であれば、即戦力になれることをアピールできるためです。
たとえば、マーケティング職と営業職は、売上を立てるという共通点がありますよね。
売上アップのため、これまでに学んできた知識やノウハウは、どちらの職種でも活かせます。
このように共通点のある職種を選ぶことも、転職を成功させるコツです。
また、未経験から外資系企業へ突然飛び込む前に派遣社員として外資系企業で経験と実績を積み上げるという方法もあります。
以下記事では、外資系企業で派遣として働く前に知っておくべき「外資系企業で派遣社員の求人が多い職種」について解説しています。
外資系企業で派遣社員として働く注意点についても触れていますので、ぜひご一読ください。
【日系との違い】未経験から外資系へ転職する注意点
外資系企業は、日系企業と異なる点がいくつもあるため、注意が必要です。ここでは、未経験から外資系へ転職する際に注意すべき点をご紹介します。
研修がほとんどない
外資系企業では、即戦力になれる人材を採用しているため、研修はほとんどありません。日系企業のように、入社の際に業務研修があると思って入社すると、大変な思いをするかもしれません。研修で教えてもらえないため、自分から積極的に学び、情報収集する姿勢が大切です。
実力が試される成果主義
年齢や性別に関係なく、実力のある人が高く評価されるのは、外資系企業の魅力ですよね。しかし、実績が出せなければ待遇も下がり、パフォーマンスの改善を求められます。実力次第で待遇が上下するプレッシャーに打ち勝つ、タフな精神力が必要になるでしょう。
スピード感の違い
外資系と日系企業では、社風が大きく異なります。日系企業は、親睦会や社員旅行など、プライベートな付き合いをする傾向が強いです。
一方で外資系企業は、公私をしっかり分けているため、合理的でドライな雰囲気を感じることがあるでしょう。
日系企業に多い、社員同士のイベントが楽しみな方は、外資系企業の雰囲気に慣れない可能性もあります。
福利厚生制度の違い
外資系と日系では福利厚生制度も大きく異なります。
特に、日系企業では「家族手当」や「住宅手当」などといった暮らしへのサポートを福利厚生制度の中に期待する方も多いかもしれません。
しかしながら、外資系企業ではそれにあたる補助的な手当てが福利厚生に含まれることは珍しいとされています。
また、企業によっては退職金すら出ないケースも往々にしてあります。
福利厚生がどこまでも社員に手厚いといった考え方は、日本特有のものと言えるのかもしれません。
外資系企業においては、成果が給与に反映されるという考えが常に前提にある企業が多いのが事実です。
外資系企業への転職を考える際に、福利厚生の手厚さを期待する方は事前に詳しく確認した方がよさそうです。
以下記事の執筆者は、実際に外資系企業での就労経験を持ちます。
そこでの経験を元にし、定年に関する事情を始めとした様々な雇用問題について紹介しています。ぜひ、ご一読ください。
外資系への転職に英語は必要か?
外資系企業では、ポジションや職種によって英語力が必要です。
たとえば、上位ポジションになると、本社とのやり取りが必須になるため、高い語学力が求められます。また正確な意思疎通が重要な金融業界では、ポジションに関係なく高い英語力が必要です。
一方で、日本人相手の業務がメインの場合、英語力は求められないことが多いでしょう。しかし、たとえ英語が必要とされない場合でも、英語ができた方がさまざまなチャンスに巡り合えます。今後の可能性を広めるためにも、英語を勉強することをおすすめします。
未経験から外資系へ転職する際の準備
外資系企業への転職を考え始めたら、何をすべきなのか迷ってしまいますよね。ここでは、外資系企業へ未経験から転職する際に、準備しておきたいことについてご紹介します。
やりたいことを明確にする
まずは、転職する理由やその会社でしたいことを、明確にすることが重要です。外資系企業では、主体性が重視されるため、自分の考えを説明できないと、主体性がないと判断されることもあります。自分の意思を明確に持つことが、転職活動の第一歩です。
英語の履歴書と職務経歴書
外資系企業では、履歴書や職務経歴書を日本人以外の人がチェックすることもあります。そのため、日本語と英語両方で書かれた履歴書と職務経歴書を用意しましょう。英語の履歴書は、日本のように決まったフォーマットはありません。そのため、読みやすく整理された書類に仕上げることが重要です。日本語同様、誤字脱字がないように入念にチェックしましょう。
英語での面接練習
英語で面接をおこなう外資系企業も多いため、英語での面接練習はやっておいて損はありません。
面接で定番の質問である志望動機と職歴の説明は、英語でしっかり説明できるように準備しましょう。
また、外資系企業への転職する際の面接では、面接担当者が日本人の場合でも英語面接に突然切り替わることもあります。
以下記事では、外資系企業の面接で想定される「英語での踏み込んだ質問例」について、英語での解答例を紹介し答え方のポイントも解説しています。
その他、外資系企業での面接の傾向や流れについても解説していますので、ぜひご一読ください。
外資系転職に強い転職エージェント
初めての外資系企業への転職では、英語の面接や履歴書の作成など不安に思うことが多いでしょう。そこでおすすめしたいのが、外資系企業への転職に特化した転職エージェントの利用です。転職エージェントでは、英語面接の練習や履歴書・職務経歴書の作成、応募企業の絞り込みまで転職活動を全般的にサポートします。
タリスマンは、外資系企業への転職に特化した転職エージェントです。キャリア相談や求人の紹介まで、専任の担当者が手厚くサポートします。外資系企業への転職を検討中の方は、ぜひタリスマンを利用してみてください。
まとめ
外資系への転職は、未経験からでも可能ですが、即戦力になれることが重要です。そのため、転職先の業務に役立つスキルや経験があると有利になります。また外資系企業は、ワークライフバランスが取れているため、女性でも働きやすく管理職への昇進もしやすいです。外資系企業が未経験でも、即戦力になれる人材であるとアピールできれば、転職に成功するでしょう。