今すぐ改善しよう!管理職の能力不足が起こす弊害と改善方法とは

今すぐ改善しよう!管理職の能力不足が起こす弊害と改善方法とは

管理職という立場には、適切にその役割を遂行するための能力が必要です。しかし殘念ながら管理職としての能力不足のままで、仕事をおこなっている場合もあります。

自覚してそれを補うアクションを起こせばよいですが、自覚がないままであればさまざまな弊害が出てきます。今回の記事では管理職の能力不足が起こす弊害と改善方法について、詳しく解説しましょう。

そもそも完璧な管理職は存在しない

いくら経験が豊富な管理職であっても、完璧はまずありません。まずは管理職の役割を改めて確認し、そのうえで欠けている能力を認識する重要性について解説しましょう。

管理職の役割を再確認しよう

管理職が一般社員と一線を画すのは、一般社員と同様の成果を上げるだけでなく、部下を動かして組織としての成果を上げなければならない点です。

そんな管理職の役割は第1に目標達成のためのマネジメントで、第2に将来を担う部下の指導育成です。そのためのモチベーションの維持や向上、適切な評価やコミュニケーションを通じての信頼関係の構築などが求められます。2つの役割をさらに詳しく見ていきましょう。

目標達成のためのマネジメント

目標達成のためのマネジメントは、組織としての成果を上げるために管理職が中心となって部署の機動力を高めることにほかなりません。具体的には、チームとしての戦略、個々の部下の目標設定、目標達成のための戦略策定、継続的な業務改善や適切な進捗管理などが求められます。

まず、メンバー全員が同じ方向に向かって業務に邁進するための戦略をロードマップとして策定しましょう。次にそれを個々の部下の能力や個性を鑑みて、個人別目標に落とし込みます。さらにPDCAサイクルを回して絶えず業務改善を行いつつ、進捗を綿密に管理しましょう。芳しくない場合には迅速に手を打ちながら、達成に向けてチームをマネジメントしなければなりません。

将来を担う部下の指導育成

将来を担う部下の指導育成では、実践を通しての指導とモチベーションの維持や向上、そのための適切な評価やコミュニケーションを通じての信頼関係の構築などが求められます。管理職による部下の指導育成は、研修とは違って業務の中で行われます。部下の能力を伸ばすために、チャレンジングな業務をあえて依頼することも必要です。

その際は部下をサポートしながら、たとえ失敗したとしても責めるのではなく、一緒になって改善のアクションを起こすような指導が望ましいです。管理職のサポートやトライできる環境があってこそ、部下はのびのびと仕事に取り組めて、実践を通して力を身につけることができます。

また管理職には、部下のモチベーションを引き出すための配慮も必要です。そのためには、部下との緊密なコミュニケーションが大変重要となります。そこで得た部下の考えや価値観をもとに、適切に評価し、真摯なフィードバックを行い信頼関係を構築しましょう。そうすれば、部下のモチベーションを引き出せるようになります。

欠けている能力を知ることが重要

完璧な管理職はいないに等しく、まして就任して間もない人であればなおさらでしょう。そのため、自らの能力不足となっている面にきちんと向き合って、補うために積極的なアクションを起こす姿勢が大切です。

管理職が能力不足を改善しないままマネジメントしていると、組織に弊害をおよぼすおそれがあるからです。大きなトラブルにつながる前に、自分にどのような能力が欠けているのか謙虚に見極めることが大切です。そしてそれを積極的に学び、スキルを身につけていく姿勢が求められます。

管理職に不足すると悪影響の出る能力の種類

管理職に不足すると組織のパフォーマンスに悪影響の出る能力の種類は、主に以下の通りです。

  • ロジカルシンキング
  • 行動力
  • 計数感覚
  • 目標設定能力
  • コミュニケーション能力
  • 人材育成能力

個別に見ていきましょう。

ロジカルシンキング

ロジカルシンキング(論理的思考)というと難しそうに感じますが、言い換えれば物事をわかりやすく伝える技術です。

管理職は部下や上司、そのほか多くのステークホルダーに対して何かを伝える機会が多いです。その際に、ロジカルシンキングができていないと、伝えたいポイントがなかなか伝わりません。誰にでもわかるように話をするためには伝えたいことを整理し、根拠を明確にしつつ道理にかなった話をする技術が必要です。

行動力

行動力が管理職に欠けていると致命的です。組織を先導する立場なので、組織としてのパワーが出せなくなって良好なパフォーマンスは望めません。

計数感覚

計数感覚とは組織の活動に関するさまざまな数字と業績の関係性を把握する力です。管理職が計数感覚に欠けていると、計画性や組織行動の修正などがうまくいかず、業績を伸ばすことは困難になります。

目標設定能力

目標設定能力に管理職が欠けている場合は、低すぎる目標や高すぎる目標を設定することになりかねません。そのどちらになっても、組織のメンバーの意欲が削がれてしまうことになります。

コミュニケーション能力

管理職の仕事は部下や上司はもちろん、別の部署や人事、経理などの総務関係の社員、取引先やクライアントなどの、社内外の多くのステークホルダーとのコミュニケーションが必要です。そのため、コミュニケーション能力が欠けていると、部署の業務を進めることに支障が出る場合があります。

人材育成能力

部下を人材として育てるのは、管理職の重要な役割のひとつです。人材育成には知識やスキルを教える以外にも、モチベーションの維持や向上も重要となります。それらが不足していると部下が育たず、中長期的な組織の生産性に悪影響が出るでしょう。

管理職の能力不足が招く3つの弊害とは?

管理職が能力不足を自覚してそれを補う努力に取り組めばよいですが、もしずっとそのままで指揮を執っていると以下のような3つの弊害が出てきます。

  • 部署の成績が伸び悩む
  • トラブルが頻発する
  • 人材が育たない

それぞれを見ていきましょう。

部署の成績が伸び悩む

管理職の能力不足により、部署のメンバーのモチベーションの維持が困難になり成績が伸び悩むことにつながります。特定部署内なら弊害は少なくて済みますが、部署間でのアンバランスから全体のパフォーマンスを下げるおそれもあるでしょう。

トラブルが頻発する

管理職に妥当な能力があれば、トラブルなども想定して事前に回避できるようにリスクを織り込んで業務を進めます。しかし、そもそも能力不足であれば、どういうトラブルが起こりそうかの想定もできません。トラブルが起きてしまってから、問題解決に取り組むと遅くなります。そのうち課題ばかりが蓄積されてしまいかねません。

人材が育たない

部下が個々に優れた能力を持っていたとしても、管理職が能力不足ならそれらが活かされることもなく、どんどんモチベーションも低下します。仕事にやりがいを感じられず、職場の雰囲気も悪くなりがちです。優秀な人材が揃っていたとしても、本来の力を発揮することができないので離職率が上がるおそれもあります。

管理職が能力不足を補うための取り組み方法

管理職が能力不足を自覚した段階で、中長期的にそれを身につけるアクションを起こすのが賢明です。そして短期的には組織のパフォーマンスを低下させないために、能力不足を補うための取り組みをしましょう。具体的な方法としては、以下の4つです。

  • 仕事への意欲・熱意・責任感を強める
  • 目標へのこだわりを貫く
  • 学びに対して貪欲になる
  • 部下を信頼して仕事を任せる

個々の取り組み方法を見ていきましょう。

仕事への意欲・熱意・責任感を強める

管理職としての能力が高いとしても、仕事への意欲や熱意、責任感がないと人望は得られません。管理職に仕事への意欲や熱意、責任感が強ければ、多少至らない部分があっても、ある程度は部下もついてきてくれます。まずは、謙虚になって能力不足の面があることを認めたうえで、管理職としての立場に責任をもち、真摯に向き合っている姿を示すことが賢明です。

目標へのこだわりを貫く

目標に対して、最後まで諦めずに一貫してこだわり続ける姿勢は、欠けている面を補う効果が期待できます。その熱意に触発された部下がそれぞれの能力を発揮して、組織としての機動力を高められる場合があるからです。

学びに対して貪欲になる

管理職に求められる能力は学びとその実践に時間をかけるなら、身につけることができます。能力不足を自覚したなら、とにかく積極的に欠けている能力を貪欲に学び始めましょう。常に学びに対して貪欲な管理職の姿勢は、部下の手本となります。不足している部分があってもリーダーシップを強めることになるでしょう。

部下を信頼して仕事を任せる

管理職は本来、部下の人材力を活用するのも仕事です。自分よりも優れた面をもった人材がいるのであれば、信頼して仕事を任せると組織力を向上できます。

もちろん、部下に任せてよい仕事か管理職がなすべき仕事かを峻別しなければなりません。また、任せる場合もその仕事の責任は管理職にあります。間違っても責任転嫁や丸投げにならないようにしましょう。

まとめ

部下を管理する役割の管理職といえども、完璧な人はまずいません。管理職にとって大切なことは、自らの能力を知ることです。そして中長期的には欠けている部分を身につける努力が大切となります。

それと同時に、短期的にはほかの面で補う取り組みが組織のパフォーマンスを維持するためには欠かせません。管理職のみなさんはここで紹介した情報を参考に自分自身の能力を点検し、その結果に対して適切な取り組みを始めましょう。

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