スキルアップに役立つ!バイリンガルの年収と英語力との関係とは

スキルアップに役立つ!バイリンガルの年収と英語力との関係とは

現状では仕事で英語を使う必要がなくても、バイリンガルになれたら仕事の選択肢やキャリアアップのチャンスが広がり、年収が上がりそうだと感じている人が多いでしょう。

しかし実際のところはどうなのか、気になりますよね。今回の記事では、バイリンガルであることと年収の関係について解説します。

バイリンガルの平均年収と転職事情

まずはバイリンガルの平均年収の目安を紹介し、転職事情についても触れておきましょう。

バイリンガルの平均年収

バイリンガルといってもそのレベルはいろいろですが、さまざまな民間調査を総合するとバイリンガルの平均年収は500万円前後と想定されます。一般的な会社員の平均年収が約430万円なので、1〜2割の範囲で年収は高くなります。もちろん、個別のケースでは大幅に年収が上がるケースもあるでしょう。

バイリンガルの人材ニーズが旺盛な理由

日本国内の転職マーケットでは現在、バイリンガル人材のニーズがあります。その理由はひとつではありません。

まず、経済のグローバル化の進展により、あらゆる分野の取引でクロスボーダーになるケースが増えています。相手国の母国語はさまざまですが、ほとんどの場合ビジネス上の国際共通言語といえる英語のスキルがあれば用が足りるでしょう。また、国内マーケットの成熟により、あらたな市場を開拓するために海外に目を向ける企業が急増しています。海外進出する場合、社員を現地に派遣します。その際に赴任するスタッフには、通訳が必要のないバイリンガルをアサインします。

ほかにも、各業界での深刻な人材不足、労働力不足から、外国籍の労働者の受け入れが進んでいます。そういった外国籍労働者をマネジメントするポストであれば、やはり英語が話せることが不可欠です。

さらに、多くの外資系企業が日本に進出していますが、本国から一部の幹部は赴任してくるにせよ雇用の大半は日本で採用する人材となります。すべてではないにせよ、基本的には社内での公用語は英語であることが多く、求人要件としてはビジネススキルプラス英語スキルということになりがちです。実際に、コンサルティングファームやメディカル系企業では、英語は必須条件の場合が多いです。

これらの背景から、英語力を磨いてバイリンガルの仲間入りをする事は、キャリアパスや転職の選択肢を大きく広げてくれると考えてよいでしょう。

英語力と年収の相関関係

英語力と年収には、相関関係があります。民間企業3社の調査結果を参考として、その関係性を見ていきましょう。

年収700万人材の約半数が英語中級以上

株式会社キャリアインデックスの調査によれば、年収700万円以上のビジネスパーソンのおよそ半数である48.7%の人が、日常会話レベルの読み書きができます。年収が500〜700万円未満の層になると34%、500万円未満の層になると22.4%と徐々に下がります。つまり英語スキルがあるほうが、高額年収を獲得できる可能性が高いという相関関係が見られました。

英語上級者の約6割が年収1,000万人材

株式会社テンナイン・コミュニケーションの調査によると、人事に関わっている経営者や経営幹部および社員のおよそ半数が「英語スキルによる収入の格差」があると回答しています。
格差の程度については、最多は1.5倍程度の31.3%、次いで1.3倍程度の20.2%、そして2倍よりも大きいが14.1%、それ以降は1.7倍程度が11.1%、2倍程度が10.1%と続きました。「英語力のスキルレベルによる昇進スピードの格差」を実感する年代は30代が最も多く58.2%、ついで20代の21.4%、それ以降は40代が16.3%、50代以上が4.1%と続きます。

同じことを日系企業に限定すると、最多が30代で実に73.7%、以降40代の13.2%、20代が7.9%、50代以上が5.3%となります。これが外資系企業においては、最多がやはり30代ですが48.3%に落ち着き、以降20代の30.0%、40代が18.3%、50代以上が3.3%と続きました。

また、エンワールド・ジャパンの調査によると、英語ネイティブを除いた(=英語以外を母国語とする)英語の最上級者(フルーエントレベル)の58%の年収が1,000万円以上であることが判明しました。同様に1,000万円以上の年収がある人の割合は、上級者(ビジネスレベル)では47%、中級者(カンバセーションレベル)で25%、初級者(ベーシックレベル)では12%です。

これを見れば英語スキルレベルと年収は、はっきりと連動していることがわかります。

英語力が有利になる業界・業種

転職マーケットにおいて、英語スキルがあるバイリンガル人材は基本的に有利です。実際に、TOEICの一定スコアを採用条件や昇格条件にしている上場企業は多いです。

上場非上場にかぎらず、英語スキルが低ければそもそも応募できない求人も少なくありません。同じレベルのビジネススキルを持つ人材が2人いたとして、片方が高い英語スキルを持っていると年収が2〜3割近く上がるケースがあります。ただし企業が求めているのは、あくまでも英語でビジネス上のコミュニケーションがとれる人材です。TOEICスコアはひとつの目安であり、それがそのまま人材価値となるとは限りません。

ともあれ、大企業への転職には英語スキルが有利な武器になります。一方、規模が小さくとも世界市場を相手にするようなベンチャー企業やスタートアップでも、採用時には英語スキルが大きく評価されるでしょう。英語力が有利になる業界・業種、企業タイプや職種などを列挙すると以下のとおりです。

  • 外資系企業全般
  • 日系グローバル企業全般
  • 上場企業全般
  • IT業界(グローバル案件を扱うIT企業)
  • コンサルティングファーム
  • フィンテック企業
  • 金融業界(専門職)
  • メディカル系企業(専門職)
  • 製造業(モノづくり系エンジニア)

バイリンガル人材と仕事内容については、以下の記事で特集しているので、参考にしてください。

まだ間に合うバイリンガルへの近道とコツ

今後においてはグローバル展開をする企業が増えていくのは、まず間違いありません。そのため、分野別の専門性に英語スキルの高さが加わると、転職で有利になるケースが増えていくでしょう。

現状では英語が得意といえない人も、これからでも遅くはありません。中高6年間、そして大学でも学ぶ機会があった英語なので、少なくとも文法の基礎はできているはずです。それを効率的にブラッシュアップしていきましょう。

日常生活で英語を磨こう

英会話が苦手な人でも、読み書きには辞書を使えば問題なくできる人が多いです。そのポテンシャルを開花させれば、バイリンガルになれます。時間的な余裕がある人は、英会話スクールやオンライン講座などを活用する正攻法もよいでしょう。

しかし、多忙なビジネスパーソンのみなさんが働きながら英語をブラッシュアップするなら、独学で効率よく学ぶことをおすすめします。日常生活を送る中で英語を話せるようになるツボを押さえた勉強法は、以下のとおりです。

  • 洋画を使った3段階勉強法
  • 英訳コミックを使った勉強法
  • 海外ニュースを使った勉強法
  • SNSを使った勉強法

これらの勉強法の詳細については、以下の記事で詳しく解説しています。

バイリンガルになるための3つのコツ

バイリンガルになるために、以下の3つのコツを心得てトライするのが効率的です。

  • 会話で学ぶ
  • 英英辞典を使う
  • 英語で考える

個別に見ていきましょう。

【会話で学ぶ】
これからバイリンガルを目指して英語をブラッシュアップするなら、会話を中心に学びましょう。仕事上では、論説文をかくのではなくコミュニケーションをとることが一番の目的です。ビジネスメールやテキストチャットも、いわば会話と同じです。学問ではなく対話法ととらえて、機会を作ってネイティブとどんどん会話すれば、英語の言語構造が感覚としてわかるようになります。

【英英辞典を使う】
英和辞典を封印して英英辞典だけで学びましょう。英英辞典は基本的に平易な単語で説明されます。その中に難しい単語が使われても、その単語を調べれば同様に平易な単語で説明されています。つまり、最終的にはすべて知っている単語で理解できるのです。知らない単語を英英辞典で調べれば、その単語に関係する多くの言葉と表現に触れることができます。ちょっとした調べものでも、そのたびに知識が増えて学びが楽しくなるはずです。

【英語で考える】
これまではインプットでもアウトプットでも、入り口および出口で訳すという変換フィルターを通して英語に関わってきたと思います。これからは入り口でも出口でも、訳さずに英語のままで考えてチャレンジしましょう。

最初は戸惑いますが、慣れてくると自然に英語で受け止め英語で発信できるようになります。そしてネイティブの発話の感覚を徐々に理解できるのです。そして訳す作業をやめると、会話の反応速度はどんどん上がります。コミュニケーションレベルが高い英語スキルにブラッシュアップされていくでしょう。

英語とITのスキルの掛け算は強い!

経済のグローバル化が進む中で、多くのビジネス上のアクションがクロスボーダーになり、日本国内の企業は優秀な外国籍の人材を採用しています。もはや、海外勤務がないから英語を話せなくても問題ないという時代ではありません。
特にITの知見と英語力を併せ持つ人材は、非常に有利となるでしょう。IT業界で重宝されるのはもちろんですが、DXの進展によって、あらゆる業界でITと英語に強い人材が求められています。専門性が高いITスキルを持つバイリンガル人材なら、年収2,000〜3,000万円を獲得するポストもありえます。

一般的に単独のスキルではなく、異分野のスキルの掛け合わせが転職に有利とされますが、英語とITのスキルの掛け算はかなり強いといえるでしょう。英語スキルに自信がある人はITスキルを、ITスキルがある人は英語スキルをそれぞれ磨くことで、転職市場での人材価値を確実に上げられます。

もちろん、そのスキルバランスにマッチする企業に出会ってこその評価なので、転職エージェントを上手に活用しましょう。バイリンガル人材のサポートは私達タリスマンのもっとも得意とするジャンルです。外資系やIT業界に太いパイプを持つ私達なら、あなたのキャリアアップ転職のお力になれます。ぜひ、お気軽にご相談ください。

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まとめ

グローバル化傾向や人材不足、働き方改革などさまざまな要素が絡み合って、労働市場におけるバイリンガルの人材価値はますます高くなるでしょう。英語のスキルアップはそのまま年収アップにつながる時代です。

今は英語で話す自信がなくとも、英語の基礎ができているならブラッシュアップしない手はありません。ここで紹介した情報を参考にバイリンガルレベルを上げ、現職での年収アップやキャリアアップ転職に成功しましょう。

Talisman編集部

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