日本でのバイリンガル人口の割合とは?目指す上でのポイントも解説

日本でのバイリンガル人口の割合とは?目指す上でのポイントも解説

近年では社会や経済のグローバル化が加速度的に進み、多くのビジネスシーンで英語が普通に使われるようになってきました。それが反映して、求人市場ではバイリンガル人材のニーズが増加傾向にあります。

では日本国内のバイリンガルの割合はどれくらいで、世界中における日本人の英語のレベルはどの位置にあるのでしょうか。今回の記事ではそういった疑問への答えと、バイリンガルを目指す上でのポイントを詳しく解説します。

バイリンガルの定義とは

まずは「バイリンガル」とはどういう人を指すのかを、確認しておきましょう。

一般的なバイリンガルの定義

「バイリンガル」の辞書的な解釈は、日本語の辞書(国語辞典)では「2ヶ国語を話すこと(およびその人)」となっています。一方英語の辞書(英英辞典)によれば、「2ヶ国語を使用すること(およびその人)」なのですが、「バイリンガルは通常、子供の頃に2ヶ国語を学んだため、どちらも同じように上手に話すことができる」という注釈がついています。

どちらも「上手である」ことについての明確な定義がありませんが、一般的には母国語以外の言語でもコミュニケーションが取れるレベルの人をバイリンガルと呼ぶことができるでしょう。

アメリカ人等英語話者から見たバイリンガル

次に、辞書から離れて実際の英語話者、つまりアメリカ人をはじめとした英語圏の人たちから見たバイリンガルについて触れておきましょう。多くの英語圏の人にとってバイリンガルは、2ヶ国語をある程度流暢に話すことができる人を指します。流暢というのは、必ずしもネイティブレベルを意味しません。また、子供の頃から身につけなくても大丈夫です。

そもそも英語圏(特にアメリカ)の人にとっては、英語のネイティブスピーカーではない人と英語でやりとりする機会は、日常的にあります。そのため、相手がネイティブスピーカーかどうかは気にしないでしょう。

世界におけるバイリンガルおよび多言語話者の割合

世界ではバイリンガルやそれ以上の多言語話者の割合は、どれくらいでしょうか。そもそもバイリンガルの線引きが難しくもあり、正確なバイリンガルの割合を導き出すのは不可能に近いです。

学術誌によると世界人口のおよそ半分が、2ヶ国語以上を使えるバイリンガル(あるいはそれ以上の多言語話者)という説があります。また、Eurostat(EU統計局)がヨーロッパに住む25歳から64歳の人を対象に行なった調査では、欧州全体で調査対象者の約65%が、自分はバイリンガル以上だと答えています。

ただし英語が母国語の英国では約35%と低めです。これは、他の言語を習得する必然性が低いからでしょう。イタリアで66%、スカンジナビア半島の諸国で90%以上が、自分はバイリンガル以上だと回答しています。

一方、部族語と公用語も複数あるアフリカやインドなどでは、バイリンガル以上が普通です。人種の坩堝であるアメリカでもアングロサクソン系以外の人たちは、自民族の言葉と英語を話す人が多くいます。それらの背景を考え合わせると、世界に住む半数の人がバイリンガルあるいは多言語話者であるという学説は的を射ているかもしれません。

日本人で日本語と英語を話せる割合と英語レベル

日本のバイリンガルの割合はどれくらいなのでしょうか。オフィシャルのデータはありませんが、そこで日本人の中で英語ができる人はどれくらいかのさまざまなデータを総合すると、1〜3割程度と言われています。

株式会社クロス・マーケティングが2013年に行った「グローバル化と英語に関する実態調査」においては、英語を実用レベルで使えると回答した日本人は全体の30%です。2017年に講談社が発表した、「留学などの長期の海外経験がない日本人を対象にした英会話力についてのアンケート調査」によると、外国人とコミュニケーションをとりたいと思っている人は68.3%いるにもかかわらず、満足に英語でコミュニケーションがとれるのは27.4%にとどまります。外国人に道を聞かれた場合に、英語で教えられるのは21.8%です。英会話に関して、聞く方も話す方も問題なくできるレベルの人はわずか2.5%で、ビジネスに通用する英会話レベルでは2.2%という厳しい結果です。ソースによって幅があるのは、どこからがバイリンガルと呼ぶかの基準が明確ではないからでしょう。

日本の英語習熟度は世界の中でも低い方

EF英語能力指数(EF EPI)の最新の2021年版の結果によれば、日本の英語習熟度は5段階評価で4番目の「低い」となっています。日本の順位は世界112ヶ国・地域の中で78位、アジア24ヶ国中で13位でした。しかも、日本の順位は2019年で100ヶ国・地域中53位、2020年で同55位で、年々低下しています。この指数は、EF SET(EF試験)を受験した成人の、国ごとの平均英語力のランキングです。

EF SETは英語の習熟度を評価するために使用される無料のオンライン共通テストです。リーディングとリスニングのスキルを試験するもので、スピーキングとライティングは含まれません。言語能力を評価する国際指標CEFR(ヨーロッパ共通参照枠) の6つのレベルと連携しています。EF SETのスコアは LinkedIn上に、公的な語学証明としてスコアを公開できます。

ただし、EF英語能力指数は、あくまで自主的に受験した人のEF SETの結果にもとづいているので、統計学的に制度が高いデータとはいえません。ランキングに含まれる条件として、その国・地域で最低受験者数が400人いる必要があります。また、この試験の性質上若年層や都市部の人が多くなる傾向があります。これが等身大の評価とは言えないかもしれませんが、英語力向上の意識がある非英語圏の国の中では、日本はまだまだ向上の余地があるといえるでしょう。

キャリアアップを目指す人には逆にチャンス

このようにさまざまな切り口から考えると、中学から6年間以上学んできた日本人の全体的な英語力は、現状では低いといわざるをえません。残念ながら読み書きに重きを置き、聞くことと話すことを軽んじていた日本のかつての英語教育の結果として受け止めましょう。基本的な文法は理解していても、会話のノウハウや発音スキル、ヒアリングスキルが欠けているという課題が明確です。

しかしこれは、キャリアアップを目指す人や転職を考えている人にとっては、むしろチャンスにつながります。現在バイリンガルの人材ニーズは高まりつつあります。そのため、英語スキルを磨くことは人材価値を高めて、売り手市場で転職活動ができるでしょう。

これからの日本のバイリンガル事情

これからは日本のバイリンガル事情は、大きく変わっていく可能性があります。それには以下の2つの要素が関わっています。

  • 変わりつつある日本の英語教育
  • 外国人がどんどん身近になる傾向

それぞれの要素を見ていきましょう。

変わりつつある日本の英語教育

日本ではグローバリズムやDXなどの社会情勢の変化に対応するため、戦後最大規模となる教育改革が進行中です。一連の改革の軸となっているのが小中高の学習指導要領の改訂、大学入試改革、そして英語教育改革の3つです。

とりわけ英語教育改革はグローバル化する国際社会の中で、日本がいかに発展していくかを左右しかねない部分なので、大いに注目されています。2019年までは小学校教育における英語の授業として、5・6年生を対象に体験型授業「外国語活動」を導入していました。2020年から、それが小学3年生まで引き下げられたのです。

初歩的な英会話を体験することで、異文化の理解を深めるねらいがあります。ただし3・4年生の段階では、まだ教科としての成績はつきません。5年生からはそれまでの体験型授業としてではなく、正式教科として導入されています。また5・6年生の2年間は、従来の中学生が習得すべき英単語数の約半分、600〜700語の習得と、中学1年生が習っていたレベルの文法を使って基本表現ができるようになることを目指した授業です。

また、小学校の段階から英語の4スキルである「ヒアリング」「スピーキング」「リーディング」「ライティング」のバランスの良い習得も目指しています。授業では、担任以外にも専門講師を導入し、実践的に英語に触れる機会が得られるよう取り組まれています。これらの4スキルを頭がより柔軟な小学生の時期に身につけることで、中学高校と続く英語学習を深く吸収できる素養が築かれるでしょう。やがては、日本人の今後における英語力の底上げにつながることが期待されます。

外国人がどんどん身近になる傾向

近年の観光および就労のための訪日外国人の増加は、コロナ禍における不可抗力でここしばらくは足止めがかかっているものの、かつてなかったほどのレベルに達しています。

実際に数年前と比べると身の回りや、立ち寄る店舗のスタッフに外国人を見ることが大変多くなっていますよね。一方で、コロナ禍の副産物であるオンラインコミュニケーションの飛躍的な普及により、インターネットを通じての距離を超えたふれあいが増えているのも間違いありません。リアルでもバーチャルでも、私たちにとって外国人がどんどん身近になるこの傾向により、世界の共通言語としての英語がまったく特別なものではなくなっていくでしょう。

バイリンガルとキャリアの関係

日本において、英語を中心としたバイリンガルとキャリアの関係性について、以下の3つの観点から触れておきます。

  • バイリンガルになればキャリアの選択肢が広がる
  • バイリンガルになれば年収をアップできる
  • バイリンガルになれば転職に有利になる

個別に見ていきましょう。

バイリンガルになればキャリアの選択肢が広がる

多くの業界や業種で、英語スキルがあると仕事の幅が広がる傾向にあります。その背景にはさまざまな要素が絡み合っているといえるでしょう。

まず、多くの商取引がクロスボーダー化しているので、営業系や事務系、技術系の業務に英語でのやりとりが必要なケースが非常に多くなっています。以前であれば、社内にいる英語ができる人に通訳や翻訳を頼めばことなきを得ていた企業でも、そうはいかなくなってきました。担当者自身が通訳なしで直接メールや電話、オンラインの打ち合わせなどに対応しなければ、業務の進行がスムーズにいきません。結果として担当領域のスキルプラス英語スキルという求人のフォーマットが、一般化しつつあるのです。

また国内市場の成熟化から、海外市場にねらいを定めて進出するのは、大企業だけではなくなってきました。多くの中堅企業や小規模のベンチャー企業が海外に現地法人を作るために、英語と仕事ができる人材を強く求めています。

バイリンガルになれば年収をアップできる

さまざまな調査からも、年収の高さと英語のスキルレベルの高さが連動しているとされています。例えば中級以上の英語スキルを持つ人の割合は、年収700万円以上のビジネスパーソンの中では約半数、500〜700万円で約3割強、500万円未満になると2割強と徐々に下がります。そして上級の英語スキルを持つ人の約6割が年収1,000万を得ているというデータもあります。

実際に多くの企業で、同じレベルの業務スキルを持つ人材同士で比較すれば、英語スキルがあるバイリンガル人材の方が給与条件は上になる傾向があります。このような英語レベルと年収との興味深い関係は、以下の記事で特集しています。そちらもぜひお読みください。

バイリンガルになれば転職に有利になる

以前から上場企業においては、英語のスキルレベルをTOEICスコアなどによって採用条件のひとつに加えていました。最近では非上場の中小企業でもグローバル案件が増えているので、転職活動においても英語力がある人材は確実に有利になります。

また、現状では業務に英語が必要となっていない企業であっても、社会と時代の動きから将来的には英語スキルを持つ人材が必要であると認識しているケースも多いでしょう。そのため、非常に多くの業界、業種、そして個々の企業において、英語スキルを採用の一つの重要なポイントと考えているのは間違いありません。

英語スキルと併せて身につけたいスキル

英語スキルと併せて身につけていると、キャリアアップにつながりやすいスキルは以下のとおりです。

  • ITスキル
  • コンサルティングスキル
  • マネジメントスキル
  • 金融スキル

個々のスキルについて補足しましょう。

ITスキル

従来では語学スキルにあまり左右されなかったIT業界においても、英語スキルがあるほうが転職に有利になっています。その背景として、グローバル案件やオフショア開発が増えていることが挙げられるでしょう。

また、国内で働く外国籍エンジニアも増加傾向にあります。彼らとコミュニケーションを取りながらプロジェクトを進めるためには、技術者自身が英語で直接対話できるほうがよりスムーズです。IT業界では技術者の人材不足のために、入社してから研修でITスキルを身につけるポテンシャル採用も多くなっています。しかし当然ながら、もともとITスキルの素養を持ち、英語も話せる人材は重宝されます。裏返せば英語を話せる人材が、基礎でもよいのでITスキルを身につければ、採用に有利になるということです。

コンサルティングスキル

コンサルティング業界では、英語スキルが高ければグローバル案件にアサインされる対象となります。基本的に年収が高い業界ですが、英語スキルによって活躍の舞台が大きく広がり、さらに年収が上がるでしょう。

コンサルティング業界全体として、少なくとも日常会話レベル以上の英語スキルが必要であることが多いです。とりわけ高い英語力を求められるのは外資系が多い戦略系ファームと、クロスボーダーなM&Aに携わる財務系ファームなどです。もともと未経験者のポテンシャル採用が多いコンサルティング業界なので、英語ができる人材がコンサルティングスキルを学んで選考を受ければ、採用される可能性は大いに高まります。

マネジメントスキル

英語ができてマネジメントスキルがあると、分野を問わず転職に有利になります。増えつつある外国籍の従業員をマネジメントするポストや、海外取引先の相手をするチームのマネージャーなどに重宝されるでしょう。

現状ではマネージャーに英語スキルが必要ではない企業でも、この先いつ必要になるかわからないので、英語ができると採用されやすいのは同じです。そのため、英語ができる人材がマネジメントスキルを身につけることで、採用されるチャンスを増やすことができます。

金融スキル

金融業界では他の業界以上に、クロスボーダーな取引が恒常化しています。そのため、金融スキルの素養があって、かつ英語を使える人材は喜ばれます。よって、英語ができる人材が金融スキルを学んで選考を受ければ、選考に有利に働くでしょう。

ちなみに英語スキルと金融スキルに加えて、ITスキルもあればフィンテック系企業の重要なポストに採用される可能性があります。また、英語スキルと金融スキルに加えてマネジメントスキルがあれば、金融系企業のマネージャーポストや経営幹部などのハイクラス求人に採用される可能性があります。このように、英語スキルと他のスキルの掛け算ができる人材のキャリアパスは大きく広がる時代です。

バイリンガルを目指す際のポイント

あなたがこれからバイリンガルを目指すのであれば、学ぶためのアクションについてポイントを押さえて取り組みましょう。

生活の中で効率よく学ぼう

バイリンガルを目指して学んでいくに際しては、かつての英語教育の考え方を一旦忘れて、学問的に学ぶのではなく実践的、会話を軸として学ぶのがおすすめです。

英会話スクールやオンライン英会話講座などで、きちんと学ぶことも悪くはないでしょう。しかし、多忙なビジネスライフを送りながら、転職のための準備を進めているみなさんにとっては、必ずしもベストな選択ではないかもしれません。費用がそれなりに掛かる上に自分のペースで進めたり、弱いところを重点的に磨いたりという融通も効かないといえます。

過去に学校で6〜10年学んだ経験を活かして、日々の生活の中に英語を磨くための行動を組み込んでしまいましょう。効率よく独学でスキルをブラッシュアップするには、以下のようなメソッドがおすすめできます。

  • 洋画を使った3段階勉強法
  • 英訳コミックを使った勉強法
  • 海外ニュースを使った勉強法
  • SNSを使った勉強法

バイリンガルに近づくコツ

生活に組み込まれた英語のスキルアップ法の実践でバイリンガルに近づくためには、以下のようなポイントを心がけてトライしましょう。

  • 目よりも耳から学ぶ
  • 文法よりも会話で学ぶ
  • 英和辞典を使わず英英辞典を使う
  • PCや使用ツールの言語設定を英語にする
  • 訳すのではなく英語で考える

ここで紹介した勉強法の具体的な取り組み方と実践にあたってのポイントについては、以下の記事で特集していますので、そちらをご覧ください。

なお、ここで重要なコツをさらに2点付け加えます。1つめは、英語の発音は口だけでなく「喉全体」を響かせることです。2つめは英語と日本語の音節に関するメカニズムの違いを理解することです。個別に解説しましょう。

英語の発音は口だけでなく「喉全体」を響かせる

まず、英語のネイティブスピーカーは口の中だけで発音していません。喉全体を響かせています。日本人でそれに近い状態になるのは、お腹から発声して歌っている状態です。

日本語の通常の発話は、基本的に口の中で音を響かせます。そのため、発音する本質的な音の響き方が違い、ネイティブスピーカーに通じにくいのです。また、自ら発話で喉を使わないかぎり、普段の発話では体感していない響きなので、喉を使って発話するネイティブスピーカーの発音が聞き取りにくいのです。

実践するとよくわかりますが、喉で音を響かせることさえ意識すれば、発音の細かい部分はあまり気にしなくてもネイティブスピーカーの響きに近づきます。何よりネイティブスピーカーの発話が、まるでピントがボヤけていた画像に焦点が合って鮮明に見えるように、スッキリと聴こえるようになることに驚くでしょう。

英語と日本語の音節の大きな違いを理解する

次に、英語の音節(シラブル)と日本語の音節の大きな違いを理解することが大切です。音節とは母音ごとに分けられる、発音の最小単位です。ここではわかりやすい例を挙げて解説します。

「テニス」を日本語的に読むと音節は「テ」「ニ」「ス」と3音節です。しかしこの英単語「tennis」の読み方は「ten」「nis」の2音節です。もっと顕著な例で言えばアメリカのシンガー「Bruce Springsteen(ブルース・スプリングスティーン)」を呼ぶ時の音節で比較しましょう。日本語読みでは「ブ」「ルー」「ス」「ス」「プ」「リン」「グ」「ス」「ティーン」の9音節となります。つまり9つの母音で構成されます。しかし英語では「bruce」「spring」「steen」と、実にわずか3音節なのです。Bruceの最後の「e」は黙字で、発音されませんので、母音は「u」「i」「ee」の3種類です。「br」「sp」「ng」「st」などの子音が連続するような言葉は、日本語では基本的に存在しません。つまり日本語ではひとつの子音にひとつの母音が必ずセットになります。

そのため、同じような言葉を発音しても、日本語的に発音すると余計な母音が混じってしまうのです。その結果音節がやたら増えて、ネイティブスピーカーにはその言葉に聞こえません。逆にネイティブスピーカーが発音した言葉を、実際より多い音節で受け止めようとするのでやたらせわしなく聞こえてよく聞き取れなくなるのです。

例えていえば、誰かが投げた1個のピンポン玉を3個投げられたと思い込んでしまって受け止められないようなものです。日本語の音節は基本的に子音+母音なので「Tom」なら「ト」「ム」と読みます。これをネイティブスピーカーが発音すると「tom」と単音節(ワンシラブル)で読みます。「m」の後に母音は付きません。

英語の音節の基本形は子音+母音+子音がセットになると考えればわかりやすいでしょう。「tennis」や「common」のようにスペル自体で「ten」と「nis」、「com」と「mon」というように子音で挟まれているとわかりやすいです。では「music」や「logical」は「mu」と「sic」、「lo」と「gi」と「cal」でしょうか。実はネイティブスピーカーは「mus」「sic」、「log」「gic」「cal」と読みます。母音の次の音節の頭にくる子音がくっつくような感じで、一旦音節を成立させます。誤解を恐れずにいえば、母音に挟まれた子音は「2回読まれるような感じ」になるのです。

ネイティブスピーカーの発音を聞けばわかりますが、母音の次に子音が続く場合はスペルに関係なく、例外なく次の子音がくっついて音節を一旦形成し、同じ子音が連続してまた別の音節を形成します。英語の音節の感覚を体感するのに役立つ方法は、英語の歌を歌うことです。なぜなら、英語の歌は基本的に音符のひとつが1音節です。たとえば歌詞で「sometime」とあれば、「som(e)」「tim(e)」の2音節ですから、音符にすると2つです。「サ」「ム」「タイ」「ム」と4つの音符で歌うと違和感があるはずです。その違いがわかると、英語の音節の感覚が体感できます。

喉を響かせることと音節の捉え方の2点が感覚的に理解できれば、聞き取りや発音が格段に向上するでしょう。

まとめ

進みゆくグローバル社会やそれによって変化するビジネスシーン、企業のマーケットの行方などのさまざまな要素が絡み合って、これまでにないほど英語スキルを持つ人材が注目を集めています。

単に「英語が話せます」だけでは強みとなりづらいですが、何らかの専門性があるビジネススキルを持っていてスキルの掛け算になる場合は、その専門領域の転職活動で基本的に有利です。転職やキャリアアップを望んでいるみなさんは、ここで紹介した情報を参考にバイリンガルレベルを上げて、有利にキャリアパスを切り拓いてください。

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