ミドル・シニア層の転職市場が活発な今、40代の経験豊かな営業プロフェッショナルにとっては新たなキャリアパスを模索する絶好の機会が広がっています。以前は、「35歳の壁」という言葉で表され、35歳を過ぎると転職は難しいと言われていましたが、今日ではその傾向は大きく変化しています。幾多の経験を積み、腕の立つ40代の営業プロフェッショナルを求めている企業が増加しており、その中でもスタートアップAI企業が転職の選択肢として非常に魅力的な存在なのです。
この記事では、40代の営業プロフェッショナルにとって新たな可能性が広がるスタートアップAI企業の魅力に焦点を当て、その利点を詳しく探求していきます。40代のセールス職がスタートアップAI企業でキャリアを築く魅力的な理由について探ってみましょう。
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目次
40代の転職市場は拡大傾向
まずは、40代の転職市場動向について概観してみましょう。総務省の労働力調査によれば、45~54歳の転職者数は2012年時点で「40万人」でしたが、2022年には「54万人」に。10年間で14万人増加しています。しかもこれより若い年齢層の転職者数は軒並み減少に転じているにも関わらずです。転職者比率で見ると35歳以上の年齢層は10年間で全て増加。34歳以下は逆に減少している状況です。このことから40代の転職市場は確実に拡大していることが分かります。
さらに、タリスマン株式会社の転職支援サービスを利用した直近5年間の転職者のデータを見てみます。
全職種に占める40代以上の比率は31.9%ですが、セールス職に絞って見てみると、その比率は46.1%と大きく増加することが分かりました。
このことから40代の転職市場は拡大傾向にあり、その中でもセールス・営業職にはより多くの転職機会があると言えそうです。
以下にいくつか要因を挙げてみます。
高齢化や定年延長といった社会の変化
社会背景として、少子高齢化などによる労働人口の減少があり、2025年4月からすべての企業で「65歳以上の雇用確保」が義務化されます。企業にとっても労働力確保は課題になりつつあり、40代の採用についても積極的な姿勢に変化しています。
即戦力を求めるスタートアップ企業の増加
日本のスタートアップ企業の資金調達額は2012年以降、右肩上がりの傾向で増加しています。2023年はこの動きに少しブレーキがかかっているようですが、経済産業省の最新調査によると大学発ベンチャー企業数は3,782社で過去最高を記録しています(2022年10月時点の数値)。傾向として、スタートアップ企業がそのプロダクトの成長の一旦を担うセールス職の即戦力を求める動きは活発です。さらに政府は2022年11月、日本にスタートアップを生み育てるエコシステムを創出し、第二の創業ブームを実現するため、「スタートアップ育成5か年計画」を決定し、スタートアップ企業への投資拡大を目指しています。
スタートアップAI企業が40代営業の転職先として有望な理由
それでは何故、スタートアップ企業の中でも、AI(人工知能)分野の企業が転職先として有望と言えるのでしょうか。その理由を挙げてみましょう。
異業種から転入しやすい
前述のようにAIは産業のあらゆる分野に浸透し、業界やサービスに特化したAIプロダクトを生み出します。スタートアップAI企業から見ると、AIプロダクトの営業経験をもった候補者はそもそも転職市場に少ないでしょうから、採用の優先順位は、そのプロダクトがターゲットにしている業界や、顧客企業にどれだけ精通しているか、になります。
たとえば金融領域をターゲットにした不正検知AIモデルをメインにしたベンチャー企業は、銀行の法人セールス部門出身の転職希望者を採用したい意向を持つ可能性もあります。
このような採用パターンは最近良く見られるようになっています。
選択肢が豊富
AIの社会実装は世の中の1つの大きな潮流であり、多くの産業やサービスで横断的に利用されるようになることは間違いないでしょう。それだけに多くの企業が参入し、さらに投資資金がこの分野に流入しています。このような領域に転職するにあたり、多くの機会の中から、転職先を探すことができるため、通常の40代の転職に比較し、選択の幅を広げることができるでしょう。
新しい挑戦と成長可能性
大企業は安定性やリソースといった面で確かに魅力的ですが、40代ともなると、現在在籍している企業での「到達点」がある程度見えて来る頃ではないでしょうか。予定調和に陥り、物足りなさを感じつつも、転職を考えてみると、自分のスキルを活かせる企業があるのだろうかと悩むこともあるかもしれません。
そのような方にとって、AIスタートアップ企業は1つの選択肢となります。安定とのトレードオフになる部分も当然ありますが、スタートアップ企業は、新たなテクノロジーとビジネスモデルの開発に焦点を当てており、柔軟性と高い成長可能性があります。特にAI分野のスタートアップ企業では革新的なプロジェクトに携わり、新しいアプローチを試みる機会も多くあります。このような環境で新たな挑戦を受け入れることで、キャリアが成長し、自己満足感が高まります。
また、組織自体が急速な成長期にあるこれらの企業では、待遇面も同様にスピード感を持って発展する可能性が十分にあります。これまでに培ったセールスノウハウや業界知識、リーダーシップスキルを発揮すれば、大企業に比べ早く昇進の機会をつかむことも可能でしょう。
転職先としてのスタートアップAI企業、その他のメリット
スタートアップAI企業は、成長機会と裁量権の大きさの面でメリットがあります。例えば、アイデアの実現への参加、新しいネットワークの構築などです。代表的なメリットについてもう少し詳しく見ていきましょう。
ネットワークの拡大
スタートアップAI企業では他の企業や自治体との協力関係を築く機会が多いです。営業プロフェッショナルは、新しいビジネスパートナーシップを発展させ、新たな収益源を開拓する役割を果たすことができます。営業プロフェッショナルとして、AI技術の商業的な応用に関与し、自身のネットワークを拡大しつつ、ビジネスの成功にも貢献できるのです。この点はセールス職にとって1つの醍醐味と言えるでしょう。
高い自由度と創造的な仕事環境
スタートアップAI企業には通常、レガシーな企業に比べ、階層的な組織構造にとらわれない自由度の高い環境があり、自身のアイデアやビジョンを実現する機会が豊富です。また、柔軟な労働環境やリモートワークのオプションも提供されることが多く、ワークライフバランスを実現しやすい環境といえます。
ストックオプションなど、給与以外の金銭メリット
企業の成長に伴い、IPOも視野に入ってくるようであればインセンティブとしてストックオプションが付与されることも期待できます。IPOが実現した後に、権利行使し、市場で株式を売却することで、大きな所得を得られる可能性があります。
スタートアップAI企業が営業プロフェッショナルに求める資質
優秀な40代の営業プロフェッショナルは、コミュニケーション能力、ビジネス洞察力、関係構築能力などの高いスキルを持っています。これらのスキルはスタートアップAI企業にとって非常に重要であり、AIプロダクトがターゲットとする業界の専門知識は新たなクライアントやパートナーシップの獲得に役立ちます。
営業スキルと経験の活用
40代のセールス職がスタートアップAI企業に転職する場合、企業はその営業スキルと経験を求めていることは当然ですが、事業拡大期におけるスタートアップ企業においては、ゼロベースの新規開拓の経験や、それをやり遂げたハンターマインドセットを持っていることは大きなアドバンテージです。前述している通り、AIは比較的新しい市場ですので、AI製品自体の営業経験を持つ人はまだ多くありません。それよりも製品の対象となるクライアントの業界の営業経験や、目標数字に対しての貪欲な姿勢が歓迎されますので、臆せずに挑戦してみましょう。
適応力と学習意欲
新技術と市場の変化に追従する能力は、スタートアップAI企業での成功に不可欠です。40代の営業プロフェッショナルは過去の経験を活かしつつ、学習意欲を持って臨めば、新しい技術やトレンドに適応することができるでしょう。また、応募時には適応力を判断する一つの材料として転職経験の有無を確認されることがあります。これは、経験だけに頼るのではなく、正しく経験を取捨選択し「アンラーニング」できるかという、スタートアップへの適応力が期待されていることの裏付けといえます。
実際の転職成功事例
実際のケーススタディを通じて、40代の営業プロフェッショナルがスタートアップAI企業に転職した成功事例を紹介します。
事例1: 大手自動車メーカーの営業担当
➡︎自動運転技術を開発するスタートアップAI企業に転職
事例2: IT製品の営業担当
➡︎ディープラーニング技術を応用したスタートアップAI企業に転職
事例3: 製薬会社の営業マネージャー
➡︎医療分野で活用されるAI技術を開発するスタートアップAI企業に転職
いずれの例もAI製品自体の営業経験はなかった方ですが、元の業界での知識やネットワーク、また営業スキルを活かし、現在はスタートアップAI企業でそれぞれご活躍されています。このように、その企業のAI技術に関連のある(ターゲットとなる)業界での営業経験があれば、スタートアップAI企業はどなたにとっても転職先として有力な選択肢になってくるのではないでしょうか?
応募に際して気になるあれこれ
実際の転職に際して、気になることを、AIスタートアップのセールス職を多く扱う転職コンサルタントに聞いてみました。
スタートアップAI企業における40代営業職の年収事情は?
給与条件は日系大手企業と同等で1000万円前後が多いです。福利厚生については整備段階にある企業が多く、あまり期待はできません。色々な条件を加味して慎重に年収を検討する必要があるでしょう。年収交渉に関しては転職エージェントに任せるのが最適です。
スタートアップAI企業の面接はどんな感じ?
スタートアップ企業は基本的に少数精鋭のため、優秀な人材を獲得したい思いが強く、面接は難しい傾向にあります。企業側の要求が多く、ケーススタディが求められる場合もありますので入念な準備が必要です。特に外資系スタートアップ企業の面接はハードルが高い印象です。
年収交渉や面接対策は複数の専門チームからなるタリスマンのコンサルタントにぜひお任せください!
まとめ
40代の営業プロフェッショナルにとって、スタートアップAI企業への転職は新たなキャリアパスと可能性を得られる選択肢の一つです。柔軟な組織文化、急速な成長、新しいテクノロジーの応用、ネットワークの拡大など、多くの魅力を持っています。
今まで培った営業スキルと経験は、スタートアップAI企業での先進的なプロダクトのシェア・売上の拡大に貢献し、新たなキャリアを築く糧になるかもしれません。このような機会に目を向け、新しい冒険に挑戦し、あたなのキャリアを一段と輝かしいものに発展させることを検討してみてはいかがでしょうか? 新たな未来への第一歩を踏み出す覚悟ができたら、スタートアップAI企業の扉を開けるお手伝いをタリスマンにご依頼ください。