転職活動の中で書類審査を通過し、いざ面接となった場合はいよいよ選考のクライマックスです。その大切な局面で、面接に必要な持ち物を持っていくことを忘れると、採否を決する痛恨のミスになりかねません。
当日に慌てることのないように、回答の準備とともに持ち物の周到な準備も怠ってはならないのです。
この記事では面接時に持っていくべき持ち物について、「面接に必須の最重要な持ち物」「面接時の常識として持っていく持ち物」「面接の際に持っていると役立つことがある持ち物」の3段階の優先順位で紹介します。
面接に臨む前日には、この記事も参考にしっかり持ち物の確認をして臨んでください。
目次
面接に必須の最重要な持ち物
まずは必須項目として、必ず持っていくべきものを紹介します。
面接会場に向かう途中で気が付いて、自宅に取りに戻るなどのアクシデントなどのないように、以下の必須項目を前日には持っていく鞄に収めておきましょう。
応募書類の控 求人票/募集要項 筆記用具 企業情報 現金
それぞれが必須である理由を、補足しておきましょう。
応募書類の控え
応募書類、つまり履歴書や職務経歴書のコピーです。
面接に臨むということは、基本的に書類審査は通過しているので先方にはもう渡してあるものですが、コピーを持参しましょう。理由は、待ち時間に目を通して確認するためです。
面接本番で緊張すると、分かりきっていることさえ頭から飛んでしまうおそれがあります。
履歴書に記載されたことと面接での回答に食い違いが出ないように、移動中や待合室での時間に確認しておきましょう。
求人票/募集要項
求人票や応募要項は、その企業が求めている人材像が記載されています。
自分のことを求められる人材像に沿うように話を進めるために、面接の直前にも目を通し、モチベーションを上げましょう。
筆記用具
面接当日では、アンケート用紙の記入などがあることもあって、想定外な場面で筆記用具が必要になるケースがあります。
持っていなくて先方に借りるのは、社会人としてスマートではありません。事前に鞄に入れておきましょう。
鉛筆もしくはシャープペンと消しゴム、ボールペンの3点は必ず用意しておきたいものです。
当然、筆記用具をそのまま鞄に収めているのは印象がよくないので、ペンケースを利用することをおすすめします。
企業情報
これは万が一アクシデントがあったときのために、応募先企業もしくは面接会場までの地図や緊急時の連絡先などが分かるものを意味しています。
交通機関がストップしたり、何らかの事件があって通行が制限されたりなどで面接時刻に遅刻しないともかぎらないので、何があっても連絡ができるようにしておきましょう。
現金
最近は多くのことがキャッシュレスにて決済できるので、現金を持ち歩く人が少ないかもしれません。しかし、面接に行く場合は大事をとって現金も携帯するようにしましょう。
たとえば交通機関でICカードが反応しないアクシデントや、電車が止まっていてタクシーを利用する場合にクレジットカードが利用できないケースもないとはいえません。
そういった最悪の事態も考えれば、3,000〜5,000円程度は持って出かける方が賢明です。
面接時の常識として持っていく持ち物
面接時に必須の持ち物の次には、面接に臨む者の常識として持っていく方がよい持ち物を紹介します。
身分証明書 印鑑 腕時計 スマートフォン・携帯電話
個々の項目について、持っておく方がよい理由に触れておきます。
身分証明書
運転免許証や健康保険証などの、身元を証明できるものを携帯しましょう。最近のセキュリティの強化にともなって、大企業にかぎらずオフィスへの入館時に身分証明証の提示が必要な企業も増えています。
応募要項に書かれていなかったのなら、一旦止められても用件を伝えれば入館できるでしょう。しかし、あらかじめ身分証明書を持っていれば、止められることもなく円滑に入館ができるのです。
また、面接会場に行く途中で、不測の事態に巻き込まれる可能性もあります。そんな場合でも身分証明書を提示することで切り抜けられることもあるでしょう。持っておくに越したことはありません。
印鑑
新卒の場合は、面接時に印鑑を求められることはほとんどありません。しかし転職活動では意外に、以下に挙げるように必要な場面があります。
応募要項に記載されていなかったとしても、持参する方が賢明です。
個人情報関連の必要書類に捺印
個人情報の取り扱いには、どの企業も慎重さを期しているため、履歴書や職務履歴書などの個人情報の取扱いに関する必要書類に捺印するためです。
健康状態を申告するために
転職面接では、健康状態について尋ねられるケースがあります。おおむね任意となりますが、治療中の病気の有無、精神疾患の罹病経歴の有無、最近の病欠状況などが問われることもあるのです。
その場合、申告書類の最後に捺印を求められることがあります。
交通費の精算のため
企業の中には応募者の自宅から面接会場までの、往復の交通費を支給してくれるところもあります。その場合には、往復の経路の表記と印鑑が必要です。
内定の念書に捺印するため
応募者が優秀な人材と認められたら、企業側は確保しておきたいと考えます。そのような場合に、他の企業へは就職しない旨の念書に押印を求められるケースがあるのです。
とはいえ、この念書に法的効力はありませんので、どうしても気が変わった場合は押印していても辞退はできます。
腕時計
最近はスマホがあれば時間がわかるからと、腕時計をしない人も結構増えているかもしれません。普段であればまったく問題ありませんが、こと面接では注意が必要となります。
なぜなら、ビジネスエチケットとして、すぐに時間が確認できる腕時計をはめているのがビジネスパーソンの適切な姿だからです。必須ではないにせよ、腕時計をはめておきましょう。
デザインは派手なものやいかにもスポーツ系に見えるものは避けて、シンプルでベーシックなものが賢明です。
スマートフォン・携帯電話
スマートフォンか携帯電話は、いざ何かアクシデントに遭遇した場合や先方からの急な連絡が入る時のために、忘れずに携帯しておきましょう。
面接会場の場所がわかりにくい時などは、ナビとして役立つこともあるかもしれません。
面接の際に持っていると役立つことがある持ち物
面接時の常識として持っていく持ち物の次には、持っていると役に立つことがある持ち物を紹介します。
手鏡やコーム、携帯用のヘアブラシなどがあると、本番前に鏡がない場所でも身だしなみのチェックや手直しが可能なので便利です。エチケットブラシなどもあると、スーツのホコリを簡単に取れて助かります。
メモ用紙なども、何かで必要な場合もあるので持っておくと安心です。他には、突然の雨に見舞われた場合に備えての折り畳み傘などがあると心強いでしょう。
応募要項で面接時の持ち物が「特になし」の場合の注意点
企業によっては、応募要項に面接時の持ち物が「特になし」という表現をしている場合があります。
これは本当に何も要らないのでしょうか。決して、そんなことではありません。
この「特になし」とは、必要最低限の常識的な持ち物以外の、イレギュラーな持ち物は要らないという意味です。つまり、社会人としていちいち言われなくても、必要なものがわかるレベルでなければならないというメッセージである可能性があります。
「聞いていません」などという事態にならないように、優先順位の第2段階程度は言われなくとも用意しましょう。
まとめ
転職活動の面接に際しての「持ち物」を、3段階の優先順位に分けて紹介しました。たくさんありますが、冷静に考えれば持っていく方がよいということは理解できるでしょう。
できるだけチェックリストを自分で作って、前日には確認して鞄に収めておきたいものです。不安を最小限にし、高いモチベーションと確信を持って転職面接に励んでください。
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