プロジェクトマネージャーに英語力はあったほうが良い!その理由4つ

プロジェクトマネージャーに英語力はあったほうが良い!その理由4つ

プロジェクトマネージャーになった場合に、対話すべきさまざまなステークホルダーとの中に英語圏の人たちがいることはよくありますよね。システム開発におけるプロジェクト全体の責任者であるプロジェクトマネージャーは、数多くのステークホルダーと緊密なコミュニケーションを図ることが必要です。

そして経済のグローバル化によって、国内IT企業のシステム開発プロジェクトにおいてもさまざまな段階で外国人と関わる局面が増えています。そのような状況下で、プロジェクトマネージャーを目指す方々は自分にどの程度の英語力が求められるのかが気になるでしょう。

一概には言えませんが、英語力が必要な案件を担当する場合には、ネイティブと英語でビジネス会話ができるレベルの英語力を持っていることが望ましいです。この記事ではIT業界の傾向を踏まえ、プロジェクトマネージャーに英語力があったほうが良い理由を紹介します。

プロジェクトマネージャーと英語力

まずはプロジェクトマネージャーの仕事内容とともに、プロジェクトマネージャーと英語力の関係性について解説しましょう。

プロジェクトマネージャーの仕事内容とは?

プロジェクトマネージャーとは、システム開発プロジェクトをトータルでマネジメントする責任者です。具体的には、限られた予算内で期日までに品質が確かな成果物を完成させる役割といえます。

プロジェクトマネージャーはプロジェクトに関係するリソースや成果物の品質、予算や納期、リスクも含めてマネジメントします。それゆえ、担当する領域は多岐に渡るでしょう。プロジェクトの初期段階ではクライアントからのヒアリングにより、開発すべきシステムの機能や構造を決定し、どういう方針・手法によって実現するかをSEとともに「要件定義」として仕上げます。

成果物の仕様が固まると、次はそれに基づいてクライアントの希望とすり合わせつつ、納期の決定や予算編成を行います。そして、必要なスタッフや機材などのリソースを確保してチームを編成し、計画を月次・週次などのスケジュールに落とし込みます。

プロジェクトマネージャーはプロジェクトが開始されると、その進捗全般を常に俯瞰し、トラブル発生時には対応に奔走しなければなりません。クライアントとの折衝も含めて、プロジェクト解決のための行動を起こします。完成したプロジェクトのレビューや途中で生じたトラブルの解決経緯をまとめ、「プロジェクト完了報告書」として今後のために残すのもプロジェクトマネージャーの役目です。

そういったプロジェクト成功に向けてのあらゆる活動が、プロジェクトマネージャーの仕事内容になります。

※こちらでもプロジェクトマネージャーの仕事内容を解説しています

一般的にはプロジェクトマネージャーに英語力は必須ではない

まず外資系を除く国内IT企業の一般論としては、プロジェクトマネージャーにとって英語力は必須ではありません。なぜなら、多くの場合クライアント始め、コミュにニケーションを取るべき関係者やスタッフが日本人だからです。

もちろん英語力がないよりはある方がよいのですが、プロジェクト推進に必要なスキルに比べて優先度は下がります。それでも、ドキュメントやメールの読み書きをする場合は、最新の優秀な翻訳ツールを使えば対応できます。また対面や電話・オンラインでの打ち合わせは、英語力のあるメンバーにサポートをお願いできれば対応できるでしょう。

プロジェクトマネージャーにおいては、英語力よりも問題解決能力が重視されます。つまり、プロジェクトマネージャーは、一般的には英語力よりもプロジェクトマネジメントのスキルを磨くことを優先する考えで問題はありません。

プロジェクトマネージャーに英語力が求められるケースとは?

前述のとおりプロジェクトマネージャーにとって、基本的には英語力の優先度は低いのですが、例外があります。それは、グローバル案件にアサインされる場合です。案件によって関係者とのコミュニケーションが英語に限定される場合は、英語力がないと難しいでしょう。

具体的にはクライアントの意思決定者や社内のプロジェクトの承認を行う上位者、取引先関係の責任者などのプロジェクトに関する重要なステークホルダーとのコミュニケーションが英語に限られるケースです。そのような場合にプロジェクトを円滑に進めるためには、通訳を介さずにプロジェクトマネージャーが自ら英語で直接コミュニケーションをとることが重要です。

なぜなら、直接話すことがステークホルダーとの信頼関係を築き、プロジェクトを成功するためには必須だからです。このような英語のコミュニケーションが求められるプロジェクトを担当する場合や、それを希望する場合には英語力が必要となります。

プロジェクトマネージャーは英語力があるほうが良い理由

プロジェクトマネージャーは英語力があるほうが良い理由は、主に以下の4つが挙げられます。

  • グローバル案件を担当できる
  • 英語話者のステークホルダーと直接対話できる
  • 人材価値が上がり年収に反映する
  • 転職活動に有利

それぞれを詳しく解説しましょう。

グローバル案件を担当できる

プロジェクトマネージャーに英語力があるほうが良い1つめの理由は選択できる仕事の幅が広がり、とりわけグローバル案件が担当できることです。近年の傾向として、国内IT企業が自社開発した製品やサービスを海外市場に展開することが増えています。

クライアントの大半が日本の企業であるIT企業においても、魅力的なサービスを持つ海外の会社と取引を行ったりを買収したりすることが多いです。また、サービス開発の委託先がインドなどの英語圏の国であることも珍しくありません。

近年ではコスト削減を背景にして、東南アジアなど海外の企業に開発作業を委託するオフショア開発が増加傾向です。そのため、現地スタッフにシステム要件の確認やプレゼンテーションを英語で行うことがきるプロジェクトマネージャーは重宝されます。

このように、国内IT企業で働くプロジェクトマネージャーにとって、英語力が求められるグローバル案件のプロジェクトが着実に増えてきました。つまりプロジェクトマネージャーが英語力を持つことや、そういったグローバル案件にアサインされる可能性が高まります。そういう背景があって、プロジェクトマネージャーに英語力があれば仕事の舞台が世界に広がる可能性が高まるのです。

英語話者のステークホルダーと直接対話できる

プロジェクトマネージャーに英語力があるほうが良い2つめの理由は、通訳を介さずに英語話者であるクライアントや業務委託先など、あらゆるステークホルダーと直接対話できるということです。

日本人同士でも、トラブルを避けるにためには緊密なコミュニケーションが必要ですよね。プロジェクトマネージャーが英語を使えれば、言葉の壁を超えてやり取りができます。それゆえ、無用な誤解を避けて信頼関係を構築できるでしょう。まして文化や価値観が異なる人たちとのやり取りなので、プロジェクトマネージャーとして相手と同じ言語でやりとりができることは重要な意味を持ちます。

人材価値が上がり年収に反映する

プロジェクトマネージャーに英語力があるほうが良い3つめの理由は、英語力があればそうでない場合よりも人材価値が上がり、年収が高くなる可能性があるということです。外資系IT企業はもちろんですが、日系IT企業でもグローバル化を進めている場合には、英語によるコミュニケーション力を人事評価の基準のひとつに採用している場合がよくあります。

グローバルなプロジェクトは、文化や商習慣の違いから難易度が高くなるので、それを成功させることで企業内の評価は相当高まって年収に反映するでしょう。
このようにプロジェクトマネージャーが英語力を高めることの結果として、年収が上がることも期待できます。

転職活動に有利になる

プロジェクトマネージャーに英語力があるほうが良い4つめの理由は、転職活動において有利になることです。英語力があるのにもかかわらず、現在勤めている企業では英語を活かせるポストがないこともあるかもしれません。一方、転職市場においては、英語力があるプロジェクトマネージャーという条件で募集する案件も増えてきています。英語力も活かせるポストの方が好条件であることが多いので、そんな場合はせっかく持っている英語力を活かせるポストに転職するという選択肢もあるでしょう。

英語力が問われない企業の選考には関係がなくとも、グローバル案件を扱う企業なら選考には確実に有利に働きます。さらには、国内企業に比べて高年収が見込める外資系IT企業への転職も可能です。あらゆるコミュニケーションやドキュメントで英語がデフォルトになるので、いっそうの英語力が求められますが、自信がある方はやりがいと高年収を目指して選考を受けてみる価値はあるに違いありません。

プロジェクトマネージャーに必要な英語のレベル

プロジェクトマネージャーが英語力を磨く際に、目標とするレベルについて触れておきましょう。

そもそもプロジェクトマネージャーが英語でコミュニケーションを図る目的は、ステークホルダーとの意思疎通を円滑にしてプロジェクトを進めることです。よって、プロジェクトマネージャーにはビジネス英語が必要となります。ビジネス英語とはビジネスで必要な事項を、相手に明確に伝える英語スキルです。日本人同士の会話でありがちな婉曲な表現を避けて、結論をはっきり述べる語り口が求められます。

ここからは、現在の英語力を測る目安について触れておきましょう。

TOEICで自分の位置付けを知ろう

英語力の目安を図るためには、TOEICのスコアを利用するのが有効です。スコアによって自分の英語力を位置づけできます。TOEICは世界共通の、英語によるコミュニケーション能力を評価する目的のテストです。

現在、5種類のTOEICテストが実施されています。ビジネスパーソンが目安とするもっともポピュラーなものが、国内で年10回の公開テストが実施されているListening & Reading Test です。フルスコアは990点ですが、ビジネスパーソンとしては最低でも基本レベルの600以上が望ましいでしょう。

この記事で取り上げているプロジェクトマネージャーであれば、少なくともカンバセーションレベルの700以上は欲しいところです。ビジネスレベルの800以上のスコアを獲得すると、英語力があることを証明する充分な裏付けとなります。外資系の企業を志望するなら、これくらいのスコアを目指しましょう。

英語力を磨く方法【プロジェクトマネージャー向け】

ここではプロジェクトマネージャーおよびそれを目指す方に向いている、英語力を磨く方法を紹介しましょう。

オンラインビジネス英会話スクール・講座

ビジネス英会話が学べるオンラインの英会話スクールや英会話講座は非常にたくさんあり、ネイティブスピーカーの講師がレッスンを担当する場合も多く見られます。自分の現状のレベルや学びたい内容、コストパフォーマンスなどを総合して選びましょう。

ビジネス英会話かつオンラインに特化した英会話スクールとしてBizmatesなどもおすすめです。Skypeを通してのレッスンで、無料体験もできます。興味がある方は受けてみてください。また、オンライン英会話ではナンバーワンのシェアを誇る、圧倒的な知名度のレアジョブ英会話は累計会員数が90万人を超える人気サービスです。「フィリピンの東大」と称されるフィリピン大学卒業生を中心とした講師が受講者のレベルに合わせて対応します。ブラウザもしくはアプリでの受講なので、SkypeやZoomなどのオンラインツールのアカウントは必要としません。

ほかには、世界最大級のオンライン学習プラットフォームUdemyで学ぶという方法もあります。ビジネス英語で検索してみましょう。講座の選択肢は非常に多くて教える項目を絞り込んでいる講座もあり、1,000円台の格安なものもたくさんあります。
たとえば会議での英語やビジネスメールでの英語など、強化したい項目だけをピックアップすることも可能です。

英語ニュースサイト&デジタル英字新聞

英語ニュースサイトや英字新聞のデジタル版で、時事問題に絡めて英語を学ぶのも良い方法です。中には動画が観られたり音声も聴けたりするものもあって、「読む」と「聴く」の両面から学べるものもあります。
時事問題の情報を英語で読むことで、生きた英語表現を知ることができるでしょう。自分が知っている知識と連動させて読んだり聴いたりすれば、今まで知らなかった表現や単語が出てきても推測する訓練になります。
おすすめをいくつか挙げておきますので、興味があればチェックしてください。

Breaking News English
BBC Learning English
The Japan Times Alpha
News in Levels
NHK World-Japan

英語学習系アプリ

「App Store」や「Google Playストアにて学習系アプリが豊富に出てきている中で、英語学習系のものも豊富です。ビジネスの現場ですぐに使えるビジネス英会話フレーズを集めたものや、発音を採点できる発音練習プリ、ネイティブスピーカーによる発話のリスニングトレーニングなどさまざまな種類があります。
また、ビジネスを会議・出張・電話などのシーン別のレッスンや、技術・企画・営業などの職種別のレッスン、サービス業・製造業などの業種別のレッスンなどがアプリで可能です。

ほかにもTOEIC対策に特化したもの、TOEICの過去問題のポイントが解説されているものなど、実践的なアプリが揃っています。「TOEIC」「英語学習」などで検索してみてください。以下におすすめを挙げておきます。

ビジネス英会話 – 社会人の英語学習アプリ、リスニングにも対応
スタディサプリENGLISH – ビジネス英語・英会話
ビジネス英語
トレーニング TOEIC ® test
スタディサプリENGLISH – TOEIC®L&Rテスト対策 TOEIC®英語学習

まとめ

プロジェクトマネージャーに英語力が不要な場合と必要な場合があることを踏まえたうえで、英語力があったほうが良い理由を詳しく紹介しました。

IT業界全体としては業務がグローバル化する傾向は確実にあります。社内でアサインされるためや年収を上げるためにも、また有利に転職するためにも英語力を磨くことはプラスにつながるでしょう。ここでの情報も参考に、あなたも英語のレベルを位置付けたうえでブラッシュアップを検討しましょう。

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