エンジニアのメリットとは?さまざまな働き方を網羅して徹底解説!

エンジニアのメリットとは?さまざまな働き方を網羅して徹底解説!

近年のIT業界は成長が目覚ましい上に、長期化するIT人材不足もあってエンジニアは売手市場です。働く環境や報酬条件も一般職に比べて期待できるエンジニアとして働くことは、さまざまなメリットがあるでしょう。
今回の記事では転職を検討しているみなさんに向けて、転職先の職種として人気が高いエンジニアの働き方や、立場によって異なるメリットについてわかりやすく解説します。エンジニアへの転職に興味があるみなさんは、ぜひ参考にしてください。

そもそもエンジニアとは

まずは「エンジニア」とは何を意味するかを改めて確認し、その仕事を大きく分けた「上流工程」と「下流工程」の意味と、現代に想定できるエンジニアの働き方のパターンを解説します。

エンジニアの定義

エンジニア( engineer)とは日本語で「技術者」を意味します。語源は「engine」=エンジンを作る(扱う)人から来ていますが、工学に関連する技術をもつ職種全般を指します。
昔は「エンジニア」といえば車のエンジンをはじめとしたメカ=機械の専門技術者のイメージでした。しかしIT革命以降はITエンジニアを指すことが増え、最近では単に「エンジニア」と記載する場合は「ITエンジニア」を意味することが一般的です。

上流工程と下流工程

エンジニアの最も主たる仕事であるITシステムの開発プロセスは大きく「上流工程」と「下流工程」に分けられます。
上流工程の範囲はシステムの企画に始まり要件定義や基本設計、詳細設計までです。どのようなシステムを作るのかを決め、そのシステムで処理すべき要件を特定し、それをプログラミングに落とし込む設計書の作成までが上流工程です。
下流工程はプログラミングから実施、テスト、運用後の保守まで含みます。
具体的には上流から降りてきた詳細設計書に従ってプログラムを作成し、実際に動くようにコーディングやパラメータの設定を行い、単体・結合・総合テストを通して不具合(バグ)がなくなるまで修正してシステムを完成させることや、保守運用を行うことです。
上流工程はよりクリエイティブな業務です。一方、下流工程は指示書に沿って効率よく成果物を形にする、手を動かす業務です。
上流や下流という表現は、従来のシステム開発の基本手法である「ウォーターフォール型開発」に由来します。「ウォーターフォール」は開発プロセスを滝の流れに例えたものです。
最初から上流工程ができるエンジニアは皆無です。下流工程の実務経験を積み、要件定義や設計などの、より難易度が高い領域の勉強をして、上流工程に関われるようになります。

エンジニアの働き方

エンジニアとひと口にいっても、その働き方にはさまざまなバリエーションがあります。
一般職のように、正社員として働くエンジニアが多いですが、派遣会社にエンジニアとして登録する派遣社員エンジニアも存在します。
また、経験を積んでから会社を辞めてフリーランスとなるエンジニア、起業するエンジニアなどが主なバリエーションです。
また、エンジニアの技術に加えてコンサルティングのノウハウを身につけ、高額年収が得られるITコンサルタントとしてSIer系企業やコンサルティングファームに勤めるなどの、キャリアアップした働き方もあります。

エンジニア全般に共通するメリット

エンジニアにはさまざまなメリットがありますが、それにはエンジニア全般に共通するものと、働き方次第で得られる個別のメリットがあります。エンジニア全般に共通するのは以下4つのメリットです。
●継続的な売手市場で就職・転職がしやすい
●給与待遇が比較的よい
●人材価値を示しやすい
●独立しやすい
それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。

継続的な売手市場で就職・転職がしやすい

エンジニアの人材市場は継続的に売手市場です。それも最近の傾向ではIT企業だけではありません。DX(Digital Transformation)の進展で、一般企業の一部でIT部門を内製化する動きがあり、社内にIT人材を抱える企業があります。
また、コンサルティング業界ではDX需要の急増から、エンジニアであればコンサル経験不問で重宝されます。
このように幅広く需要があり、それは今後減ることは考えにくいので将来的に仕事に困るリスクは極めて低い職種です。
経済産業省によるエンジニアの不足状況の予測は2020年で30万人、2025年で36万人、2030年45万人から最大79万人不足するとなっており、今後の見通しはますます人材需要が高くなると考えて間違いありません。

給与待遇が比較的よい

前述のように就職・転職がしやすいエンジニアは、それだけではなく給与面でも待遇が比較的よいといえるでしょう。売手市場ゆえに企業も人材獲得競争の様相を呈しているからです。
労働環境や福利厚生、そして最もストレートな条件である給与面でインパクトを与えるために、従来よりも好条件の給与を提示する企業が多く見られます。

人材価値を示しやすい

エンジニアの仕事は「できる」「できない」がはっきりと第三者にわかる分野であり、スキルが可視化しやすい職業です。高いスキルや希少価値があるスキルを持っていると、自身の人材価値をアピールしやすくなります。
そうすれば先に述べたように就職・転職がしやすいのはもちろんとして、入社してから先も大きな案件や魅力的な案件に、アサインされやすいというメリットがあります。

独立や起業、副業がしやすい

エンジニアはフリーランスとしての独立や起業がしやすい職業といえるでしょう。それはリスクがあまり伴わないからです。技術職である上に設備投資や事務所確保の必要もなく、仕入れも在庫を抱える必要もなく、初期投資がほぼ不要となります。
もちろん、個人事業主として税務や社会保険関係を自分でしなくてはならないことや、自分で営業活動をする必要はあります。それでもクライアントと直接契約するので、会社員時代と同じような案件でも報酬は確実に増えます。
また、培った人脈やエージェントの活用、クラウドソーシングの活用などを駆使すれば、仕事がないという心配はほとんどないでしょう。
また、正社員として働きながらも副業として、知り合いやクラウドソーシングなどを通じて自分がやりたい案件に取り組むこともできます。
時間に余裕があれば、副業によってキャリアを広げると、報酬も得られる上に将来の転職活動の選考に有益となるでしょう。

正社員エンジニアのメリット

次に正社員として働くエンジニアのメリットを挙げておきましょう。これには自社開発企業(事業会社)と受託開発企業(コンサル・SIer)によっても多少異なる面はありますが、まず共通することは主に以下のとおりです。
●安定した収入が継続的に得られる
●社会保険や福利厚生があり税務も会社が代行(源泉徴収・年末調整)してくれる
●順当に業務をこなすことで昇給が期待できる
●社内で実績を作ることで転職の選考時のアピール材料になる
これらはいずれの企業に属しても、ある程度恩恵を受けられる項目です。ここからは自社開発企業(事業会社)と受託開発企業(コンサル・SIer)に分けてメリットを紹介していきましょう。

自社開発企業(事業会社)のエンジニアのメリット

Web系企業などに多い自社開発企業は収益性が高く、経営が順調な優良企業も多いのでさまざまなメリットがあります。クリエイティビティを重んじ、人材が良好なパフォーマンスを発揮できるよう、働く環境や給与体系に配慮しています。
自社開発企業(事業会社)のエンジニアの主なメリットとしてまず比較的高額収入が得られることが挙げられます。また、働く時間や場所、服装なども比較的自由に選択できる傾向があるので、柔軟な働き方がしやすいというのもメリットといえるでしょう。
一方で、高い技術力や専門性が求められるので、就職難易度は低くありません。

受託開発企業(コンサル・SIer)のエンジニアのメリット

受託開発企業(ITコンサルティングファーム・SIer)の場合は立場によってメリットが異なります。
エンジニアの経験はもちろん、プロジェクトのマネージャーも経験してITコンサルタントとしての立場で働くことができれば、IT業界でもトップクラスの年収が獲得できます
経済産業省の調査によれば、ITコンサルタントの平均年収はIT人材で最高の929万円です。1,000万円超えも夢ではありません。
ただしSIer企業の場合は下請け企業であればITコンサルタントのポストは存在しません。元請けの大手SIer企業に限定されます。
ITコンサルタントより低いポストの場合でも、コンサルティングファームは高額年収が期待できます。SIer企業の場合は、企業によるので一概にいえません。特に下請け企業の場合は、未だにグレーな企業も存在するので注意する必要があります。
参考:IT関連産業の給与等に関する実態調査結果|経済産業省

派遣社員エンジニアのメリット

派遣社員のエンジニアは、特定の企業に属すことなく紹介された派遣先で一定期間働き、また別のところに移ることを繰り返します。そんな派遣社員エンジニアとして働くメリットは、主に以下のようなものがあります。
●派遣先の選定に自分の希望を反映できる
●さまざまな分野のプロジェクトを経験できる
●未経験でもトライできる案件が多い
●派遣社員の中では報酬が高い
●さまざまな職場を経験できて多くの人と出会える
●派遣先に気に入られれば正社員登用される可能性がある
最大のメリットは企業が固定されないので幅広いキャリアを積みやすく、転職活動や独立する際に役だつことです。

起業およびフリーランスエンジニアのメリット

エンジニアが起業やフリーランスとして独立することが容易であることは、先に述べました。そして起業や独立をしてからの主なメリットは以下のとおりです。
●自分が進みたい方向に進める
●仕事の選択肢が多い
●時間や場所に拘束されない
●収益性が高い
個別に見ていきましょう。

自分が進みたい方向に進める

正社員や派遣社員の場合は、自分の希望通りの仕事ができるとはかぎりません。なかには興味が湧かない仕事や、やりたくない仕事もあるでしょう。
しかし起業エンジニアやフリーランスエンジニアは自分で仕事を選べます。もちろん、時には収入のためだけに手掛ける仕事もあるかもしれませんが、基本的には自分が進みたい方向に進むことができます。

仕事の選択肢が多い

起業エンジニアやフリーランスエンジニアが選べる仕事の選択肢は、膨大な数です。DXの進展によって、さらにその傾向は強まっています。
もちろん契約は双方の折り合いがついてこそ成立するものですが、他の分野に比べて選べる仕事のバリエーションが非常に多いのは間違いありません。

時間と場所に拘束されない

エンジニアの仕事は基本的にインターネット環境とPCがあれば、時間も場所もまったく拘束されません。
その2つが確保できれば、自宅でもカフェでも移動中の乗り物の中でも、問題なくできます。

収益性が高い

フリーランスエンジニアはほぼ純粋に技術で稼ぐ仕事です。設備投資はPCおよび周辺機器くらいで、事務所がなくてもできるので非常に収益性が高いといえるでしょう。
起業して会社組織にするとしても、一般の事業会社のような設備や仕入れは発生しません。人を雇うかどうかでも変わってきますが、最初のうちは一人でできるので、やはり会社としては収益性が高いといえます。
また、人を雇わなければならないほど忙しくなれば、それはそれで順調に収益が上がっている証拠です。

女性エンジニアのメリット

少し視点を変えて、現在増えつつある女性エンジニアとして働く以下の3つのメリットについて触れておきます。
●男女格差に悩まされない
●出産後も復帰しやすい
●ライフステージに応じて柔軟に働ける

男女格差に悩まされない

ひと昔前からはかなり改善されたとはいえ、未だ日本の企業社会では男女格差が存在する場合があります。そんな中でエンジニアの仕事の評価は、基本的に男女平等です。
成果物やパフォーマンスによるので、性別が給与額や昇給に影響することはありません。実際に男性と同等かそれ以上に稼ぎやすいから、技術を身につけてエンジニアになろうと考える女性も少なくないようです。
優れたシステムを開発したり、価値あるアプリを開発したりできれば明確に評価されるのがエンジニアの世界です。成果を出せば正当に評価してもらえます。

出産後も復帰しやすい

ハイスキルや得意領域のある女性エンジニアなら、出産で一旦仕事から離れても復帰しやすいでしょう。
エンジニアの世界では40代以上の女性も活躍しています。未経験で20代後半からエンジニアにトライしても間に合います。長期的なキャリアビジョンを描けるでしょう。

ライフステージに応じて柔軟に働ける

女性エンジニアは結婚や出産でライフスタイルが大きく変わっても、リモートワークやフレックスタイムを活用して、一般職よりも仕事との両立を目指しやすいでしょう。
週3日勤務や子どもが特定の年齢になるまで時短勤務が可能な企業や、出社の必要がまったくない企業もあります。時短勤務が前提での入社を認める企業も増えています
ベンチャー企業やスタートアップだけでなく、大手SIer企業でも、在宅ワークやリモートワークを推奨したり、サテライトオフィスを活用したりなどで、女性エンジニアに優しい環境を整備しているところがあります。
IT業界全体で女性の働き方をサポートしているので、IT業界に強い転職エージェントに相談して転職先企業を検討するのがおすすめです。

地方で働くエンジニアのメリット

最後に、IT企業が集まる都市部ではなく、地方で働くエンジニアのメリットについて紹介します。主なメリットは「都会生活のストレスから解放されQOLを向上できる」ことと「都市部以上に重宝される」ことです。
具体的に見ていきましょう。

都会生活のストレスから解放されQOLを向上できる

地方に暮らすということは自然環境に接する機会が多くなります。自然の中でアウトドアなどを楽しんだり子育てに励んだり、ペットを飼ったりなどは都市部に住んでいてはなかなか叶えられません。
都市生活のストレスから開放され、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)を向上できる機会となるでしょう。

都市部以上に重宝される

エンジニアは全国的に不足しているので、都市部においても非常に重宝されます。地方であればなおさらエンジニアの絶対数も少なく、都市部以上に重宝される傾向にあります。
エンジニアにとって地方で働くことはさまざまな案件で能力を活かし、キャリアの幅を広げるチャンスが増えるでしょう。

まとめ

エンジニアは共通して有するメリットと、その働き方などによって異なるメリットがあります。比較的働き方も柔軟で年収待遇もよく、キャリアアップや年収アップの可能性の高さなどのメリットがあります。
スキルを磨けば独立や転職もしやすくなり、望むキャリアの方向に進めます。未経験でエンジニアとして転職したいみなさんは、ここで紹介した情報を参考に、素敵な転職ビジョンを描いてください。

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