エンジニア留学で得られるプログラミング✖️英語W習得の優位性とは?

エンジニアの海外留学が、最近注目を集めています。日本国内のプログラミングスクールで学ぶよりも費用は掛かかりますが、それを超えるさまざまなメリットを感じてチャレンジする人が増えているのです。
この記事ではエンジニア留学を検討するみなさんの参考になるように、エンジニア留学で得られる具体的なメリットとデメリットを確認し、それを踏まえて英語でITやプログラミングを学ぶ意義を掘り下げてみます。

エンジニア留学とは?

まずは、エンジニア留学そのものの説明から始めましょう。これには大きく2通りあります。

●海外の大学でITやプログラミングを学ぶ
●海外のプログラミングスクールで学ぶ

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前者の場合は、例えばアメリカならSATなどの試験を受ける必要があったり、TOEFLやGMATなど厳しい入学条件があったりして少々ハードルが高くなります。もともと留学を志望していた学生でなければ、現実的ではありません。
後者はアメリカやカナダ、インドやフィリピンなどのプログラミングスクールで学ぶ方法です。
英語圏以外のエリアからの受講生を受け付け、それに対応する英語の授業も含めたカリキュラムが用意されているスクールを選びます。こちらは費用と時間さえクリアできれば、学生でも社会人でもチャレンジが可能です。
今回は後者の、海外のプログラミングスクールで学ぶエンジニア留学にフォーカスします。

エンジニア留学には人生を変える要素が詰まっている

マッキンゼー日本支社長を歴任した、マサチューセッツ工科大学博士であり「ビジネス・ブレークスルー大学」学長を務める経営コンサルタントの大前研一氏は、人生を変える3つの要素を指摘しています。
大前氏曰く、それは「時間配分」「住む場所」「付き合う人」の3つです。エンジニア留学には、これらがすべて含まれています。詳しく見ていきましょう。

時間配分:良好なリズムとスケジュール

生活の中での良好な時間配分は、行動だけでなく考え方を合理的に変えます。エンジニア留学は1日8時間程度のレッスンをバランスよく受講するので、基本的に良好な時間配分がベースです。
そのうえでオフの時間を自分なりにスケジュールを組んで有効に使うことで、効率がよい学び方を見につけることができるでしょう。

住む場所:異文化に触れて視野が広がる

エンジニア留学は、日本とは言語も文化背景も違う国での留学生活になります。異文化に触れながらの生活は、視野を広げることにつながるでしょう。

付き合う人:意識が高い仲間と切磋琢磨

周りの留学生、つまり自分と同じようにプログラミング学びに来ている、日本人も含む各国の人たちは、わざわざ海外まで来て英語とITを習得しようという、意識が高い人たちです。
それぞれが時間と費用を割いて一歩を踏み出し、目標に向かって歩んでいる人たちでもあります。優秀で感度が高い人たちといえるでしょう。
そういう人たちと触れ合い、切磋琢磨しながら学ぶことはモチベーションという言葉以上の意味を与えてくれるに違いありません。
このように、エンジニア留学には、大前氏のいう人生を変える3要素がすべて含まれているのです。
さらにいえば、他国の講師と多くの時間を過ごすことにもなります。彼らからスキルを学ぶと同時に違う文化圏の考え方に触れる体験は、今後のグローバル社会の中で役立つ貴重な経験となるでしょう。

エンジニア留学の具体的なメリット&デメリット

ここからはエンジニア留学で得られる、具体的なメリットとデメリットに目を向けてみましょう。まずはメリットからです。

語学レッスンを並行して受けられる

ITの授業と英語のレッスンの両方が用意されているスクールでは、それぞれが3時間ずつや4時間ずつなど、バランスよく学べます。
ITも語学のどちらもしっかりと学べるカリキュラムになっているので、積極的に学ぶ意志があれば、またとない好環境といえるでしょう。

就職や転職に有利

プログラミングを独学で習得しても、就職や転職活動時のアピールが伝わりにくいという現実があります。その点、日本国内のスクールであっても、体系立てて学んだ実績があれば、採用側にとってある程度の信用が生まれるでしょう。
さらに、留学によって海外で学んだ場合には、積極性や前向きさも伝わるに違いありません。そして、プログラミングだけでなく英語力も身につけていることにより、好条件で採用されるケースもあります。
さて、次は現実的なデメリットも知っておきましょう。

日本で学ぶよりも多くの費用がかかる

エンジニア留学の最大のデメリットは費用です。おおむね、日本のプログラミングスクールに比べて受講費用が高くなります。
そのうえ、渡航費用や滞在費も必要です。留学中は収入も見込めないので、充分な資金を準備しなければ留学の実行は難しいでしょう。

英語力次第では挫折するリスクがある

留学時に英語のレッスンがあるとはいえ、もともとある程度の英語力がなければ厳しいものがあります。中途半端な状態でチャレンジすると挫折してしまいがちです。
基本的には英語理解の補佐をしてくれるスタッフはいますが、英語がほとんど聞き取れない、話せないとなれば何も理解できなくて、精神的なダメージを受けるおそれもあります。
英語が苦手な人であれば、まずはある一定のレベルまで英語力を身につけてから、留学への行動を起こす方が賢明といえるでしょう。

プログラミングを英語で学ぶ意義と可能性

具体的なエンジニア留学のメリットは前述の通りですが、ここではもう一歩踏み込んで、英語でITやプログラミングを学ぶ意義とそれが持つ可能性について掘り下げてみましょう。

英語で学ぶプログラミングの学習効果

まずは英語でプログラミングを学ぶことでの「学習効果」について触れておきましょう。

理解のスピードが増す

プログラミング言語というものは、基本的に英単語と記号を羅列したものになります。
コードに頻出する英単語の中には、平易な中高生レベルの英語力で理解できるものもあれば、少々難しいものもあります。たとえばreturn、if、printなどの英単語であれば、どんなコードなのかがある程度想像できるでしょう。
しかし、array、null、fetchなどの英単語はいかがでしょうか。これらも先の英単語と同様に、プログラミング作業の中で、頻繁に出てくる英単語です。これらが書かれたコードが何を意味するかは、ちょっとイメージし難いのではないでしょうか。
実際にプログラミングにおいては、日本人にとって難しい英単語が用いられることが多々あります。英語に精通していれば、初見でのイメージ力や理解のスピードは、大いに変わってくるでしょう。
日本語に一旦翻訳してから理解するのではなく、普段から英語をベースにプログラミングを扱うようになれば、学習効率は確実に上がります。
もちろん、英語でプログラミングを扱うためには英語力の増強も必要でしょう。エンジニア留学では、そのための語学サポートが含まれているから価値があるのです。

質・量・鮮度すべてにおいて優れた情報にアクセス

最先端のITトレンドはいうまでもなく、アメリカから発信されます。だからこそ、英語でプログラミングを学べば、鮮度が高い良質な情報に数多く触れることができるのです。
IT業界では、情報の鮮度はかなり重要となります。しかし、情報を英語で取らなければ、鮮度の高い情報に触れるまでにはタイムラグがあることは否めません。
それらの最先端の情報や知識が日本語に翻訳されるまで、待つ必要があるからです。最新情報が日本語で読めるまでには、一般的に2〜3ヶ月待たなくてはならないといわれています。
IT産業の中心はGoogleやApple、FacebookなどのIT企業を生んだアメリカのシリコンバレーです。当然、最先端の技術に関してのディスカッションも論文も、SNSでの発信もすべて英語になります。
プログラミングの習得と併せて英語力も身につけ、リアルタイムで最新情報やトレンドの変化に触れることにより、エンジニアとしての知見が広がるのは間違いありません。

エラーへの対応力が格段に向上

プログラミングにエラーはつきものです。うまく作動しなかった場合にはエラーメッセージが表示されます。例えば下記のようなものです。

● too few arguments to function `xxx’
● parse error before ‘}’
● unterminated string or character constant
プログラミング学習を始めると、このようなエラーメッセージに度々出くわすことになります。
そしてエラーメッセージに関しては、コードのように英単語と記号の羅列ではなく、完全な英語の文章です。
それらのエラーメッセージがすらすらと理解できるようになれば、プログラミングの習得にかかる時間を、より短縮できるのは間違いありません。
また、インターネットでエラーの対処法を探すときの対処方法として、エラーメッセージをそのままコピーして検索するやり方があります。
しかし、日本語で解説されているページが見つかればいいのですが、現実的にはなかなか見つからないことも多いのです。一方、英語情報を対象に含めば、エラーの解決策が見つからないことはほとんどありません。
エンジニアの仕事はともすればコードを書く時間以上に、検索やエラーに対処するための時間の方が長くなるとの声も聞かれます。普段から英語でIT情報に触れておくことにより、それをしないエンジニアと格段に差をつけることが可能です。

英語ができるエンジニアの市場価値は高い

経済や産業のグローバル化は現在急速に進んでおり、日本も海外の人材を受け入れる方向へ進んでいます。そのため、今後日本のエンジニアにとってライバルとなるのは、海外からやって来る優秀なエンジニアとなるでしょう。
すでに2019年に改正入管法が施行され、来たる2024年までに最大で34.5万人の外国人労働力を受け入れることが決定しています。
つまり、ここは日本だからといって日本語だけで仕事をしていればいいのではなくなっていくのです。続々と海外から優秀な人材がやってきます。
日本の大手のIT企業でも、ITスキルがあれば日本語が使えなくても、人材としてどんどん受け入れる考え方が浸透しつつあるのは事実です。
さらには、受け入れだけではなく、海外へ向けてのグローバル展開を目指す日系企業が急速に増えつつあります。このような状況なので、ITスキルと英語力の両方を身につけた人材は、非常に市場価値が高いのは間違いありません。

オフショア開発に関わる道が開ける

「オフショア開発」とは、システムやソフトウェアの開発を、海外の企業や自社の海外法人に委託する開発スタイルです。日本のIT企業の約半数がこの開発方法を取り入れているといわれています。
そして、オフショア開発が増加していることにより、海外の開発者と日本企業の架け橋となる「ブリッジSE」が重要になってきているのです。
オフショア開発では、プロジェクト規模の大きさによって大幅なコストダウンの可能性が生まれます。
しかし、単に費用削減を狙ったオフショア開発は、期待はずれの結果になったり、人員の定着率の低さから事業継続が困難になったりしがちです。オフショア開発を活用したのにも関わらず、失敗に終わる日本企業もたくさんあります。
その主な原因は、言語や文化、商いの習慣も異なる現地の開発者とのコミュニケーション不足と考えられるのです。そこで、その障壁を乗り越えるためのブリッジSEが脚光を浴びるようになったのです。
しかし、ブリッジSEはIT情報を英語で理解する必要があります。なぜなら、海外のエンジニアとのやり取りにおいて、英語でIT情報を理解してないと解釈の齟齬が生まれるおそれがあるからです。
日本語でプログラミングを学んだ人は、英語でIT情報を理解することができません。エンジニア留学により英語でプログラミングを学んだ人材こそ、ブリッジSEに代表されるグローバルな活躍への道が開かれることでしょう。

外資系企業を含めて就職先の選択肢が広がる

ブリッジSEのみならず、プログラミングと英語の両方ができる人材とプログラミングだけができる人材とでは、就職先の選択肢の幅に大きい差があります。
ある程度の規模を持つ企業になると、海外のエンジニアとも連携する機会が多いでしょう。そこで、選考に英語力という条件が設けられている場合も少なくありません。
エンジニア留学によって、日本企業に対して就職先として検討できる幅が広がり、さらにいえば外資系企業も視野に入れられるのです。外資系企業はIT
関連の求人ではなくとも、英語が話せることは前提に近い条件になります。
ましてや専門性が高い分野であるIT関連になると、専門分野を英語で理解できるという人材は極めて少なくなり、希少価値が増すのです。
また、ずばり海外で就職することを希望する場合にも、エンジニア留学の経験は有利に働くことでしょう。

まとめ

エンジニア留学について、さまざまな角度からご紹介しました。費用の工面やや時間の都合をつけるためには、苦労することも多いでしょう。しかし、そこから得られるものは非常に大きいことが魅力です。
とはいえ、費用と時間を掛けたのに挫折してしまうなら、勿体無いことになります。英語の基本レベルが心配な場合は、まずそこからクリアしなければなりません。
興味があるみなさんは、ここでの情報を参考にしながらエンジニア留学を検討してみてはいかがでしょうか。

Talisman編集部

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