書類選考を通過すると、いよいよ面接です。面接官とのやりとりが重要なのは言うまでもありません。
しかし、面接は面接会場の扉を開いたときではなく、その前から始まっています。心にゆとりを持って面接に臨むためには、時間にもゆとりが必要です。
面接の何分前に会場に到着して、何をしておくべきなのかを確認していきましょう。
また、近ごろ増えているWeb面接の事前準備についても説明します。
目次
面接の遅刻は厳禁、早すぎもNG
社会人にとって、遅刻はあるまじきことです。就業規則に違反する行為であり、減給などの処分を受けることもあります。取引先との面会はもちろん、始業時間や社内の会議でも時間は守らなければなりません。
なぜ、遅刻はいけないのでしょうか。それは、相手の時間を奪うからです。そして、それまでに築いた信用を失うことにつながります。
当然のことながら、転職の面接でも遅刻は厳禁です。書類選考を通過して面接にこぎつけたとしても、遅刻してしまうと採用は遠のくでしょう。面接の時間を守れない人に、大事な仕事は任せられません。
しかし、約束の時間より早すぎるのも失格です。面接官の仕事を中断させかねませんし、面接会場の準備がまだ整っていないかもしれません。相手の都合を考えない行動は、マナー違反なのです。
面接に臨むとき、遅すぎも早すぎもしない、ちょうどいい時間というものがあります。適切な時間を知って、面接に全力を尽くせれば、採用へと近づくはずです。
面接の何分前に到着すべきか
面接会場への到着は、5〜10分前が目安です。建物の規模や受付の有無によって異なるちょうどいい到着時間を確認していきます。
大規模なオフィスビル
さまざまな企業が入居している大規模なオフィスビルでは、セキュリティゲートが設けられ、入館手続きをしなければならないことがあります。また、エレベーターでの移動に時間がかかることもあるはずです。15分前にはビルの入口に到着して、フロア案内板で面接を受ける会社や面接会場の位置を確認しましょう。
中小規模の複合ビル、小規模の自社ビル
入館手続きの必要ない中小規模の複合ビル、ひとつの会社だけが入居している小規模の自社ビルなら、面接の10分ほど前に到着できればいいでしょう。
ただし、総合受付を通過してから各フロアへと移動しなければならない場合は、もう少し早めの到着を心がけると安心です。
逆に、ビルを入るとすぐの位置が会社の入口である場合は、5分ほど前の到着でもかまいません。
会社の入口・受付
建物の規模に関わらず、面接の5分前には会社の入口へと到着していたいものです。
有人の受付では受付スタッフを通して、無人の受付では内線やタッチパネル式の受付システムで、面接の担当者に連絡を入れます。受付がない会社では、入口付近のスタッフに声をかけて取り次ぎをお願いしましょう。
最寄り駅
最寄り駅への到着は、面接の30分〜1時間前が目安です。
面接会場への到着は早すぎても悪印象を与えかねませんが、最寄り駅には早めに到着したほうが、心にゆとりが生まれます。もしはじめて訪れる場所なら、道に迷う可能性を考えて、最寄り駅に着いたら、まず面接会場へと向かい、所在地を確認しておきましょう。
遅刻しそうなときの対処法
面接に遅刻は厳禁です。とはいえ、どれだけ注意を払っても遅刻を免れないこともあります。基本的な対処法は、面接の時間に遅れると判断したら、その時点で担当者へ電話して理由と状況を正直に話すことです。
交通機関の遅延
面接の1時間前に最寄り駅へと到着するように行動していたとしても、トラブルに巻き込まれることがあります。電車やバスの遅延や交通渋滞などで身動きが取れなくなったときは、すぐに担当者へ電話して、お詫びをしたうえで簡潔に事情を説明しましょう。
運転再開の見込みや面接会場への到着予定時間がわかれば、それも伝えること。
それから、担当者の指示を仰ぎましょう。場合によっては、時間や日にちを変更してもらえるかもしれません。
また、遅刻しないまでも到着が面接時間ギリギリになりそうなときは、やはり事前に連絡すること。
面接官の心証を悪くしないためだけではなく、時間管理や危機管理のスキルを判断される可能性があるからです。
体調不良
社会人にとっては、体調管理もまた仕事のうちといわれます。しかし、どれだけ気をつけていても体調不良に見舞われることもあるでしょう。
もし、それが面接当日だったとしたら、すぐに担当者へ連絡しなければなりません。体調不良によって遅刻しそうなこと、到着予定時間を伝えましょう。
外出ができないほど体調がすぐれないときにも、もちろん連絡が必要です。
また、面接日の前から体調が悪く、面接が難しい場合は、前日までに連絡して、お詫びをしたうえで日時を変更できるかどうかを相談してみましょう。
早すぎたときの対処法
ビジネスで早めの行動は歓迎されるものですが、早すぎる行動は遅刻と同じく、相手に悪印象を与えてしまいます。
遅刻しないために早めに行動して、面接会場に早く着きすぎたときは、時間を調整するしかありません。
大規模なオフィスビルならロビーで、中小規模の複合ビルならエントランスホールやテナントの飲食店などで、あるいは面接会場や最寄り駅の周辺にある商業施設やカフェなどで時間を調整します。
履歴書や職務経歴書などの応募書類や身だしなみのチェック、面接のシミュレーションなど、最終準備をしながら、面接の時間を待ちましょう。
前日までに準備すべきこと
遅すぎず、早すぎない適切な時間に面接会場に到着するためには、前日までの準備が重要です。
まず、面接会場までの交通手段を調べること。
電車やバスの時刻表のほか、乗り換えや運行状況を確認しておきましょう。
また、交通手段は複数の選択肢を用意しておけば、もし事故や渋滞に巻き込まれたときにも安心です。
次に、最寄り駅から面接会場までの経路も調べなければなりません。
徒歩なのか、バスやタクシーに乗るのか、どれくらいの所要時間を見込めばいいのかを確認しましょう。
もうひとつチェックしたいのが、最寄り駅や面接会場の周辺の商業施設やカフェです。
早く到着したときに時間調整できる場所を知っておくと、面接当日に困りません。
念のため、経路や周辺マップ、担当者の連絡先は印刷したものを用意しましょう。バッテリー切れや電波状態によってスマートフォンやタブレットが使えないこともあるからです。
Web面接(オンライン面接)のルール
近年増えつつあったWeb面接が、新型コロナウイルスのあおりを受けて、さらに急増しています。
Web面接は、面接会場までの移動がないぶん、遅刻や早く到着しすぎたときの時間調整の心配はありません。
しかし、Web面接には対面の面接にはない不測の事態が起こる可能性があります。
それは、通信障害。
面接の時間になって、いざ接続しようとするとつながらない、あるいは面接の途中で通信が途絶えてしまうという事態は避けなければなりません。そのためには、念入りな準備が必要です。面接の何分前に何をすべきなのかを見ていきましょう。
前日までに、パソコンやインターネット回線、Web面接ツールのセッティングを済ませます。
カメラやマイクの状態だけではなく、背景の写り込み、雑音なども確認しましょう。利用したことのない面接ツールを使うときは、事前にテスト接続しておきたいところです。
当日は、面接の30分前にはWeb環境の再確認をして、10分前には必要な書類をそろえ、身だしなみを整えて、パソコンの前に控えます。いつ面接が始まってもいいように、面接会場にいるような気持ちで、開始時間を待ちましょう。
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