転職を検討している人の中には、年収の高さやグローバルな舞台に憧れて、外資系企業を視野に入れている人も多いのではないでしょうか。
しかしながら日系企業でしか働いた経験のない人にとって、外資系の仕事は具体的にはどのようなものか不安に感じることもあることでしょう。
この記事では、外資系企業の仕事に関して、日系企業との違いをふまえて分りやすく解説します。外資系企業への転職活動を検討しているみなさんは、ぜひ参考にしてください。
目次
外資系の仕事と日系の違いを知ろう
外資系企業と日系企業では、仕事に関する考え方や評価の仕方など、さまざまな違いがあります。ここでは違いの主な部分を分かりやすく解説しましょう。
組織と個の関係性の違い
日系企業の多くは、個人は組織のためにあるという考え方をベースにしています。
例を挙げれば、メーカーなどの売上の締め日などに、部署の全員で残業をしてでも乗り切ろうという風潮がある一部の企業などです。
外資系企業はどうかといえば、一人ひとりの役割分担が明確であり、各社員たちは自らのタスクを、責任を持って遂行します。よって、全員で残業という発想自体がありません。
個人と組織の力関係も、日系企業は組織が圧倒的に強い立場にあります。外資系では対等とまではいかずとも、お互いにメリットを与え合える関係性に雇用契約の価値を見出すものです。
また、日系企業は組織や序列を重視するあまり、何かを決めるときに時間がかかり過ぎることが多いのではないでしょうか。
外資系企業では各人にある程度の裁量権を持たせており、自身で判断して進めていけるので比較的スピーディにことが進みます。
上下関係の違い
日系企業では、昔ほどではないにせよ上下関係にはおおむね厳しいものです。
外資系企業は上司との関係も割とフランクで、相談もしやすい環境が一般的であり、若い社員も自主的にさまざまなことへの挑戦ができます。
評価の基準の違い
外資系企業は成果主義、実力主義と世間でいわれている通り、評価や査定の基準はただただ成果です。
もちろん日系企業にとっても成果は大事ですが、それがすべてを決めるわけではありません。社内キャリアや勤務態度などの、成果以外の要素も多く絡んでの総合評価となります。
努力の成果が報酬やポジションに反映する度合いは、外資系に比べて遥かに低いといえるでしょう。
オンとオフのめりはり
日系企業では昔はプライベートを犠牲にしてでも、企業のために尽くすのが美徳とされました。その名残がある企業も、まだまだあるようです。
オンとオフの境目が曖昧な職場もいまだに多いでしょう。外資系企業ではオンとオフは峻別されます。有給休暇取得率が管理職も含めて高いのも、日系企業との違いの表れでしょう。
呑み会などの誘いを断るのに、とりたてて躊躇する風潮も見られません。誰もが公私の区別を弁えているからです。
雇用に対する考え方の違い
日系企業において終身雇用の考え方は時代の流れとともに減少してきましたが、決してゼロになったわけではありません。
外資系企業にはそもそもそういった概念は存在しておらず、転職は当たり前のことです。自身のキャリアアップにともなって、職場を転々と移っていきます。
例外はあるにせよ、そういう文化背景の外資系企業は、一般的に福利厚生や退職金制度とは縁遠い世界です。
また、採用に関しても必要な人材を即戦力で確保する、積極的な中途採用による職種別採用が基本となっています。
新卒を積極的に総合職として採用し、さまざまな職種に異動させることがある日系企業とは大きな違いがあるのです。
時間外労働に対する価値観
日系企業では残業をすると評価されることもありますが、外資系企業は真逆です。そもそも残業や休日出勤の文化がありません。
残業するとネガティブに捉えられ、むしろ自己管理能力に問題があるとされて評価が下がる場合があるくらいです。各人がセルフマネジメントによって効率を高め、合理的に働くことが重視されます。
また、外資系はフレックスタイム制やリモートワークを、日系企業よりも早くから活用してきました。時間や場所の制約を受けない、柔軟な働き方が進んでいるのです。
外資系企業における人材ニーズがある仕事
外資系企業の人材ニーズがある職種を、ここでは業界も含めてより具体的に紹介していきましょう。
まず外資系の中で転職希望者にとって、人気を二分するといえるのがIT業界と金融業界です。
IT業界の人材ニーズ
あえて順位をつけるなら、デジタル関連のテクノロジーが今後ますます社会から求められる背景により、IT業界が最も人気が高いといえるでしょう。
充分人気がある金融業界からですら、IT業界に転職するケースも多いことからも、IT業界の人気の高さが分ります。
マネージャーやディレクタークラスの人材ニーズが旺盛
現在このIT業界でもっとも求められている人材としては、マネージャーやディレクタークラスのポジションになります。
それもスタートアップ企業、とりわけ今後が期待できるユニコーン企業となるような企業からの好条件の求人が増えているようです。
とりわけ、IT企業でエグゼクティブ層にいる優秀な人材に関しては、コロナ禍が陰を落とす経済環境下でも継続して人材ニーズが高く、待遇もかなり良いといえるでしょう。
日系IT企業のエグゼクティブのみなさんにとっては、転職を検討するのに絶好のタイミングではないでしょうか。
エグゼクティブとまでいかなくとも、ITスキルをベースに持ち営業スキルやビジネススキル、マーケティングスキルがあるような人材は、転職先の選択肢も多いと考えられます。
ITエンジニアの人材ニーズの現状
ITエンジニアに関しては、そもそも慢性的人材不足なので転職先の選択肢は豊富です。その中でITエンジニアのリーダー以上のクラスも求人が豊富にあります。
ただし、よりよい条件を望むためには、ITスキルにプラスできるほかのスキルを磨く事で、選択肢はよりいっそう広がるといえるでしょう。
金融業界の人材ニーズ
金融業界においても、マネージャークラス以上の金融スペシャリストのニーズが増えているようです。
また、金融業界の中においても多様・高度・複雑化する金融商品が増えているたことやフィンテックの台頭などの背景があります。
金融スペシャリストにも、IITスキルの理解が求められる時代だということです。
金融に関する知見と併せてITに関する知見を持つことが、この業界でよいポジションを獲得できるプライオリティになるでしょう。
まとめ
外資系企業の仕事内容について、日系企業との違いを交えて解説しました。基本的な文化や価値観の違いを理解しておけば、外資系とて何も恐れる必要はありません。
転職を考えているみなさんは、転職者に人気が高く実際に人材ニーズもあるIT業界や金融業界を検討してみてはいかがでしょうか。
現在募集中の求人を探す
タリスマンに転職相談をする
