面接で趣味を訊かれたらチャンス!自己PRできる方法と回答例まとめ

面接で趣味を訊かれたらチャンス!自己PRできる方法と回答例まとめ

転職活動の面接で、選考担当者から趣味や特技を訊かれることがよくありますよね。そこで特に重要な質問とは思わないで、適当に答えることもあるでしょう。

しかし実はこの質問こそ、あなたの長所をアピールするチャンスです。それを適当に流すと、チャンスをみすみす手放してしまうことも。この記事では、担当者が面接で趣味や特技について尋ねる真意から紐解き、回答を通してあなたの長所をアピールできる答え方について、回答例も交えて分かりやすく解説していきます。転職活動に励んでいるみなさんは、ぜひ参考にしてください。

選考担当者が趣味を尋ねる真意を理解しておこう

まずは、選考担当者が趣味の質問を通して、何を知りたいと考えているのかについて掘り下げておきましょう。

人柄

面接で担当者が趣味を訪ねる際に知りたいのは、応募書類に記載された内容や、面接での基本的な質問に対する回答だけでは分からない、あなたの人柄です。

趣味はその人のプライベートの興味を物語ります。どのような趣味にどれくらい熱中しているのか、仕事との関係性はあるのかないのかなどを見極めようとします。たとえば、楽器が趣味でバンドを組んでいるなら「表現力がある人なのだろう」とか、バスケットボールを学生時代の仲間とやっているなら「チームワークを重んじる人だろう」などの印象を抱くでしょう。

また、若々しい人が少し意外に歴史小説好きの読書家なら「先人の経験値を大切にして未来を考える人だろう」などとポジティブな印象を残すこともあります。場合によっては選考担当者と同じ趣味や、そうでなくとも担当者が大いに興味を湧かせて掘り下げた質問を重ね、話題が盛り上がることもありえます。いずれにしても、趣味の内容についてしっかり答えた方がプラスを生む可能性があります。

企業との相性

応募先企業に入社できたとして、あなたが活躍するためには企業風土や社員に共通する価値観などになじむことも大切です。そういう面での相性を見るためにも、学歴や職歴とは角度の違った趣味についての質問をされることもあるでしょう。

例えばチームワークを重んじる社風の企業であれば、候補者がラグビーやホッケーなどのチームプレーが大切なスポーツが趣味の候補者なら親和性が高いと思われます。個人の裁量を重んじる職場であれば、DIYや料理などの自主能動的な趣味がある人ならなじめるかもしれません。

あるいは仕事でストレスが溜まった場合も、ほかで適度にストレスが解消できるものを持っているかどうかという面も見られています。これは、充実した趣味があるとワークライフバランスが良好になり、業務にも良い意味で反映されると考えられるためです。

業務以外のスキル

趣味の話をすることによって、どのような知見を深めてきたのか、どのようなスキルを磨いてきたのかなども見られるでしょう。囲碁や将棋、釣りなどの趣味では「集中力の高さ」をアピールすることができます。

もちろん、とりたてて業務に直結するスキルである必要はありません。長く続けてきた趣味があれば、地道な努力や忍耐力がある人などの印象を与えられることでしょう。

コミュニケーション能力

趣味というあえてくだけた話題を用いて、会話のキャッチボールがうまくできるかどうかというコミュニケーション能力もチェックされています。

また、仕事一辺倒ではなくほかの分野の視野も持っているのか、知的好奇心は旺盛かどうかなどの人間としても幅も見られるでしょう。経済界や産業界は今や変化が激しく、またグローバル化をたどっているので、情報のアップデートは欠かせません。趣味の部分でも安住せずに情報をアップデートしている印象を与えれば、プラスになるでしょう。

回答する趣味をどのように選ぶべきか?

趣味や特技についての質問への答えが、直接採否の評価に結びつくことはあまりないでしょう。しかし、限られた時間でのやり取りなので、選考担当者にできるかぎり好印象を残せるような回答を準備しておきたいですよね。ましてや趣味の回答機会は、あなたの長所をアピールできる絶好のチャンスとなります。

「特にありません」などという答えはせっかくのチャンスを活かさずもったいないうえに、悪くすると「面白みのない人だ」などと厳しい評価を受けるリスクもあります。以下のポイントを考慮して、答える趣味を選んでおきましょう。

長所を最も表現できる本当に得意なもの

打ち込んでいる趣味がある人にとっては、趣味や特技に関する質問意図に対して、適切に応える方法は難しくありません。本当に得意なことや好きなものを選んで話せばそれでよいです。人より自信を持って話せる趣味がある人や、現在まさに熱中している趣味がある人は、選考担当者の質問に対して答えに窮することもありません。楽しげに語る様子はプラスに評価してもらえるでしょう。

心から好きなものや深く語れるもの

それほどの趣味はない人はダメなのかといえば、決してそんなことはありません。得意ではなくとも、その趣味が心から大好きだという人も多いことでしょう。自然に答えられる本当に好きな内容をありのまま話せば、生き生きしたプラスの印象につながります。もちろん、その趣味に関して深く語れる内容があれば、なおよいのは間違いありません。

選考担当者が質問しやすいもの

趣味を尋ねられた場合に、その答えに対して選考担当者が質問しやすいものや興味を惹きそうなものがあれば、必ずアピールしましょう。

例えば乗馬やスカイダイビングやヨットなどの珍しい趣味があれば、まず盛り上がるのではないでしょうか。油彩画や日本画が趣味であれば、今までどういうものを描いてきたのか、描くときのコツは何か、これからはどんなものを描くのか、一枚にどれくらい時間をかけて描くのかなどの多くの質問が引き出せるかもしれません。

仕事に役立つもの

仕事に役立ちそうな趣味や特技であれば、優先的にアピールしましょう。

「読書が趣味でさまざまな分野の書籍を読んできました。未知の分野の知識を得ることに喜びを感じます」

これなら、知的好奇心が仕事に活かされるような印象を与えます。

「料理が趣味です。1週間単位で献立を考え、栄養バランスも考慮しつつ食材を無駄なく使い切るように工夫するのが楽しいのです」

こんな回答なら、計画性があるビジネスパーソン像が浮かぶでしょう。

「フットサルを長い間やってきました。ここ3年ほどはリーダーの立場なので、練習やゲームを通して、チームワークの形成に自信が持てるようになりました」

こういう人なら、マネジメントの資質を担当者に感じさせるのではないでしょうか。

以上のような回答をすれば、担当者に良い印象を残せる可能性が高まります。ただし、実際のエピソードがなければおそらく見抜かれるので、その場合は無理に語るのはやめておきましょう。

趣味を答える際のポイント

面接で趣味の質問に答える際は、趣味の説明に終始するのではなくあなたをアピールしましょう。その際の、答え方のポイントを解説します。

興味を抱いたきっかけや理由を伝えよう

まずはなぜ、その趣味に心惹かれるのかを、明確に伝えられるようにしましょう。なんとなくでは、淡白に思われてマイナスの印象になります。企業の志望動機がなんとなくであれば、仕事に対する熱意がまったく無いと思われることと同じです。

その趣味に興味を抱いたきっかけや、これまでの人生や価値観にどう影響しているかについても真摯に語ることが有効です。
あなたが趣味に没頭している姿を選考担当者がイメージしやすくなり、あなたの人柄が伝わるでしょう。

面接用に偽りの趣味を語ってはダメ

回答する趣味を考える際に話題性やインパクトがあるとたしかに効果的ですが、それが本当の趣味ではないとすればあなたの本来持っている長所が伝わりません。

選考担当者はその人が本当に情熱を傾けている趣味なのかどうか、話す様子や内容の浅薄ですぐに見抜いてしまいます。担当者がもしも同じ趣味を持っていた場合は、突っ込んだ質問の受け答え方ですぐにメッキがはがれ、ネガティブな印象しか与えません。偽りの趣味は語らないようにしましょう。

熱を帯びたがゆえに長くなりすぎてはダメ

面接に要する時間は限られています。選考担当者にとって趣味や特技についての質問はあくまでメインではなく、補佐的な位置付けになります。
答えに興味を持ってもらい、話題が盛り上がったとしても、夢中になり度を超えて語り過ぎてしまうことは厳に慎みましょう。
選考担当者が本当に尋ねたい質問に当てる時間が少なくなれば、それは本末転倒です。面接全体の時間をできるだけ考慮して、簡潔に話すように心がけましょう。

趣味で長所をアピールする答え方と回答例

あなたが持っている創造力、想像力、感性、計画性、協調性などをアピールできるような回答を組み立てる答え方を解説し、回答例も紹介します。

PREP法を使ってみよう!

ビジネスシーンでよく使われる「PREP法」という文章構成メソッドがあります。簡潔で説得力のある文章を作るためのフレームワークであり、ビジネス文書やプレゼンテーションに用いると効果的です。

これを今回の、面接時における趣味の答え方に応用しましょう。この方法をマスターすると、転職活動でいえば趣味の答え方以外にも、「志望動機」「転職理由」「得意科目」などにも応用できます。

PREP法とは以下の4つのフェーズの頭文字です。

P=Point:結論
R=Reason:理由・根拠
E=Example:具体例・裏付け
P=Point:結論

各フェーズを解説しておきましょう。

【Point:結論】
まず結論として「私の趣味は〇〇〇〇です」と宣言します。

【Reason:理由・根拠】
次にその趣味を始めた理由やきっかけで、根拠を示します。「小学生の頃に観たある映画で感銘を受けたのは、興味を持ち始めるきっかけでした」

【Example:具体例・裏付け】
続いて具体的な事例や経験、経験を通しての持論などを挙げます。「中学高校、そして大学でもクラブ活動で〇〇〇〇に励み、現在も社会人サークルに参加して月に2回は楽しんでいます」

【Point:結論】
理由と具体例で信ぴょう性を持たせたところで、ふたたび結論を述べます。面接でのアピールを意識した場合に、ここではその趣味を仕事に紐づけるような締めくくりにしましょう。「長年の〇〇〇〇に打ち込んだ経験を通して培った状況判断力や決定力を、ぜひとも御社の〇〇〇〇〇部門の仕事に活かしたいと望んでおります」

長所をアピールする回答例

PREP法を応用して、趣味によってあなたの長所をアピールする回答例を以下の5種類の趣味にて紹介します。

  • 料理
  • 囲碁
  • キャンプ
  • 釣り
  • 楽器演奏

回答例1:料理

【結論】
私の趣味は料理です。
【理由・根拠】
料理番組を観ている中で、料理は想像力をフルに働かせるものであることを知り、興味を抱いて5年前から始めました。
【具体例・裏付け】
月に一度は料理仲間で集まって、お互いの新しいレシピを紹介しあったり、実際に皆で作ってみたりして、研鑽に余念がありません。
【結論】
料理経験を通して得た着想や細部へのこだわりを、御社の企画部門で活かしたいと願っています。

回答例2:囲碁

【結論】
私の十年来の趣味は囲碁です。
【理由・根拠】
囲碁は効率を争う合理性のゲームであると、プロ棋士の言葉で知ったことが興味の原点でした。
【具体例・裏付け】
先を読みながらひとつ一つの石を使って自分の陣地を作って行く中での、対戦相手との駆け引きは石を通した対話でもあり、囲碁の醍醐味です。
【結論】
碁盤を前に磨き続けてきた集中力と洞察力を活かして、御社の〇〇プロジェクトに貢献したいと考えております。

回答例3:キャンプ

【結論】
私の趣味はキャンプです。
【理由・根拠】
友人たちに誘われて初めて行ったキャンプにて、非日常の自然の中に身を置く開放感と、友人たちの普段とは違う一切飾らない素朴な一面が見られことに感銘を受けました。
【具体例・裏付け】
キャンプではささいなことに喜び、真摯に語り合うなどの深いコミュニケーションを経験できてとても得るものがあります。
【結論】
キャンプを通して育んだ真摯に環境や人と向き合う精神を、御社の人事開発の仕事で役立てたいと思っております。

回答例4:釣り

【結論】
私の趣味は釣りです。
【理由・根拠】
父親が釣りを大好きだったので、子供の頃に私も連れられてよく行きました。
最初は辛気臭いなと思いながら行っていたのですが、次第に釣れる事もあればまったく釣れないこともあるのが釣りの面白さだと分かるようになり、もう7、8年続けています。
【具体例・裏付け】
釣れないときは悔しい思いを味わい、それでも釣りたくて小さい針を使ったり細い糸を使ったり餌を変えてみたりなどの試行錯誤を重ねるところに、釣りの面白さがあります。
【結論】
釣りを通じて鍛えた、結果がすぐに出なくともめげないで工夫し挑戦する精神を、御社の新規開拓部門で発揮できると確信しています。

回答例5:楽器演奏

【結論】
私の高校時代からの趣味はエレクトリックベースの演奏です。
【理由・根拠】
友人と初めて行った世界的なロックバンドのコンサートで、彼らの素晴らしい演奏を目の当たりにしました。特にベースの迫力に感動したのが、自分でベースを弾き始めるきっかけです。
【具体例・裏付け】
現在も社会人バンドの活動を続けています。ベースは目立たないかもしれませんが、音全体の基盤として常に正確にビートを紡ぎ出し続け、その中で楽曲の起承転結の流れを底流で支える核ともいうべき楽器です。
【結論】
エレクトリックベースの演奏で培った持続力や、常に全体を俯瞰する注意力などを、御社のマーケティングリサーチ部門で発揮したいと思っております。

これといった趣味がない場合の対応

中にはこれといった趣味や特技がなくて、答え方に困っている方もいるかもしれません。でも大丈夫です。ここで紹介する対応で臨んでください。

過去に感銘したものをピックアップし掘り下げておこう

とにかく「趣味は特にありません」と答えるのは避けましょう。読書や映画鑑賞、演劇鑑賞や音楽鑑賞など、誰しも経験できるものでよいから、選びましょう。

ただし、単に「読書」「映画観賞」「音楽鑑賞」などと答えるだけではアピールにはならず不充分で、印象も残りません。内容を具体的に掘り下げて語ることで真実味が出て、選考担当者の興味を惹くことができる可能性が高まります。

例えば、読書を趣味として答える場合は、特に感銘を受けたいくつかの作品に関する深い感想を簡潔に語れるようにしましょう。あるいは尊敬する作家に関する考察でも悪くありません。映画でも同様に、名作や対策に関する感想や映画監督に対する考察などを用意しておくのです。音楽なら感銘を受けたアルバムやアーティストに関する、掘り下げた意見を述べられるようにしておけばよいでしょう。

どうしても浮かばないならコンサルタントに相談して解決

また、どうしてもしっくりといくものを選べない場合は、転職エージェントのコンサルタントに相談してみると、よいヒントがもらえる可能性があります。転職エージェントのコンサルタントは、面接を含めて選考に関する対策のスペシャリストです。趣味に迷う場合に関しても、プロならではの切り口によるアドバイスにより、思わぬよい対応策を引き出すかもしれません。

私たちTalismanのコンサルタントも、ユーザーのみなさんの迷いや悩みに寄り添ってサポートを行っています。答え方に迷う場合は、まずご相談ください。

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まとめ

転職活動の面接で趣味や特技を訊かれたときこそチャンスと捉えて、戦略的にあなたの長所をアピールできる答え方について解説しました。
趣味がしっかりあるひとはもちろん、特にないひとでもここで紹介したやり方で対応策を決めてください。そしてPREP法によって、効果的なアピールができるように準備をしておきましょう。

Talisman編集部

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