キャリアプランを相談したい!その相談先と準備するべき4つの項目

キャリアプランを相談したい!その相談先と準備するべき4つの項目

転職を考えている人は「自分に本当に向いている仕事は何か」「自分のどこを伸ばすのが将来にとってよいのか」などのキャリアプランの悩みや迷いに、向き合う場合が多いでしょう。そんな時に相談できる公的および民間の相談場所があります。
今回の記事ではキャリアプランに悩んでいる際に相談できる場所と、相談をスムーズに進めるために前もって準備しておくべきことを紹介します。これから本格的に転職に向けて活動するみなさんは、ぜひ参考にしてください。

キャリアプランの相談とは

「キャリア」とは仕事の経歴のことで「キャリアプラン」とは、将来のキャリアの目標に向けて、職業能力を身に付ける「キャリア形成」の計画です。
キャリアプランの相談とは、キャリアの専門家によるキャリアカウンセリングキャリアコンサルティングを指します。
キャリア形成に関する知識を持つキャリアコンサルタントやキャリアアドバイザーは、キャリア選択やスキル開発に関しての相談のスペシャリストです。
「これまでのキャリアを活かしてステップアップするにはどうすればいいか」「適職は何か」などのさまざまな相談に応じ、相談者のキャリア形成を専門家の立場からサポートします。
そんなキャリアプランの相談先には、公的なものと民間のものがあります。それぞれを見ていきましょう。

キャリアプランの公的な相談先

キャリアプランの公的な相談としては、ジョブ・カード制度を活用したキャリアコンサルティングがあります。
ジョブ・カード制度とは「生涯を通じたキャリアプランニング」と「職業能力証明」の機能を持ったツール「ジョブ・カード」を、個人のキャリアアップや転職を促進することを目的として、求職活動や職業能力開発などで活用する制度です。
厚生労働省が運営する「キャリア形成サポートセンター」にて、在職者を対象に、ジョブ・カードを活用したキャリアコンサルティングを無料(原則1回)で実施しています。

●キャリア形成サポートセンター

また、ジョブ・カードを活用して国家資格を持つキャリアコンサルタントにキャリアプランの相談を有料で依頼できます。(単価はキャリアコンサルタントによって異なります。)相談相手となるキャリアコンサルタントを選ぶには、「国家資格キャリアコンサルタントWebサイト登録センター」のサービス「キャリコンサーチ」で全国のキャリアコンサルタントを検索し、サポートを依頼することが可能です。検索までは無料でおこなうことができます。

キャリコンサーチ

キャリアプランの民間の相談先

キャリアプランの民間の相談先としては転職エージェントがあります。それと似た存在でヘッドハンティング企業がありますが、彼らの対象は「引き抜き」のターゲットとなる、すでに出来上がっている人材です。そのため、キャリアプランの相談はあまり期待できません。
転職エージェントは、転職志望者のキャリアのレベルを問わず活用できます。これからキャリアアップを目指す人も、すでにキャリアが出来上がっている人も含めてすべての求職者にキャリア相談、転職相談、選考のサポートなどのサービスが無償で受けられます。

キャリアプランを相談するメリット

キャリアプランを相談することには、主に以下のようなメリットがあります。

  • 転職に関する視野が広がる
  • 適性に合う職種を認識できる
  • 自身のスキルレベルの客観的な評価を知ることができる
  • 自分が気づいていない強みと弱みを知ることができる
  • 具体的な選考対策を知ることができる

個別に見ていきましょう。

転職に関する視野が広がる

転職先の職種や業界、企業で迷っている場合、ともすれば向いていると自分が思っている方向性に偏った考え方になりがちです。
しかし実際はその人のキャリアやスキル、適性などから考えてほかにもいろいろな選択肢が考えられます。
キャリア形成の専門家である第三者に相談することで、考えたことがなかった仕事に向いている可能性に気づくこともあります。
可能性のある選択肢が増えれば転職に関して視野が広がり、より納得のいく方向性を見極められるでしょう。

適性に合う職種を認識できる

好む仕事と適性は必ずしも一致しません。そのため、本当は適性があるはずの職種に、それまで特に興味がなかったために認識していないことも珍しくありません。
第三者の客観的な意見を聞くことで、自身の適正に合う職種を認識できるきっかけとなる場合があります。先入観を排して、長期的な視点で考えた場合にその仕事が自身にとって魅力的なものだと気づく場合もあるでしょう。
特に転職エージェントに相談した場合は、プロの正確な情報に基づいて業界理解や職業理解を深めることが可能です。

自身のスキルレベルの客観的な評価を知ることができる

人は自分のスキルレベルを判断するのが難しいものです。自信や確信の持ちようで、過小評価になったり過大評価になったりしますが、どちらもよくありません。
キャリアの専門家の第三者としての目で見てもらうことで、客観的な評価を知ることができ、それが自信と確信につながることも多いでしょう。
転職エージェントには選考の通過を後押しするという目標があるので、選考に向けて改善すべき点や補強すべき点を含め、シビアな評価を知ることができます。

自分が気づいていない強みと弱みを知ることができる

自分では特に優れていると思ったことがない部分が、客観的には強みといえる場合や、その逆もあります。自身の判断は正しい部分も当然あるでしょうが、どうしても主観的になりがちです。
自分の強みと弱みをキャリアのプロである第三者から客観的に指摘してもらうことは、キャリアプランを考えるための有益な情報となります。

具体的な選考対策を知ることができる

この項目は特に転職エージェントに関することですが、志望する業界や企業が絞られてきた際に、実際に応募して選考を受ける場合の対策を具体的にサポートしてもらえます。
転職エージェントは転職のプロであり、志望者が応募先から採用されるための全面的なサポートをする仕事です。培ったノウハウと経験から、実戦的な選考対策の準備をサポートしてくれる心強い存在といえるでしょう。
多数の転職者を支援してきた転職エージェントは、すでに転職した人たちの数々の成功事例を知った上でアドバイスを行うので、有効性が高いといえます。
さらには、応募書類のブラッシュアップや模擬面接による面接の訓練など、選考通過のためのサポートを十二分に受けられます。

キャリアプランを相談する際に準備すべき項目

キャリアプランを相談する際には、準備なしではいけません。せっかく相談するのだからスムーズに有益なカウンセリングになるよう、以下の4項目を準備しておくほうが賢明です。

  • キャリア・スキルの棚卸しをしておく
  • 転職動機を整理しておく
  • キャリアの最終ゴールを考えておく
  • 転職に際しての条件に優先順位をつけておく

それぞれを補足しておきましょう。

キャリア・スキルの棚卸しをしておく

キャリア・スキルの棚卸しは、転職にあたっての自己分析やキャリアとスキルの再認識のために欠かせない作業です。きちんと行っておくことで、キャリアプランの相談のやり取りがスムーズで、内容が濃いものになります。
また、その後の転職活動での応募書類の記載時や、面接においての自己アピール、キャリアに関する質疑応答の際にも非常に役だちます。
やり方は簡単で、白紙やホワイトボード、PCのエディタなどの自由に書き込めるツールのいずれかを用意し、これまでの職務や習得したスキルをすべて書き出します。
職務に関しては、個別の案件ごとに携わった期間や、掛かったスタッフ数(案件の規模を伝わりやすくするため)、案件を担当したときの役割、成果などを可能な限り書きましょう。過去のマネジメント経験などはスキルチェックに有利なポイントとなるので忘れず書き出します。
スキルに関しては、獲得したレベルなどを表現できる指標や言葉を添えておくとなおよいです。
すべて書き出したら、それらを関連性があるグループに分けて整理します。この作業は情報が多い場合はエクセルやGoogleスプレッドシートなどを使うのもよいでしょう。
そうやって整理することで、あらためて自身のキャリアの全貌や手持ちスキルの状態がはっきりと認識できます。それが今後のキャリア形成を考える基本情報となるでしょう。

転職動機を整理しておく

転職を決意するに至った動機を、文章として整理しておきましょう。それが明快なほど、相談に乗るキャリアコンサルタントやキャリアアドバイザーも先の方向性を助言しやすくなります。
ただし、転職の動機は複数であることが多いです。あれもこれも入れ込むとストーリー性がわからなくなるので、メインの動機2〜3個までに絞りましょう。

キャリアの最終ゴールを考えておく

可能であれば、自身が最終的になりたい将来の人物像、つまり到達したいキャリアの最終ゴールを考えておきましょう。それがはっきりしている場合は、それまでのプロセスであるキャリアプランを構築する際の精度が高まります。
ただし、いくら考えても最終ゴールが決めかねる場合は、無理に決める必要はありません。相談先に正直にそれを伝え、これまでのキャリアとスキルを材料に一緒に考えていく方法を取りましょう。

転職に際しての条件に優先順位をつけておく

転職するにあたって希望条件はたくさんあるでしょう。年収や働き方(リモートワークやフレックスタイム)、勤務場所や勤務時間帯、業界、業種、職種、役職、上場の有無や企業の業界内の地位、企業規模や知名度などです。
これらには優先順位をつけておきましょう。あれもこれもと並列で考えては企業の絞り込みができなくなるからです。仕事をするにあたって何を優先したいのかを自分の基準として、明確に決めておく必要があります。

キャリアプランの考え方を知りたい方はこちらの記事もおすすめです。

今から考えよう!キャリアプランの考え方について解説【30代編】

キャリアプランを相談する際の注意点

最後に、キャリアプランを相談する際に注意しておきたいポイントについて触れておきましょう。
まず、相談先のキャリアコンサルタントやキャリアアドバイザーには、自分を飾らずに本音をさらけ出して向き合うことです。体裁を気にして、本心ではない模範的な受け答えをしていても、内容の濃い相談にはなりません。
次に、正直さを大切にした上で、ネガティブな発言は控えましょう。たとえそれが本音であっても、ネガティブな意思からは前向きな発想につながりませんので注意しましょう。
同様に、転職動機でネガティブな要素があっても、それは伝えないほうがよいです。ポジティブな部分の動機をみつけ、キャリアコンサルタントやキャリアアドバイザーにしっかり伝えましょう

まとめ

キャリアプランの相談をする場所は、公的なものと民間のものがあります。特に転職エージェントはキャリア形成の相談から始まり、具体的な転職活動、絞り込んだ応募先企業にカスタマイズした選考対策のサポートまでが無償で受けられます。
キャリアプランの相談はメリットが多いので、ぜひ活用しましょう。私たちタリスマンも転職エージェントとして、外資系企業やIT企業を中心にあらゆる転職を全面的に応援いたします。ぜひお気軽にご相談ください。

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