今から考えよう!キャリアプランの考え方について解説【30代編】

今から考えよう!キャリアプランの考え方について解説【30代編】

30代になると、「今後、どんな仕事をすればよいのか」「どんなキャリアを築きたいのか」など、自分の将来について、具体的に考えるようになります。その中で、「今のままの仕事で良いのだろうか…」と不安を感じている人もいるかもしれませんよね。

キャリアプランを立てることは、この悩みを解消する助けになります。今回の記事では、30代でキャリアプランを立てるメリットや、キャリアプランの立て方を具体的に解説します。

キャリアプランとは?

まず、キャリアプランについて解説します。

キャリアプランとは

キャリアプランとは、自分のキャリアの将来像を明確に計画することです。例えば、どのような会社で働きたいのか、どのような経歴を積み上げたいのかなどを考えることが、キャリアプランに含まれます。

キャリアプランを立てることには、将来の夢を想像するだけでなく、目標を達成するためのアクションを起こす過程を含んでいます。将来像と今の自分を比較して、何を学習すべきか、どんなスキルを身につけるべきか、転職が必要かなどを見極めて、具体的な行動プランを確立することで、なりたい自分に近づくことができるでしょう。

キャリアプランとキャリアパスの違い

キャリアパスとは、一つの企業の中でのキャリアの道筋を明確にすることを指します。例えば、企業内での昇進・昇格・配置転換などがこれに当たります。

キャリアパスは、多くの場合企業内のキャリア計画に限られます。それに対して、キャリアプランは転職や独立などを含めて、1つの企業にとらわれない個人の生涯における職歴全体のことを指します。

キャリアプランとキャリアデザインの違い

キャリアデザインとは、プライベートな事柄を含め、将来像を明確にすることです。企業内での昇進や昇格、転職、独立などだけでなく、理想のライフスタイルや身につけたい価値観などを計画することも、キャリアデザインには含まれます。

例えば、「○○大学に進学する」「○○歳までに結婚をする」「○○歳までにマイホームを購入する」「退職後は○○をする」など、現役のビジネスマンだけでなく、学生や主婦、リタイヤした人に対しても、キャリアデザインは用いられます。

キャリアプランを立てるメリット

この章では、キャリアプランを立てるメリットについて解説します。

仕事のモチベーションを高く維持できる

勤務年数が長くなると仕事の内容がマンネリ化してしまい、モチベーションを維持しにくく感じる場合がありますよね。しかし、キャリアプランを考えると、仕事で「今」なにをすべきか、「なぜ」そうすべきかが明確になります。それにより、モチベーションが上がり、作業効率のアップなどが期待できます。

自分の進むべき道が定まる

会社または上司から与えられる仕事を淡々とこなすだけでは、「これからも、今のような働き方で良いのか」「自分の将来像をイメージできない」などと悩むかもしれません。

キャリアプランを考えると、自分の進むべき道が明確になります。そして、目指す目標から逆算して今すべきことを考えれば、働き方も変わってきます。例えば、将来、高いポジションへの転職を視野に入れたキャリアプランを考えている場合、仕事の隙間の時間を使って資格取得の勉強をしたり、マネジメント業務の学習をするようにもなるでしょう。

このように同じ学習をするにしても「会社から言われているから仕方なく…」と考える人と、「自分の将来のためだから」と目的意識がはっきりしている人では学習効果は大きく異なります。

会社からの評価が上がる

キャリアプランを考えると、「自分の成長のために、今できることは何でも挑戦したい」「すべては自分にとってのチャンス」という意識を持つことができます。新しいプロジェクトに立候補したり、上司や経営陣と接触的にコミュニケーションを取って、吸収できるものは吸収し、自分の成長につなげたい態度は、上司や経営陣に良いイメージを与えます。

結果として、会社からさらに大きな役職やポジションを与えられ、想像していなかった別のキャリアが開けるかもしれません。

30代がキャリアプランに悩む理由

30代のビジネスパーソンには、キャリアプランに悩む特別な理由があります。詳しく解説します。

職場内での立場が変化するから

20代のときは、ただひたすらに上から指示された業務をこなしていたのに、30代に入り責任あるポジションを任されるようになった、という人も多いのではないでしょうか。今のポジションに満足しているなら問題ありませんが、自分のやりたい仕事と大きく違う場合、キャリアプランの構築が必要です。例えば、以下のような場合があります。

  • 現場で働きたいと思っているのにマネジメント業務を任されている
  • 希望する年収に達していない(達する見込みがない)
  • 自分のスキルを活かせていないと感じている
  • 仕事の内容に価値を見出せない

30代になって、何らかの理由で今の仕事にやりがいを感じることができない人は、キャリアプランを考えて、自分の将来設計を行いましょう。

ライフスタイルが変化するから

30代では、結婚や出産、マイホームの購入など、ライフスタイルが変化することがあります。そうなると自分や家族のために、長期的な視野で物事を考えるようになります。今の会社が10年・20年後も存在しているかと考えたとき、不安になる人もいます。また、会社自体の安定性には問題がなくても、40代・50代になったときに自分の人生を後悔しないだろうか、という不安があるかもしれません。

ライフスタイルの変化に伴って、キャリアプランを考えるのは重要なことです。30代でどのようなキャリアプランを考えるかによって、その後の人生は大きく変わります。

夢を現実させることができる年齢だから

20代のときは、仕事のノウハウが全く分からず、自分の夢を追う余裕もないという人も多いですよね。しかし、30代になると、ある程度の仕事のノウハウが身につき、自分の夢を追う余裕が出てきます。

30代であれば、転職市場でもまだまだ需要があります。夢を追いかけて失敗したとしても、30代半ばであれば、やり直しができる年齢でもあります。夢を実現できる年齢は長くは続きません。あなたの年齢が30代で、夢の実現を追いかけているのであれば、今すぐキャリアプランを考えることをおすすめします。

30代ビジネスマンのキャリアプランの考え方

では、具体的にキャリアプランをどのように考えたら良いのでしょうか。具体的に取り上げます。

自分の強みを客観的に考える

キャリアプランを考えるときに、まず行うべきことは、自分の強みを把握することです。日本人の場合、自分の弱点を見つけることはできても、長所を見つけることに苦労する、という人も多いです。その場合、これまでの仕事内容を広い視野で棚卸ししてみましょう。直接的な仕事内容だけでなく、自分が特に努力した点、上司から褒められた事、ライバルに差をつけることができた分野などを細かく考えます。

例えば、営業職のビジネスパーソンの場合、どんな時に仕事のやりがいを感じたのかを棚卸しします。製品を売ることよりも、チームリーダーとして、メンバーとコミュニケーションを取り、チームをまとめることにやりがいを感じたという人もいるでしょう。また、自社製品の内容を細かく研究するよりも、顧客とコミュニケーションを取りながら接客するのが好きだった、という人もいます。これらを頭の中だけで考えるのではなく、ノートに時系列に並べて書くことで、考えを論理的に整理できます。そうすることで、自分の長所を的確に把握できます。

すでに自分の強みを明確に持っている人の場合、そのスキルをさらに高めることを目指しましょう。デザイン、プログラミング、コンサルティング業務、マネジメント業務などの強みがあるなら、より専門性を高めることをキャリアプランに含めましょう。

目指したい年収を考える

希望する年収額もキャリアプランを考えるときの重要なトピックです。目指したい年収を考えるとき、方法はいくつかあります。

まず、今の会社で昇進して年収をアップさせる方法です。これを実現するには、今の上司または経営陣とよくコミュニケーションを取り、自分のキャリアプランについてよく話し合う必要性があるでしょう。話し合いの結果、または話し合わなくても今の会社では希望の年収に達しないことが明らかな場合、転職または独立などの方法を考える必要があります。転職して年収アップを目指す場合、自分の希望年収に達する可能性のある企業をしっかりと選ぶことが重要です。そして、そのような企業をどのような媒体を使って見つけ出すかを検討することも欠かせません。

もちろん、独立または起業して、年収アップを目指すことも可能です。この方法では、成功するとサラリーマン時代よりも大幅な年収アップが可能です。しかし、独立することにはリスクも伴います。そのため、自分の目指している業種の市場動向の調査やライバル会社の洗い出しなどを念入りに行うことが大切です。このように、どの程度の年収を得たいと思っているのかによって、キャリアプランの設定が異なります。

40代、50代のなりたい理想像を思い描く

10年〜20年後に、「部長になりたい」「管理職につきたい」「社長になりたい」など、明確な目標を打ち出しましょう。その際、理想の自分と今の自分のギャップを把握することが大切です。そして、どうすればそのギャップを埋めることができるかを考えます。

部長に昇格したい場合、今の会社のままで昇格のチャンスがあるのか、それとも別の会社からヘッドハンティングなどを受けてチャンスを掴む必要があるのかを考えます。また、社長になるために起業するのであれば、スキルや経験、知識や初期費用など、必要な物を前もって準備する必要があります。

転職のリスクを考える

キャリアプランを考えるときに、忘れてはいけないのが転職のリスクです。すべての転職が成功するわけではありません。キャリアアップのために転職したものの、新しい職場に馴染めず、役職も年収もダウンしたという事例もあります。キャリアプランのために転職を視野に入れる場合、なぜ転職したいのか、自分には転職する準備が整っているかなどを自問自答することが大切です。ただ単に「今の職場が嫌だから」という理由で転職することには、大きなリスクがあります。「隣の芝は青い」の状態になってしまい、結局転職しても同じことの繰り返しになる可能性があります。

転職先の企業が求めるのは即戦力です。「この人は企業の発展に貢献できる可能性が低い」と判断されると転職は成功しません。一つの判断基準として、あなたが今の企業に退職届を出したとき、簡単に受領されるようでは、転職先から即戦力として判断してもらえる可能性は低いと言えるでしょう。上司や企業から慰留されることが予想できるのであれば、転職しても成功する可能性が高いと判断できます。

30代女性のキャリアプランの考え方

30代の女性の場合、キャリアプランをどのように考えると良いでしょうか。役立つポイントを解説します。

家庭とキャリアの両立を目指す

30代の女性の場合、結婚や出産などのライフスタイルの変化によって、自分のキャリアが途切れてしまうのではないかと不安に感じている人がいます。その場合、早い段階で実績を作ってポジションを確保しておくことや、会社からの信頼を勝ち得ておくことをキャリアプランに含めるとよいでしょう。

また、配偶者とよく相談をして、家事や育児を可能な限り分担できるように準備しておくことも有効です。特に、子どもが小学校に入るまでは、自分や配偶者の親、または子どもを預かってくれる機関をどのように利用できるかもあらかじめ確認しておくと良いでしょう。キャリアプランを考えるときは、会社や仕事のことだけでなく、家庭の将来像も思い描いて計画を進めましょう。

スペシャリストorゼネラリストのどちらを目指すべきかを決める

今の仕事に満足することなく、さらにキャリアアップしたい30代女性の場合、スペシャリストとして専門性を極めるか、またはゼネラリストとして管理職を目指すかを考えると良いでしょう。AI技術の進歩が進んでいる昨今、将来AIに仕事を奪われないためには、専門性を極める必要がある、という話がありますよね。一方で、日本企業でも女性が管理職として活躍できる場が増えており、女性の管理職平均割合は増加傾向にあります。

つまり、スペシャリスト・ゼネラリスト両方に需要があるということです。キャリアプランを考える30代女性にとって重要なのは、自分で納得したうえで進む道を決めることです。自分のスキルを棚卸しして、どちらに進むべきか、なぜそうしたいのかをしっかりと考えましょう。

アクションプランを書き出す

結婚や出産などのライフスタイルの変化があったとしても、これからやりたいこと、達成したいことをピックアップしてみましょう。その上で、今の会社でそれらを達成できるか否かを考えます。

今の会社のままでも達成可能であると判断した場合、経営陣や上司に自分の意向をしっかりと伝えることは重要です。もしかすると会社側は、「○○さんはこの会社で長く働くつもりはないだろう」と考えているかもしれません。新しいプロジェクトや業務にも積極的に挑戦したいと伝えることで、キャリアアップのチャンスをつかみやすくなります。

もし、今の会社ではそれらを達成できないと考えた場合、転職またはフリーランスとして活躍するという選択肢もあります。フリーランスとして仕事を続けることを目指すのであれば、早い段階でフリーランス向けの仕事を紹介しているサイトに登録をして、小さな仕事でもよいので、請け負って副業をスタートさせておきましょう。そうすることで、独立後の基盤を作れます。

キャリアプランを立てた後にやるべきこと

キャリアプランは立てるだけでなく、達成する必要があります。目標を達成するために必要なポイントを取り上げます。

目標を視覚化/言語化する

目標を達成するためには、なりたい自分像を明確にイメージして、それを維持する必要があります。そのためには、キャリアプランを頭の中だけで終わらせるのではなく、視覚化または言語化が重要です。

「○○年後までに△△の資格を取る」「○○歳までに部長に昇格する」など、やりたいこと、なりたい自分像を書き出してみるのです。そしてそれを、机や寝室、冷蔵庫など目に見える所に貼っておきましょう。もちろん、最初はうまく言語化できないかもしれません。その場合、まだキャリアプランの構成が弱いと判断できます。もっと具体的、且つ明確にイメージできるように目標を調整しましょう。

今から始めるべきことを決める

キャリアプランを決めたら、「今から」始めるべきことを決めましょう。プランを考えても何も行動しなければ意味はありません。そして、最初の一歩を踏み出すことで、次の一歩も踏み出しやすくなります。例えば、「上司とキャリアプランについて話し合う」「転職エージェントを探す」「資格取得のサイトを探す」など、「今」すべきことを決めてそれを行動に移しましょう。

達成までの中間目標を決める

大きな目標を達成するには、そこに達するまでの中間目標が必要です。「10年後○○を目指す」と決めても、10年間モチベーションを維持するのは簡単ではありません。それよりも「3カ月後までに○○を始める」「半年後までに○○を取得する」「1年後に○○の状態になる」など、細かく目標を設定しましょう。その方が、達成感を味わいやすく、目標達成までの進歩を実感できるのでモチベーションを維持しやすくなります。

必要に応じてプランを変更する

「一度決めたキャリアプランは変更してはいけない」と考える必要はありません。状況や考え方が変化した場合、当然キャリアプランも変わります。キャリアプランを考える目的は自分の将来像を明確にすることですから、キャリアプランが変わること自体を気にする必要はありません。
目指すべき目標が変わった場合、再度、スキルの棚卸しから始めましょう。そして、具体的にどんなことをしたいのか、いつまでにそれを達成したいのかを考えます。

人生では、予想していなかったことが起きたり、考え方が大きく変わる出来事に遭遇することがあります。そんなとき、キャリアプランの考え方をマスターしておくことで、常に自分の将来像を明確に持ち、成長し続けることができます。

キャリアプランで迷ったときは転職エージェントに相談

キャリアプランを考えるとき、広い視野で物事を考えて決定することはとても重要です。自分の知っている経験値、業界内の知識だけでキャリアプランを決めてしまうと、自分の可能性を狭めてしまうかもしれません。転職エージェントを利用すると、幅広い業種、職種の中から自分に合った転職先を選ぶことができます。また、自分の経験では知ることができなかった業界のリアルな情報も入手することができるので、具体的な転職計画を実行するにあたって効果的です。

タリスマンは外資系企業に強い転職エージェントです。一般には公開されていない非公開求人も取り扱っており、あなたにピッタリの転職先をご紹介します。また、キャリアプランの立て方で悩んでいる方のサポートも行っています。まずは、あなたのキャリアプラン、または転職条件をお聞かせください。

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まとめ

30代になるとライフスタイルや職場でのポジションの変化により、キャリアプランを考える必要が出てきます。キャリアプランを立てることで、自分の夢を実現させることができます。

今回、ご紹介したキャリアプランの考え方をぜひ実践してみてください。そしてあなたの目指す理想の自分、夢を実現させましょう。

Talisman編集部

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