転職の面接では、服装自由と指定されることもありますよね。しかし、自由な服装といえども、好きな服装で参加するのは避けた方が無難です。ビジネスの場である面接では、清潔感のある服装で参加しましょう。
今回は、服装自由と指定された場合の洋服の選び方について解説します。人事担当者に好印象を与える服装で参加し、面接を成功させましょう。
目次
面接で服装自由とする理由
面接時に服装自由を指定する企業には、それなりの意図があります。ここでは、企業があえて服装自由と指定する理由についてご紹介します。
社会人としての常識があるか確認するため
社会人として、場の雰囲気にふさわしい服装を選ぶことは、非常に重要なビジネスマナーです。そのため、あえて服装を指定しないことで、応募者のビジネスマナーをチェックする企業も存在します。
企業は服装を指定せず応募者の判断にゆだねることで、TPOに合わせた服装を選べるだけの常識がある人材なのか、チェックしています。面接当日の服装次第では、評価がマイナスになることもあるため、服装は慎重に選びましょう。
応募者の雰囲気と社風が合うか見るため
応募者が自分のセンスで選んだ服を見ることで、社風にあっているかどうか判断する企業も少なくありません。服装には個性が出やすいため、判断材料の一つに服装も含まれています。
そのため、企業の社風や応募職種に合わせて服装を選ぶことも重要です。どのような人材を企業が求めているのか、きちんと調べてから着ていく服装を選ぶと良いでしょう。
リラックスして参加して欲しいため
服装を指定しない理由には、リラックスして面接を受けて欲しいという企業側の気遣いが表れているケースもあります。この場合、派手すぎたり個性的過ぎたりしなければ、どのような服装でも問題ないことが多いでしょう。
また、リラックスして面接を受けてもらうことで、応募者の本来の人柄を見たいと考えていることもあります。
服装自由な面接で最適な服装とは
服装を指定されていない場合、どのような服装が良いのか迷ってしまいますよね。ここでは、服装自由の面接で好印象な服装と着ていくべき服装についても解説しましょう。
服装自由な場合
転職エージェントのリクナビが実施したアンケートによると、服装自由を指定した際の人事担当者の55.6%は、「オフィスカジュアル」な服装を想定しています。
次いで42.7%は「スーツ」、34.5%は「その人らしさが伝わる普段着」で参加して欲しいと考えています。
参考:リクナビ面接・会社説明会の「私服」「服装自由」、どんな服装で行けばいい?【人事にアンケート】
そのため、オフィスカジュアルかスーツで参加すれば、人事担当者の期待から大きく逸れることはないでしょう。オフィスカジュアルが分からない場合、スーツで行けば間違いありません。
私服を指定された場合
同じく転職エージェントのリクナビが実施したアンケートでは、私服を指定された場合65.3%の人事担当者が、「オフィスカジュアル」な服装で参加することを期待しています。
次いで多いのが、35.6%の「その人らしさが伝わる普段着」です。「スーツ」と回答した人は、31.4%となりあまり差はありません。しかし、明確に私服でお越しくださいと指定されている場合、スーツは避けた方が無難でしょう。
参考:リクナビ面接・会社説明会の「私服」「服装自由」、どんな服装で行けばいい?【人事にアンケート】
ただし、企業の社風に合わせることが重要です。たとえばアパレル系の場合、ブランドの方向性と合った服装を選ぶことで、好印象につながります。ゲーム業界は、クリエイティブな人材を求めているため、少し個性的な服装の方が好印象を与えることも。事務系や飲食店などの面接では、スーツやビジネスカジュアルなどが無難です。
そのため、企業のブランドと方向性が似ているカジュアルな服装を着ていくと良いでしょう。
【男性編】面接に最適なオフィスカジュアルの例
面接に最適な男性のオフィスカジュアルな服装ご紹介します。
トップス
定番の組み合わせは、襟付きで長袖シャツにネクタイは付けず、ジャケットを羽織るスタイルです。ただし、暑い時期は半袖でも問題ありません。
シャツやジャケットは、黒やグレーなど落ち着いたカラーを選ぶと好印象です。派手な色や原色などは、面接には不向きなので避けましょう。ジャケットは、着用するだけできちっとした雰囲気を演出できるアイテムです。オフィスカジュアルでは、ジャケットが不要であるという意見もあります。しかし、ジャケットを着ていてもマイナス評価になることはほとんどありません。
このため、服装に迷ったらジャケットを着用する方が無難です。
ボトムス
ボトムスは、ジャケットのカラーに合わせると統一感が出るため、なるべく同じようなカラーを選びましょう。また、七分丈のボトムスはカジュアルすぎるため、暑くても避けた方が良いです。
ベルトは、派手な色やデザインは避け、黒や紺など落ち着いたカラーを選びます。
靴
スニーカーやスリッポン、サンダルは、カジュアル過ぎる印象を与えるため、面接では避けましょう。革靴を着用し、服装に合わせた落ち着いたカラーを選ぶとフォーマルな雰囲気になります。素足に革靴は避け、黒やグレーなどの濃い目の靴下を選びましょう。
汚れた靴は、だらしない印象を与えるため、きちんと磨いて手入れすることがポイントです。
鞄
リュックや肩掛けバックは、カジュアルな印象が強いため避けましょう。A4サイズが入るビジネスバッグが無難です。服装と同系色のカラーを選び、汚れや傷が目立たないきれいなバッグを選びましょう。
【女性編】面接に最適なオフィスカジュアルの例
面接に最適な女性のオフィスカジュアルな服装について解説します。
トップス
女性の場合は、襟付ブラウスやカットソーにジャケットを組み合わせたスタイルが定番です。ジャケットは、派手な色や原色は避けて、黒や紺などの落ち着いたカラーを選びましょう。胸元が広く開いたデザインのシャツは、ビジネスの場にはふさわしくないため、避けた方が無難です。
ボトムス
ボトムスは、パンツとスカートどちらでも可能です。スカートを着用する際は、スカート丈に注意しましょう。立った時は膝丈、座った時には膝上が隠れる長さが最適です。一方で、ロングスカートは、カジュアルすぎるので避けましょう。色は、黒や紺など落ち着いたカラーがおすすめ。
シワになりやすいボトムスは、アイロンでシワを伸ばしておくと清潔感のある印象になります。スカートでもパンツでも、ストッキングは肌色の物を着用しましょう。
またスカートだと女性らしさ、パンツだと知的さがアピールできるため、求められている人物像に合わせてボトムスを変えるのもおすすめです。
靴
服装に合った落ち着いたカラーのパンプスが基本です。高すぎるヒールは避けて、5cm程度の高さがおすすめ。ヒールのないペタンコ靴やブーツはカジュアルすぎるので避けましょう。
また汚れや傷が目立つパンプスは、だらしない印象を与えるため、磨いておくか買い替えることをおすすめします。
鞄
華美な装飾が施されている鞄はカジュアルすぎるため避けた方が無難です。服と同系色のビジネスバッグやトートバッグが良いでしょう。資料を渡されることもあるため、A4サイズの用紙が入る大きさが最適です。
服装以外で注意すべき点
面接では、服装以外の身だしなみにも注意しましょう。ここでは面接の際の髪型やメイク、ネイル、アクセサリーについて解説します。
髪型
男女共に、清潔感のある髪型が基本です。長すぎる前髪や寝ぐせは、清潔感がないためマイナスイメージを与えます。男性の場合、横の髪は耳にかからない程度の長さにカットし、前髪は眉毛にかからない長さがベストです。
女性の場合、長い髪は後ろできちんとまとめ、前髪は目にかからない長さにするか横に流して留めましょう。男女共に髪が顔にかからないようにすることで、好印象を与えられます。またヘアカラーは、自然な茶色や黒など暗めな色が最適です。
メイク
自然に見えるナチュラルメイクが、ビジネスの場では好印象です。カラコンや付けまつげは、派手に見えるため避けた方が良いでしょう。具体的なメイク方法について、こちらの記事でご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
ネイル
特に飲食業や接客業は衛生面が重視されるため、短く切った爪でネイルをしない方が好印象です。アパレルや美容業界は、爪がきれいに見えるナチュラルなネイルなら問題ありません。
しかしどの業界でも、長すぎるつめや派手なネイルは避け、清潔感を重視しましょう。ネイルが剥げているとだらしない印象を与えるため、手入れする時間がなければきちんと落とした方が無難です。
アクセサリー
男女共におしゃれ目的のアクセサリーは避けて、結婚指輪や時計までにとどめた方が無難です。ピアスやネックレスなどのアクセサリーは、カジュアルに見えることもあるため、避けましょう。また高級ブランドの時計は悪目立ちするので、ビジネス向けの手頃な価格の時計がおすすめです。
Web面接での服装は?
感染症の影響により、最近ではWeb面接を実施する企業が増えています。Web面接とはいえ通常の面接なので、身だしなみはきちんと整えることが重要です。
また上半身しか映らないことが多いため、下半身の服装はないがしろにする人も少なくありません。しかし、不意に立ち上がった際に、下半身が写ることもあるため、上下ともきちんとした服装に整えましょう。Web面接だからと言って、気を抜かずきちんと挑むことがポイントです。
面接のマナーについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
服装自由な面接ではオフィスカジュアルが無難
面接で服装自由と指定された場合、シンプルなオフィスカジュアルで参加するのが無難です。清潔感があり身だしなみをきちんと整えていれば、マイナス評価になることはないでしょう。服装自由だからと言って、好きな服装で参加して良いとは限りません。企業が服装指定しない意図を理解し、場にふさわしい服装を選びましょう。