難しくない!転職で年収交渉に必要な給与明細書と見るポイント

転職する際、希望する企業に入社したい、希望の役職につきたい、新しい職にチャレンジしたい、やりがい重視だ、ライフワークバランスだなどと皆さん言いますが、なんだかんだ最終的にはハッキリ言ってお金だ。
あれほどお金は2の次、まずはキャリアを積みたい、〇〇企業に入れさえすれば、などと言っていたにも関わらず、いざ内定目前となってくると、「希望年収は〇〇円です」やっぱりお金。。。
その割には自分の今の年収をあまり把握していなかったり、転職するんだから○○円アップは当たり前、とか自身の相場など理解されていない人が多い。
お金の話は非常にシビアでセンシティブ。またお金の交渉はストレスフルである。しかしここでしっかり交渉しなければ、入社してからモチベーションが上がらないはもちろん、貴方の市場価値が下がっては元も子もない。
転職エージェントに任せているのであれば負担は軽減できるが、自身で転職活動をしている人は尚更しっかり把握しておかなければ転職は成功しない。もちろん転職エージェントにお願いしていても、自分の年収に関してはしっかりと理解しておかなければならない。
今回は年収の交渉で必要なお金の話、主に給与明細書について知っておきたい内容と見るポイントを紹介したい。

昨年の源泉徴収票と今年の理論年収把握で自分の狙いたい年収を弾き出す

転職をすると決めたら複数やる事があるが、ここではまずコレをやって欲しい。それはご自身の昨年の給与と今年もらうであろう給与(理論年収)の把握だ。
冒頭でもお伝えしたように、以外に自分がどれだけ貰っているかハッキリ把握している人は少ない。(そもそも給与明細書の見方がややこしいので、どうしてもぼんやりした感じでしか把握できない)

源泉徴収票は貴方の給与を決定する非常に重要な情報になります。なぜ源泉徴収票が必要なのかというと、転職エージェントは求職者の経験値と年収を確認して案件を勧めます。現職の給与を提示し、書類選考に進める事が多い。
なので昨年の源泉徴収票で昨年の年収を把握し、今年のもらうであろう理論年収を確認する必要がある。ボーナスが固定で変動がない場合や、残業代が込みの給与に関しては今年の理論年収はさほど変わりはないかと思うがボーナスが業績賞与や、今年に昇給する予定、手当が増えるなど、上がる場合にはそこは後の交渉材料としてちゃんと押さえる必要がある。これを把握することにより、貴方の希望年収の最低ラインが設定できる。

企業の採用予算と現年収のギャップ

各企業にはその職位の相場、予算があり、応募者の現職がその給与範囲内かどうか、もし優秀な候補者で、年収を上げてでも採用し、予算内に収まるのかどうかを面接に進める前に確認したい。
もし現職の給与が行きたい企業の職位の想定年収よりもはるかに上回っている場合、いくら行きたい企業でも減給では魅力がない。
ましてや知らずに話を進めて、内定後に予算オーバーで出せないとなってしまっては時間の無駄である。

給与詳細を提出する理由

給与明細や源泉徴収票など、プライベートな資料になる為、提出するのをためらってしまう方も多いと思う。しかし、転職活動においては年収を提示してもらう際にどうしても必要な書類となってくる。主な確認内容としては下記になる。

面接プロセスに進めるにあたり、予算内の給与水準か確認
前職考慮で給与提示する際の確認
口頭と実際の給与確認

よくよく考えていただきたい。あなたが採用する側になった時、何を基準に年収を決定するでしょうか。候補者の前職の年収を確認し、自社の予算内に収める事も重要ではあるが、最大限前職に考慮し、納得して入社してもらう事。その為にはやはり給与詳細が必要だ。

給与詳細を提出するタイミング

源泉徴収票は初期の段階ではまだ必要ないが、転職活動も最終段階のオファーステージになってくると必要となってくる。まだまだ先だと思う方も多いのですが、いざ必要になった時に昨年の源泉徴収票を紛失し再度既存企業、または前職の企業に問い合わせないといけない、なんて事になり、入手するのに時間がかかってしまっては時間がもったいない。
企業への提出は殆どが最終面接後、オファーを口頭ベースでもらってからだ。
なのでそれまでに準備する必要がある。オファーが出たらすぐに必要書類を提出し、条件提示をしてもらう。
個人で転職活動をしている場合は自身で年収を把握し、最終面接ぐらいまでに準備のタイミングで問題ないが、転職エージェントを介して転職活動をしている場合は、もう少し早い段階で提出を依頼されるでしょう。
転職エージェントを介す場合、最終面接の日程を設定する頃に転職エージェントは年収交渉をする準備に入る。候補者の給与情報を把握し、希望の年収を確認し、どれぐらい交渉が可能な綿密に計画を立て準備する。また入社のタイミングも調整する為、スムーズに年収交渉ができるよう段取りを組むのだ。

コレさえあれば年収の交渉がしやすくなる!提出書類内容


上記の資料があれば、ほぼ年収の把握ができる。
ここからは源泉徴収票の内訳の確認になる。

ここまでで総理論年収を整理する。
追加項目:ストックオプション(あれば)
給与詳細を把握する事により、企業からオファー提示が出た時、現職の給与と新たなオファーの詳細を比較検討する事ができる。また交渉の余地があるのか、どこを交渉すればいいのかも把握する事ができるのでしっかり確認しよう。

交渉する際のポイントはズバリ!基本給のアップ

是非皆さんが年収の交渉で意識して欲しいポイントがある。それは基本給のアップだ。個人で転職活動するも、転職エージェントを介して転職するも関係なくここは基本給のアップを意識して頂きたい。
手当や残業をあてにしてはいけない。
総理論年収で多く出た年収の場合でもそのトリックに惑わされないように。
殆どの企業は基本給をベースに見てくる。企業によって手当や残業代の金額が変わるからである。
基本給をしっかり確保できれば、将来また転職しても、その基本給をベースとして給与を算出する事になる。
しかし基本給が少なく、手当が充実している場合でも、総理論年収で見ると悪くない場合があり。その後、家を買って住宅手当がなくなる、残業がなくなった、など手当が減ると、少ない基本給でやりくりしなくてはいけない。そうなってしまっては生活に支障をきたす。
手当が多いから良い会社。保障されている感が出るが、なんども言うが基本給!基本給が低いと意味がない。

追加で注目したいのは賞与。業績賞与より固定賞与

基本給同様、確実に支給されるお金として次にあげられるのは賞与であろう。それも固定賞与。外資系によくある賞与の支給の仕方として業績賞与があるが、その名の通り企業の業績によって支給されるが変動する。業績がよければ良いが業績が悪ければ減額する。賞与がなくなる可能性もある。
なかには固定賞与がなく業績賞与しかない企業もある。
私が過去見た中で1番良いと感じたのは夏冬に固定賞与があり、なおかつ年度末に(主に3月)業績賞与が支給されるという企業だ。たとえ業績が悪くて業績賞与が減ったとしても固定賞与が確保できるので気持ち的には安心だ。
(営業職やコンサルティング職は歩合制の場合が多いので例外になるかと思う)

まとめ

個人で転職活動する場合には、年収交渉も自分でやらなければいけないので、尚更給与詳細に関してはしっかり把握しておかなければならない。転職エージェントを介して転職活動をしても、エージェント任せにせず、まずは自分でも把握しよう。
自分の昨年の年収を改め確認し、今年もらうであろう年収を算出し、希望年収、または希望年収の最低ラインを設定し転職活動に挑もう。

Talisman編集部

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