外資系企業において求められる英語力は、業界によっても変動します。
特に異業種転職を行った場合、求められる英語力について、自己と転職先企業の間で認識に差が生じるかもしれません。
(実際には職種や職位の影響も受けるため、あくまで業界全体の傾向に留まります)
特に30代以降の方が外資系企業に就く場合、即戦力が前提です。スペシャリストとしてのスキルだけでなく、英語力も重要です。
金融業界に求められる英語力
金融業界は一言一句の過ちが致命的なミスに繋がります。
そのため、海外勤務は当然として、日本支社に勤務する場合でも本国の支持を理解する場合などにおいて、高い英文理解力が必要です。
更に言えば、この業界は電話会議や社内会議への出席を求められるケースも多く、英語でディスカッションを行うことができなければ話にならないほど。
これは昨今台頭しているフィンテック業などにおいても同様です。
(参考までに申し上げると、一部の内資フィンテック系企業については、TOEIC等のスコアも重視しますが、それ以上に英会話でコミュニケーションが出来るか、といった点に着目しています)
製造業界に求められる英語力
製造業では英語力に関して、金融業界ほど高いものを求めません。
この業界は技術力に秀でたエンジニアを中心に求めているため、スペシャリストとしての専門性の方が大切です。
転職市場においても英語能力だけでは不足とされ、スペシャリストとしてどのようなキャリアを積んできたかを重視する傾向にあります。
ただし、昇進するにつれて英語理解を求められる業務が増えてくるので、英語に関してスキルアップを求められる場面はあるでしょう。
IT業界に求められる英語力
IT業界は企業規模や方針により、求められる英語力が異なります。
日本法人の歴史が長い大手外資系IT企業のエンジニア職の場合、さほど高い英語会話能力としない企業も少なくないので、英語力は、読み書き程度で、それよりも技術的な専門性の方が重視されます。営業職、プリセールス職にも、同様のことが言えます。一方、マーケティング職、管理本部などは、本国との連携が求められやすいため、前述の職種より、英語力が求められたりする場合があります。
日本市場に新規参入したばかりの外資系ベンチャー企業などにおいては、全般的に、どの職種でも高い専門性に加えて英語力に対する理解も求められます。
これは、日本でのビジネスオペレーションなどが、まだローカライズされていないため、どうしても海外本社との密な連携が必要なため、英語力も求めれることになります。
職位やポジションに関わらず、本国スタッフとのコミュニケーションを求められるケースも多くなります。
ある程度の英語力はいずれにしても必要
いずれの業界にも言えることですが、外資系企業としてキャリアを積む場合、(現時点では必要とされずとも)将来的な英語力のスキルアップは欠かせません。
昇進するにつれ本国とのコミュニケーションを取る必要が生じるため、やむを得ない部分です。
転職を決断する際は、そのあたりにも注意して、キャリア形成を行う必要があります。