「フリーエンジニアになりたいけど何をしたらいいの…?」。そんな悩みを抱えている人にエンジニアとして独立するには今を何をすべきか。また、独立のメリット・デメリットを解説します。
目次
エンジニアとして独立するために「今」すべきこと
「エンジニアとして独立したいけど、実際どうなの?何から始めたらいいかわからない…」。そんな人は多いのではないでしょうか。近年、フリーエンジニアとして独立する人は増加傾向にあり、会社員として働いている時から独立の準備を進める人もいるようです。
フリーなれば高額年収を手にできる可能性がありますが、デメリットも存在します。「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないため、独立に向けた準備メリット・デメリットを取り上げたいと思います。
プログラミング言語の習得
エンジニアとしての独立を目指すのであればスキルの向上は必須です。対応できる案件の幅が広ければそれだけ仕事を見つけやすくなります。ITエンジニアとして独立するのであればプログラミングスキルは抑えておきたいところです。
昨今では、AI(人工知能)技術が注目されているのでPythonなどのプログラミングのスキルがあれば重宝されるでしょう。さらに、ディープラーニング(深層学習)やビッグデータの取り扱いなど機械学習の知見があれば、より専門性の高い分野でフリーエンジニアとして活躍できる可能性があります。
他にも、JavaScriptやC/C ++などのプログラミング言語も人気です。JavaScriptはスマホアプリやゲーム開発などで使用されていますし、C/C ++はシステム開発やGoogle Chromeの開発にも使用さています。人材不足のプログラミング言語を習得しておくと、国内だけでなく海外企業からもオファーが来るかもしれません。
SNSなどを利用して独立後の人脈作り
独立した後、仕事を受注できるかどうかは死活問題です。独立して間もないころは実績もさほどなく、取引企業を一から作っていかなければいけません。しかし、事前に顔を売って人脈を広げておくと、案件を紹介してもらえる可能性が高くなり仕事も軌道に乗りやすくなります。
もし、独立を視野に入れているなら会社員の時代から人脈作りにも力を入れておきましょう。
また、FacebookなどのSNSなどを利用したり、イベントなどに参加してIT企業の方とつながっておくことも効果的です。仕事はどこから回ってくるかわかりません。すべては自分の仕事に繋がると考え、エンジニア交友の輪を広げておきましょう。
働いている会社とは良い関係をキープ
前述の通り、独立後の人脈作りは重要です。その観点から考えると今働いている会社との関係もなおざりにできません。よい関係をキープできれば独立後に仕事を回してくれるかもしれず、フリーエンジニアにとって貴重な顧客になる可能性があるのです。
どのタイミングで会社を辞めるかは個人の采配に任されていますが、会社に迷惑をかけないのは大前提として、良好な関係を保って独立するのが最善です。
フリーエンジニアとして独立する人が増えている理由
IT業界ではフリーエンジニアとして独立する人が増えているようです。なぜ、独立する人が増えているのか。その理由が分かればフリーになるタイミングを見つけられるかもしれません。
エンジニア人材の不足
人材の売り手市場が続く日本において、特にIT業界ではエンジニア不足が深刻化しています。経済省の「IT人材需給に関する調査」によると、今後2030年までエンジニアの人材不足が続くと予想されています。
優秀なエンジニアの需要が高まっているので、実務経験があり高度なスキルを持つITエンジニアであればフリーでも活躍できる土壌があります。実際、インターネット上でもフリーエンジニアの募集を多く見かけるようになりました。このような時代の流れを受けてエンジニアとして独立する人が増えていると思われます。
20代~30代でもフリーエンジニアになれる
ITエンジニアの場合、比較的若くても独立することが可能と言われています。例えば、医師や弁護士、美容師などの場合、独立するまでには10年以上かかるともいわれていますが、エンジニアは数年程度の実務経験があれば独立は可能です。
エンジニアとして独立する人の平均年齢は30~40代と言われていますが、20代で会社を辞めて自分のやりたい仕事を極めている人もいます。ハイスペックなエンジニア技術を持つ人だけでなく、スマートフォンのアプリ制作やプログラミングコードの書き込みができる程度の人でもフリーになれる可能性があります。
エンジニアとして独立するメリットとデメリット
フリーエンジニアになるにはメリットとメリットとデメリットがあります。エンジニアとして独立して成功するには両方をしっかりと把握しましょう。
メリット
・自分のしたい仕事ができる
会社で働くエンジニアの場合、業務内容は会社の方針に沿って決められます。興味のない、やりたくない領域の仕事でも黙々と作業をこなす必要があり、モチベーションを維持するのが難しく感じる人もいるようです。
エンジニアとして独立すれば、したい仕事・興味のある領域でスキルと実力を試すことができます。エンジニアとして描くビジョンがあり、夢を達成したい人にとっては独立はプラスになるかもしれません。
・収入アップの可能性がある
フリーエンジニアとして成功するには、エンジニア以外のスキルも必要です。クライアントとのコミュニケーション能力やプレゼン力、マネジメントスキルが求められます。それらを兼ね備えていれば、フリーになって収入をアップできる可能性があるでしょう。
フリーエンジニアは雇われのエンジニアよりも収入が高いのでしょうか?一概には言えませんが、高い場合もあります。社員エンジニアの場合、企業は税金や社会保険料を払う必要があります。しかし、フリーのエンジニアを使用する場合はそれらを支払う必要がなく、その分、エンジニア個人に対しての報酬額が高くなります。
会社の肩書がなくても優秀なエンジニアとして認めてもらえれば、年収1,000万円を超える可能性もあります。自分の可能性を最大限に広げたい人はフリーエンジニアに挑戦してみてもいいでしょう。
・プライベートの充実
フリーエンジニアになって在宅勤務を行う場合、電車や車での通勤が不要になります。その分、家族との時間やプライベートに当てる時間を充実させることができると、独立するエンジニアも多いです。
常駐型のフリーエンジニアとして働く場合、ある程度の拘束時間が発生しますが、会社員時代よりは自由に時間を使えるでしょう。勤務後の習い事や新しいスキルを習得するためのスクール通いなども可能です。
デリメリット
・収入に差がある
フリーエンジニアの収入には差があります。高額案件の仕事をバンバン受注できる時は問題ありませんが、取引先の業績が悪化したり、営業活動が不調の時などは月の収入がゼロになる可能性もあるのです。
会社員であれば、毎月決まった額が銀行に振り込まれ、賞与も期待できますが、独立するとそうはいきません。仕事がない日が続くと精神的にもかなりの痛手を負います。
「とにかく仕事を取らなければ」と必死になるあまり、自分の実力以上の案件に手を出してしまい、結果として信用を落としてしまうこともあり得ます。養うべき家族がいる場合などは、独立しても家族を守っていけるかどうか慎重に考慮する必要があるでしょう。
・すべてが自己責任
独立すると会社の後ろ盾はなく、すべてが自己責任になります。クライアントとの間で契約上のトラブルが発生して報酬を受け取れない場合や、仕事で大きな失敗をして企業から賠償責任等を求められるなど、すべて自分で責任を取らなければいけません。
また、納税や申告義務に関しても責任が発生します。これまでは全て会社がしてくれましたが、独立すると確定申告なども自分で行います。税に関して不備があると脱税と判断されることもあり、知らなかったでは済まされない場合もあります。フリーになるということはすべてが自己責任になるということを覚えておきましょう。
エンジニア独立後の年収は見えない支出に注意
独立したエンジニアの年収は、気になるところです。
会社勤務のエンジニアの場合、企業の評価基準に沿って給与が決まるため、大きな成果を残しても短期間で大幅に年収が跳ね上がることは期待できません。一方、フリーエンジニアであれば、やればやるだけ年収に反映されるので、スキルと実力のあるエンジニアであれば短期間で年収が大幅に増えることもあります。
しかし、収入がアップしたとしても、税金や保険料、年金の支払いも自分で行う必要があることを忘れてはいけません。また、有給休暇や福利厚生なども一切なくなり、休んだら収入が減ってしまうことも考慮が必要です。
独立したエンジニアが全員、高額年収を貰えるわけではないので、勢いで挑戦するのではなく慎重に計画して検討することも重要です。
エンジニアとして独立するには十分な準備が必要
今回はエンジニアとして独立するために準備することや、メリットとデメリットについてご紹介しました。将来的にエンジニアとして独立することを視野に入れているなら、以下の点を行っておきましょう。
• PythonやJavaScript、C/C ++などのプログラミング言語の習得
• SNSなどを利用して独立後の人脈作り
また、フリーエンジニアになるメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット
• 大幅な収入アップの可能性がある
• 自分のやりたい仕事ができる
• プライベートの充実
デメリット
• 収入に差がある
• すべてが自己責任
エンジニアとして独立することで高額年収を手にできる可能性がありますが、その分のリスクも伴います。フリーになることを検討しているのであればしっかりと準備を行うことが重要です。