転職活動で履歴書の適正サイズとは?周辺書類やデジタルの場合も解説

転職活動の選考において、応募者が応募先企業に提出する履歴書や職務経歴書などの応募書類は、多くの場合はサイズやフォーマットの指定が設けられていません。
しかし自由であることで、かえって応募者が不安になったり迷ってしまったりすることもありがちです。
A4サイズがいいのかB5サイズがいいのか、二つ折りはOKでも2枚綴りはNGなのかなども気になるところでしょう。
特に転職活動が初めての人たちにとっては、応募先企業からマナーや常識を疑われることを気にしてしまうかもしれません。
この記事では履歴書や送付状、職務経歴書、封筒など周辺アイテムのサイズについて、適切な考え方や注意点などを網羅して解説します。
併せて、PCでの作成やデジタル書類の場合、外資系の場合なども併せて紹介していきましょう。

履歴書の適切なサイズの選び方を知っておこう

履歴書のサイズの代表的なものは、JIS規格(日本工業規格)のA4サイズとB5サイズの2種類です。
A4サイズは厳密には見開きA3サイズの二つ折り、B5サイズは見開きB4サイズの二つ折りを意味します。
結論から言えば、応募先企業から指定がないかぎり、どちらを使ったとしても特に問題はありません。
その上で、個々の状況によってどちらがより望ましいのかという観点で見ていきましょう。

履歴書のサイズ選びのポイントは何か?

履歴書のサイズを選ぶ基本的なポイントは、記載する情報量が多い場合はA4サイズを選び、少ない場合は余白を目立たさないためにB5サイズを選ぶのが妥当であると言えるでしょう。
一般的な傾向から言えば、正社員に応募する就職・転職活動の場合ではA4サイズが使用されることが比較的多いようです。
非正規雇用のアルバイトやパートの応募の場合ではB5サイズを使用することが多く見受けられます。
特に転職活動の場合は新卒よりもアピールする情報の内容が増えるため、少しでも書くスペースが多いA4サイズを使用することが、必然的に多くなると言えるでしょう。

外資系企業の英文履歴書の場合

外資系企業やグローバル企業、多国籍企業では履歴書については「英文レジュメ」と呼ばれる英文履歴書を求められることがあります。この場合の用紙サイズはどう考えれば良いでしょう?
参考までに、ビジネスのグローバル化によってビジネス文書や公的文書の規格が統一される動きがあります。
具体的には、紙の寸法を規定する国際規格であるISO216のAシリーズに統一する方向性です。このAシリーズはJISのAシリーズとまったく同じ規格となります。
よって、国際規格でもあるA4サイズに履歴書を統一しているグローバル企業も少なくありません。
こういった背景から、外資系企業の英文履歴書に関してはA4サイズを使用することが多いようです。指定がない場合もA4を選択するのが無難でしょう。

転職活動におすすめのサイズは?

企業が即戦力を求める中途採用に応募する転職活動においては、履歴書もさることながら職務経歴書が重要になってきます。
職務経歴書に関しては、現状としては多くの場合にA4サイズが用いられています。転職志望者の多くは、職務経歴書については情報量を多く記載できるA4サイズに渾身の記述を試みるでしょう。
学歴よりも職務経歴書に重点を置いてアピールしたい場合には、履歴書をB5サイズにしてメリハリを持たせるという戦略も考えられます。
もちろん、履歴書に関してもボリュームを持たせて学歴もアピールしたい場合は、どちらもA4サイズでよいでしょう。
また、話すことは得意でも文章を書くことが苦手で、A4では履歴書に余白が多いケースもあるかもしれません。
その場合、履歴書はB5サイズで極力余白を目立たないようにして、面接で精一杯自己アピールするのが得策です。
学歴と職歴をどちらもバランスよくアピールしたいのか、学歴よりも実務経験をアピールしたいのか、そのほか個々の状況でベストなサイズ選択がありえるでしょう。
つまり、あなたが応募先企業の採用担当者に対し、自分をどう見せたいかにフォーカスして選択するのがベストです。
また、効力を最大限に発揮する履歴書を作りたいのであれば、ぜひ転職エージェントに相談しましょう。あなたの履歴書をブラッシュアップするサポートが期待できます。

周辺アイテムのサイズの選び方

履歴書を提出する場合の周辺アイテムに関しても、サイズ選びは大切なポイントです。
周辺アイテムとは以下のようなものです。
●送付状(添え状)
●職務経歴書
●その他の応募先企業が要請する書類
●クリアファイル(応募書類を保護するため)
●封筒

応募書類のサイズ感の統一とは

職務経歴書に関しては、応募者がしっかりと情報を書き込んでアピールする必要もあり、ほとんどの場合においてA4サイズが多用されます。
サイズ感を統一する意味からは、履歴書や送付状に関してもA4に統一するという考え方もあります。ただし、あくまでひとつの考え方であり、絶対ではありません。
履歴書がB5サイズ、職務経歴書がA4、送付状がB5ないしA4サイズというパターンもありえます。

書類を保護するクリアファイルのサイズ選び

履歴書などの応募書類は、採否に関係する大事な書類。汚れたりシワがついたりしないようにクリアファイルに挟んで封筒に納めるのは、郵送か持参かを問わず、採用担当者への大切な配慮です。
特に郵送する場合は、途中で思いがけない汚れやシワがつくこともあれば、雨に濡れて文字が滲んだりシワシワになったりすることもあります。
万が一の場合を考えて、応募書類はクリアファイルで保護するのが賢明です。その場合には、最も大きい書類に合わせてクリアファイルのサイズを選びましょう。
すべての書類がB5サイズの場合はB5サイズのクリアファイル、ひとつでもA4サイズの書類が混じっているなら、A4サイズのクリアファイルが適切となります。

封筒は書類を折らずに収められる大きさがマスト

封筒に関しては、書類を折らずに収められるサイズにしましょう。
サイズが小さい封筒に折り曲げて書類を収めるのはビジネスマナーでもよくない上、書類に折りジワがついて読みにくくなるので避けるべきです。
書類の中でA4サイズが最大なら、角形A4号(角A4)が程よくジャストフィットではありますが、少し大きさに余裕を持たせた角形2号(角2)もよいでしょう。
すべての書類がB5サイズの場合は角形3号(角3)の封筒が適切です。

デジタルデータの場合のサイズはどう選ぶ?

最近では履歴書や職務経歴書提出を、デジタルデータで送付する方法をとる企業も増えています。
この場合に、サイズ指定がないとしても応募先企業がプリントアウトして保管することを考慮すると、ビジネスで多用されるA4サイズが無難です。

【参考1】ファイル形式は文字化けしないPDFがおすすめ

WordやExcelのファイルで、履歴書を作成して送ることもできますが、こちらと先方のPCのOSが違う場合には文字化けしてしまうことがあります。
また、レイアウトのバランスが崩れたりするケースもないとはいえません。
一方、PDF形式のファイルは印刷が非常に簡単であり、第三者によるデータの変更・削除も心配なく、OSの違いに左右されないのです。文字化けやバランスの崩れを防げます。
WordやExcelで作った履歴書を、PDF形式で保存したファイルで送るのが賢明です。また、履歴書を手書きしたものをスキャンした上で、PDF形式で送るという選択肢もあるでしょう。
送ったPDFファイルを応募先企業の採用担当者がプリントアウトする場合、細かい用紙設定なしでレイアウトを保った印刷が可能です。
先方に手間を取らせることが少ないという意味でも、PDF形式がおすすめできます。

【参考2】セキュリティ対策のパスワード設定の思わぬ効果

応募先企業に送る履歴書等のファイルには、あなたの個人情報が詰まっています。セキュリティ面が気になる場合は、ファイルにパスワードを設定して送ることも失礼にはあたりません。
その場合の注意点ですが、ファイルを添付したメールにパスワードを記載しても意味がありません。
つまり、万が一そのメールが流出した際には、ファイルとパスワードが第三者に同時に知られてしまうのです。
ファイルを添付したメールと、後から別のメールでパスワードを送るセキュリティ対策を施しましょう。もちろん、その旨を先に送る方の添付メールに記載しておく必要があります。
近年では企業も個人情報の取り扱いに、非常に神経質になっていると言えるでしょう。
応募者が個人情報の取り扱いに対して慎重であることは、受け取る企業側に良い印象を与えて、選考においてプラスになる可能性が期待できます。

履歴書のPC作成がおすすめの理由と注意点

履歴書の作成に関して「手書き」か「PC作成」のどちらがベターかという議論が以前からあり、確たる答えは出ていません。
ここでは両者の比較から、PC作成がおすすめであることを説明し、PC作成の注意点についても触れておきましょう。

手書きかPC作成か?

履歴書は手書きとPC作成のどちらがベターかに関しては、個々の企業や採用担当者の価値観もさまざまであり、意見が分かれるところです。一概に言えることではありません。
もちろん重要なのは伝えるべき内容であって、応募先企業から作成方法の指定がないかぎりはどちらでも問題はないでしょう。
しかしながら、作成の効率から言えばもちろんPCがはるかに上であると言えます。一度作ってしまえば保存して何度でも使用でき、修正や上書きも簡単です。
読みやすさという点でも、手書きよりも上と言えるでしょう。
また、PC作成の履歴書データがあれば、応募企業によってデジタル送付の指定があっても慌てる必要がありません。
手書きはそれ自体でまず時間がかかり、書き損じるとまた一からやり直しです。
文字の綺麗さに自信があれば、あなたの自己アピールのひとつになるかもしれませんが、そうでない場合は印象を下げるおそれがあります。
これらを総合的に考えてみれば、PCでの作成がおすすめといえるでしょう。

自宅印刷なら2枚印刷をクリップ留めで!

A4サイズの履歴書は、見開きA3サイズの二つ折り、B5サイズの履歴書は見開きB4サイズの二つ折りが基本です。
しかし、自宅印刷の場合はA3サイズやB4サイズの用紙に対応していないプリンタも多いので、2枚に分けて印刷しても問題ありません。
ただし提出する際にはホチキスを使わず、2枚重ねてクリップ留めのスタイルで提出しましょう。

見開きの履歴書をコンビニで印刷

PC作成で見開きにこだわりたい場合は、コンビニのマルチコピー機でA3ないしB4用紙に印刷して、半分に折ったものを提出しましょう。
コンビニのマルチコピー機での出力には2種類の方法があります。
ひとつはスマホアプリを利用するか、コンビニのネットプリントサービスサイトを利用する方法です。
サイトやアプリにて履歴書のファイルをアップロードし、コンビニのマルチコピー機で用紙サイズを指定して印刷します。
もうひとつは、USBメモリーやSDカードなどの記録メディアを利用する方法です。保存した履歴書のファイルを、コンビニのマルチコピー機に接続して読み込ませ、用紙サイズを指定して印刷します。
あらかじめ、サービスに対応可能なメディアをチェックしてから利用しましょう。
WordやExcelのファイルに対応していないマルチコピー機は多いですが、PDF形式で保存したファイルで印刷すれば間違いありません。

写真は別で貼るのがマナー

郵送あるいは持参する履歴書に貼る写真は、いくらデジタル画像が便利でも、ファイルに画像データを埋め込んで履歴書と一緒に印刷するのはマナー上よくありません。
証明書写真を別で用意して、プリントアウトした履歴書に貼り付けましょう。
もちろん、履歴書現物ではなくデジタルデータでの提出の場合は、そのかぎりではありません。

まとめ

転職活動において履歴書の適正サイズは、個々の状況に応じて選択すればA4、B5のいずれでも問題ありません。また、履歴書はPC作成と手書きを比較すると総合的にはPC作成がおすすめとなります。
転職活動に励むみなさんは、ここでの情報も参考にして、履歴書などの応募書類の準備に怠りのないように頑張っていただきたいものです。
具体的なアドバイスを求めている方は、転職サポートのプロフェッショナルである私たち「タリスマン」のコンサルタントに、どのような内容でもお気軽にお問い合わせください。

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