採用業務のやりがい!人事の持つ魅力5つと仕事内容・スキル・適正も解説

採用業務または人事は「会社の顔」として、応募者や他社の関係者と接する仕事あり、やりがいや充実感のあるポジションです。

 

一方で、「採用業務・人事はつまらない」という声を耳にすることもあります。具体的に採用業務にはどのようなやりがいがあるのでしょうか。また、どのような人が採用業務の仕事に適しているのでしょうか。今回は採用業務・人事担当者に必要なスキルや資格、キャリアパスについて解説します。
このページ後半の「人事職のキャリパス」については、プロフェッショナル人事職の1つであるRPO(採用業務支援)コンサルタントのやりがいや魅力を、現役で活躍する方のインタビュー動画を交え解説しています。

採用業務・人事の仕事内容

採用業務・人事の仕事は周りから見えにくいと言われています。どのような仕事をしているのか詳しく解説します。

必要とする人材の募集

採用業務または人事の担当者は、自社が求める人材をどのように採用していくのかを計画します。これには、経営課題や事業戦略、人事戦略、採用コストなどを検討してスケジュールを策定することも含まれます。

優秀な人材にアプローチするためには、自社の魅力を効果的に宣伝することも必要です。採用活動を自社で展開するのか、または外部の採用代行業務を利用するのかなどを検討するのも人事の仕事です。また、採用担当者によって採用基準にずれが生じないように、採用基準を設定します。

応募者の書類選考

応募者を収集した後、書類選考を行います。自社での必要な人材像と応募者の情報を重ね合わせ、優秀な人材と思われる応募者をピックアップします。このとき、採用業務の担当者が自社で必要としている人材像を明確に理解できていないと、面接の際にミスマッチが生じる可能性があります。

面接の準備

応募者の情報を精査して選定した後、面接の段取りを行います。面接の日時や場所、持参物、注意点などを明確に記載した案内を応募者に送ります。人材不足が顕著になっている日本では売り手市場が一般的なので、応募者は複数の企業に応募していると考えられます。そのため書類選考から面接の段階まで、不必要な時間をかけずにスムーズに進める必要があります。

応募者の面接

採用業務・人事担当者の代表的な仕事ともいえるのが応募者の面接の役割です。面接では、応募者の経歴やスキル、応募した理由などを確認します。さらに、応募者のリーダーシップや積極性、適応性、問題解決能力など、表面に表れない部分も可能な限り見極められるよう努めます。何をどのように質問すると効果的なのか、採用業務の担当者のコミュニケーションスキルが問われる場面といえます。

採用または不採用の通知

面接の結果を応募者に通知します。面接に合格した応募者には、採用または内定の通知を出し、優秀な人材が他社に流れてしまわないよう、入社までのフォローも行います。自社への入社を迷っている応募者に対しては、再度面談を行ったり、不安を感じている要素をヒアリングしたりするなどして、問題の解決を図ります。

人員配置や人材管理

人員配置とは、採用した人材を適切な部署に配置して、経営目標の達成につなげるためのタレントマネジメントのことを指します。採用業務の担当者や人事は、個々の人材をどの部署に配置すれば、スキルやポテンシャルを最大限に発揮できるか、自社の成長に貢献するかを考慮して、配属部署と役割を決めます。

人材育成や従業員のモチベーションアップのための評価制度の策定

従業員が自主的にスキルを磨き、仕事のモチベーションを維持するには、適正な人事評価が必要です。人事評価に不満があると、「この会社にいてもキャリアップできない」「仕事が楽しくない」などの不満につながり、優秀な人材が流出してしまう原因となります。採用業務の担当者には、適正な評価制度を策定して、処遇や人材配置に反映させる役割があります。人事制度を円滑に運用することにより、会社全体の生産性や業績の向上を目指します。

採用業務・人事のやりがいと魅力

この章では、採用業務と人事のやりがいについて詳しく解説します。

「会社の顔」としての仕事ができる

一般的なケースとして、応募者に最初にコンタクトを取るのは採用業務または人事です。そのため、人事の対応や印象が会社の印象を左右するともいえます。実際に、「人事担当者の印象が良かったから入社を決めた」というエピソードを見かけることも少なくありません。採用業務には「会社の顔」としての役割があり、重要度の高い仕事をしているという実感を持つことができます。

組織作りに貢献できる

会社が上手く機能するためには、組織作りが重要です。具体的には、働き方改革を推進している日本において、快適な労働環境の構築は今後も重要になってきます。採用業務の担当者には、これらの制度設計や改善を担う責任があります。会社の基盤を整える重要な役割を担っている自覚は大きなやりがいとなります。

「ヒト」の成長をサポートできる

会社が成長するためには経営資源である「ヒト・カネ・モノ」が欠かせません。特に、カネとモノを動かす、「ヒト」を確保して成長をサポートするのは重要なことです。自分が採用した人材が、入社後に大きな成長と遂げて会社の主軸となるのを見るのは、採用業務の担当者にとって大きなやりがいとなります。採用業務の担当者の中には、採用した人材と継続的に関りを持ち、キャリア相談などを受けている人もいます。

スキルアップできる

採用業務または人事のポジションでは、多くのスキルを磨くことができます。コミュニケーション能力はもちろんのこと、プレゼン力やスケジュール管理、文章作成能力さらには採用に関係する法律の知識も習得できます。

採用業務・人事に必要な資質とスキル

採用業務の仕事に関心のある人、将来的にキャリアアップしたいと考えている人は、どのようなスキルを磨くとよいのでしょうか。具体的に解説します。

人材の適正やポテンシャルを見極めるスキル

面接では、採用業務の担当者が応募者に質問をして適性を判断します。その際、通り一辺倒の質問では応募者の適正やポテンシャルを見極めることはできません。相手の思考や考えを聞き出すには、質問力が必要です。

例えば、「過去の職場でどのようなスキルを習得したのか」「なぜそう思うのか」「具体的な事例はあるか」「新しい職場でどのように活かしたいか」など、多面的に質問することで、具体的な回答を引き出し、応募者の適正とポテンシャルを図ることが可能になります。

経営陣や管理職とのコミュニケーションスキル

採用業務の担当者は、人事業務に関して経営陣や現場の管理職と意思を通わせる必要があります。どのくらいの数の人材を募集するのか、希望する人材のイメージ像、特に人材が不足している部署はどこか、今後の採用活動の方針など、会社の業績に大きく関わる部分を話し合わなければいけません。採用業務の担当者は、経営陣や現場の管理職と近い位置で働くので、両者と密に情報交換するためには、高度なコミュニケーションスキルが求められます。

迅速かつ臨機応変な対応力

採用業務の担当者は、面接や社内見学などのスケジュール調整を行います。面接には、経営陣が同席することもあり、応募者と経営陣のスケジュール管理を行わなければいけません。ときに、経営陣側でイレギュラーな案件が発生して予定が変更になることもあるでしょう。また、応募者から面接のキャンセルや日時の変更依頼など、想定外の事態が発生する可能性があります。採用業務の担当者には、状況に合わせて臨機応変に対応できる調整能力が必要です。

採用活動に必要な法律の知識

企業は、職業安定法や労働基準法、雇用対策法などの法令に則って採用業務を行う必要があります。また、インターネットなどを使って募集広告を出す際にも、各種法令が関係する場合があるので、人事担当者には法律の知識が必要です。

採用業務・人事に役立つ資格

この章では、採用業務に役立つ資格について解説します。

採用コンサルタント

採用コンサルタントとは、採用業務に欠かせない基礎知識を習得できる資格です。例えば、人的資源の管理方法、採用計画の策定方法、選考基準の立て方などです。さらに応募者に対する説明会の実施方法など、採用業務に必要な情報を細かい項目ごとに学習できます。採用業務の経験が浅い方におすすめの資格です。

キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントとは、キャリアプランやスキルアップを達成するための相談や助言を行う専門家のことです。採用業務の担当者がこの資格を有していると、従業員のキャリアプランやスキルアップの相談に応じやすくなります。

メンタルヘルス・マネジメント検定

メンタルヘルス・マネジメント検定とは、働く人材のメンタルの不調を整えて、楽しく仕事ができるようにサポートする資格です。昨今、従業員のメンタルヘルスの問題を重要視する傾向が高まっています。人事担当者がメンタルヘルス・マネジメントの資格を持っていると、従業員一人一人の心の状態に寄り添いやすくなり、当事者だけでなく周りの人がどのようにサポートできるのか、などの提案もしやすくなります。

採用業務・人事に向いている人

採用業務を行う人には適性があります。どのような人が向いているのでしょうか。見ていきましょう。

人に興味がある

これまでに説明したように採用業務は人と深く接する仕事です。人を観察して、その人の性格や特性、将来性を可能な限り見抜く力が必要です。そのため、人に興味がある人の方が採用業務に仕事に向いているといえます。例えば、人間観察が好きな人、人の趣味や経歴、特技に関心があり、「どんな人なのだろう」を推測するのが好きな人は、採用業務のポジションに挑戦してみるとよいでしょう。

論理的に考えられる人

採用業務は会社にとって重要なポジションですから、感情ではなく常に論理的に判断する能力が必要です。一時的な感情で採用または不採用などの判断をすると、会社に損害を与える可能性があります。どのような状況でも、「何が会社にとって最善の決定か」という視点で判断や評価できる人の方が採用業務に適しているといえます。

考えを言語化できる人

採用業務の担当者は現場の従業員や管理職、さらには役員陣ともコミュニケーションを取る必要があります。相手にとって分かりやすく、納得できる仕方で考えを言語化しなければいけません。情報のまとめ方や提示方法、言葉の選び方などを適切に調整できる人の方が採用業務に向いているでしょう。

秘密を守れる人

採用業務の担当者は社外には漏れてはいけない情報を取り扱います。応募者を含む従業員の個人情報や会社の機密情報などを管理しなければいけません。採用業務には、他人に情報を漏らさない口が堅い人など、秘密厳守を遂行できる人が向いています。

採用業務・人事に向いていない人

この章では、採用業務に適していないと思われる人の特徴を解説します。

人と話すのが苦手な人

採用業務の仕事の多くは人と接することなので、「人と話すのが苦手」「一人で黙々と作業をするのが好き」という人は採用業務に向いていないといえます。自分からコミュニティの輪に入っていくのが苦手な人や、他者とコミュニケーションを取るのを苦痛に感じる人は採用業務には適さないでしょう。

感情的に行動する人

採用業務の担当者が、応募者や社外の経営陣とのやり取りで粗相をすると、会社のイメージが大きく損なわれる可能性があります。そのため、「社内で重要なポジションを担っている」という自覚がなく、感情的に行動したり発言したりする人は採用担当者や人事には適さないでしょう。

チームで仕事をするのが苦手な人

採用担当者や人事は、自社内の現場の責任者や経営陣、ときには社外の関係者と協力して採用活動を展開します。関係各所と意思疎通を図りながら仕事をするのが苦手な人、自分のペースで淡々と仕事をするのが好きな人は採用業務に適さない可能性があります。

積極性に欠ける人

採用業務の担当者には、社内の状況を多面的に見て、問題を解決する能力が必要です。つまり自主的に課題を見つけて取り組み、プロアクティブに仕事をしなければいけません。経営陣や上司から指示を与えられないと行動できない人、積極的に仕事に取り組むのが苦手な人は採用業務には適さない可能性があります。

「採用業務・人事はつまらない」と言われる理由

「採用業務はつまらない」というコメントを聞いたことがあるかもしれません。なぜそのように言われるのか、いくつかの理由を取り上げます。

仕事内容が外部から見えにくい

採用業務には、仕事内容が外部から分かりにくいという特徴があります。例えば、営業部であれば、「今月○○件の新規顧客を獲得」という成果や、生産部であれば「生産性が○○%上昇」など、仕事の成果が数値で判断できる場合があります。一方、採用業務の場合、仕事の成果が数値に表れないことも多く、他の部署も採用業務の仕事内容を把握していないこともあります。そのため、「評価されていない…。つまらない」と感じる人もいるようです。

人間関係がマンネリ化する

一般的に新入社員が採用業務に配属されることはなく、人間関係の入れ替わりはあまりありません。採用業務または人事内でのポジションも変化が少なく、長年同じメンバーで同じ役割を分担している企業もあるようです。人間関係の変化が少ないため「採用業務はつまらない」と言われることがあります。

採用業務・人事の担当者が辛い・きついと感じるとき

採用業務の担当者は、どのようなときに辛いと感じるのでしょうか。具体的な例を取り上げます。

プレッシャーが大きいとき

会社は採用業務の担当者に、優秀な人材を採用することを期待します。しかし、近年、少子高齢化に伴う労働力不足により、優秀な人材の確保はさらに難しくなっています。やっとのことで人材を採用しても、配属した現場から人材のマッチングについて不満が入ることもあります。経営陣や現場からのプレッシャーが大きくなると、精神的に辛くなり、きついと感じることがあります。

仕事の量が多いとき

採用担当者の仕事内容は多岐にわたります。応募者とのやり取りや面接などの段取りはもちろんのこと、既存の従業員の情報管理などの事務作業も行わなければいけません。さらに社員教育に力を入れている企業であれば、OJTなどの研修プログラムの構築や社員教育システムの採用なども採用業務の仕事に含まれる場合があります。仕事の量が多いため、きついと感じることがあるでしょう。

人材の見極めが難しいとき

言うまでもなく、人の本質を見抜くのは簡単ではありません。面接の際には、自社に需要にマッチした人材だと判断しても、実際に業務が始まったらミスマッチングだったということも起こり得ます。人材の適正をできる限り正確に見極めるためには、履歴書に記載されている職歴や資格、スキルだけでなく、仕事への取り組み方や、周りとの協調性なども確認しなければいけません。人材の見極めに苦労するとき、採用業務は辛いと感じることもあります。

採用業務のキャリアパス

採用業務または人事担当者としてキャリアアップしたい人向けに、2つのプランをご紹介します。

1つは、採用業務・人事経験者として転職することでキャリアアップを目指す方法です。インターネットや転職エージェントなどを利用して、大手企業の採用業務のポジションへの転職を目指してみるとよいでしょう。

 

2つ目はRPOコンサルタントとして活躍するという手段です。RPOコンサルタントとは、いろいろな企業の人事業務をサポートして、採用業務を成功に導く仕事です。場合によっては、採用に関するアドバイスをするだけでなく、実際に面接も担当するのでこれまでに培ったコミュニケーションスキルなどを活かせます。
以下の動画では、現役でRPOコンサルタントとして活躍するお二人にRPOとしての採用・人事業務の魅力や働き方についてインタビューしています。参考にご覧ください。

 

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まとめ:採用業務・人事はやりがいのある仕事

採用業務・人事の担当者は、会社の基盤ともいえる「ヒト」を管理する仕事を担います重要度の高い仕事であり、やりがいや充実感があるポジションです。

 

採用業務や人事の仕事に興味があるという方、またはこれまでのスキルを活かしてキャリアアップしたい方は、ぜひタリスマン株式会社までご相談ください。希望の転職を叶えられるようサポートさせて頂きます。

 

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shinya iguchi