外資系企業の入社試験 -中途採用の準備ポイント

外資系企業を受ける際の、面接や試験の対策で迷っているという方、また、書類選考や面接の途中過程で具体的に対策を立てたいが、ポイントがわからないという方はいないでしょうか。
ここでは、入社試験時の面接官の具体的な書類選考のチェックポイントと、面接で質問されるポイント、技術試験がある場合の対策について解説させていただきます。

ジョブディスクリプションの読み込みが成功の鍵

外資系企業の採用で特徴的なのは、採用した人材を、どこかの職を割り当てるのではなく、あらかじめ採用したい職務のポジションに人材を募集するという方法です。
(一部の会社で新卒採用枠を作っている会社は前者の方法をとる場合があります)
つまり、① 社風 ② ジョブディスクリプション(職務記述書)③ 選考課程 をよく確認する事から始まります。もし転職エージェントを通じて応募する場合は、応募書類以外の情報についてよく確認しましょう。職種によっては、複数の転職エージェント向けに説明会を設け、書面に書かれている以上の情報を直接雇用マネージャーから発信している場合もあります。
採用する側で一番恐れているのは、ミスハイヤリングと早期辞職です。ミスハイヤリングは仕事内容と能力のずれ、早期辞職の例として一番多いのは社風に合わず、心身を煩い、出社が難となる場合です。これらを回避するために採用マネージャーはできるだけ具体的な ② ジョブディスクリプションを作成します。ですので、まずはこのジョブディスクリプションをよく読み込み、ご自身の能力に合った職務を選出し、社風を分析しましょう。社風は、可能なら、実際その会社で働いている人に話をお聞きすることをおすすめします。

選ばれる職務経歴書を作成する

ジョブディスクリプションに書かれている事をしっかり把握したら、履歴書および、職務経歴書を職務記述書に従って書き直しましょう。技術職の方や、特色の強い職務に就いている方はあまり変更する必要はないと思っている人もいるかもしれません。ですが、採用者が書類選考で選ぶのは、職務経歴書で、職務を全うできる人材よりも、採用枠の仕事をより付加価値の高い仕事にできる人材です。そのためには、職務経歴書にこれまでの改善策や、開発、コスト削減対策など具体的に書きましょう。

面接で確認するのは、職務経歴書に書かれている内容を具体的に聞き、関わった仕事について発揮した貴方の能力や方法です。それが具体的であればあるほど、面接官は実際、一緒に仕事をしたときに得られる効果について想像しやすくなります。職務経歴書に書いた実績については、準備や実施した期間、巻き込んだ人達、ぶつかった壁の乗り越え方、よりよい方策を生み出した課程など、自分なりに具体的に思い出しておくことが大事です。また、聞かれている事に対して過不足なく、簡潔に答える練習もしましょう。英語が必須の職務の場合、英語で答えられる様にしておくことも大事です。
複数の面接官がいる場合、同じ事を聞かれる可能性もあります。ただ、合理的な会社は、面接官一人一人に強調して確認するポイントを与えられているものです。例えば、面接官Aには技術的能力の裏付けを、面接官Bには会社のカルチャーフィットへの適合という具合です。同じ事を聞かれていても、相手が何を聞きたくて、質問しているのかを慎重に聞き取って受け答えしましょう。

技術関連試験対策

採用過程にすでに試験が組み込まれている場合は、それに応じた対策を取ります。もし、万が一自分が知らない技術が必要とされている場合も、「有れば尚可」の場合も含め、通信教育や書籍で勉強して準備しましょう。
採用過程には面接としか書かれていない場合でも、筆記試験や技術試験は面接の時間に数十分を割いて行われる事があります。あえて準備をしない状態の能力を見たい場合に実施される方法です。聞いていなくても、落ち着いて対応しましょう。
また、実務で英語が必須の場合、前項でも書いたように英語面接が組み込まれている場合も発生します。対策としては、職務経歴書は英語でも作成しておく事です。内容は日本語で書いた内容とほぼ一緒でも大丈夫ですが、面接で具体的に聞かれたときにはっきり答えられるように、英語でメモを作っておくことも有効です。志望動機やキャリアとして目指していきたい事なども、一度スピーチできるように原稿をつくるか、練習しておくことをおすすめします。

まとめ

入社試験は中途採用と新卒採用
とでは大きく異なります。今回は主に中途採用の入社試験について書いています。中途採用は雇いたい人材の能力や技術がはっきりしていることがほとんどです。ですが、雇う側は、人材にその能力を超える可能性を常に探しています。入社試験を受ける場合、見合う仕事ができるというアピールよりも、応募枠の仕事をより付加価値の高い仕事にできるという点を示す姿勢で望む事をおすすめします。

Talisman編集部

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